唇のカサカサヒリヒリ!そんなつらさからサヨナラ!「なんか唇が乾いてカサカサしてるな~」
その程度舐めて治そうとしたり、リップクリームで何とかしようと思ったりしていると、かえって悪化することもある事をご存知でしょうか?ただのカサカサがヒリヒリに発展することも!?
ひとくちに唇がヒリヒリするといっても、その原因はたくさんあるので、正しい原因を調べた上で、正しい対処をしていきましょう。
唇のカサカサヒリヒリの原因とは?
まずは、唇がヒリヒリする原因を紹介します。原因をまずはじめに明らかにし、原因を排除しないと症状は再び再発しますし、正しい対処を行うことは出来ません。
唇がヒリヒリしている原因について自分に当てはまっているものを選択してみましょう。
知っておきたい唇のしくみ
そもそも唇とは粘膜の一種で、その上に薄い皮膚が張っている場所なのです。唇の皮膚には通常部の皮膚とは違い、脂や汗を分泌する皮脂腺や汗腺が無いため、乾燥に弱い部分なのです。
また、薄皮一枚で守られているという特性上、物理的なダメージにも弱いです。ゴシゴシと強くこすったりめくれた薄皮を剥いたりするのはやめましょう。
唇は非常にデリケートな箇所である事を念頭に置いておきましょうね。
乾燥によるカサカサ
まずは代表的な原因である、空気の乾燥。
特に秋から冬にかけては空気が乾燥している上強い風が吹き、室内では暖房をつけるためより乾燥した環境に。この様な、肌に乾燥をもたらす寒い時期は唇にとってダメージを受けやすい時期ともなっております。
加湿器によるケアを欠かさずにしましょう。
唇を舐める
唇が乾燥したりして、水分を与えるために舐める方もいらっしゃるでしょうが、これはNGです。唇を舐めることによって、唾液による保水効果があるように感じますが、実はコレ一時的なもので、舐めることで塗りつけた唾液が蒸発する際に、唇自体の水分が奪われてしまうので、結果としてより一層の乾燥をもたらす原因になるのです。
唇が乾く…→舐めて唾液で保水→唾液が蒸発する際に唇の水分が奪われる→唇が乾く…
という悪循環に陥らないためにも、唇を舐めるのはやめておきましょう。
リップクリームや口紅が唇を荒らす?
唇が荒れてきた時にリップクリームでカバーする、この行為自体は間違いではありません。リップクリームは蒸発しやすい、水分で構成されている唾液と違い、油分で出来ているので、蒸発しにくく、唇を乾燥から守ってくれます。
しかし、このリップクリームに含まれる成分が合わず、逆に悪化させることもあるのです。リップクリームを使っていて「おかしいな」と思ったら、その製品を使い続けるのを止めて、様子を見るのが良いでしょう。
また、リップクリームには荒れる前、つまり予防時に使う「薬用」「医薬部外品」が、荒れた後の治療時に使う「医薬品」と、用途の違う物が存在します。自分の唇の状態によってそれらを正しく使い分ける必要があります。
口紅も油分で出来ているため、乾燥を防ぐ役割がありますが、これもリップクリームと同様に唇の状態を悪化させることもあります。
さらに、口紅を落とす際に、クレンジングシートを強くこすりつけると、唇にとってダメージとなりますので注意しましょう。
紫外線
前述した通り、唇とは薄皮一枚で守られている粘膜。よって紫外線、つまり太陽の光にも弱いのです。湿度の高い夏でも、過度の日焼け、その際に唇のケアを怠れば唇がカサカサヒリヒリになる可能性は十分にあります。
もちろん夏だけでなく、日射しの強い日には唇へのケアを忘れないようにしましょう。詳しくは、唇が日焼けした時のケア方法は?予防方法も紹介!を読んでおきましょう。
体内の水分不足
体内の水分が不足すればそれに比例して唇の水分量も不足します。夏場の発汗に対しての水分補給、おろそかになりがちな冬場の水分補給も忘れずに!
