カラコンで失明しないために正しい使用法を知ろう!原因や前兆も紹介!

アイシャドウにマスカラ、つけまつ毛、まつ毛のエクステンションなど…今や女性のメイクアイテムでは、少しでも大きな目に見せるためのメイク用品が、欠かせない存在になっています。

なかでも、若い世代のマストアイテムとして知られているのが、「カラコン」です。瞳をひと回り大きく見せたり、瞳の色を変えることができるため、印象的な目元に仕上げることができます。

最近では、女性だけではなく、男性もカラコンを使用する人が増え、様々なメーカーからカラコンが発売されているようです。

しかし、これまでも幾度か、カラコンの危険性が伝えられてきましたが、カラコンは正しく使用しなければ、失明の危険性があるのです。おしゃれのために使用したカラコンで、目が見えなくなってしまっては、その代償は計りしれません。

そこで、ここでは、カラコンと失明の関係性や、カラコンを使用する際の注意点などをご紹介いたします。

こんな人はカラコンでの失明に要注意!

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10代~20代のカラコン使用率は20%を超えるとも言われており、さらには、ある調査で、カラコンに興味を持っている小学生も非常に多いことが判明しました。

このような若い世代にとっての「おしゃれの見本」となる芸能人たちも、カラコンを使用している人が多く、それに憧れて、少しでも彼女たちのように美しくなりたいと願う乙女心は、仕方のないものです。

しかし、失明してしまった後で、カラコンを着けていたことを嘆いても、取り返しのつかないことになってしまいます。

カラコンを使用している場合、以下の項目に当てはまるものがないか、確認してみましょう。1つでも当てはまる人は、要注意です!

カラコンによる目の違和感を放置する

コンタクトは、目の角膜と呼ばれる部分に直接触れるものです。カラコンを使用することによって、痛みやかゆみ、充血などが発生しているにも関わらず、放置してしまう人が意外とたくさんいるようです。

内臓疾患などと同様に、目の病気においても、早期発見・早期治療は、その後の目の健康を左右します。

若い人はとくに、病院へ行くこと自体を嫌がる人も多いようですが、取り返しのつかないことになる前に、違和感や異常がある場合には、すぐに眼科を受診することをおすすめします。

その際には、使用しているカラコンのメーカーやタイプ、目にどのような違和感・異常があるのかを医師に明確に伝えられるよう、準備しておきましょう。

眼科で受診せずカラコンを使用している

本来、コンタクトは視力が悪い人のために開発された医療機器の一つです。本来ならば、コンタクトを使用する際には、眼科で診察を受け、装着方法やお手入れの方法などを、専門医からしっかりと教えてもらったうえで装着するものです。

しかし、最近では、ドラッグストアやインターネットなどで、手軽にカラコンを手に入れることができるようになったため、このような説明を受けず、正しくカラコンを装着していない人が増えています。

すると、カラコンを使用したことによって生じる違和感や異常に気づかず、症状が悪化して初めて気づくといった事態を招き、失明の危険性を高めます。

現在カラコンを使用している人で、使用後一度も眼科を受診していない場合は、早めに行くことをおすすめします。

品質の良くないカラコンを使用している

カラコンが手軽に購入できるようになったものの、販売されているカラコンの品質が、すべて高品質のものというわけではありません。

むしろ、安価で販売されているものには、色落ちする粗悪な製品もあり、2014年には国民生活センターが、このような安価で粗悪なカラコンが、目に何らかの障害を招く危険性があることを発表しています。

とくに、カラコンの色落ちは、非常に危険です。これらの色素は、チタンやアルミニウムなどの金属を主成分としており、溶け出す(色落ちする)ことで、成分に含まれる金属によって目が傷つき、失明するリスクを高めます。

視力低下の補助として装着するコンタクトだけではなく、カラコンも、薬事法の規制法対象となっており、厚生労働省の承認が必要です。あまりにも安価なカラコンの中には、このような承認を受けていない場合もありますので、注意しなければなりません。

カラコンで失明する原因は?

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では、なぜ、カラコンで失明する可能性があるのでしょうか?実際にカラコンが原因で失明した症例から、目に起きている症状を確認すると、以下のような原因が考えられます。

角膜が傷つく

カラコンが傷ついていたり、装着時間を守らなければ、角膜を傷つけてしまいます。ちょっとした違和感だから…と放置しておくと、角膜の傷が深くなり、その結果、潰瘍を起こしてしまうのです。すると、視力が下がるだけではなく、角膜が白濁したり、最悪の場合、失明してしまう可能性があります。

角膜潰瘍の症状としては、以下のような症状があげられます。

  • ゴロゴロする、充血する、痛い
  • 目やに、涙が出る
  • 角膜が白く濁る
  • 視力が低下する

角膜潰瘍ではない場合も、黒目の周りを囲むような「輪部充血」と呼ばれる充血を起こすことがあります。いずれの場合においても、放置しておくと、症状が悪化し、失明する可能性があります。角膜潰瘍については、角膜潰瘍とは?症状や原因、治療法と予防法を知っておこう!を参考にしてください。

汚れや病原菌

カラコンが原因で起こる目の病気として、最も多いと言われているのが、「アレルギー性結膜炎」や「巨大乳頭性結膜炎」と呼ばれる病気です。これらは、カラコンについているタンパク質などの汚れがきちんと洗浄できていないことで起こりやすくなります。

