白血球が少ない原因とは?病気の可能性や対策方法について

鉄分不足などで貧血を起こすというのは割と分かりやすい貧血の症状ですが、白血球は減っていることになかなか気が付きづらい成分です。その割には免疫に関わる大きな役割を持っており、しらないまま減少を続けてしまうと様々な病気にかかるリスクが高くなってしまいます。

また、白血球が減少する病気にも様々なものがあり、早期の発見や治療が不可欠です。白血球が減少する病気についてや、その働きについてまとめました。

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白血球とその働き

満身創痍

白血球は血液細胞の一種で、主に体外から侵入した異物を取り込み、殺菌などの処理を行う働きを持っています。

白血球には以下のように様々な種類があり、それぞれが異なる働きを担っています。

好中球

白血球の中で最も多く、6割がこの好中球です。無色透明で球状の核のあるもので、アメーバのように動くことができます。骨髄の中にある造血幹細胞で作られており寿命は非常に短く、数時間〜数日程度と言われています。

主にウイルスや細菌に対抗する働きを持ち、肺炎球菌、ブドウ球菌、大腸菌、緑膿菌などの細菌には大きな力を持っています。

好中球は、普段は血管内や血管の壁にくっついていますが、外部からウイルスや細菌が侵入して来ると、その場所に集まって来て異物を取り込み、捕食・殺菌を行います。

細菌を取り込んだ好中球は死亡し、膿みとなって体外に放出されるか体内で吸収されて一生を終えます。

好酸球

白血球の中の7%程度を占めます。好中球よりも大きな、球を真ん中で縛ったような方(二分葉)をした白血球の一種類です。寄生虫に対する免疫機能を持っており、好中球と同様強い殺菌作用を持つ成分を放出して異物を排除します。

寿命は好酸球よりもやや長めですが、やはり1日程度と言われています。

好塩基球

白血球中の0.5%程度と非常に少量存在している種類で、運動能力や捕食の能力を持っていますが、上記2種類程強いものではありません。サイズは非常に幅広く、かなり小さなものから好酸球に近い大きいものまで様々です。

好塩基球の大きな働きは損傷、感染への体の反応を強くすることであるといわれています。

単球

白血球の中で最大の大きさの血液細胞です。異物を取り込み消化する働きを持ち、役目を終えた細胞の処理や赤血球の育成などいろいろな役割を持った細胞です。

組織内に移動するとマクロファージと呼ばれる食細胞に変化し、病原体を飲み込みその情報を細胞に連絡する働きまでを担っています。

リンパ球

白血球の中で最も運動能力が低い細胞です。白血球中の20~40%を占め、好中球の次に数が多いことになります。

免疫に関わるたくさんの働きを持っており、ウイルスへの攻撃、がん細胞の退治をはじめ、免疫システムを活性化させたり時には活発すぎる免疫反応を抑制したりといった免疫の調整も行っています。

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白血球の増減を招く病気

血液2

白血球の数は赤血球ほど多くはありません。数で言うと大体血液1mm^3あたり3500~9000個で、

白血球が減少すると、疲れやすさを感じやすくなります。また、免疫力、抵抗力が低下するため感染症に罹りやすくなります。

これだけではなかなか白血球の減少を疑うには難しいですが、顔色が悪い場合や眼底、歯茎などからの出血、傷の治りにくさなどが合わせて感じられた場合には早めに医療機関で診断を受けるようにしましょう。

白血球が多くなる原因

特発性好酸球増加症候群と呼ばれる原因不明の病気で、好酸球の数が異常に増えてしまう病気です。

好酸球によって心臓に炎症が起こり、血栓や心臓発作などを引き起こします。死亡率が高い病気なので早期の発見、治療が不可欠です。

詳しくは、白血球が多い原因は?症状や病気の可能性についてを参考にしてください。

白血球が少なくなる原因

一般的には、感染などがおこると白血球が増加すると言われていますが逆に感染症により活性化しすぎた細胞が他の細胞を食べてしまい、各白血球が減少する場合もあります。いずれにせよ、白血球の異常には大きな病気が隠れていることが多いとされており、医師の診断が不可欠です。

薬剤の副作用

副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)や副腎皮質ステロイド(コルチゾール)にはリンパ球や好酸球を減少させる働きがあります。

また、抗がん剤は骨髄の機能を抑制する機能があるため、白血球の数も当然減少してしまいます。放射性治療の場合も同様に、様々な細胞の機能を抑えてしまう傾向があるため白血球の減少を招きます。

基本的にどのような薬でも起こる可能性があるので、風邪のような症状が出た場合には薬を一度止めるべきかもしれません。医師の診断に従うようにしましょう。

薬をやめれば大体1~2週間程度で元に戻ります。

骨髄異形成症候群

血球は全て、骨の中にある骨髄の中にある造血幹細胞という細胞から作られます。通常であれば一生血球が作られるはずなのですが、何か原因があって十分に血球を作ることができなくなってしまうことがあり、これを骨髄異形成症候群と呼びます。白血病の前段階のような状態となっています。

慢性的な貧血状態を初期症状としており、出血傾向や感染しやすさなどの症状がじょじょに現れ、白血病に以降する場合があります。また、輸血を繰り返して鉄分が過剰に鳴ることで肝臓や心臓などに障害を引き起こすことがあります。

対処療法が主な治療で薬や造血幹細胞の移植などが行われます。

骨髄線維症

特定疾患に指定された難病で、血液の腫瘍の一種です。腫瘍細胞によって骨髄が繊維化して正常に血液を作ることができなくなります。初期段階では白血球の増加が起こりますが、進行すると貧血や血小板の減少による出血傾向が出て来ます。急性白血病に移行することがあるのも注意すべき点とされています。