また、いびきをかく人は、口を大きく開けて呼吸し続ける為、起きると口中の水分がカラカラに奪われているケースがあります。そうすると唇の水分も奪われてしまうので、原因のひとつになりがちということも覚えておきましょう。
体調不良
胃や腸などの消化器系の働きが低下すると、唇が荒れる原因になります。
年末の忘年会シーズンなど、お酒や食事がいつもより多くなる時は無理をしないようにしましょう。
また、ビタミンBの不足も唇の荒れに繋がります。ビタミンBは腸内の善玉菌が作ってくれるので,より良い腸内環境を整える事を意識しましょう。
菌やウイルスへの感染
唇に発生しやすい症状といえば口角ヘルペスです。ヘルペスウイルスが原因となって唇の潤いなどを奪ってしまい、炎症を発生させ、ひび割れなどが発生したり、湿疹や水疱などが出てきます。
しかし、見て目にはこれらの症状が出ていなくても、痛みやヒリヒリ感だけが発生する場合もあります。ヘルペスウイルスは成人の殆どの人が持っているウイルスでもありますので免疫力が低下していると、間接キスや性行為などをきっかけに簡単に感染しますし、既に体内に潜伏しているウイルスが免疫力の低下をきっかけに表面に出てくる事もあります。
アレルギー症状
アレルゲンとなる物質に触れたり、食べたりすることでアレルギー反応が発生し、唇に症状が発生している可能性が考えられます。
可能性としてどのアレルギーでも問題は発生しますが、特に考えられるアレルギーとしては、ゴムアレルギー、金属アレルギー、甲殻類アレルギー、パイナップルアレルギー、花粉症などのアレルギーを持っている場合に発生する事があるでしょう。
特にパイナップルアレルギーで唇のヒリヒリ感や痒み、舌のしびれなどが発生する事が多くあると報告されています。
稀にアナフィラキシーショック症状を引き起こすこともありますので、注意が必要です。
唇のヒリヒリ対策
意外と多くの原因がある唇のカサカサやヒリヒリ。それでは、どのように対処していけばいいのか見てみましょう。
有効な対策法を選択して早めに症状を緩和していきましょう。
正しいリップクリームの選び方
まず、自分の唇が今どのような状態であるのかをちゃんと把握しておきましょう。
大きく分けて状態は2種類。
- かさつきなどの予防のためにリップクリームを使っている状態。
- 何らかの症状により現在治療中でリップクリームを使っている状態。
予防のために~という段階の方は「薬品」もしくは「医薬部外品」と記載されたリップクリームを使いましょう。逆に治療中の方は「医薬品」と記載された物を使いましょう。ワセリンは唇のカサカサに対して効果が高いようです。
それでも中には自分の身体に合わず、唇にトラブルをもたらしてしまうものもあるかもしれません。その様な時は使用をやめて、医師の診断、アドバイスを受けるようにしましょう。
また、近年では紫外線対策様のUVカット効果のあるリップクリームなんかも販売されていますので、太陽光でヒリヒリする、という方は試してみてはいかがでしょうか。
リップクリーム同様、口紅やグロスが合わなくてトラブルの原因となるケースもありますので、その際も同じ商品を使い続けるのを止めて、リップクリームの上から口紅を引く、カラーリップクリームを使ってみる、などの選択肢も視野に入れてみましょう。
口紅やグロスを落とす時にクレンジングシートを使われる方はその使い方にも注意しましょう。乱暴にゴシゴシこするのではなく、優しく、柔らかに、多少時間がかかってもいいので、唇に刺激を与えないように使いましょう。
お腹の中から整えよう!
飲み過ぎ、食べ過ぎによる胃腸の弱体化。胃腸などの消化器系の不良、またそれに伴うビタミン不足は唇荒れの原因となります。腸内環境を整えればビタミン摂取にも繋がります。そのメカニズムを説明していきましょう。
腸内には100兆個を超える,腸内細菌が住み着いており、その中でも善玉菌と呼ばれる菌は人体にとって有益な働きをしてくれるのです。なので善玉菌を増やし、さらに善玉菌のエサとなるオリゴ糖を摂れば腸内環境は良くなります。
善玉菌の代表である乳酸菌はチーズ、ヨーグルト、キムチ、ぬか漬け、塩麹などに多く含まれており、またヤクルトなどの乳酸菌飲料にも含まれているので、それらの食品を日頃から摂取するように心掛けましょう。
オリゴ糖を含む食品は、リンゴ、ハチミツ、ポン酢などです。特にハチミツは唇の荒れに有効で、直接唇に塗るのも効果的です。
乳酸菌はオリゴ糖をエサに、ビタミンBや乳酸など、人体にとって有益な成分を生成、排出してくれます。お腹の中から唇を綺麗にしてくれるというわけですね。
また、ビタミンB2は特に唇に効き、ビタミンB2を多く含む、うなぎ、レバー、卵、鯖、納豆などを直接食べるのも効果的です。特に納豆は善玉菌の敵である悪玉菌をやっつける納豆菌が含まれているのでオススメです!
アルコールや唐辛子などの刺激のある香辛料は腸に刺激を与え、腸の働きを弱めてしまう効果がありますので、「火鍋で一杯!」なんて飲み会は唇にダメージを与える原因になりますので、控えた方がいいでしょう。
アレルギーが原因の場合は?
