歯を磨くことは習慣として身についていることですよね。寝る前に歯の汚れを落とすことで、気分もすっきりとし、眠りにつくことができます。
電動歯ブラシは歯磨きの効果をより高め、歯をいつまでも健康にしてくれる道具です。手磨きでは到底叶わないスピードで歯を磨きますから、使えばすぐにその効果を実感できるはずです。
では、そんな電動歯ブラシの効果は具体的にどのようなものなのでしょうか。また、様々な種類の電動歯ブラシがありますがどれが良いのかについても触れていくことにしましょう。
電動歯ブラシの効果とは
電動歯ブラシの最大の効果は電動による振動で歯垢を取ることです。その効果を一度経験してしまうと、なかなか手磨きに戻ることはできないかもしれませんね。
では、具体的に電動歯ブラシを使うことで起こる効果にはどのようなものがあるのでしょうか。
圧倒的な振動数
電動歯ブラシの振動数は到底、手磨きではできません。毎分何万回という振動で歯をブラッシングし、溜まった汚れを落とすことができます。実際に使ったことがあるという人は、手磨きに戻ることは難しいでしょう。それほど汚れを落とし、ツルツルの歯にしてしまうからです。
電動歯ブラシの種類によっては、振動によって水流を起こし、歯間の汚れを取り去るものもあります。通常の手磨きでは取り除くのが難しい場所にある汚れも、電動歯ブラシなら容易に取り除くことができます。
朝起きた時の口のネバネバがない
夜、手磨きで歯磨きを入念にしても、朝起きると口の中がネバネバする。舌で口の中をぐるっと一周舐めましてみると、なんとも気持ちが悪い。
これは歯磨きが不十分であることが原因です。歯周病菌が繁殖してしまっているのですね。寝ている間は唾液の分泌量が少なくなりますから、細菌にとっては繁殖しやすい環境なのです。
電動歯ブラシを使うことでこういった朝のネバネバを減らすことができます。それは口臭予防にも繋がります。電動歯ブラシはいつまでも口の中を清潔に保ってくれるのです。
比較的短い時間で歯磨きができる
朝の忙しい時間帯や早く眠りたい時、歯磨きが疎かになってしまうことってありますよね。そういった時に限って、口の臭いが気になるものです。
電動歯ブラシであれば短時間でもきちんと歯を磨くことができます。力を入れなくても簡単に歯磨きができます。もちろん、時間をかけて歯を磨いた方がいいのですが、きちんとした磨き方をすれば短時間でも汚れを落としてくれるでしょう。
ステインの除去効果
歯に黄色の汚れがつくことってありますよね。これをステインと呼びます。ステインは口の中の細菌と食べ物が化学変化を起こし、色素が歯に沈着してしまったものです。いわゆる着色汚れですね。
前歯なんかにステインがつくと、笑った時に黄ばんだ歯を相手に見せることになります。それが気になるという人もいるかもしれません。そして、このステイン。手磨きではなかなか落ちません。
このステインを除去するタイプの電動歯ブラシも発売されています。手磨きでは難しい歯の汚れを、きちんと落とすことができる。電動歯ブラシは歯の美しさまでサポートしてくれるのです。
電動歯ブラシのデメリット
電動歯ブラシは手磨きに比べて圧倒的な除去力を誇ります。しかし、一方でデメリットがあるのも事実。
では、具体的にどのようなデメリットがあるのでしょうか。
価格が高い
「電動歯ブラシのメリットはわかるけど、値段が高い…」そう思う人も多いでしょう。実際にきちんと汚れを落とせる商品となると10,000円以上となってしまいます。
一方で安い商品を買ってしまうと、振動数が足りなかったりして磨きが足りないことがあります。やはり買うなら高くて良いものを。わかっていますが、やはり思い切れないことがあるのです。
また、替えの歯ブラシも比較的高いです。イオンが出るようなタイプでは1本1,000円を超えることがありますから、消耗品としては価格が高いかもしれませんね。
過信しすぎて歯磨きが適当になる
電動歯ブラシの振動によって歯垢をきちんと落とすことができる。その効果を期待しすぎて、歯磨きの時間が短くなり、結果としてよく磨けないということがあるようです。
電動でも手磨きでも、適度な時間をかけなければ意味がありませんよね。電動歯ブラシを過信しすぎて、歯磨きが適当になってしまうと本末転倒なのです。買ったとしてもきちんと磨く意識が大事です。
また、適当なブラッシングでは細かい部分をきちんと磨けないことがあります。ヘッドが大きいタイプもありますから、奥歯を磨けないと、虫歯の原因になることもあります。
操作がしにくい
最近の電動歯ブラシの機能は多様化しています。そのせいなのか、どんどん大型化し、扱いにくい歯ブラシが増えているのも事実です。これは様々な面でデメリットとなります。
歯ブラシが持ちにくい、充電に場所を取る、旅行に行く時の荷物になる。こういったことが歯ブラシの大型化で起こることでしょう。これは意外と面倒なことです。
また、充電が切れてしまえばただ、重いだけの歯ブラシになってしまいますから、こまめに充電できる人でなければ使うのは厄介かもしれませんね。
歯茎が弱い人には刺激が強い
歯を支える歯茎は人によって強い・弱いがあります。ちょっとした刺激で出血してしまうという人もいると思います。こういった状態で電動歯ブラシを使うと少々刺激が強いことがあります。
もちろん、電動歯ブラシは強弱の操作ができます。しかし、それでも刺激が強く、血が出てしまう。それが返って歯の状態を悪くしてしまうなんてこともあるかもしれません。
歯茎がもともと弱い人、よく歯茎から血が出てしまう人。こういった人は使用の際に歯科医師にきちんと相談をした方がいいでしょう。
正しく使わないと意味がない
電動歯ブラシの高速振動は歯垢を落とすのに効果的です。しかし、それはきちんとした使い方をして初めて効果が出るもの。適当に使っていてはやはり意味がありません。
電動歯ブラシを使って歯がツルツルになった感じる人はいます。一方で、使い方が悪ければいつまでも歯の表面はザラザラとしてしまいます。手での磨きとは違う、きちんとした使い方をしなければなりません。
では、おすすめの電動歯ブラシは?
