観念奔逸ってなに?症状や原因となる精神疾患を知ろう!治療するにはどうすればいい?

「観念奔逸(かんねんほんいつ)」とは、方向もさだまらないまま、次から次へと考えが湧いてきて、止められ状態です。表面的には話がつながっているのですが、いつの間にか本筋から逸れてしまい、まとまらなくなります。「思考過程の障害」「思路の障害」の1種です。

観念奔逸は、躁病の時によく現れる症状といいます。しかし、加齢による思考力の低下や認知症の進行、また、統合失調症(精神分裂病)でも、よく見られる症状でもあります。

同じような症状でも、その背後に存在する精神疾患により、対応や介護の仕方が異なります。もちろん、治療法も異なります。観念奔逸の症状と治療法、その原因となる精神疾患についてお伝えしますね。

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観念奔逸とは?

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観念奔逸は、「思考障害」の1種です。

ヒトには「思考・意識・知能・記憶・感情・行動」という精神機能があります。思考障害は、思考の過程・内容・表現に異常を生じている状態です。しかし、思考障害が起きると、他の精神機能にも悪影響を及ぼすことが多くなります。そのため、思考障害を「精神障害」「精神疾患」ということもあります。

[思考障害]

思考障害は、➀思考過程に異常がある ②思考内容に異常がある ③思考表現に異常がある の3つに大別できます。

➀思考過程に異常がある

思考する道筋や思考の脈絡(つながり)、思考速度に異常が生じている状態です。

思考速度が遅くなったり、脱線したりして、なかなか結論が出せなくなるのが「思考迂遠」、考える力がなくなり、考えが進まないのが「思考制止」、1度考えたことにとらわれて、その後もくりかえし現れるのが「思考保続」です。思考途中で、突然、考えている内容を忘れてしまい、思考が止まってしまうのが、「思考途絶」です。

逆に、思考速度が速くなり、次々に考えが湧いてくることもあります。ただし、思考にまとまりがありません。「観念奔逸」や、考えにまとまりがなく、言っていることが支離滅裂になる「思考散乱」「滅裂思考」があります。

②思考内容に異常がある

思考が現実とかけ離れている状態です。妄想(もうそう)状態ともいえます。

被害妄想・誇大妄想・貧困妄想などがあります。

③思考表現に異常がある

「○○しなくてはならない」「○○しなくてはいけない」と、自分を追い込んでしまう状態です。「強迫観念」「支配観念」といいます。

[観念奔逸の症状]

考えが次から次に湧いてきて、止まりません。考えを「観念」という点から見れば、表面的にはつながっています。しかし、考えがあちこちに飛び、寄り道し、いつの間にか本筋を外れてしまいます。そのため、話全体にまとまりがありません。

高校野球の話から野球賭博に移り、暴力団抗争から麻薬撲滅運動、さらに癌新薬の開発と、話が進んでいきます。一見関連があるようですが、何を言いたいのか、話の目標が見えません。聞いている方は「何が言いたいのか、よくわからない」「話の筋道がはっきりしない」「酔っ払いが話しているようで、とりとめがない」と、感じます。

思考速度も速いので、自然に早口でおしゃべりになります。自覚して話しているわけではないので、相手が話を理解しなくても、気にしません。相手に話が通じなくても、苦痛には思いません。

同じように思考があちこちに飛び、支離滅裂になる「思考散乱」「滅裂思考」では、考えが次々に浮かんでくることが、苦痛に感じます。

「連合弛緩(れんごうしかん)」という思考障害があります。観念奔逸は、表面だけでも観念のつながりがありますが、連合弛緩は、全く関連のない考えが次々に浮かびます。思考にまとまりがつかなくなり、支離滅裂になります。考えを話したり、文章にしたりすると、言葉の羅列になり、他人がその思考を辿ることはできません。本人にしか意味がわからないのです。こういう状態を「言葉のサラダ」ともいいます。

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観念奔逸が生じる精神疾患

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観念奔逸が発症する場合、その背後に、精神疾患や加齢による認知症・思考力低下が存在します。精神疾患としては、躁状態の時によく発症します。統合失調症の症状でもあります。

[躁うつ病(双極性障害)]

躁うつ病は「双極性障害」ともいいます。「気分障害」という精神疾患です。気分が途方もなく高揚している状態を「躁状態」といい、気分が沈んでしまって活気のない状態を「抑うつ状態」「うつ状態」といいます。

