女性は、毎月1回生理がきます。中には、生理痛がひどくて、寝込んでしまうなど生活に支障が出る人も少なくありません。「生理には生理痛はつきもの」と思って、改善するのを諦めてしまっていませんか?
40年間も付き合っていかなければいけない生理なので、できるだけ毎月の症状を緩和させたいと考えている人も多いはずです。ここでは、生理痛の仕組みについて知り、緩和させる方法について詳しくご紹介します。
生理痛について
皆さんは生理痛がなんだか知っていますか?生理前にイライラする事が多くなる事も、生理痛の1種だと思っていませんか?
この生理前に起こる症状は、PMS(月経前症候群)と呼ばれ、生理痛とは区別されています。ここでは、生理痛とは何か、PMS(月経前症候群)とは何か、生理が起こる仕組みについてご紹介します。
生理痛とは?
女性は10歳~15歳くらいに初潮を迎えてから、月経周期が整いだすと、25日~38日の周期毎月訪れます。閉経する平均年齢は、50歳と言われているので、約40年間は毎月生理と付き合っていかなければいけません。
一般的には、生理期間中に現れる下腹部の痛みなどの症状を生理痛と呼びます。しかし、生理痛と言っても痛みの程度や症状、痛む場所は人によって全く違います。生理痛は、生理が始まることにより発生し、2日目の量が多くなる日が痛みのピークになる傾向にあります。
生理痛がひどいという女性は全体の3割。薬を飲んでも仕事が出来ない人が2.8%、薬を飲めば何とか仕事が出来るという人は、25.8%だと言われています。しかし、女性の7割人が生理中に腹痛を感じていると報告があります。生理痛の程度は個人差がありますが、ほとんどの人が生理痛を感じていると言えます。
生理痛の中でも日常生活に支障をきたすものを、月経困難症と呼びます。月経困難症は、大きく分けて2種類に分類することが出来ます。病気の原因が見られないものを「機能性月経困難症」と呼び、病気が原因で起こるものを「器質製月経困難症」と言います。
PMS(月経前症候群)とは?
生理がくる3~10日前に、イライラしやすくなったり、憂うつになったり、眠くなったり、下腹部の痛みや腰痛など心や身体に起こる変化を実感する人は多いと思います。これは、PMS(月経前症候群)と呼ばれています。
PMSが起こる原因は女性ホルモンバランスの変動が要因だと言われ、生理痛とは別物になります。女性ホルモンの1つである、黄体ホルモンは排卵後に分泌量が急に増加し、生理がくる頃には一気に減ります。そして、もう1つの女性ホルモンである卵胞ホルモンが増加していきます。この急激なホルモン分泌の変化により自律神経が影響をうけて、頭痛や胃痛、イライラなどの症状を引き起こします。
自律神経は、女性ホルモンと同様の大脳の視床下部でコントロールされています。その為、女性ホルモンバランスが崩れると、自律神経にも悪影響が及び、様々な症状を引き起こします。
主な症状
PMS(月経前症候群)の主な症状は下記のような症状が見られます。ストレスに弱い女性の人の場合は、精神的な症状が強く出る傾向にあると言われています。冷え対策をしたり、深呼吸をして緊張をほぐす事が、予防に繋がると言われています。
- 下腹部の痛み
- 胸ハリや痛み
- 気分の落ち込み、憂うつ
- イライラ
- 集中力低下
- のぼせ、冷え
- 立ちくらみ
- 頭痛
- 胃痛
- 肩こり
- 動悸、めまい
- 倦怠感、だるさ
生理が起こる仕組み
毎月女性の体の中では、赤ちゃんを作る準備を行っています。卵巣で卵子が排卵された時に、精子と出会った場合、受精卵となりその細胞が分裂を繰り返すことで赤ちゃんとなります。
卵巣は、排卵するタイミングで赤ちゃんの為のベットを子宮に用意させ、これにより子宮内膜という部分が厚くなります。赤ちゃんが出来た場合は、この子宮内膜から養分を取ることが出来るようになります。
排卵された卵子は、1日~2日という短い期間でしか生きられません。この間に精子に出会わなかった場合は、ベットが必要なくなる為、一度捨てる作業を行います。このベッドを捨てる行為が「生理(月経)」です。