家電量販店に行くと、電動歯ブラシコーナーには様々な商品があります。しかし、気にはなるものの商品を実際に使うことはできませんよね。
歯の形やその人の性格にあったおすすめの歯ブラシ・メーカーは以下があります。
ソニッケアー
1分間に約31,000回の音波振動を起こし、歯を磨いていきます。振動することで口内の水や唾液が水流を起こし、より効果的に歯垢をとることができます。ソニッケアーではこれを「音波水流」と呼ぶようです。
音波水流による音波磨きのメリットは歯茎への負担が軽いことです。公式ホームページでの記載では手で磨く場合と比べて、歯茎への負担が50%程度軽減されるといいます。また、歯垢除去率が高く、歯科医師・歯科衛生士の購入率がNo1ということも特徴です。
ブラシ部分の運動幅は左右に広く、広い範囲の歯を磨くことができます。また、この動きによって歯間、歯周ポケットといった磨きにくい場所も掃除することができます。
電動歯ブラシの機種によってはタイマー機能があります。これはアメリカの歯の専門家が推奨する2分間という歯磨きの時間を教えてくれる機能です。
そのほか、歯の黄ばみであるステイン除去、知覚過敏などの歯周病予防の効果などが期待できます。値段も安い価格帯からあるので、まず試してみたいという人は買ってみるといいかもしれませんね。
ブラウン
ブラウンで販売されている電動歯ブラシの最大の特徴は大型の丸型ブラシです。歯科医が使っている歯科器具から着想を得たようで、歯面・歯全体を覆うことで歯垢を取り去ります。
また、歯間・歯周ポケットに効果的に入り込むので、普通の歯ブラシとは違う角度から汚れを取り出すことができます。公式ホームページの記載ではソニッケアーの歯ブラシよりも33%歯垢除去力が高いとあります。
そのほか、押し付けすぎ防止機能やBluetooth接続機能などがあります。特にBluetooth接続はスマホと連動することで、歯磨きの時間やスケジュール管理、より磨くべき場所を提案してくれるなどの機能があります。
ホワイトニング効果のある機種もあり、より白い歯を実現してくれるでしょう。反転式のブラシもあり、歯や口の大きさに合わせて使い分けてみましょう。
オムロン
オムロンといえば様々な医療器具を作っている会社です。そして、電動歯ブラシも生産しています。特徴は比較的コンパクトで、口に入りやすいということでしょう。
例えば、ブラシが小さいのでヘッドの毛が奥歯まで届くというメリットがあります。奥歯の裏側はどうしても磨き残しが多い場所ですが、オムロンの電動歯ブラシであれば十分磨くことができるでしょう。
また、持ちやすいので鉛筆持ちをして、前歯などを入念に磨くことができます。軽量ですから、出先で持ち歩くのも楽でしょう。ストレスのない電動歯ブラシになっています。
Doltz
Panasonicが販売するDoltzシリーズは携帯用の電動歯ブラシを発売して話題になりました。女性の化粧ポーチに入るサイズの音波ブラシは、会社の昼食後でもきちんと歯を磨くことができます。
もちろん、家で使うような振動数の多い電動歯ブラシもあります。機種によりますが、細かい動きをするものや、比較的大きめの運動をするタイプのものもあります。
歯ブラシには極細毛を使用。毛先が歯間や歯周ポケットに入り込み、振動でもって汚れをかき出します。縦・横の動きをすることでより効果的に綺麗にすることができます。
電動歯ブラシの磨き方
基本的に電動歯ブラシは手磨きのように動かす必要がありません。それは当たり前ですがブラシそのものが振動するからです。ブラシを歯にそっと添えるだけで汚れを取ることができます。
反対に電動歯ブラシを手磨きのように動かしてしまうと、返って汚れが取れないなんてこともあります。なので、この部分は普通の手磨きと違うということを知っておきましょう。
あとは電動歯ブラシはブラシヘッドが比較的大きいですから、奥歯のケアを忘れがちです。ブラシが届かず、奥歯は虫歯になってしまうなんてこともあるので、注意してブラッシングするようにしましょう。
歯磨き粉を選ぶ方法
電動歯ブラシは振動数が多いので歯磨き粉は慎重に選ぶ必要があります。ポイントは2つ。研磨剤が多いものは避けること。そして、発泡剤が少ないものを選ぶということです。
研磨剤は歯のステインを落とす目的があります。しかし、電動歯ブラシで使ってしまうと歯のエナメル質を傷つけてしまうことがあります。手磨き用とそうではないものを区別し、研磨剤が少ない製品を選びましょう。
発泡剤が多いものを使ってしまうと音波や振動のあまり、泡が立ちすぎてしまう可能性があります。発泡剤は泡によって歯間の汚れを取ってくれますが、なるべく少ないものを選びましょう。
磨きすぎは大丈夫?
