ふと気がつくと下痢が何日も続いているような気がする。そんな時ありませんか?感染症疾患の後だったり、辛いものや冷たいものの食べすぎなどの原因が分かっているときは良いのですが原因が分からず下痢が続くと不安になりますよね。
腸内フローラの数が減少し、腸内に悪玉菌が多くなっていて腸内環境が悪化していることなどが原因の可能性もあります。それ以外にも下痢が長期間に渡って続いてしまう可能性がある病気など原因はいくつか考えられます。
そんな下痢が続くときに考えられることをまとめてみました。
原因をしっかり理解して症状の緩和策を正しく行って対策、対処していきましょう。
下痢の状態をチェックしましょう。
下痢の状態
下痢の続いている期間
下痢の続いている状態はどれぐらいなのか、期間を把握しましょう。体調や個人差があるので、一概には言えませんが、食あたりなどの一過性のものであれば、1日、2日程度で治まることが多いです。
またウィルス性の疾患などでは、1、2週間ほど続くときもありますので、どの程度続いているのかを医療機関で説明できるようにしましょう。
また下痢が3週間以上続いている場合は慢性下痢と言います。ウィルス性などの原因でなくとも生活習慣が原因で慢性的に下痢の症状が続く可能性もあります。特に下痢の期間はいつから続いているのかが曖昧になりがちなので可能であれば便の状態の管理を普段から行っておくと良いでしょう。
下痢以外の症状の有無
下痢とともに他の症状があるか確認しましょう。下痢は腹痛と共に起こっているのか、発熱や嘔吐などのほかの症状が出ているか?など把握することで診断も早くなります。
さらに症状以外にも、急激な体重の減少があるか?激しい下痢で脱水症状を起こしていないか?などを知ることで急激な症状の悪化にも対応できます。
特に下痢の症状と胃痛の症状が現れる場合は特に症状が辛くなるので病院に行かなくては辛い状態になるでしょう。また併発する症状で考えられる病気の可能性も変わってきます。正しい処置を行い改善していきましょう。
下痢の症状
下痢には、2つのタイプがあります。
①急性下痢
急性下痢とは、一過性のもので、長くても1~2週間程度で治まります。このタイプの下痢は、ストレスやウィルス性の疾患、お腹が冷えたなどの原因で起こることがあります。少しの食生活の乱れや環境の変化や水が変わるだけでもこの症状は起こるため、安静にしていれば問題なく症状は収まっていくでしょう。
②慢性下痢
2週間以上続くような下痢の症状や一度止まってもまた繰り返す下痢などがあります。気をつけたいのは、3週間以上続く慢性下痢で、他に発熱や腹痛、嘔吐などのほかの症状を伴う場合です。腸やその他の臓器への疾患の可能性があります。中でも胃痛の症状が併発する場合などは危険レベルが上がります。また下痢が血便の場合は症状の急変の可能性がありすぐに医療機関に受診することをオススメします。この場合は症状の程度によってはそのまま入院の可能性もありますので、準備をしてから病院に向かいましょう。
下痢が続く原因
下痢が続くときの原因を考えてみましょう。普段の生活の中でこのようなことはありませんか?
冷たいものの食べすぎ
冷たいものの食べすぎは腸の刺激になり、ぜんどう運動がきちんと働かなくなります。すると腸で水分を吸収できずに下痢になります。特に夏場などに冷たいものなどを摂りすぎたなど、冬場に腹を出して寝ていたなどの状況がある場合はそれらの事が原因になって症状が現れる可能性があります。
冷たいものの過剰摂取は腸の他にも胃にも大きな負担を掛けてしまうので消化不良を引き起こす原因にもなってそれが下痢の症状を引き起こす場合もあります。
食べすぎ
食べすぎで消化不良になり、下痢になる場合は、多くが体調不良や寝不足などの症状と共に起こっています。
そのような状態は、胃がきちんと機能できず、腸でも水分を吸収できずに下痢になります。特に食べすぎた後にすぐに寝た場合や食べてすぐに運動をする場合でも下痢の症状が引き起こりやすくなります。
ごちそうを食べる日でついつい食べすぎてしまう場合は種類を増やして量を少なくするか、胃腸薬などを飲んであらかじめ対策しておくといいでしょう。
食べ過ぎによる下痢は、食べ過ぎで下痢が起きる原因は?対処方法も紹介!の記事を参考にしてください。
ストレス
ストレスが原因で下痢になることもあります。過剰なストレスから下痢になり、また下痢になるというストレスから症状を繰り返すということで慢性的な疾患につながります。
また、ストレスが多く溜まっている場合では下痢と便秘の症状を繰り返す場合もあります。もしかすると過敏性腸症候群という病気の可能性があります。
油分を多く含む食事や香辛料の多い食事
