角膜びらんとは?症状・原因・治療法・予防法について!

朝から目がゴロゴロと痛くて、涙が止まらず辛い症状があったら、それは「角膜びらん」かもしれません。放っておくと視力が低下したり、人によっては再発を繰り返すこともあります。

目というのは、見る情報によって日常生活の80%の情報を得られると言われるくらい、大切な器官です。目に異常が起きたら、放っておかずに適切な治療を受けることが大事です。

ここでは角膜びらんと呼ばれる目の病気の症状や原因、予防法や治療の流れについて説明していきます。

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角膜びらんとは?

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角膜は黒目のことを指し、目の外側を形成する約0.5ミリ〜0.8ミリの透明な膜です。

角膜には目に光を取り入れる機能や、水晶体と共に、目のピントを合わせる機能があります。構造としては、外側から「角膜上皮」「角質実質」「角膜内皮」という大きく3つの層からできています。これらの層は、主にコラーゲンが元になって結合組織を形成しています。

その角質の一番外側である「角膜上皮」は、角膜を守るバリア機能を担っています。しかし、その角膜上皮が何らかの原因により傷付いて欠けてしまった状態が「角膜びらん」です。

また角質実質まで傷が及ぶと「角膜潰瘍」と言われる状態になります。

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角膜びらんで起こりやすい症状は?

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角膜上皮は大変敏感で、少し傷付いただけでも激しい痛みがあり、まぶたを閉じずにはいられなくなります。

このような症状があったら、角膜びらんが疑われます。

  • 激しい痛み
  • ゴロゴロとした異物感
  • 涙が出る
  • 白目の充血
  • 光がまぶしい
  • 視力が低下する

これらの症状は、角膜炎や角膜びらんで起こります。中には、朝起きて目を開けた瞬間に強い痛みが走ることもあります。後で述べますが、起床時の痛みが強い場合は「再発性角膜びらん」の恐れがあります。

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角膜びらんは再発することも

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角膜上皮は本来細胞の増殖スピードが早く、傷ついた部分をすぐに修復することができます。そのため適切な治療によって角膜上皮が元に戻れば、痛みなどの症状は無くなり、視力が低下するような後遺症もありません。

症状が軽ければ、自然治癒することもあります。しかし角膜びらんは再発するケースがあり、角膜びらんを繰り返す人は長期的な治療が必要となる場合があるため注意が必要です。ここからは再発を繰り返さないケースと、何度も繰り返すケースについて説明します。

単純性角膜びらん(再発なし)

基本的に再発せず、一度きりで治る角膜びらんは以下のようなものがあります。

外傷

爪や紙でひっかいてしまったり、ゴミが入ったりして角膜上皮に傷が付いてしまうことがあります。また逆さまつげやコンタクトレンズによる、すり傷がきっかけで起こることもあります。

外傷によって角膜びらんが起こっている時は、ウイルスや細菌の感染に気を付けなければいけません。角膜びらんによりさらに角膜実質まで傷が付いたり、細菌の感染を許してしまうと、「角膜潰瘍」という目の重症に発展し、大きく視力が下がったり失明する危険があります。

ドライアイ

通常、角膜表面は涙で覆われていて、乾燥や、眼球への細菌感染を防いでいます。

しかしエアコンによる乾燥や、パソコン作業で長い時間画面を見続けることでまばたきの回数が減り、涙による保護が無くなることがあります。目が乾燥して角膜上皮が傷付きやすい状態になると、角膜びらんの原因になります。

兔眼性(とがんせい)角膜炎

人によっては目を閉じる機能に障害があり、角膜が露出しているために乾燥が起こって角膜びらんとなることがあります。このような状態を総じて兔眼といい、顔面神経麻痺や、外傷などでまぶたの機能に障害があったり、眼球突出の症状がある人に起こります。

再発性角膜びらん(再発の可能性あり)

再発する、繰り返すといった症状がある再発性角膜びらんには、以下のような症状があります。

外傷性再発性角膜びらん

元は外傷による角膜びらんが原因ですが、治った後も繰り返す場合は「再発性角膜びらん」と呼びます。

最初に受けた外傷により、角膜上皮の基底膜にも損傷を受けたために接着不良を起こし、上皮が剥がれやすくなっている原因が考えられます。角膜上皮の外傷が深い場合に起こりやすい症状ではありますが、そうでない場合も原因不明で再発が起こることもあります。

角膜ジストロフィー

遺伝的な病気で「角膜ジストロフィー」という、両目の角膜が白く濁っていく病気があります。軽度であれば問題がないケースが多いですが、加齢により症状が進行する場合があります。角膜上皮や角膜実質、角膜内皮に変成症があるため、角膜びらんが起こりやすいと言われています。

糖尿病角膜上皮症

糖尿病による合併症で、「糖尿病角膜上皮症」と言われる障害が起こる場合があります。糖尿病は血糖値が高いことにより、血管が痛み、様々な合併症を起こす危険な病気です。糖尿病の症状では「網膜症」が有名ですが、角膜上皮にも障害が起こりやすいと言われています。また糖尿病の患者で網膜症を煩った場合にレーザー治療を行うことがありますが、その後遺症として角膜びらんが発生することがあります。

糖尿病になると、糖の代謝に異常が出て神経障害が起こり、角膜上皮がもろくなるため、目を開けただけでも角膜に傷ができてしまうことがあります。また慢性的な涙の減少、角膜上皮が剥がれやすいといった理由で再発を繰り返します。痛みにも気付きにくく、傷も治りにくい危険な病気です。再発を繰り返すと最悪「角膜混濁」となり、大きく視力を失うこともあります。

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角膜びらんの予防法は?

