感冒の症状って?感染経路や対策について

感冒の症状は、咳、鼻水、発熱、頭痛などがあります。いわゆる夏や冬に多く見られる「風邪」のことです。薬局などで市販されている風邪薬を「総合感冒薬」といいます。

風邪の原因はウイルス感染で、そのウイルスの種類によって症状はある程度決まっています。感冒の症状と、その対処法や予防に役立つ方法をまとめました。

感冒とは?

風邪1

感冒(かんぼう)とは、くしゃみ、鼻水、発熱、寒気、のどの痛み、倦怠感などの呼吸器系の疾患のことで、「風邪」の正式名称でもあります。上気道炎や風邪症候群ともいわれ、のどや鼻、気管支がウイルスに感染して炎症を起こしている状態です。

一般的な風邪は、アデノウイルスやライノウイルスなどのウイルス感染が原因です。解熱や咳止めなどの対症療法が取られます。胃腸に感染した場合は風邪の症状に加えて、嘔吐や腹痛・下痢などがみられ、「お腹の風邪」などといわれます。お腹の風邪については、胃腸風邪の症状とは?人にうつる可能性や潜伏期間について!の記事を参考にしてください。ウイルスは免疫力によってしか撃退することができないので、体力をつけておくことが大切です。

感染経路

風邪2

ウイルスの感染経路を把握して、風邪の予防に役立てましょう。

接触感染

人がくしゃみや咳をして飛び出したウイルスが手に付いています。その手で自分の目や口や鼻を触り、人のウイルスが自分に感染します。

目を掻いたり、口に指を入れたり、鼻をいじったり、食事をするときなどに、ウイルスを自分で体に入れてしまうことが意外にあるのです。感染経路としても一番多いとされています。

飛沫感染

風邪のウイルスは鼻水や唾液、痰などに潜んでいます。風邪を引いている人のつばや、くしゃみを吸い込んで、ウイルスが直接口や鼻の粘膜に付着することで感染します。

空気感染

空気中を漂っているウイルスを吸ってしまうこともあります。

感冒の症状

風邪5

ウイルスが感染する場所によって様々な症状があらわれます。

一般的な風邪の症状

発熱、頭痛、寒気、関節の痛み、鼻水鼻づまり、咳、痰、食欲不振、下痢、嘔吐など風邪の諸症状といわれるものです。

アデノウイルスによる症状

アデノウイルスは扁桃腺やリンパ節で増殖し、その型によって異なる症状が現れます。

・肺炎

発熱や咳が長く続きます。呼吸障害や髄膜炎、脳炎などの重い症状を引き起こすことがあります。肺炎については、肺炎はうつるのか?種類によって変わる原因と予防方法の記事を読んでおきましょう。

・胃腸炎

お腹の激痛から下痢や嘔吐などの症状を伴います。熱はあまり上がらないことが多いです。胃腸炎については、胃腸炎になる原因はストレス!?予防や治療の方法はこれ!の記事を参考にしましょう。

・咽頭結膜熱(プール熱)

のどの痛みや扁桃腺が腫れて、高熱が出たり下がったり発熱が長く続きます。いわゆる「夏かぜ」のひとつで、目が充血する結膜炎や、頭痛、腹痛、下痢などを伴うことがあります。接触感染で感染が広がっていくので、うがい手洗いを徹底し、タオルの使い回しなどはしばらく控えます。

・出血性膀胱炎

急性の出血性膀胱炎はアデノウイルスの感染が原因です。おしっこをする時に痛みがあったり、血が混ざります。子供や女性に多いのが特徴です。残尿感や微熱を伴うことがあります。

水分をよく摂って、おしっこを沢山することで菌を排出するようにします。薬の副作用や他の病気などによる症状の可能性もあるので、病院で診察を受けるようにしましょう。

感冒の対策

風邪4

一般的な風邪を引いた時の対応をおさらいしておきましょう。

のどが痛いとき

よくうがいをして、のどについたウイルスを排出してしまいましょう。咳や痰が出るからといって大きくゲホゲホすると、のどに負担がかかって痛みが強くなってしまいます。のど飴を舐めたり、水分を補給して喉を潤します。