うつ状態だけが続く場合は「うつ病」「単極性うつ病」といい、双極性障害とは異なる気分障害です。気分障害の約3分の2が「うつ病」です。うつ状態と躁状態が交互に現れて循環するのが、「双極性障害」です。気分障害の約3分の1が双極性障害(躁うつ病)です。

躁状態のみ現れる「躁病」は、全体の3%程度です。双極性障害では、まず生命感情の障害が起き、気分の変化とともに、思考や態度、行動が変化してきます。

原因

遺伝的要因が大きく関係しているようです。ただし、1つの遺伝子が原因となるのではなく、いくつかの遺伝子が複雑に絡み合って発症することが多いので、「遺伝病」ではありません。

患者本人の性格も、発症要因となります。社交的で人情家、生真面目で責任感の強い人に発症することが多いようです。

生活環境も大いに関係します。遺伝的要因と性格に、ストレス過多・疲労過多になったり、大病したり、愛する者の死など大きなショックを受けたりすると、発症することが多くなります。

発症のしくみ

近年では、双極性障害やうつ病に、脳の神経伝達物質の異常が関係していることが、わかってきました。

記憶・意思・感情などのさまざまな情報は、脳の神経から神経に伝えられます。こうした情報がスムーズに神経に伝わるように働くのが「神経伝達物質」です。ノルアドレナリンやセロトニン、ドーパミンなどが知られています。

ノルアドレナリンやセロトニン、ドーパミンの分泌量が異常に増えたり減ったりすると、情報伝達に支障が生じ、さまざまな症状が現れるのです。

症状

双極性障害は、うつ病相(うつ状態)と躁病相(躁状態)が交互に発症しますが、多くの場合、うつ病相から始まります。うつ状態が続くので単極性うつ病と思っていたら、急に躁病相に移行することがあります。

躁病相の程度により、双極性障害Ⅰ型とⅡ型に分かれます。Ⅰ型は躁状態が1週間以上続き、仕事や人間関係に深刻な支障が生じ、時には入院する必要があります。Ⅱ型は軽躁状態で、4日程度しか続きません。仕事や人間関係に重大な支障を生じることはありません。

うつ状態も躁状態も正常な状態に戻りますが、きちんと治療しないと90%以上が再発します。

(うつ病相の症状)

気分が落ち込んで、何をしても楽しくありません。何事にも関心や興味が持てなくなります。

思考がまとまらず、集中力がなくなり、物事を判断したり決断したりするのが困難になります。自分に劣等感を抱き、自責感が強くなります。微小妄想が生じることがあります。

「微小妄想」とは、うつ病に生じる妄想のことです。心気妄想・罪業妄想・貧困妄想です。

「心気妄想」とは、ちょっとした身体の不調を重大な病気と思い込むことです。「罪業妄想」は、「自分は罪を犯したので、罰を受けるのだ」と思い込むことです。「貧困妄想」は、実際以上にお金がないと思い込むことで、高齢者によく生じます。

活動力・行動力が低下します。表情が乏しくなり、動作がのろくなります。「精神運動制止」といいます。職場や家庭で対人関係に支障が出ます。

身体症状もあります。よく眠れない・早朝に目覚めて不快になる・寝つきが悪いなど、不眠を訴えます。食欲や性欲が減退します。何を食べても、おいしいと感じません。食欲を失って、瘦せていきます。

頭痛・頭重感・口の渇き・疲れやすい・身体がだるい・呼吸困難・心悸亢進・頻尿など、いろいろな身体症状が生じます。

(躁病相の症状)

気分も感情も高揚して爽快になり、行動が活発になります。思考過程の速度が速くなり、次々に考えが浮かびます。観念奔逸が生じ、次から次へと考えが湧きますが、総体としてのまとまりがありません。考えの浮かぶまま、ペラペラとしゃべりまくります。

