なんだか最近「朝起きるのが辛い」「フラフラする」「だるい、吐き気がする」そんな症状ありませんか?いつものことだから、疲れているだけかな、とそのままにしていませんか?もしかするとそれ、貧血かもしれません。
ただの貧血だからと放置していると症状が進行したり、将来大きな病気にかかってしまうかもしれません。そうならない為にも改善、対策をしていきましょう。
では、どうやって対策をしていくのかこれから説明していきたいと思います。
貧血について
まず貧血とはどのような症状かご存知ですか?症状や種類を挙げてみました。
主な貧血の症状
フラフラする(めまい、立ちくらみ)、吐き気、頭痛、倦怠感などがあります。中には食欲がなくなったり、失神をしてしまう人もいるようです。
危険な状態については、貧血で倒れる症状とは?その他の病気や対処法についてを参考にしてください。
貧血の原因
貧血のほとんどが鉄不足によるものです。また、血液中のヘモグロビンが不足してしまうとうまく酸素が運ばれず、カラダが酸素不足になってしまいます。こういった状態になると不快症状が現れるのです。そもそもなぜ鉄不足になってしまうのでしょうか?
原因として挙げられるのは、無理なダイエットや偏った食事であることが多いそうです。また日本の女性の場合は、約65%の人が貧血であると言われており、妊娠、授乳などで多くの鉄分を消費するため鉄不足になりがちです。そして出産、毎月の生理により出血を伴うため男性に比べて貧血になりやすいとも言われています。それだけでなく痔や胃潰瘍などの病気で出血をしている場合にも鉄不足になりやすいです。
男性の場合は、鉄欠乏性貧血になる人は少数です。貧血になった場合なにかしらの病気の疑いの可能性があるので注意しましょう。
貧血の種類
貧血と言ってもいくつかの種類があります。中には放っておくと重大な病気になる可能性があるので、当てはまる症状がある場合は速やかに病院で検査してもらいましょう。
「鉄欠乏性貧血」
最も多いと言われているのが鉄欠乏性貧血です。これは血液中のヘモグロビンが必要とする鉄が不足して起こります。めまいや吐き気、倦怠感などの症状が出ます。
貧血全体の70%をこの「鉄欠乏性貧血」が占めているとも言われていますが、食生活の改善などで治りやすいのが特徴です。
「出血性貧血」
出血をしたことにより血液が足りなくなってしまうものです。手術や事故などで多くの出血をしたり、様々な病気により少量の出血が長い間出ることによって起こります。酸欠になることもあり軽い運動も辛いと思うことがあるようです。
「悪性貧血」
悪性とついているので怖いイメージがありますよね。これは体内のビタミンB12が不足することによって赤血球が減少し起こります。
鉄分をしっかり取っているのに症状が変わらない、貧血が続いているという人は悪性貧血の可能性があります。手足が痺れたり症状が進むと排尿障害が起きたりします。
詳しくは、悪性貧血の症状とは?原因や治療方法も知っておこう!を参考にしてください。
「再生不良性貧血」
他の貧血とは違い骨髄に異常が起きてしまう血液の病気です。造血細胞というものが脂肪に変化してしまい血液が造られなくなってしまいます。
免疫力が下がり風邪を引きやすくなったりしますが気付きにくい場合がほとんどです。症状が進んでしまうと命に関わることもあるので早期発見、早期治療が大事になります。
「溶血性貧血」
鉄不足になるのとは違い、何らかの原因で通常よりも短期間で赤血球が壊されてしまい起こります。脾臓などの臓器に負担がかかり肥大が現れます。症状が進むと胆石ができたり、お腹が痛くなったりなどすることもあるようです。
治療法はあるの?
治療法はいくつかありますが貧血になってしまった原因が分かっている場合には、まずその原因をなくすことが大前提です。ただ鉄分を補給すればいいというわけではないので、貧血の種類にあった治療が大切になります。
最も多いと言われている「鉄欠乏性貧血」の主な治療法を調べてみました。
「食生活の改善」
薬の服用をする前にまずは食事を見直しましょう。
軽度の場合、食事の改善で症状が良くなることがほとんどです。
「鉄剤の服用」
食生活の改善のほかに鉄剤の服用があります。食事だけでは補えないと医師に判断された場合に主に鉄剤を処方されます。鉄剤の服用は1日1~2回程で、服用から1~2ヵ月程で症状は改善されるそうです。例え症状が良くなったとしてもある一定期間は飲み続けなければなりません。飲み続けることで血液中のヘモグロビンが増え正常化していきます。
手軽に飲める鉄剤ですが、副作用が起こることもあります。よくある症状として便が黒くなったり、吐き気や便秘、下痢などの消化器官に症状が出るということが報告されているようです。便秘が気になる場合は水分を多めに摂ることで和らげることができます。また黒い便は鉄分の色が出ているだけなので心配はありません。どの症状も服用が終われば元に戻るので安心してください。
あまりにも副作用が辛く服用を続けられない場合は、無理をせず医師に相談するのがいいと思います。副作用が辛いからと自己判断で服用をやめるのは避けましょう。
「シロップの服用」
インクレミンシロップというもので子供も服用できるため比較的飲みやすいと思います。主に鉄剤の服用が難しい人が処方されるようです。1日3~4回に分けて決められた量を飲みます。このシロップは他の治療法に比べて副作用が少ないと言われているため、鉄剤の副作用が辛い方はシロップに変更してもらえるようにお願いしてみるのもいいかもしれませんね。ただ全く副作用が起こらないというわけではありません。
点滴による治療
鉄剤やシロップ以外に点滴での治療もあります。点滴の方が即効性がありそうだなと思いますが、いくつかの注意点があるようです。また鉄剤の服用ができない程症状がひどい場合に使われることが多いようです。
「点滴治療の注意点」
点滴治療では、アレルギー反応に気を付けなければなりません。体内に投与された鉄は蓄積されていく為、過剰投与にも注意が必要です。
点滴を受ける時間は1~2時間程で、効果はすぐに出ないため接種後も安静にしていた方が良いでしょう。また、吐き気や頭痛、発熱などの副作用が出ることもあります。鉄剤の服用と違い点滴は頻繁に病院へ通わなければならず、時間も確保しなければならない為仕事などで忙しい人は大変かもしれません。
点滴の良い点、悪い点は?