はちみつは粘膜を保湿して潤いを与え、炎症を和らげる作用があります。

鼻水、鼻づまりがあるとき

鼻水は、ウイルスが入ってこないように体が守っている反応です。鼻にウイルスがいるということなので、鼻を噛んでどんどん外に排出してしまいましょう。強く噛むと鼻の粘膜を傷つけてしまうので注意してください。

医療行為ではありませんが、鼻を温めたり、鼻の息を止めると鼻水が抜けやすくなります。

発熱があるとき

発熱が出るのは、体温を上げることでウイルスを死滅させようとする体の反応です。少し熱がでたからといって体を冷やしたり熱を下げようとすると、ウイルスが死なずに風邪が長引いてしまうことがあります。

寒気があるときは布団をかけて体をよく温めます。湯たんぽを使ったり、首や肩が冷えないようにしましょう。汗をかいて暑がるようになったら、肌着や下着をこまめに交換して熱が下がるように冷やします。水分補給さえきちんとでききていれば、食事は食欲が出てからにしましょう。消化よりも熱を下げることを優先するほうがいいからです。

感冒の症状の予防方法

風邪8

日頃から十分に気をつけている人も多いと思いますが、再確認しておきましょう。

顔を触らない

きちんと手を洗っていてもウイルスが残っていることがあったり、触ったところにウイルスがいたり、顔にウイルスがついていたりと、どれだけ気を使っていても、ウイルスが手に付く可能性をゼロにすることはできません。

鼻をいじったり、口を触る癖があると、知らない間にウイルスを自分で口に入れてしまっていることが多いです。風邪を予防するためにも、顔を触らないように気をつけましょう。

うがい、手洗い、洗顔

いつもうがいや手洗いは気をつけているのに、毎年風邪を引いてしまうという人も多いです。さらに予防を徹底するなら、帰宅したらすぐに玄関で部屋着に着替え、手、足、顔を洗ってしまいましょう。ウイルスは手だけじゃなく、顔や髪、服などにも付いていることがあるからです。

お風呂に入ってしまってもいいです。居住スペースにウイルスを入れないようにすることを心がけてみてください。

部屋の加湿

人間にとって快適な湿度は40~60%といわれています。細菌やインフルエンザの対策にはもう少し高くてもいいようですが、部屋の湿気やカビは体調にも家にもよくありませんので、50%前後をキープするように加湿器で調整しましょう。

卓上で使える個人用の加湿器などもあります。

免疫力を上げる

体力が落ちて疲れているときや、寝不足、加齢などによって、ウイルス退治に必要な免疫力が低下することがあります。不安やストレスなどにも影響を受けます。バランスの良い食事を心がけて、疲労を溜めないようにして風邪に備えましょう。

ネバネバ系食材に含まれるムチン、肉類や豆類のタンパク質、にんにくやニラなど匂いのある食材に含まれる硫化アリル、梅干しなどのすっぱい食べ物に入っているクエン酸などが体力や免疫力を補うのに適しています。免疫力を高める方法としては、免疫力を高める方法は?食べ物などを紹介!の記事を読んでおきましょう。

まとめ

感冒の症状について、おさらいしておきます。

感冒の症状とは「かぜ」のことです。
感冒の症状はくしゃみ、鼻づまり、頭痛・発熱、下痢など、があります。
感冒の症状はアデノウイルスやライノウイルスなどに感染することが原因です。
感染経路は手や顔などについたウイルスが体に入ってしまう接触感染と、くしゃみや咳などが飛んできて感染する飛沫感染が多いです。
手洗いやうがいを欠かさず、栄養のバランスが良い食事や十分な睡眠を心がけて、体力をつけておきましょう。
重症化が心配な肺炎などは、早めに病院で診察を受けるようにしましょう。子供や高齢者は特に注意してください。

いつも元気な人も、仕事が忙しかったり、神経を使ってストレスを抱えていたり、運動量が減って体力が落ちたりと、ちょっとしたことで風邪を引いてしまうことがあります。忙しいときだからこそ、意識して休息をとって体を癒してあげましょう。疲れていて、休息が必要だという体からのメッセージでもあるのです。運動不足を解消し、適度な筋力を維持することも大切です。体型や健康を維持するためにも、規則正しい生活を送って元気に過ごしましょう。

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