自分を過大評価します。誇大観念・誇大妄想が起きます。

精神的にも行動的にも、抑制がききません。金遣いが荒くなり、少ししか眠らなくても、疲れ知らずで動き回ります。表情も活き活きとして、食欲や性欲も増進します。

休む暇なく動かずにはいられない「行為心迫(こういしんぱく)」が起きることもあります。「精神運動興奮」ともいいます。

自殺願望

双極性障害の患者さんは、自殺する確率が高くなります。

病気の初期や、うつ状態からの回復期に、「自殺したい」と思ったり(自殺念慮)、自殺を企てたり(自殺企図)することが多くなります。

発症時期

双極性障害が良く発症するのは、20代です。10代後半から20代後半にかけて、発症することが多いようです。しかし、中高年に発症することも、しばしばあります。

中高年は、うつ病の発症が多くなります。女性の更年期、男性の初老期は、うつ病を発症しやすいようです。高齢期になると、うつ病と認知症が併発することがあります。

[統合失調症]

統合失調症は、以前は「精神分裂病」と言われた精神疾患です。

統合失調症は、意欲、感情、思考・自我意識・知覚などの精神構造がうまく機能していない状態です。脳に異常が生じているため、脳に届けられる情報をまとめることができません。

脳の機能がうまく働かないので、思考障害が生じます。「妄想」「幻覚」が起きるのが特徴です。自生思考・観念奔逸・思考滅裂が起きることもあれば、思考迂遠や思考制止が起きることもあります。

100人に1人の割合で発症すると言われます。だれにでも起こり得る精神疾患ですから、決して特殊な病気ではありません。

原因

遺伝的な要因もありますが、それだけではありません。ストレスや性格も関係します。妊娠期や出産時に脳に生じる機能的な障害も、危険因子となります。

遺伝・性格・気質・脳のトラブルが複雑に絡み合い、そこへ環境変化や大きなショックなどのストレスが加わると、発症することが多くなります。

発症のしくみ

さまざまな刺激・情報が脳の神経から神経に伝達されます。この情報伝達がスムーズに行われるように働くのが「神経伝達物質」です。ノルアドレナリン、セロトニン、ドーパミンなどがよく知られています。

この神経伝達物質のドーパミンやセロトニンの分泌に異常が生じると、緊張・弛緩を司る神経系、認知・情報処理に関する神経系、意欲とその持続に関連する神経系に、トラブルが生じます。

脳の神経系にトラブルが起きると、妄想や幻覚が生じます。

思考とは、受け取る情報に基づき、今までの経験や知識と照らし合わせ、目標に到達する精神的作業です。妄想や幻覚により、誤った情報が入力されるので、思考がスタート地点からおかしくなってしまいます。そのため、さまざまな思考障害が起きるのです。

統合失調症の症状

統合失調症の特徴は、妄想と幻覚です。

「妄想」とは、根拠が薄弱で非合理的なことを、強固で訂正不可能に思い込むことです。精神医学用語の1つです。

(統合失調症の特徴的な4つの症状)

➀自分の考えが、声になって聞こえる「思考化声」、外から考えが吹き込まれていると感じる「思考吹入(しこうすいにゅう)」、自分の考えが抜き取られて、頭が空っぽになる「思考奪取」、考えただけで周囲に伝わると思い込む「思考伝播」が起きます。

②「自分は操られている」「自分は抵抗できないようにされている」という妄想を持ちます。また、日常的な現象を知覚して妄想を生じる「知覚妄想」が起きます。(犬が自分を見つめたので、狂犬病になると思い込む。)

③自分の行動に対するコメントが常に聞こえたり(食事をしようとすると、「食べるな」という声が聞こえる)、仲間や近所の人が自分の悪口を言っているのが聞こえたりする、幻聴が起きます。自分の身体の中から、声が聞こえることもあります。

④「自分は神から人類救済の使命を与えられている」などという、文化的にも常識的にも非合理で不適切な内容の妄想を持ち続けます。

以上の4つの特徴のいずれか1つでも、1ヶ月以上続いていれば、精神科の診察を受けることをオススメします。

また、この4つの特徴の他に、思考力や意欲、判断能力の低下が見られます。これにともなって、IQ(知能指数)が低下することもあります。

(統合失調症の3つの初期症状)

統合失調症の初期には、思考過程の異常がよく見られます。

➀「自生思考」が起きます。次から次へと、とりとめもない考えが浮かんできますが、まとまりがつきません。ヒトは考えるのが当り前ですが、正常なヒトは、その考えをまとめることができます。

②観念奔逸が起きます。自然に考えが浮かんで来て、次々に連想がつながっていきますが、本筋から逸脱してしまい、まとまりがつかなくなります。

神経伝達物質の1種であるドーパミンが過剰に分泌されると、不必要に脳が活性化してしまいます。ドーパミンは、意欲・学習・動機に深く関わっているので、観念奔逸が起きるのです。統合失調症は神経伝達物質の分泌異常により発症しますから、観念奔逸が起きやすいのです。

