脈拍が早い原因とは?対処方法や症状を紹介!

脈拍が早いと、息苦しさや動悸、息切れ、心臓がドキドキします。わかりやすいのは全力で走った後に、息が上がってハアハアとしてしまうあの感じです。長い階段を上ったときや、急いで電車に乗ったときなど、一時的なものは誰にでも経験があることでしょう。

ストレスや自律神経の乱れによってホルモンバランスが崩れ、慢性的に脈拍を早くすることがあります。長く続くと、心臓に負担がかかり、不整脈や狭心症などを引き起こす可能性があり、こちらは注意が必要です。

また脈拍が速いだけで弱くしっかり脳にまで酸素や栄養が脳や手足などの末端に届かずに痺れや貧血や酸欠の症状を引き起こすこともあります。

脈拍が早い原因や症状、日常生活における注意点などをまとめましたので、参考にしてみてください。合わせて対処法なども紹介していきますので、もし脈拍が速いと感じる症状を抱えている人はしっかり対策をして正常な脈拍になるように不整脈を改善していきましょう。

脈拍とは?

心臓

まずは脈拍がどのようなものを指すものなのかを知っていきましょう。正確な脈拍の意味を紹介していきます。

また脈拍の健康な場合の正常値も紹介しますので、自分の脈拍を普段から図っておき正常の値から自分はどの程度脈が早いのか、また少ないのかを判断し、身体の健康を管理していきましょう。

脈拍とは

心臓が血液を全身に送り出すたびに、動脈はドクンドクンと脈を打ちます。この動脈の拍動のことを脈拍といいます。同じように、心臓の拍動を心拍、心拍の回数を心拍数といいます。脈拍とほぼ同じ意味で使われます。ただし、不整脈や脈拍欠損がある人は心拍数と脈拍数が一致しないことがあります。

脈拍の正常値

安静時の心拍数は、男性で1分間に60~70回、女性で65~75回程度です。赤ちゃんの頃が一番早く、高齢になっていくほど下がっていきます。

安静時でも100を越えると頻脈、60以下を徐脈といいます。

基本的には60〜100回までの脈拍では安全圏といえます。健康な人の正常値がこの範囲になりますので覚えておきましょう。

次に自分の脈拍を正確に測るために脈拍の測定方法について下記で紹介していきます。専門的な道具を使用せずに自分でも簡単に行える方法も紹介していきますので自分の脈拍をセルフチェックしていきましょう。

脈拍の測定方法

病院

脈拍の測り方を3つご紹介します。自分でも測れる方法と病院などで脈拍を計測する時に使用する方法なども合わせて紹介していきます。

また自分で測る際のタイミングなどについても紹介しますので、正確な計測を行えるようここで予備知識を付けていきましょう。自分で脈拍を計測できることで生活習慣の管理や健康管理をより正確に意識的に行うことが出来るようになります。しっかり覚えて脈拍を毎日計測していきましょう。

自分で脈拍を測る

自分で時計以外の専門的な道具を使わずに脈拍を測る際の方法について紹介していきます。看護師などが実際に行う方法でもあります。

自分の脈を測定する際の2つの方法を紹介していきます。

手首の脈を測る

手首の内側で、親指側にある動脈(橈骨動脈)に人差し指、中指、薬指を揃えて当て、1分間に何回脈拍があるかを数える方法です。通常は20秒間にカウントされた回数を3倍します。

1分間正確に測っても構いません。なれてきた場合は時短のために3倍法で行います。実際に1分測った場合と3倍した時の比較をしてもいいでしょう。15秒を4倍して計算する方法もあります。

掌と手首のつなぎ目の丁度シワのある辺りに沿って指をおいてください。もし脈を感じられない時は動かして位置を変えて少しじっとして脈を感じるなどしながら脈を探していきます。

人によっては手首の肉付きが良かったり、血管が奥に内まっていることで脈を感じにくいこともあります。脈拍が非常に弱い人でも感知しにくいのでその場合は他の部分で計測をおこなって行きます。

手首の脈を測定する場合、左手に腕時計などをしている場合は右手の脈を左手の指で感じながら一緒に腕時計を見て測定する方法が測定しやすいでしょう。

首から脈を測る

首の耳や顎の付け根のすぐ下の辺りに存在する総頸動脈から脈を測る方法です。測定方法は手首の方法と変わりません。2本〜3本の指を使ってカウントしていきます。

首の脈は手首に比べて心臓から近い位置にあるため、脈も強く測りやすい部分でもあります。顎の付け根の部分右にも左にも総頸動脈はあるのでどちらでも計測できます。

同じように腕時計などをしている場合は時計をしている手で時間を確認しながら反対側の手で測定を行っていきましょう。

他にも足の足背動脈の脈を測定する方法もあります。足の甲の靴紐を結ぶ辺りにあるもので、最も心臓から遠い位置にあるので測定しづらくなっています。

心電図

病院で心電図をとってもらい、心拍数を計測するのがもっとも正確な方法です。胸に聴診器を当てて、聞こえてくる心拍数をカウントする方法もあります。

心電図の他にもそこまで高額な医療道具ではない心拍数を測定するだけの腕時計やリストバンドのような脈拍計も販売されているのでそれを装着し、毎日いつの時間でも脈拍を計測できるようにしておくことも出来ます。