電動歯ブラシに抵抗がある人は磨きすぎによる歯へのダメージが気になっていることが多いようです。しかし、歯に傷がつくということは考えにくいようです。
一方で歯茎などの比較的弱い部分は、磨きすぎによってダメージを受けてしまうことがあります。つまり、出血してしまうのですね。気になる人は気になってしまうかもしれませんね。
電動歯ブラシは軽く当てるだけで十分歯垢を取ることができます。押し付けすぎたり、あまりに長い時間磨きすぎてしまうと歯以外にダメージを与えてしまうことがあるので注意が必要です。
歯ブラシの交換時期は?
基本的には毛先が開いてきたら交換の時期といわれています。この期間の長さは歯ブラシを押し付ける強さによって変わりますから、人それぞれです。
例えば普段から押し付けすぎていると人は交換時期が短くなります。毛先が広がればそれだけ歯石除去の効果は下がりますから、電動歯ブラシの意味がなくなってしまうでしょう。
また、長い間毛先が開かないとしても3ヶ月に一回は交換したいもの。雑菌が繁殖することもあるので、注意が必要でしょう。値段が少々高いこともありますが、替えるようにしてください。
歯を大切に守るために
電動歯ブラシは歯の健康を守ってくれる重要なツールの1つです。毎日使っていると、元の手磨きには戻れないという人もいますし、歯のストレスが減ることも確かです。また、歯の病気の予防にも効果的です。
少々値段は張りますが、虫歯になって歯科で治療を受けなければならないことを考えると安いものかもしれません。生涯、自分の歯でいるために大切な投資と考えることもできるのです。
電動歯ブラシにはデメリットもありますが、それをカバーするほどのメリットがあります。歯は毎日使うものですから、きちんとメンテナンスをする必要もあるでしょうし、それを怠ってはいけないと思います。
そして、もし手磨きや歯間ブラシで不十分と感じていたり、毎朝口内が気持ち悪いと感じたり、しているのであれば、電動歯ブラシに変えてみる価値はあるのかもしれませんよ。
定期的な歯科検診も忘れずに
電動歯ブラシができるのは基本的には歯垢の除去のみです。歯石はプラークが石灰化したものですが、歯石除去するにはやはり歯科医院に行って歯科衛生士に取ってもらうのが1番でしょう。歯石除去率は期待することはできません。
また、そこで歯の状態の確認や、虫歯があればその治療をしてもらうこともできます。歯周病治療もできるでしょう。普段身近にある歯ですが、1つ1つ自分で見ることってあまりありませんよね。
歯の異常に気づいたのが歯の痛みだった。そうなると詰め物で対処しなければならなくなりますが、お金もかかりますし、治療も厄介なものです。そうならないためには、日々の検診にきちんと行くことが大切です。
数ヶ月〜半年に1度、歯石を取ってもらうようにしてみてください。そうすると、口の中がスッキリし、心持ちも軽くなります。食べることが楽しくなると思いますよ。
まとめ
価格が高いことから電動歯ブラシの購入をためらってはいないでしょうか。一方で歯の健康を考え始め、歯に良いことをしたいという気持ちがあるかもしれません。
確かに価格は高いですが、何年も、そして毎日使うものです。それでいて、毎日歯を健康に保ち、口臭を防いでくれ、歯科クリニック・歯科医師に行く頻度を下げることもできます。これはとても良いメリットだと思います。
最初はどうしてもお金がかかりますが、長い目で見れば安い買い物だと思います。購入をためらっているのであれば、思い切って買ってみてはいかがでしょうか。
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