ちなみに、ドーパミンの分泌が異常に減少すると、感情表現が乏しくなり、意欲を失い、社会的に引きこもりになってしまいます。ドーパミンの分泌過多で脳が異常に活動するのを「陽性症状」、分泌過少によって、精神と身体の両面で機能が低下するのを「陰性症状」と呼びます。

「連合弛緩(れんごうしかん)」が生じることもあります。

③視覚イメージが次々に浮かぶ「自生視覚」、忘れていた記憶が次々によみがえる「自生記憶想起」、心の中にはっきりした言葉がフッと浮かぶ「自生内言」が起きます。そのため、「邪魔されている」「集中できない」と感じます。

とりとめのないことを、ペラペラしゃべりまくり、話のまとまりがつかないのは、決して正常とは言えません。こうしたことが、日常的に起きていれば、できるだけ早く、精神科を受診することをオススメします。

統合失調症の発症時期

統合失調症は、10代後半から30歳までによく発症します。ストレス耐性が十分にできていない年頃なのに、進路選択や性衝動などの大きなストレスを受けることが多いからでしょう。

男性は、10代から20代後半にかけて発症することが多く、女性は20代~30歳頃が多くなります。女性は、40~45歳頃に発症することもあります。

[加齢による思考力低下や認知症]

ヒトは60歳頃から思考力が低下するようになります。50歳を過ぎると、思考力・記憶力・集中力が低下するという人もいます。それは、加齢とともに血流が悪くなり、脳に十分な酸素や栄養分を送ることが難しくなるからです。

判断力や集中力が低下して、筋道立てて考えることができなくなります。考えがまとまりにくくなります。観念奔逸が起こることもあれば、思考が進まなくなる思考制止や、結論を出すまでに時間がかかる思考迂遠が起きることもあります。

また、認知症が発症すると、思考障害が起きます。観念奔逸だけでなく、思考制止、滅裂思考、思考途絶が起きます。加齢による思考力低下よりも、症状が強くなります。

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観念奔逸の治療

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観念奔逸の治療は、薬物療法が主になります。しかし、その背後にある精神疾患を治療しなければ、何にもなりません。

観念奔逸などの症状に気づいたら、できるだけ早く精神科医の治療を受けることです。他の病気と同様に、精神疾患も早期発見と適正治療を受けることが大事です。

[観念奔逸の治療]

観念奔逸そのものの治療というわけではありません。統合失調症の治療の一環として薬物療法を行います。

観念奔逸はドーパミンの分泌過多によるものですから、ドーパミンの分泌を抑制したり、受容器に結合するのを妨害したりする薬剤を投与します。

神経伝達物質の分泌を抑制するので、副作用としてIQの低下や思考の停滞が起こります。IQは平均10程度下がると言われます。

[統合失調症の治療]

統合失調症は薬物を服用して症状をコントロールしながら、長期間、治療を続ける必要があります。その治療で大事なのは、「アドヒアランス」です。患者本人が、病気を自覚して受け入れ、病気を理解して、「自分で治そう」という意欲を持つことです。

薬物療法が基本

統合失調症の治療は、薬物療法が基本です。神経伝達物質の機能異常により、さまざまな症状が起きるのですから、その機能異常を調整することで、症状を抑制することができます。現在は、効果のある薬剤がいろいろ開発されています。

薬物療法と心理社会療法の併用

薬物療法だけではなく、心理社会的療法を併用すると、予後も良好で再発率も低下します。心理社会的療法とは、阻害されている社会生活機能の回復を図るリハビリテーションと、患者本人を支える家族のケア能力を高める心理教育です。

統合失調症は脳に何か異常がある状態なので、心理社会的療法単独では、治療効果もあまり上がりませんし、再発率も低下しません。薬物療法単独の方が、まだ治療効果があります。やはり、薬物療法と心理社会的療法の併用が良いのです。

[双極性障害の治療]

双極性障害は、早期に適正な治療を開始すれば、症状を抑制して、普通の日常生活を送ることができます。しかし、再発しやすく、再発する度に、再発までの期間が短くなり、病状が悪化します。症状を抑制するとともに、再発防止が治療の目的になります。