ダイエットなどで消費カロリーを気にしている人や、持病を持っていたり高血圧の人はこのアイテムを購入し装着しているといいでしょう。

東洋医学

1呼吸(吸って吐いて)で心拍数4を正常(平脈)、5以上を数脈(さくみゃく)、3以下を遅脈と呼んでいます。

また東洋医学の場合は3本の指で両手首の脈を測定しそれぞれの箇所の脈の差を調べる方法の脈差診という検査方法もあります。六部定位脈診とも呼ぶことがあります。

もう一つの脈状診という検査では脈の速さの異常や手触りでの違和感などを感じ取ります。脈の圧力、脈の太さ、脈の振れ幅など、感じ取るべきこう項目は細かく分けると代表的なもので28種類、更に細分化すれば40種類以上もあります。

東洋医学の脈から読み取られるものは多岐にわたり、その脈の持ち主が男か女か、死脈なども感じ取れて漁師や釣り人などから死脈が出ている事を感じた東洋医学の名医は津波が来ることを言い当てたともいいます。

脈を測るのはいつ?

運動の後や食事の後、朝起きたすぐや睡眠の前など時間帯や前後に行った行動によって脈の速度は大きく変化します。緊張状態にあるときやドキドキしている興奮しているなどの精神状態でも脈拍には変化があります。

毎日の脈拍を計測し、健康の管理を行う場合はどのタイミングで脈を計測すればいいのかご存知でしょうか?実際にこの時間帯や前後の行動を統一しないと正確な症状を計測することは出来ません。

基本的に計測を行うタイミングは起きたときのタイミングなど、毎回測る条件を合わせればいつ行っても正確に変動を確認することが出来ます。最もおすすめなのは朝起きたときすぐに脈拍を計測する方法です。

朝の脈拍の状態を見ることで疲れているかどうかを判断することが出来ます。基本的に朝寝起きには脈拍は少なく低血圧の場合が多いのですが、脈拍が76以上ある場合は疲れている状態になります。スポーツ選手などが合宿などで実際に体調管理を行う際に脈拍を計測してその日のトレーニング方法を決定するそうです。

脈拍が早い状態

心電図

時間により脈拍は高かったり低かったりしますが、昼間の活動時間中に安静時の脈拍が100を越える場合を頻脈といいます。

心臓の働きは自律神経に大きく左右されます。交感神経と副交感神経のバランスが大切で、交感神経が優位になってアドレナリンが増えるにつれて心拍数も上がってきます。

病気や症状

頻脈によると考えられる症状は次のようなものがあります。

心臓の病気や症状:不整脈、狭心症、心不全、心筋症、その他の心臓疾患(心臓病)

精神的な病気や症状:自律神経失調症、不安、緊張、ストレス、やる気が出ないなど

その他の生活習慣病や症状:糖尿病、甲状腺機能亢進症(甲状腺ホルモンの病気)、脱水症状、疲れやすい、低酸素状態、発熱

脈拍が速いと多くの問題となる病気や症状につながりやすくなります。また普段から脈拍が早い人は早死するという事を報告している学者も居ます。

動物が生涯で心臓が脈打つ回数は決まっており、一概に等しく15億回という結果が出されています。更に人間の場合は哺乳類の統計から算出した数値では23億回という報告があります。

なので普段の脈拍が早い人ほど短命になるという説があります。が、等に注意が必要な頻脈の症状としては急に脈拍の回数が変わってしまった人は注意が必要です。なにかの病気や精神疾患の問題やホルモンバランスの変化によって身体に変化が生まれてきてしまっている可能性があります。

特に頻脈を引き起こす気になる病気として甲状腺ホルモンの変化に伴う病気や糖尿病心筋症自律神経失調症があるので脈拍になってしまっう変化が続いてしまっている場合は一度精密検査を受けるようにしましょう。

原因

・心因性

ストレスやトラウマなどが原因となって頻脈が起きることがあります。ストレスを受ける状況が解消されると、比較的早く平常値に落ち着いてきます。

・運動性

スポーツや体操、運動をして一時的に心臓に負荷がかかり、心拍数が上がります。負荷がかかる状況を繰り返し練習することで心臓はだんだんと慣れていきます。これを利用して、スポーツなどでは積極的に負荷をかけて運動の強度を上げる練習があります。

・薬物性

治療を目的とする普通のお薬や麻酔、またはドラッグなどによって脈拍が上がることがあります。脳や身体に深刻なダメージを残すことがあるので、すぐに病院を受診し、処置をしてもらわなければいけません。

脈拍が少ない状態

脈

脈拍が1分間で60回を下回っている状態を徐脈といいます。不整脈の一つとして考えられ、身体に送り出す血液が不足しがちになるため、めまいや立ちくらみなどが見られます。

特に、脳に血液がまわらず、頭がぼーっとしたり、判断力が鈍ったりボケたような症状が出る場合などがあり、そこまで行くとやや重症化していると言えます。

脈拍は多くても少なくてもよくないのです。一度病院で詳しい検査を受けましょう。病院での検査ではいきなり〜科などの専門家の医師のいる病院に行ってしまうとなかなか根本となる病気などの原因を発見できない事もあります。

総合病院などで精密検査や人間ドックでの検査を受けるのもいいでしょう。それから専門家のいる分野の病院へ行くといいでしょう。関連する病気が多くあるので原因の違う病院での治療で安心してしまわないように注意しましょう。

麻酔をすると脈拍が早くなる?

