普段、自分ではあまり目につくことのないかかとですが、ちょっと見てみて下さい。乾燥して白くなっていたり、触るとガチガチに固くなっていませんか?
特に冬場は乾燥が進み、ひどくなるとひび割れや出血を起こして歩く度に痛みが生じたり、女性の場合はストッキングがひっかかって穴が開いてしまうなんてことも。
そして夏場はサンダルを履く機会があるかと思いますが、意外と汚くなってしまったかかとは人の目につきやすく、「う!汚い…。」と思われてしまいがちな部分なのです。
せっかく清潔にしていても、これでは残念ですよね。そこで今回はかかとがひび割れてしまう原因やケア方法を詳しくご紹介していきたいと思います。
女性だけでなく男性も是非実践して、ツルツルの綺麗なかかとを手に入れましょう!
かかとのひび割れの原因
かかとがひび割れてしまう原因には、どのようなものがあるのでしょうか?
乾燥
かかとのひび割れの原因として最も考えられる原因は乾燥です。
干上がった土を思い出してみて下さい。水分が含まれた土は滑らかですが、水分が無くなり干上がってしまうとひび割れた状態になります。お正月に残ったお餅なんかにも、このような状態が現れますよね。
それと同じ現象がかかとにも起こるのです。とはいえ乾燥したからといってすぐにひび割れてしまうということはありません。
乾燥した状態を放置することによって、ひび割れまで悪化してしまう可能性があるのです。
顔などの他の部位は、乾燥したからと言ってかかと程のひび割れが起こることはまずありませんよね。
何故かかとにはこんなことが起こってしまうかと言うと、かかとには毛根がなく皮脂が分泌されません。その為、水分を保つことが難しい部位だからです。
乾燥したかかとは非常に脆い状態になるので、何かの拍子にパリッとひび割れを起こしてしまいやすいのです。
刺激
足の裏に対する刺激が、かかとのひび割れの原因となることもあります。
足の裏、特にかかとは日常生活の中で地面との接触が多く、体重を支えている部位ですので非常に負担がかかりやすくなっています。
人間の身体というのは、外部からの刺激があるとその部分を守ろうとする働きをします。その為、刺激を受け続けたかかとは守ろうとして表皮にある角質をどんどん厚くしていきます。
激しい運動をしている方やハイヒールを履き続けている方などは、かかとが痛くなったり皮が厚く固くなっている方が多いのではないでしょうか。
次の項目で詳しく説明をしますが、厚くなってしまった角質に力が加わるとひび割れを起こしやすくなってしまうようです。
角質が厚い
上記で述べた通り、外部からの刺激によって角質が厚くなるとひび割れを起こしやすくなります。
皮膚は表面から順に、表皮、真皮、皮下組織で出来ています。角質とはこの表皮にある既に死んでしまったタンパク質で出来た細胞です。
通常はターンオーバーと呼ばれる新陳代謝によって新しい細胞が表面に押しあがり、古くなった角質は垢となって自然と剥がれ落ちていきます。
しかし外部からの刺激だけではなく、加齢や疲労、ストレス等によってターンオーバー機能が低下すると、この死んでしまった古い角質が自然と剥がれ落ちることが出来ずに蓄積され角質が厚くなってしまうのです。
角質が厚くなっているかどうかは、触ってみればすぐに分かります。他の皮膚とは明らかに違う、非常に固い皮膚になっています。
固くなった皮膚は、歩いたりして力が加わっただけで簡単にひび割れてしまいやすくなります。
水虫
ここまでご紹介した原因は日常生活において起こってしまうものですが、気を付けなければいけなのは水虫が原因となってひび割れを起こしてしまっている場合です。
一般的に水虫というと、足の指先がグジュグジュしたり、強い痒みを伴うといったイメージかと思いますが、実はかかとに起こるとこういった症状が現れず、自分が水虫であることに気付かない場合が多いのです。
その症状はというと、水虫の原因である白癬菌(はくせんきん)というカビの一種が角質の奥に進行していき、カサカサと乾燥して白い皮が剥けたり、皮膚が固くなってひび割れを起こしていきます。
かかとだけ水虫になるということはなく、ほとんどの場合は指の間に水虫が発症しており、白癬菌がかかとまで進行してしまっている状態です。
痒みのある指先だけ治療薬を塗っても完治されませんし、かかとの水虫を放置すると治療に時間のかかる爪水虫にまで発展してしまう危険がありますので、すぐに病院で治療を受ける必要があります。
かかとのガサガサ原因別の対処法
それではそれぞれの原因別の対処法をご紹介していきましょう。
乾燥のケア
ひび割れがひどい場合は皮膚科で治療を受けることが回復も早い為お勧めですが、軽度であれば自分で対処することも可能です。
■保湿クリームを塗る
薬局や町のドラッグストアに行くと、沢山の保湿クリームが売られています。
お好みのもので構いませんが、お勧めはワセリンやビタミンEが配合されているクリーム、尿素が配合されているクリームです。
塗るタイミングとして最も効果的なのはお風呂上りです。お風呂上りにこれらのクリームをしっかりと塗り込みましょう。
ただし、尿素が配合されているクリームの場合は角質を溶かす性質がありますので使い過ぎには注意しましょう。
■かかとパック
上記のようにクリームを塗るだけでも効果はありますが、更に効果をあげたい場合はかかとパックがお勧めです。
方法は保湿クリームを塗る前後にひと手間加えます。
- お風呂上りの皮膚が柔らかい状態で行う。
- お顔や体などに使っている化粧水をたっぷり染み込ませたコットン、ティッシュペーパー、キッチンペーパーなどをかかとにあてる。