人によってはアレルギーが原因であることもあります。
前述したリップクリームや口紅、それにマンゴーやカシューナッツ、パイナップル、キウイフルーツ、山芋、それに醤油などの調味料がアレルギーを引き起こす原因となっている症例もあります。それらを口にした後に唇がヒリヒリするなどの違和感を感じたら要注意です。
また、歯磨き時の歯磨き粉がちゃんと洗い流せていないと、それが原因で唇がヒリヒリすることもあるようです。一般の歯磨き粉はメントールが使われている刺激の強いものなので、唇や口元に残さないようにしっかりゆすぎましょう。
さらには食器や入れ歯など、金属製アレルギーという例もあり、アレルギーの発症速度はまちまちなので、少しでも違和感やヒリヒリを感じ始めたらこれらに気を配ってアレルギーの元を突き止め、それら誘引となるアレルゲン物質を排除することが有効となります。
唇がヒリヒリするのは病気?
病気や炎症によって、唇がヒリヒリしていることが考えられます。以下の病気の可能性がないかどうかを病院などで検査をして見ましょう。
自然に治るものもありますが、長期的に症状が発生している場合は病院での治療が必要になりますので、1週間以上続いている場合は以下の病気の可能性を考えて対処しましょう。
口唇ヘルペス
口唇ヘルペスはウイルスが原因で、ヒリヒリというよりはチクチクと刺されるような痛みやかゆみがあり、やがて唇に水膨れが出来ます。この水膨れの中にはウイルスが入っているので、潰したり他人に接触してはいけません。
水膨れが乾いてくるとかさぶたになり、快方へ向かいます。かさぶたをむしったりしないようにしましょう。詳しくは、口唇ヘルペスの原因とは?疲労やストレスとの関係についてを読んでおきましょう。
カンジダ性口唇炎
これは誰でも口の中に保有しているカンジダ真菌という菌の増殖により発症する症状で、口の中のあちこちに白い苔のようなものが発生し、食事の際に痛みを伴います。
体調を崩したり、ほかの病気にかかっていたりと抵抗力が落ちていると発症しやすいとされています。
梅毒
梅毒感染者との性的交渉やディープキスなどにより感染する性病です。初期症状として性器や唇に豆粒大のしこりが出来ますが、痛みは無いのでそのまま放っておくと、潜伏期間を経てより重度な症状をもたらします。
現代ではペニシリンにより治すことが出来ますので、痛みのない症状でもすぐに病院へ行きましょう。
クインケ浮腫
クインケ浮腫は唇に限らず、まぶたや他の皮膚が突然腫れるという症状で、詳しい原因が分かっていないため、現段階では的確な対処方が難しいとされています。
特に腫れが発生しやすい部位はまぶたや唇になります。蕁麻疹の一種とされていて、最悪の場合には気道の粘膜に腫れが発生してしまい呼吸困難に繋がる場合もあり、危険な症状でもあります。
数時間で腫れが引いてわからなくなる事もありますが、長い場合は3日間ほど継続して症状が発生する場合もあります。
それでも治らない時はお医者さんへ
その他の原因として、乾燥肌をもたらすアトピー性皮膚炎や、唇の皮が剥け、かさぶたになる、剥離性口唇炎という症状である場合もあります。
その様な症状に対しては専門医や皮膚科に診てもらいましょう。ただしどちらの症例も原因がはっきりと分かっておらず、そのため治療法も確立していないというものなので、信頼できるお医者さん選びも大切な要素となります。
処方してもらった薬が効かなかったり合わなかったりしたら、すぐに相談して、親身に相談に乗ってすぐに対応してくれるお医者さんを選びましょう。
まとめ
- 唇とは粘膜に薄い皮が張っている、非常にデリケートな部分である
- かさつきを感じても舐めない。舐めて唾液で保湿しても、唾液の蒸発で、結果、より多くの水分を失うことになる
- 正しいリップクリームや口紅を選ぼう。それらが逆に唇のトラブルの元になっている場合もある
- 水分補給はしっかりと。特に冬場の水分補給は怠りがち
- 胃腸などの消化器官の衰弱は唇の荒れに繋がります。過度のアルコールや香辛料の摂取は控える
- 腸内環境を整える。また、ビタミンB2を含む食品を積極的に摂ること
- その唇の荒れはアレルギーが原因かも。疑わしいもの、アレルギーの原因を見つけよう
- 困ったら自己流で何とかしようとせずに、お医者さんに診てもらおう
唇にトラブルを抱えていると、毎日の食事も気が滅入ってストレスになり、そのストレスが原因で唇が悪化したり、ほかの病気をもたらしたりと悪循環の元になりかねません。些細なことでも気になったらすぐに治そうとするクセをつけることも大事ですよ!
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