注射011

歯医者で虫歯の治療するときに、よく麻酔をしてもらいますが、その後に心臓がドキドキとして、息苦しさや動悸があらわれたり、気分が悪くなって、ひどい場合は手足が冷えて震えてくることがあります。

これには、麻酔に入っている血管収縮薬(エピネフリン)が影響していると考えられます。血管を収縮させるので、血圧が上がり、心臓に負担がかかったり、末端の毛細血管が収縮して血液の循環が悪くなるためです。数分間安静にしていると落ち着いてきます。血管収縮薬をフェリプレシンというタイプのものに変えると大丈夫という人もいます。

虫歯の治療や注射、麻酔がすごく嫌いで緊張したり、歯医者に行くことそのものを苦痛に思っていると、強烈なストレスになってしまうことがあります。

体質的に麻酔が身体に合わないという人もいます。これまでに少しでも異変を感じたり、症状が出たことがある人は、必ず医師に伝えて、麻酔に使う薬を確認させてもらいましょう。部分麻酔を使ってなにかの手術をするときもそうです。麻酔をする場合は自分で納得したものをなるべく使ってもらいましょう。

脈拍が早い時の対処法

睡眠

脈拍が早いと感じた時は、次のような対処をしましょう。

安静にする

脈拍が早いときや、動悸、息苦しさを感じる時は、なるべく涼しい場所に移動して、座るか横になって落ち着くのを待ちます。

立っている時に失神をして頭や顔をぶつけてしまうと危険です。ベルトやウエストを締め付けるようなものがあれば外し、靴なども脱ぐと楽になります。

ストレスを溜めないようにする

ストレスは自律神経のバランスを乱す大きな原因になります。人前でスピーチやプレゼンをするときに、緊張してドキドキしたり手に汗をかいたり、口の中が乾いたりしますよね。それはストレスを感じてアドレナリンが放出されて、交感神経が興奮状態になるからです。ストレスというのは、それぐらいすぐに身体に影響が現れるのです。

スポーツや演奏などのここ一番というときには緊張も必要ですが、常にストレスにさらされていると、心臓に負担がかかり身体も休まらずに疲れてしまいます。

ちょうど良いバランスが保てるように、オンとオフをうまく切り替えられるようにしましょう。

規則正しい生活

夜更かしや偏った食生活なども自律神経を乱す要因です。いつも眠気を感じていたり、ジャンクフードやスイーツばかりを食べていれば自ら体調を崩してしまうようなものです。

・睡眠不足を解消し、身体をよく休める
・食べ物からバランス良く栄養を摂る
・適度に身体を動かして体調を整える

これらは健康な毎日を送るためには、とても大切で基本的な習慣です。病気を寄せ付けない身体作りをしていきましょう。

運動を行う

運動を行うと脈拍は上昇してしまいますが、逆に普段から運動でウォーキングなどを行うことで心拍数や肺活量が鍛えられる事や筋肉が付くことや運動の効果でストレスも発散されて普段の脈拍が落ち着く効果もあります。自律神経を整えて脈拍を落ち着ける事にも役立ちます。

激しい運動を行う必要はありません。朝に脈拍が早くて疲れているときでも、逆に軽い運動を行うことで体が楽になり、疲れが取れる効果もあります。

適度な運動を行って健康な体を手に入れましょう。

まとめ

脈拍が早いときにあらわれる症状やその原因、対処方法などについて説明してきました。

脈拍とは血が血管を流れるときの動脈の拍動のことです。
脈拍とは心臓の拍動(心拍数)とだいたい同じになります。
脈拍が早いと動悸や息切れ、疲れやすい、貧血などの症状があらわれます。
成人の平均は、60~75/分が正常で、100を超えてくると頻脈といいます。
ストレスが血管を収縮させ、脈拍を上げる大きな要因になります。

脈拍が早いと、心臓になにか異常があるのではないかと考えて心配になってしまうものです。運動やスポーツ、階段の上り下りなどで多少の負荷がかかるのは当然ですが、座っているときやベッドに入ってもドキドキが止まらず、なかなか寝付けないなどの症状が続く場合は、必ず病院で診察を受けるようにしましょう。どんな時にどれくらいの脈拍だったか、安静時か運動時か、時間はどれくらい続いたかなどを記録しておいて、医師に伝えるといいでしょう。

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