- 更にその上からサランラップでくるんで5分ほどパックする。
- あてていたものを剥がして、保湿クリームをたっぷり塗り込む。
- 靴下をはく。
クリームを塗ってそのまま素足で歩くよりも、摩擦や刺激を守ってしっかり保湿されるように靴下を履くと効果が上がります。
最近ではかかとを保湿する為の専用パックが商品として売られていますので、そういったものを利用するのも良いかも知れません。
外部刺激のケア
外部からの刺激が原因となっている場合、靴を変えることをお勧めします。
■クッション性のある靴
歩行や運動に適したクッション性のあるスニーカーやパンプスが売られています。長時間歩いたり立ったりする予定がある場合は、こういった靴を選ぶと良いでしょう。
また、普通の靴に挿入して使うクッション性のあるインソールを入れるというのも効果的です。靴屋さんやドラッグストアには沢山の種類が売られていますので、お好みのものを試してみて下さい。
■健康サンダルをやめる
足の裏のツボを刺激する為に、表面にイボイボのついた健康サンダルを履いている方で、かかとのひび割れに悩んでいる方も意外と多いようです。
健康促進の為に健康サンダルを履くことは大変良いことなのですが、ひび割れを起こしてしまっている場合はしばらく履くのを控えましょう。
そして治ってからまた履きたい場合には、裸足で履くのはやめて靴下を履いた状態で履くことをお勧めします。
■厚手の靴下を履く
刺激から守る為に、厚手の靴下を履くと良いでしょう。
とはいえ夏場の暑い時期などには無理ですので、家の中では裸足でいることは出来るだけ避け、薄手の靴下でも良いので履いていた方が良いようです。
角質のケア
一度厚くなってしまった角質は、残念ながら自然と剥がれ落ちることはありませんので、除去する必要があります。
■角質除去のやすりを使う
ドラッグストアなどで売られている、かかと専用のファイル(やすり)を使用します。
- お風呂上り、あるいはバケツや洗面器にお湯をはって足を浸し、皮膚を柔らかくします。
- タオルで拭いてから、かかと専用のやすりを一定方向に動かし角質を除去する。この時、力を入れ過ぎず軽く動かすように注意しましょう。
- かかとを洗い流すか濡らしたタオルで拭く。
- 化粧水をつけてから保湿クリームをたっぷり塗り込む。
乾燥のケアと同様に、この後サランラップで覆って靴下を履くと更に効果的です。
■専門店によるケア
角質が厚すぎる場合は、フットケアサロンなどの専門店でケアをしてもらうのもお勧めです。
自分でやすりをかけると、どうしても程度が分からずに削り過ぎて皮膚を傷めてしまうことも少なくありません。
プロによってケアをしてもらうと、かかとのマッサージも受けられたり、角質除去だけでなく疲労を取り除いたりリラックス効果を得られることもありますので、楽しみながら試してみると良いかも知れませんね。
水虫のケア
水虫によってひび割れを起こしている場合は、病院での治療が必要となります。
恥ずかしいと受診をためらってしまう方もいるかと思いますが、放置すると悪化して治りが遅くなってしまいますし、何より他人にもうつしてしまう可能性があります。
■病院での治療
病院を受診する場合、皮膚科に行きましょう。多くは塗り薬での治療となりますが、状態によっては内服薬を処方される場合もあります。
また、水虫は表面的に綺麗になっても、まだ中に菌が潜んでいる場合は非常に多いです。
自己判断で治療を中断せず、医師が完治したと判断するまでは治療を継続することが非常に重要となります。
■自分でできるケア
病院での治療と並行して、自分でもケアを行うと回復が早くなります。
・清潔を保つ。
とにかく清潔を保つことが重要です。毎日石鹸で綺麗に洗いましょう。
・湿ったままにしない
かかとは乾燥してしまっていますが、足指にも水虫は発症している為、蒸れや湿気を放置してはいけません。濡れてしまった場合は靴下を履き替えたり、乾燥させるようにしましょう。
・塗り薬を塗る
病院で処方された薬は、お風呂上りに必ず塗るようにしましょう。症状が起こっている場所だけでなく、周辺にも塗るようにしましょう。
・共用をやめる
他の家族と同居している場合は感染の恐れがありますので、治療中はスリッパやバスマット、タオルなどは自分専用のものを使うようにしましょう。
マッサージ
ご紹介した原因とは別ですが、冷えによって皮膚のターンオーバー機能が低下することがあります。
また、外部刺激によって足の裏に疲労がたまっている可能性が高い為、マッサージを行うことは血行を促進し、疲労回復やターンオーバー機能を高める為に効果的です。
特に冷え性の方は、健康の為にもマッサージを行って改善していきましょう。
■マッサージ方法
- お風呂上りに足の裏に保湿クリームをたっぷり塗る。
- かかとを手のひらで覆って温める。
- 両手の親指を使って”気持ち良いと感じる強さ”で足の裏全体を押す。
- 足の指を一本ずつ付け根から爪先に向かってほぐす。
- 足の爪の根元や両脇も同様にほぐす。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
かかとのひび割れは、乾燥や外部刺激、水虫など、幾つかの原因によって起こることが分かりました。
ここにご紹介した対処方法は、ひび割れの予防としても使えますので、日々のかかとケアに是非活用して頂ければと思います。
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