びまん性軸索損傷とは?症状・原因・検査方法を知っておこう!

交通事故など、頭に大きな衝撃を受けることで起こってしまうのがびまん性軸索損傷です。

発症することは少なくないものの耳にしたことのある方はかなり少ないのではないでしょうか。しかし、ふとした瞬間で私たちもこの症状を発症する恐れがあり、また、原因や対処法をしっかりと理解することが完治への一番の近道だといわれています。

この記事ではそんな少しなじみの薄いびまん性軸索損傷とは何なのか、そしてどのような症状で対処方法はどのようなものなのかをご紹介します。

びまん性軸索損傷とはどのような病気なの?

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びまん性軸索損傷はどのようにして起こるの?

脳の中には神経細胞の一部として、軸索というものが広範囲に張り巡らされています。

これは、脳という人間の働きをつかさどる器官の中でも細かい部分であり同時にとてももろいため衝撃により多くの部分が損傷する可能性があります。医学的に説明した場合、びまん性軸索損傷とは軸索が広範囲にわたって一気に損傷した状態のことを言います。

この損傷は大抵頭部への強い衝撃により起こるので、外傷を受けたのち、6時間以上患者が意識を失っている場合、びまん性軸索損傷であると診断をすることができます。

びまん性軸索損傷とはどのようなときにおこることが多いの?

びまん性軸索損傷の一番の原因は脳の損傷による軸索の破壊です。その為、交通事故などの頭に強い衝撃を得る場合に発症しやすいということができます。

そのほかにも頭に衝撃を受けることによって発症することがおおい脳挫傷や血腫が確認できないものの、頭や脳内部にけがをしている場合は大抵びまん性軸索損傷であるとの診断が下されることが多いということができます。

びまん性軸索損傷とは何が原因で起こるの?

びまん性軸索損傷の診断は頭への強い衝撃、かつ意識不明の状態である時に下されることから、原因は頭に強い衝撃が加わったせいで脳の神経細胞の軸索が断裂してしまい、機能を失ったことにあるといわれています。直接強い衝撃を受けなかった場合であっても強く脳が揺れると軸索自体は断裂するため、外傷として打撲がない場合でも診断されることがあります。

びまん性軸索損傷を起こしやすい強い衝撃の例としては、ねじれるような力が脳に伝わる時であるということができます。その為、交通事故、特に自動車やオートバイでの追突事故などは事故の瞬間に激しく頭部が振動するため起こりやすいということができます。また、転倒した場合にも倒れる重力の力とそれを避けようとする自身の力が相まって強いねじれの力が生じる為びまん性軸索損傷を発症しやすいといわれています。

びまん性軸索損傷の症状とはどのようなものなの?

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びまん性軸索損傷を発症した直後の症状とは?

びまん性軸索損傷の一番の特徴は、意識がないことです。これは、びまん性軸索損傷の発症経路が原因です。びまん性軸索損傷は衝撃を受けることで軸索の損傷をうけ、意識を失います。それにより、意識を失っている間は脳細胞の壊死が始まります。

この際に断裂してしまった軸索は再生することがなく、使い物にならないため、軸索がつなげていた様々な細胞も脳内では同様に使い物にはならなくなるからです。脳細胞が壊死すると、脳内ははれ上がります。また、頭蓋内で圧力が増してしまうことから、脳の中では血流が滞り、脳の細部に血液が行き届かなくなるという現象が生じ、脳の細胞は血液不足で本来の働きをすることができなくなってしまいます。

また、脳の細胞に酸素が不足することで生命を維持する中枢である、脳幹事態にも血液不足であったり、エネルギー不足が生じ、機能がうまくいかなくなる場合もあります。その為、症状が深刻な場合呼吸困難や急死してしまう場合もあります。

びまん性軸索損傷の怖いところは、けがをした部分は肉眼で確認することができないため、進行がどのくらいしているのか、また症状の急激な変化などに対して柔軟に対応することがなかなか難しいことです。その為、現状を把握するためには体の内部を撮影するスキャンでの検査が必要だとされています。一般によく知られているCTスキャンは小さな点状出血を見落としてしまう場合があります。

これは、画像の精度がすこし荒いからです。一方MRIスキャンは拡散強調画像を撮影することができます。より注目したい部分に対して細部にわたって撮影することができるため、病院に設置されている場合はできるだけ撮影を行い、一刻も早くけがにたいしての細かい処置を行うことが重要です。

治療中に起こる可能性のあるびまん性軸索損傷の症状とは?

