クローン病の症状とは?原因や遺伝との関係も紹介!

今から、クローン病という特定疾患に指定されている疾患について、どんな病気かを始めとして、症状や治療法などを御紹介いたします。

まだ原因などははっきりしていない病ですので、ご参考までにご覧いただければと思います。

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クローン病とはどんな病気か?

痛い

まずはクローン病について知っておきましょう。

クローン病の基本知識

クローン病とは口腔から腸までの消化器官に炎症反応が起こり、びらんや潰瘍が出来る慢性の疾患です。炎症反応が起こることにより、皮膚や粘膜が剥がれ、その下にある組織が露出している状態がびらんです。外傷で言うと、怪我をして皮膚が剥けてかさぶたが出来る手前の状態の事です。怪我をすると血が出てきて、下の組織が見えているのは誰もが経験がある事かと思います。この症状が更に進み、深い傷となったのが潰瘍です。

DNAや細胞のコピーを表すクローン人間という言葉を耳にすることがありますが、こちらとは全く別の意味です。勘違いされていた方も多いのではないでしょうか?クローン病のクローンはアメリカの医師である発見者のクローンさんから来ているものです。

クローン病の発症場所別の特徴

消化器官と言っても、小腸や大腸での症状が多く、回腸と盲腸の間の部分で特に多く発症します。小腸と大腸のつなぎ目の部分と言えば、イメージがつきやすいかと思います。厚生労働省より、特定疾患に指定されている病気の1つであり、原因もはっきりしない部分が多く、今の医学では完治させるのは困難だと言われています。

また、クローン病は主に病変が発生する場所によって3つのタイプに分けられます。小腸型、小腸大腸型、大腸型の3種類です。大腸型においては、潰瘍性大腸炎と部位も同じで似た症状なので、間違われる事も多いですが、クローン病は口腔内や小腸を始めとする消化器官全体に症状が及ぶ事が多い点で識別が出来ます。両疾患共に原因もはっきりしない事から、まとめて非特異性炎症性腸疾患と区分されています。

疾患が存在する範囲は広範囲に及ぶことが多いですが、その消化器官全てに疾患が分布している訳ではなく、ところどころに異状のある部分が存在し、その間に正常な部分が存在します。器官の一部に起こっている疾患ではありますが、この病変部の影響により、さまざまなクローン病の症状が発症します。これもクローン病の特徴の1つです。

発症者が多い年齢や国

発症者は10代から20代の若年者の間に多く、男女比はだいたい2対1くらいと言われ、男性に若干多く見られる傾向があります。年配者は全く発症しないかと言われるとそうでもなく、あくまで若年者に多いだけで、年配者が発症することも稀にあります。

アメリカ、ヨーロッパなどの先進国に発症者が多く、日本での発症者は過去にそこまで多くはありませんでした。しかし、近年増加傾向にあるため、注視すべき疾患となっています。

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クローン病になる要因

ハンバーガー

クローン病になる要因について紹介します。

遺伝的要素と他の要因の兼ね合いによるもの

クローン病の原因はいまだにはっきりとした研究結果が得られているわけではありません。専門家達の間でも、こういった理由が考えられるのでは…という研究途中段階ですので、御了承の上でお読みください。

大筋で有力な見解と言われているのは、何らかの遺伝的要素に、食べ物や環境要因が加わり、免疫が過剰反応したものではないか、という説です。よく知られる花粉症やアレルギーのように、我が身を守ろうとするあまり、過剰反応し過ぎて逆に炎症反応となってしまうという見解です。

食生活による問題

食生活による問題も大きいと言われています。生活水準が高く、動物性脂肪やタンパク質などを多く摂り、高カロリーな食生活をしている国の方に発症リスクが高いとされています。しかしそれらの食生活をして、何の問題も引き起こさない方もいらっしゃいますので、遺伝的要素の関連も指摘されるようになりました。

遺伝病ではありませんが、実際に、近親者で発症した例は報告されています。故に、遺伝的要素と、他の要因との兼ね合いが引き起こす疾患と考えられているのです。

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クローン病による症状・合併症

便器

クローン病の症状やよく見られる合併症を紹介します。

多くの患者さんに見られる主症状

クローン病の症状は人によってさまざまで一概にこういった症状と言うのが断定できません。しかし、約8割の患者さんに見られるのは腹痛と下痢の症状です。クローン病の分類型で言うと、小腸型には腹痛の症状が多く、大腸型には下痢の症状が多いです。

症状が進行すると、病変部が多数発生し、小腸による栄養分の吸収が悪くなるため、栄養障害により体重減少が起こるようになります。大腸では下痢が酷くなり水溶性の水便になります。小腸大腸型に至っては発熱を伴い、下血、全体倦怠感…他消化器官以外にもさまざまな合併症が起こりえます。

消化器系の合併症

消化器系の疾患ですと、痔瘻や肛門周辺膿瘍などの難治性肛門疾患であったり、口腔粘膜に小さな潰瘍が出来る有痛性小円形潰瘍を合併する可能性が高いです。

難治性肛門疾患については、直腸と肛門の間にある小さなくぼみに、下痢などの便が入り込み、便の中の細菌が、この小さなくぼみと繋がっている肛門腺に感染することから始まります。肛門腺への感染が元になり、直腸・肛門周辺にも膿がたまるようになります。一度膿が出来上がると、自然に膿が排膿されても、膿の元が小さなくぼみの部分に残っているため、自然に完治することはないと言われています。