治療は、薬物療法と心理社会的療法の併用です。

薬物療法

双極性障害の薬物療法は長期間になります。患者さん本人が病気を自覚して受け入れ、薬を飲み続けることが大事です。

精神安定剤と抗精神薬を服用します。安定剤は、躁状態とうつ状態の治療と再発防止効果があります。抗精神薬は、安定剤と併用すると、躁の症状治療に効果があります。

心理社会的療法

患者本人が病気を理解して受け入れるようにする「心理教育」を行うとともに、「認知療法」で、患者さんが自分を肯定できるようにします。

対人関係のトラブルや社会生活リズムの乱れが、ストレスとなり、双極性障害の症状を悪化させる誘因となります。対人関係のトラブルを改善して、ストレスを軽減させます。良好な人間関係を回復させれば、社会復帰することもできますし、再発予防にもなります。規則正しい生活をして、社会生活のリズムを整えるようにします。これが、「対人関係・社会生活リズム療法」です。

長期の治療には家族の協力が不可欠です。躁状態の時は、家族の負担は増大しますから、家族としても耐え難くなります。そこで、家族に病気を理解して、患者を支援できるように「家族教育」を行います。

[認知症の治療]

認知症の治療は、アルツハイマー型と脳血管障害型では、多少異なります。脳梗塞や脳出血など脳血管障害による認知症は、脳血管障害の治療を行うことで、症状を多少改善することができます。

いずれにせよ、現代の医学では認知症を治すことはできません。しかし、症状を抑えたり、多少改善したり、進行を遅らせたりすることはできます。特に、最近は良い薬が開発されているので、薬物療法がかなりの効果を上げています。

薬物療法とリハビリテーションを組み合わせることで、認知症の進行を遅らせ、症状を改善することができます。リハビリテーションは、気長に気楽に行うようにします。

加齢による思考力低下は、日常生活を少し変えることで、抑えることができます。計算機に頼らず、暗算したり筆算したりします。日記をつけて、文章を書くのもオススメです。スマホやパソコンを使うなど、新しい経験に挑戦するのも、思考力低下を防ぐ方法です。

[精神疾患の予防]

精神疾患の原因は、遺伝や性格・気質、脳の働きのトラブルなど、いろいろな要素が複雑に絡み合っているので、予防も極めて難しくなります。しかし、精神疾患発症には、ストレスが大きく関わっています。また、肉体的な過労、睡眠不足なども、関係します。

ストレス過多にならないように、ストレスを溜めないようにすること。休息して、良質な睡眠を十分に取ること。できるだけ規則正しい生活をすること。これが、予防になります。

また、ストレスに弱いと、精神疾患を発症し、思考障害を引き起こしやすくなりますから、ストレス耐性をつけることも大事です。

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まとめ まとまりのない思考は正常ではありません。

観念奔逸は、とりとめのない考えが方向性もなく次から次へと湧いてきて、思考の本筋から外れ、まとまりがなくなってしまうことです。表面的には、観念のつながりはありますが、話の目的が見えず、何を言いたのか、わかりません。

観念奔逸は思考障害の1種で、神経伝達物質のドーパミンの分泌過多により生じます。観念奔逸は、双極性障害の躁状態、統合失調症において、起きることが多くなります。高齢化による思考力の低下や認知症発症でも、起きることがあります。

観念奔逸の裏に存在する精神疾患は、双極性障害であれ、統合失調症であれ、長期の治療を必要とします。薬物療法と心理社会的療法の併用が効果的ですが、患者さん本人の病気に対する自覚と理解が何より大事です。家族による支援や介助も大いに必要です。

精神疾患をコントロールして社会復帰するには、早期発見と早期の適正な治療開始が必要です。精神疾患を発症しても精神科医に相談することもせず、悪化させてしまうケースが少なくありません。

観念奔逸や連合弛緩、思考散乱、滅裂思考など、まとまりのない思考は正常ではありません。ヒトは思考して、その思考をまとめる能力を備えています。思考がまとめられないのは、思考に障害が起きているのです。思考をまとめて、他に伝達し、理解させるのも、当り前のことなのです。これができないのは、精神機能に異常が起きているのです。

「考えがとりとめなく、まとまりがつかず、何を言いたのかわからない」ということが、日常的に起きるならば、すぐに精神科を受診してください。精神疾患は早期に治療を開始すれば、それだけ社会復帰も早くできるようになります。

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