このような結膜炎の症状としては、

  • カラコンがずれる
  • 強い痒みがある
  • ゼリー状になった目やにが出る
  • 充血する
  • まぶたの裏にブツブツができる

といった症状が見られます。また、ほかにも、カラコンをきちんと洗浄しないことによって繁殖する「アカウントアメーバ」と呼ばれる病原菌に感染することもあるようです。

アカウントアメーバは空気中だけではなく、水道水の中にも生息しているため、水道水でカラコンを洗浄したり、使用期限を守っていない場合などに繁殖します。

アカウントアメーバによって起こる病気を「アカウントアメーバ角膜炎」といい、以下のような症状があらわれます。

  • 目やにが出る、涙が出る(軽度)
  • 痛みで涙が止まらない(重度)
  • 目が腫れる(重度)
  • 角膜中央が白濁する(重度)
  • 視力が低下する(重度)

以上のような症状があらわれますが、進行が遅く、徐々に悪化していくのが特徴です。結膜炎や角膜炎は、合併症を起こしやすい病気です。失明を免れるためには、少しでも異常が見られた場合、その時点ですぐに眼科を受診することです。

角膜の酸素不足

カラコンを含む全てのコンタクトは、使用している間、ずっと角膜を覆った状態になっていることは先に述べたとおりです。角膜を長時間覆った状態にしているということは、それだけ酸素が不足した状態になっているのと同様です。

とくに、粗悪な製品のカラコンでは、通気性が悪いため、普通のコンタクトよりも酸素不足を招く可能性は高くなります。

角膜が長時間酸素不足になると、角膜上皮と呼ばれる、角膜の一番外側にある膜が浮腫を起こし、さらにその状態が続くことで、次は、一番内側にある、角膜内皮と呼ばれる膜の細胞が死滅します。

これを「水疱性角膜症」と言い、角膜がぷっくりと膨らみ、白濁した状態になるのです。一度死滅した細胞は、二度と戻ることがありません。こうなると、視力低下や失明を引き起こします。

カラコンで失明しないための注意点

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おしゃれのために使用するカラコンで、失明してしまっては、おしゃれ自体も楽しめなくなってしまいます。しかし、カラコンを使用するだけで失明するのかというと、もちろんそうではありません。

問題は、「品質」「管理」「正しい使用方法」、この3つにあります。カラコンで失明しないための注意点は以下のとおりです。

品質の悪いカラコンを選ばない

眼科で処方されるものではなく、ドラッグストアや雑貨用品店、インターネットなどで安価に購入できるカラコンは、先ほどお伝えした厚生労働省の承認を受けていないものもあります。

それらを見極めるためには、カラコンのパッケージに以下の表記がきちんと記されているかをチェックしましょう。

  • 高度管理医療機器承認番号
  • 使用期限
  • 原材料のグレード(グループ表示されています)
  • 着色されている部分の構造(サンドイッチ製法、浸含法など)
  • 含水率
  • 酸素透過率(DK/L値で表記され、数字が高いほど酸素透過率が高い)
  • カラコンのサイズ
  • ベースカップ
  • 製造メーカー名あるいは、製造国名
  • 販売会社名あるいは、輸入業者名

上記の項目で、1つでも漏れているものがある場合は、避けた方が無難です。とくに、高度管理医療機器承認番号のないものに関しては、承認を受けていないものなので、トラブルが起きる可能性が非常に高くなります。

また、高度管理医療機器承認番号の中に、「BZX」や「BZG」といった表記があります。「BZX」は承認を受けている“医療機器”であること、「BZG」の場合は、外国製造承認を示しています。

このローマ字表記の部分が、「KFDA」の場合は韓国、「FDA」という表記はアメリカで承認を受けていることを示します。

外国で承認を受けたものは、国内で承認されたものに比べて、問題が発生しやすいとも言われていますので、これらの表記を見ながら、判断しましょう。

管理

ワンデータイプのものであれば、神経質になる必要はありませんが、2Weeksあるいは1monthタイプのカラコンは、お手入れをして、正しく管理する必要があります。

あくまでもゴシゴシと洗うのではなく、専用の洗浄液を使用して、指の腹で優しく洗いましょう。

また、その際に、爪が長いと、レンズを傷つけてしまう可能性があります。カラコンを傷つけないため、そして衛生的にも、コンタクトを洗浄する場合は、爪を切り、手をきれいに洗ってから行いましょう。

さらに、忘れてはいけないのが、カラコンケースの管理です。きちんと洗わないまま、保管液を入れ替えているだけでは、細菌が増殖してしまいます。

カラコンをお手入れする都度、一緒にケースも洗浄し、清潔に保ちましょう。2~3ヶ月使用したケースは処分し、新しく買い換えることをおすすめします。

正しい使用方法

高品質なカラコンを購入したとしても、使用方法が間違っていては、元も子もありません。

カラコンを購入する際には、眼科で検診をうけるのがベストですが、自分で購入した場合、少しでも違和感を感じたら、使用を中止してください。

目の形には、個人差がありますので、カラコンの形が目に合わないケースも生じます。目に合わないカラコンを使用すると、目に傷をつけてしまい、品質の善し悪しに関わらず、失明のリスクを高めます。

また、カラコンを使用し始めたら、定期的に眼科を受診するのも大切です。

そのほかにも、カラコンのパッケージに表記されている「使用期限」は必ず守る、長時間着用しないといったことも忘れてはならないポイントです。

まとめ

いかがでしたでしょうか。カラコンだけではなく、どのような道具・ツールにおいてもそうですが、どんなに良いものでも、使い方一つで取り返しのつかないことになる可能性があります。

高品質のカラコンを選ぶことはもちろん大切ですが、それと同じくらい、正しく使用することも大切なのです。

また、毎日使用するのではなく、「今週はずっとカラコンを着けたから、来週はやめよう」というように、目を休ませ、角膜に酸素をたっぷり送る時間を作ることも忘れないようにしましょう。

正しく使用して、楽しく、健康的におしゃれを楽しみたいものですね。

  
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