油分は消化しにくいので、食べ過ぎると下痢の原因になります。また唐辛子などの香辛料の多い食事は腸を刺激します。
刺激を受けると腸のぜんどう運動がきちんと働かず、下痢の原因になります。普段から辛いものや脂ぎった食事をしている場合でも体調によって下痢の症状が出る場合もあります。
海外での食事
食べなれない外国での食事や水などが原因で下痢になることがあります。環境の変化でも簡単に下痢の症状が現れる可能性はあります。
特に普段食べ慣れない食事は胃や腸で上手く消化吸収が出来ない場合があるので、慣れるまでは症状が続くことがあります。
牛乳
体質として乳糖を分解する酵素を持っていない人は下痢の原因になります。特にアジア圏の人に多いといわれています。
稀なケースでは牛乳に含まれるタンパク質に免疫作用が過剰防衛反応を働き、アレルギー症状を発症する可能性もあります。アレルギーの反応はその症状には個人差がありますが、症状がひどい場合は命に関わる症状を起こす場合があります。
アルコール
アルコールは香辛料と同じで腸にとっては刺激物になります。また過度な飲酒は腸の粘膜を傷つけることもあるので、注意が必要です。
また、過剰に飲んだ場合は腸や膀胱での水分の処理が追いつかず便でそのまま水分が排出されます。よって必然的に下痢になってしまいます。
詳しくは、お酒による下痢の原因を紹介!いったいどういう仕組み?の記事を参考にしてください。
薬の副作用
抗生物質など、薬の副作用で下痢になることがあります。もし心当たりがあるなら、担当医に相談しましょう。
抗生物質の下痢については、抗生物質を飲むと下痢になる原因は?対処方法はある?を読んでおきましょう。
疾患の可能性
下痢の症状が発生する病気を知っておきましょう。
糖尿病
長期間の血糖値の上昇により、自律神経の障害などの合併症の自覚症状のある場合があります。腸内細菌の悪玉菌が増殖し、下痢になる場合があります。
糖尿病性下痢という症状があるくらい、糖尿病での自律神経の乱れによる下痢が引き起こる事が多くあります。
糖尿病性の下痢は下痢止めなどの市販薬の効果が効かない場合がほとんどです。酷い場合は、寝ながら失禁してしまうこともあるくらいの症状が現れることもあります。
過敏性腸症候群
大腸憩室炎
クローン病
何かしらの自覚症状が確認された場合は専門機関に相談してみましょう。
クローン病に関する詳しい記述は
を御覧ください
潰瘍性大腸炎
大腸がん
アレルギー性の下痢
感染性腸炎 / 食中毒
下痢が続くときの対処法
では、下痢が続くときはどのような対策をとればよいのでしょうか?
まず第一に医療機関への受診です。下痢はほおっておくと身体の水分を失い、脱水症状を起こす可能性があります。まず医療機関に受診しましょう。
受診前に出来ることは、
水分補給
下痢は身体の水分を必要以上に体外に出してしまいます。脱水症状にならないように適度な水分補給をしましょう。
ただし、冷たい水や塩分の多いもの、香辛料の入ったものは腸への刺激になりますので、スポーツドリンクや体内吸収のよい水分を積極的に摂るように心がけてください。もちろんアルコールやコーヒーなどの嗜好品は刺激物になります。避けましょう。
栄養補給
食べられる状態であれば、きちんと栄養を補給しましょう。ただし腸への刺激になったり、消化の良くない油っぽい食事や塩分の多い食事は避け、消化の良いものおかゆや煮た野菜、バナナなどの水溶性の食物繊維などを摂りましょう。もちろん肉や魚介類、香辛料などは消化に時間がかかり腸への負担になります。避けましょう。
これらのことに気をつけて早めに医療機関に受診しましょう。
日常生活で気をつけたいこと。
下痢はとても辛いですよね。出来るだけ腸内の環境を良くして下痢を緩和したいものです。どのようなことが腸内環境に良いのでしょう?
感染症などの一時的なもの以外では腸内環境を良くすることで下痢の症状を緩和することが可能です。ビフィズス菌や乳酸菌などヨーグルトに含まれる善玉菌といわれている菌を腸内で増やしましょう。
ヨーグルトを積極的に食べるほか、善玉菌の栄養素であるオリゴ糖などの摂取、また水溶性の食物繊維を積極的に摂ることで腸内の環境を整え、便通をスムーズに促すことが出来ます。免疫力は腸内環境に比例するといわれています。腸内環境を整えることで、免疫力も強化され、強い身体になれるでしょう。日頃から食生活や生活習慣を意識して過ごすとよいでしょう。
まとめ
いかがでしたか?下痢が続くと不安になりますよね。ストレスや重大な疾患になる前に早めに医療機関に受診しましょう。そして日頃から腸内環境を意識した食生活や生活習慣を心がけることで下痢の症状を緩和できると良いですね。
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