命が助かった場合、入院中や自宅に帰ってからでも治療は続きます。その際に注意すべきなのが、外傷以外にも内傷を受けているということを周囲の人間が理解し、治療に協力することが重要です。

特に感情や気分のコントロールが難しくなり、暴言を吐いたり、突然暴れだすといったことをする患者が比較的多いといいます。通常であるなら抑えられるささいなイラつきが、入院や治療の不自由なストレスと相まって常に爆発しやすい状態にあるからです。

また、突然笑いだして止まらない場合もあります。感情の起伏が激しいものの、本人の意思とは全く関係なくおこる場合が多いため、自身もそれを理解し、付き合っていくことができるように考えるのが重要です。

また、自発力の低下が行われます。目があいているものの、何か生産的な行動を全くしようとせず、ただぼおっとしている状態が多くみられます。

特徴としては、自分から話しかけたり、自分から動き出すことがなく、何もやる気が起きない状態であるようです。しかし、患者自体が何か行動を起こせないわけではなく、少し声をかけるだけで行動のきっかけになり克服できることもあるようです。

退院後に起こる可能性のあるびまん性軸索損傷の症状とは?

びまん性軸索損傷は軸索が尊称するという脳に影響が与えられる症状のため、記憶障害や人格変化などといった脳に関係する内傷が残る場合があります。

脳に影響が与えられる症状なので、記憶障害であったり、人格変化などがおこるといわれています。その為、外傷的には完治した場合であってもこれまでの人間関係が悪化するケースもあり、けがをする前とまったく同じように社会復帰をすることが困難な場合もあります。

特に性格が攻撃的になってしまう場合があり、友人や同僚はもちろん、実の血縁関係である家族に対してもコミュニケーションの問題を抱えるというケースもあるため、周囲の症状に対する理解と本人との完治への協力体制が必要であるといえます。

一番恐ろしい、覚えていてほしいびまん性軸索損傷の症状の特徴とは?

様々な症状がありますが、どれも脱抑制症状や遂行機能障害といった脳に損傷をうけたゆえの症状です。これらは周りの人が見ても不自然さや病的であると感じ、理解を得られない場合症状ではなく、精神病であると誤解されてしまう場合もあるようです。

症状の克服ももちろん大変ではありますが、何より重要なのが本人が自分が病気である自覚がないままに心理的に落ち込んだり悲観してしまうケースがあるということです。びまん性軸索損傷の症状の1つとして、さまざまな目に見える症状があるにもかかわらず、患者である本人のみが疾病を抱えているという自覚がない状態があります。

これは周囲の人間はあきらかにおかしいとわかっているのにもかかわらず本人は治療の意味が分からず、リハビリテーションなどの参加を中止しようとするため結果的に治療が進まず悪化する場合があります。

加えて心理的ストレスとして症状とは別に、純粋に自分の体が不自由になったことに対しては落ち込みや悲観を感じているので症状がひどい場合にはカウンセラーなども通して克服していくことが重要です。

びまん性軸索損傷の検査方法とは?

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頭部のMRIを撮影することで脳内で起こっている小さな出血やむくみが確認できます。これらは神経細胞の軸索が断裂した際に起こる特徴であり、これを確認することでびまん性軸索損傷を発症していると判断することができます。

実は頭部のCTの撮影のみだと脳内の小さな出血が確認できない場合があり、意識がないのにもかかわらず原因不明で処置ができないというケースに陥る場合があります。

その為、CTを撮影したとしても異常が見られないにもかかわらず意識不明の場合はMRIの撮影が推奨されています。

びまん性軸索損傷の治療法とは?

脳

びまん性軸索損傷の治療法に明確なものはありません。その為、同時に脳挫傷や血腫などを併発している場合はそれに対しての治療を行います。他に併発している症状の治療だけでは根本の解決にならないように考えがちですが、合併症を防ぎ、より重度の症状に陥らないようにするため重要な処置であるということができます。

合併症を防ぐためには呼吸を安定させるために気道の確保、酸素の供給を行い、高体温を防止、また、脳へ血液や酸素吸入などを行います。これによってさらなる脳の障害がおこることを妨げ、脳の回復を促します。

24時間以内に意識回復が認められない場合は死亡率は約6割にも残ります。この場合命が助かったとしても脳の損傷が激しく、意識障害を起こしたり知能や記憶になんらかの後遺症が残ってしまいます。しかし、若者の場合は損害を受けなかった神経細胞が修復を行い、回復できるケースもあるため、一概に希望がないわけではありません。

まとめ

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びまん性軸索損傷は脳に激しい衝撃をえることによって発症します。発祥の原因はけがなどが多いので防ぐの難しい部分がありますが、発症した場合にできる対策はなによりも素早く、より細かい検査を行うことで適切な処置をすることです。

脳の内部に起こっていることなので内傷の理解や克服、根治には厳しい道のりだと思いますが、回復率が低いわけではないので、希望をもってリハビリや治療に向かうことが一番です。

  
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