点滴治療の良い点は、鉄剤やシロップの服用でありがちな飲み忘れの心配がありません。また人それぞれではありますが、効果が早く感じられたりすることもあるようです。
悪い点というと、やはり頻繁な通院が必要であること、点滴に多少の時間がかかるという点です。費用も点滴をする都度発生するので、直前に急な出費でお金を使ってしまったなどがないように注意が必要かもしれません。
鉄剤の服用、シロップ、点滴それぞれメリット、デメリットがあるため医師と相談し自分に合った治療方法で治していきましょう。
貧血にならない為に
貧血を予防することは可能です。紹介する方法も難しくないのですぐにでも実践できると思います。徹底的に予防して貧血知らずのカラダをつくりましょう。
食生活を見直そう
貧血になる人に多いのが食生活の乱れです。食生活を正すだけでも貧血になるリスクを減らすことができ予防することができます。
まずは1日3食きちんと食事を摂りましょう。「朝が早くて食べる時間がない」「帰ってくるのが遅いから夜に食べたくない」など事情は様々あると思います。毎日やるのが大変であれば、まずはお休みの日に3食バランスよく食べてみてはどうでしょうか。
無理に変えようとするとなかなか続かないものです。週1~2日を継続して少しずつ日数を増やしていくのもいいと思います。1日でも継続することが大事なのです。ただし、3食インスタント食品を食べるなど偏った食事はカラダに良くないのでやめましょう。
貧血に効果のある食材
鉄にはヘム鉄、非ヘム鉄と呼ばれる2種類があります。動物性食品に含まれている鉄分は効果が高いです。動物性食品というのは主に肉や魚で、これらは「ヘム鉄」と言われています。ヘム鉄は体内に吸収されやすいです。野菜や海藻や果物などの植物性食品は「非ヘム鉄」と言われています。非ヘム鉄はヘム鉄に比べると吸収率は劣りますが、バランスよく摂取することをオススメします。鉄だけでなくビタミンC、ビタミンB12、タンパク質、葉酸などの食材も摂取できるとなお良いです。
「肉類」
レバー(牛・豚・鳥)、赤身など
「魚介類」
カツオ、マグロ、アサリ、イワシ、牡蠣など
「野菜類」
ほうれん草、小松菜、れんこん、ひじき、切り干し大根、春菊など
他にもたくさんの食材がありますが代表的な食材をあげてみました。
これらの食材をバランスよく摂取することが理想的ですが、苦手な食材ばかりで食べられないという人はサプリメントを飲むのもいいでしょう。今ではたくさんのサプリメントがありますし、価格もリーズナブルな物も多いと思います。ただし、サプリメントだけでは補えないため食べられそうな食材を見つけて積極的に摂りましょう。食材もサプリメントも自分に合ったものを選ぶことが大切です。
できるだけ鉄分を多く含む食材をバランスよく摂取し、貧血を予防しましょう。
十分な睡眠を
睡眠不足が原因で貧血になっている場合もあります。鉄分は寝ている間に吸収されていくため、睡眠がきちんと摂れていないとうまく吸収されません。また睡眠不足になると カラダに不調が現れるためより不快症状を感じやすくなってしまいます。就寝は22時までにできたら理想的ですね。夜更かしをやめて「早寝早起き」を心掛けましょう。
まとめ
貧血の症状
*主にめまい、吐き気、倦怠感、頭痛
貧血の種類
*鉄欠乏性貧血
*出血性貧血
*悪性貧血
*再生不良性貧血
*溶血性貧血
貧血の原因
*鉄分不足
*無理なダイエット、偏った食事
*女性は生理、妊娠、出産による鉄不足
貧血の治療法
*食事改善
*鉄剤、シロップの服用
*点滴
点滴治療の良い点、悪い点
良い点
*薬を飲み忘れるといった心配がない
*人によっては早く効果が感じられる
悪い点
*頻繁な通院が必要
*点滴の時間がかかる
*点滴の度に費用がかかる
貧血の予防法
*食生活の見直し、1日3食を目標に
*睡眠不足を解消し、十分な睡眠をとる
まとめは以上です。最後になりますが貧血は誰にでも起こる症状です。少しでも気になることや当てはまる症状があれば、すぐに病院を受診してください。たかが貧血と放置せず、根本から改善し、病気知らずのからだを目指しましょう。