以上のような症状が過去には報告されていますが、人によって症状はさまざまであるのは前述した通りで、軽症の場合は気づかない事も多く、処置が遅れることもしばしばあります。

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消化器系以外で注意すべき合併症

潰瘍性大腸炎を含む炎症性腸疾患においては、約2割弱の方に、腸障害以外の症状を引き起こすと言われています。代表的な合併症について、下記に簡単に記載いたします。

関節炎

少数関節炎と多数関節炎という症状が見られます。関節リウマチが滑膜の炎症や破壊を伴う疾患であるのとは異なり、炎症性腸疾患による関節炎の多くは骨への影響までは及ぼしません。

少数関節炎は、膝や脚の関節などの下半身に炎症が起こることが多く、多数関節炎についてはその症状が手の関節を含め上肢にも及ぶと言われています。腸内で起こっている病状とはリンクしないため、腸内の症状が酷くなくても稀に関節炎の症状が重く引き起こされる場合もあるのです。

皮膚症状

結節性紅斑や壊疽性膿皮症などの皮膚症状を引き起こすことも考えられます。

結節性紅斑とは膝から足首までの間に不規則な紅斑が発生し、触るとしこりを感じ、圧痛が認められる症状のことを言います。何もしなくても痛みが伴い、発熱や倦怠感を感じることもあります。

壊疽性膿皮症とは免疫反応の異常による皮膚が壊死していく進行性の症状のことを言います。膿疱や水疱が皮膚に見られ、症状が進行すると潰瘍を形成しながら円形状に広がっていきます。その後肉芽組織を形成し、緻密な組織に置き換わることで瘢痕となり、この瘢痕が凸凹状になっていきます。こういった症状が、一定の期間ごとに再発する事も多々あると言われています。

眼症状

クローン病では、ぶどう膜炎や強膜炎といった重度な眼の病気と合併することもあります。

ぶどう膜炎とはぶどう膜に炎症が起こる疾患ですが、ぶどう膜というのは虹彩、毛様体、脈絡膜の3部位の事を指します。炎症を起こしているので眼が真っ赤になります。放置すると視神経を障害する事になりかねないので注意が必要です。

強膜炎とは強膜が薄い紫がかった赤色に充血し、涙の量が増えたり、明るい光に刺激を感じるようになったりする疾患です。強膜とは、俗にいう白目のことで、充血する点では結膜炎に似ていますが、紫がかった色になるのが違いとなります。眼の後方にある強膜に影響が及ぶ場合は、視力低下も進行しますので早期対処が大切になってきます。

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クローン病の治療法

医者

クローン病の治療法には大きく分けて、栄養療法と薬物療法の2種類があります。かつては薬物療法に副作用が多く存在したため、栄養療法中心の治療が行なわれてきました。現在は、副作用が少ない栄養療法が発見され、そちらと併用する患者さんが増えてきています。

栄養療法

栄養療法とは、腸に栄養を吸収させる経腸栄養と、口から栄養を摂れない場合などに血管より栄養を摂取する完全中心静脈栄養が代表的です。経腸栄養においては、脂肪を含む物の摂取により症状が酷くならないように、脂肪が比較的少ないか、もしくはほとんどふくまない栄養剤を摂取します。

小腸の病変が広範囲であるなどの理由で、経腸栄養が利用できない場合は完全中心静脈栄養を利用します。上大静脈、下大静脈を通常使用し、直接太い血管内にカテーテルを挿入し、栄養を送ります。このため、感染を起こしやすかったり、行動が制限されてしまうという欠点が挙げられます。

症状が落ち着いてきた場合は、通常の食品の摂取も可能ですが、逆に悪化させてしまう事も少なくないと言います。脂肪が少ない食事を心がけなければいけませんが、それぞれの患者さんで症状を発生している部位などが異なるため、医師と相談し栄養摂取の仕方を考えていく必要があります。患者さんの生活スタイルを考え、摂取が可能のようならば、なるべく継続的に摂取する方が効果が高くなると言われ、少量に減らしてでも続ける方が再発の防止にも繋がるとの見解があります。

薬物療法

薬物療法には、5-アミノサリチル酸製剤、ステロイド製剤、免疫調節剤、抗体製剤、抗生物質の5つが主なものとして挙げられます。各製剤により副作用が認められる場合もあり、効果と副作用のバランスを見極めながら投与する必要があります。全員に起こる訳ではない副作用ですが、あまりにも重篤な症状がある場合は使用を中止することも考えねばなりません。

担当のお医者さんと指示と、患者さんの意向を加味し、どのような治療で進めていくのかをしっかり考えていくのが大切でしょう。

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まとめ

クローン病とはどのような病気で、どのように治療していけば効果的なのか、ということが以前より理解が深まったでしょうか?今の医学では完治が難しいと言われますが、継続的な治療を続けることにより、症状が緩和する場合も多いです。

早期治療が効果的だと言われますので、症状が疑われる場合は早めに医者に相談するようにしてください。

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