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一度角膜びらんになってしまったら、自然に治ることがあるとはいえ、再発性角膜びらんとなって目の異常を繰り返す恐れもあります。

そうならない為にも、事前に予防できることがあれば対策しておきたいと考える人は多いでしょう。突発的な傷などは回避が難しくても、以下のような対策で予防が可能です。

目の乾燥(ドライアイ)を防ぐ

ドライアイが原因で起こる角膜びらんを避けるためには、目が乾燥しないように、人工涙液など目に優しい点眼薬をこまめに使用すると良いと言えます。特にパソコン作業などで目を酷使することが多い人は、意識的にまばたきをして、目に涙の膜を張るように心掛けましょう。テレビ鑑賞や、スマホゲームでのドライアイも要注意です。

またオフィスや車のエアコンによる乾燥で、ドライアイが悪化することもあります。目の乾燥には日頃から十分に注意を払うことが重要です。

目をこすらない

目をこすったり、引っ掻いたりして角膜に傷が付くのを防ぐには、当然ですが必要異常に目を触らないことが大事です。ドライアイの人ほど、目のかゆみや痛みを感じこすってしまいやすいので、何度もまばたきをしたり、点眼薬の投与、洗浄などで乾燥を回避することが大事です。

コンタクトレンズを清潔に

コンタクトレンズの使用法に定められている時間を守らずに、長時間つけっぱなしにすることで目に傷が付きやすくなります。

不潔なコンタクトレンズは角膜を傷つける原因となりますので、使用時間を守り、きちんと洗って清潔に保管しましょう。コンタクトレンズを外した後の目の洗浄も有効です。傷の原因となる汚れをとり、角膜に潤いの膜を与えます。

生活習慣病の対策

糖尿病が原因の角膜びらんの場合は、医師の診断による適切な治療を受ける必要があります。糖尿病そのものを予防したいと思うなら、定期的に保健指導を受けて、生活習慣の改善を図ることが大事です。

糖尿病は生活習慣病のひとつであり、日本人の糖尿病患者の約95%が「ストレス」「肥満」「運動不足」「暴飲暴食」などの生活習慣が原因と言われています。

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角膜びらんの治療方法

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では角膜びらんになってしまった場合の治療には、どのようなものがあるのでしょうか。目の異常が現れたら、すぐに眼科による診断で適切な治療とアドバイスを受けることが大事です。

眼科での検査

眼科の検査では、傷の深さや程度、細菌・ウイルスの感染があるかを調べます。また角膜の知覚低下の有無を検査します。

目の知覚センサーに異常があると、光や痛みを感じにくくなり、症状を悪化させているケースがあるためです。その際に、糖尿病による合併症や網膜症手術による知覚低下がないかも確認します。場合によっては血液検査を行い、糖尿病や自己免疫疾患の有無を確認することもあります。

角膜びらんなど目の病気においては、長期的治療で治癒を促す療法が基本となるため、診断後は処方薬によりセルフケアを行うのが普通です。診断後の治療として、一般的なものを紹介します。

点眼薬

病院で処方されることが多いのは、人工涙液の点眼薬と、抗生剤の点眼薬です。

人工涙液の点眼薬は、基本的に薬局で販売しているソフトサンティアやマイティアと同等です。人工涙液点眼薬は、目の乾きや疲れ目が気になるときには、何度でも使用して構いません。目の表面が荒れている角膜びらんや、角膜炎のときにも使用でき、痛みや乾燥による症状がやわらぎます。

抗生剤入り目薬はクラビットなどの点眼薬で、基本的には眼科での処方となります。細菌性の炎症治療に効果があります。またフルメトロンなどのステロイド系の点眼薬は、アレルギー性の疾患があるときに処方されることがあります。

眼軟膏

直接目の中に軟膏を塗るタイプの「眼軟膏」を眼科で処方されることがあります。これは特に、起床時に目を開けた時の痛みが激しい場合に有効です。就寝中は目の中が乾燥しているので、開けた拍子に角膜上皮が剥がれやすく、角膜びらんを再発してしまうことがあります。

そのような症状の人は、寝る前に眼軟膏を塗っておくことで症状が和らぎます。また日中には眼軟膏を塗り、眼帯をすれば、まぶたの刺激が和らいで早い治癒に繋がります。

ソフトコンタクトレンズの常用

治療の中で、傷の縫合をしたりして常に痛みが出てしまう時や、逆さ睫毛で角膜に傷が付きやすい人には、医師がソフトコンタクトレンズを処方することがあります。これは保護のためで、視力矯正用ではありません。眼科の治療としてコンタクトレンズを処方された場合は、医師の指示に従って使用することになります。

いずれも眼科の医師が、診断により適切な処方をしてくれますので、用法を守って使用することが大事です。

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まとめ

ドライアイや引っ掻き傷など、角膜びらんの原因は日常生活の中に潜んでいると言えます。いつか治ると思って放っておくと、傷からウイルスや細菌の感染が起こり、角膜実質にまで症状が及べば深刻な事態になりかねません。人によっては糖尿病などの体内疾患が原因で、症状が進行している場合もありますので注意が必要です。

日頃から目の痛みを感じやすかったり、充血しやすい人は早急に眼科での検査をして、適切な治療を受けることが大事です。

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