治療方法がはっきりとあるわけではなく、抗がん剤や細胞の移植、輸血などを行います。

ウイルス感染

一般的にウイルスに感染するとそれに対抗するために白血球の数は増加する傾向にありますが、ウイルス感染によって生じたサイトカイン(免疫システムの細胞から分泌される蛋白質で、情報伝達を担う物質)によって白血球の生成が抑制される場合や、ウイルスによる破壊など、様々な要因によって総数が減少する場合があると考えられています。

リケッチア感染

リケッチアとは微生物の名称で、ダニなどによって広がるものです。人が感染すると発疹チフスなどを起こします。リケッチア感染は好中球の減少を引き起こすとされており、白血球の多くを占める好中球の増減がそのまま白血球の増減に大きく影響することになります。

リケッチア感染症は抗生物質等で治療することができます。

再生不良性貧血

難病に指定されている病気です。骨髄中の造血幹細胞が何らかの原因で傷ついてしまい、血液が正常に作られなくなってしまいます。自己免疫に異常が起こりリンパ球が自分自身の細胞を傷つけてしまうため、供給が間にあわず全ての血球が減少します。

全ての血球が減少しているため、赤血球による酸素の供給、血小板による出血の抑制、白血球による免疫機能など全ての機能が低下し、それを補おうとして他の臓器に負担がかかることが問題となります。

薬物や骨髄移植などの治療が行われます。

悪性貧血

悪性貧血は、胃の粘膜の萎縮によるビタミンB12の吸収障害によって起こる病気です。自己免疫が関わる病気で、蛋白質が自己免疫によって攻撃を受けビタミンB12と結合することができなくなることが原因とされています。

一般的な貧血の症状に加え、舌の炎症や神経の障害が起こるのが特徴で、細胞がビタミンB12を取り込めなくなることによって全ての血液細胞が減少します。

治療を行えば回復する病気です。詳しくは、悪性貧血の症状とは?原因や治療方法も知っておこう!を参考にしてください。

急性白血病

白血病は血液のがんと言われる病気で、変異した細胞が骨髄の中で増加し、異常な血液細胞ができてしまう病気です。白血球だけでなく全ての血液成分が減少し、感染症にかかりやすくなる、貧血、出血などの症状が起こります。

血液の中に存在する異常を起こした細胞は他へも広がって行くので、早急な治療が必要です。抗がん剤や輸血、骨髄移植などの治療が行われます。

詳しくは、白血病の初期症状を紹介!あざやかゆみなどに要注意!を読んでおきましょう。

脾機能亢進

何をしているのか耳にする機会の少ない脾臓ですが、実は脾臓は古くなった血球を壊す働きを持っています。脾臓の働きが異常に亢進することで必要な血球まで破壊してしまい、血液の成分が減少してしまう病気です。

原因といわれているのは脾臓の静脈の血栓、狭窄などや、ゴーシェ病(遺伝性の脂質代謝異常症)、ニーマン=ピック病(先天性の酵素以上による代謝異常症)、サルコイドーシス(肉の塊のような組織がいろいろなところにできる病気)などといわれ、白血病を元々の原因として起こることもあります。

基本的には元となっている病気の治療を行いますが、重症の場合は脾臓を摘出することもあります。

エイズ

ヒト免疫不全ウイルスに感染して起こるものです。CD4と呼ばれるリンパ球を破壊するウイルスで、この攻撃によって白血球が減少してしまいます。リンパ球が破壊されることによって免疫機能が正常に働かなくなり、感染症や癌に対する防御ができなくなることが問題とされています。

現在では薬もあるようで、抗レトロウイルス薬と呼ばれる薬剤によるウイルスの複製速度を送らせることが可能となっています。

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白血球を適量に保つには

バナナ

ここまで白血球を減少させる病気についてまとめましたが、実際の所、生まれつき白血球が少ない人がいるのも事実です。また、免疫機能を正常に保つため適切な量を保つことは重要です。以下に白血球の数を増やす方法についてまとめました。

運動

低体温の人ほど病気にかかりやすいという話を聞いたことがないでしょうか。平熱よりも1度下がるだけで免疫力は3割も低下してしまうと言われています。少しでも体を動かすことで血行を良くし、体温を上げることができます。また、筋肉の量を増やすことも体温を上げるために有効です。

ストレス

免疫機能の大敵の一つがストレスです。白血球のバランスには自律神経が関わっていますが、ストレス状態が続くと常に交感神経が優位になるためバランスが崩れ、正常な働きを出来なくなってしまいます。ストレスの多い方はできるだけリラックスできる時間を持つように心がけて下さい。

食事

白血球と大きく関わるといわれているのが肥満です。肥満状態の場合、過剰に溜め込んでしまった脂肪組織から炎症を起こす物質が分泌されると言われており、これによって常に炎症が起こっている状態が続くと、免疫機能も疲弊してしまうのです。

食事は適量にし、間食をしないことが大切です。また、バナナには白血球の働きを助ける効果があることが明らかになっています。

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まとめ

健康のために非常に重要な免疫機能は、健康な時にはありがたみがわかりづらいものです。一旦バランスを崩してしまうとあらゆる病気や炎症の原因になってしまう白血球をきちんと維持できるよう普段の生活習慣に気をつけつつ、何かおかしい所があったらすぐに病院で見てもらうようにしましょう。

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