生理が始まると、子宮内膜の壁が剥がれ落ちます。この時に酵素の働きにより、血液を固まらせる凝固因子が壊され、経血(月経血)となります。そして、プロスタグランジンという子宮を収縮する物質が分泌され、子宮内膜は外に排出されます。
生理痛を緩和させる対処法
病気が関係していない生理痛は、プロスタグランジンの分泌量が多くなる事で起こります。この分泌物はストレスや冷えが起こると更に分泌されると言われています。
他にも血流の滞りが原因と考えられているので、これらを改善することが生理痛の緩和に繋がります。ここでは、自分で出来る対処法をご紹介します。
ツボ押し
生理痛を緩和させる方法として、ツボ押しやツボを温めるツボ温熱療法があります。ツボは東洋医学上「気」と「血」が流れる経絡にある重要なポイントのことで、刺激することで体調を整えられると考えられています。
効果のあるツボの場所を覚えておけば、急に生理になった時も安心です。ツボ押しは生理が始まる1週間前から行うと効果的だと言われています。ツボを押す時の注意点は気持ちいいと感じる程度に押すことです。また、温める場合は5分程度温めましょう。
お腹のツボ
- ■気海(きかい)
- おへその部分から指2本分下に位置しています。生理痛の緩和、月経不順、便秘や下痢などの改善が期待出来ます。
- ■関元(かんげん)
- おへその部分から指4本分下に位置しています。生理痛の緩和、月経不順、腰痛、冷え性の改善が期待出来ます。
- ■中極(ちゅうきょく)
- おへその部分から指5本分下に位置しています。生理痛の緩和、月経不順、膀胱のトラブルの改善が期待出来ます。
■帰来(きらい)- 中極の部分から、左右に指3本分の移した場所に位置しています。生理痛の緩和、婦人家系トラブル、膀胱のトラブルの改善が期待出来ます。
手・足のツボ
- ■血海(けっかい)
- 足のひざの内側部分、お皿の上に指2本半分移した場所に位置しています。生理痛の緩和、生理不順など血流を改善する効果が期待出来ます。
- ■足三里(あしさんり)
- 足のひざのお皿の外側のくぼみ部分から、指4本分下に位置しています。生理痛の緩和、血流、胃腸のトラブルを改善する効果が期待出来ます。
- ■三陰交(さんいんこう)
- 足の内側、くるぶしの部分から指4本分上に位置しています。生理痛の緩和、婦人科系トラブル、冷え性の改善に効果が期待出来ます。
- ■照海(しょうかい)
- 足の内側、くるぶしの部分から指1本分下に位置しています。生理痛の緩和、生理不順、冷え性の改善に効果が期待できます。
■合谷(ごうこく)
手の親指と人差し指の間にある、くぼみ部分よりも少し人差し指よりに位置しています。万能のツボと呼ばれ、生理痛、頭痛、肩こりなどの症状の緩和が期待できます。
ストレッチ
骨盤内のうっ血を取り除き、生理痛を緩和させるのに軽いストレッチを取り入れるのも効果的です。入浴後に体が温まっている時に、腰を回したり、足首の運動を行いましょう。軽い有酸素運動を取り入れて、全身の血行を良くするのもオススメです。
ストレッチ方法
- 両足を肩幅に開き、両手に腰をあてて、円を描くように腰を回します。(左右20回ずつ)
- 次に両手を上に伸ばしながら、つま先立ちをします。ゆっくりと20回ほど行いましょう。
ヨガ
生理痛の緩和にヨガが効果的だと言われています。ヨガは、深い呼吸とポーズをとることで、筋肉をほぐして血流を改善する効果が期待できます。血流がよくなることで、冷え性や生理痛が緩和されます。
また、姿勢が悪いと生理痛が悪くなるとも言われています。ヨガで姿勢がよくなることは、生理痛に効果的です。他にもストレス解消にもなり、生理痛を改善できると考えられています。
ハーブティー
生理痛を緩和する飲み物として、ハーブティーが挙げられます。ハーブティーは生理が始まる2週間前から飲み始めるのがオススメです。オススメのハーブティーはローズヒップ、カモミール、ラズベリーリーフ、ジンジャー湯です。
中でもローズやカモミールは、香りを嗅ぐだけでも効果があり、アロマテラピーとしても用いることが出来ます。
ローズヒップ
ローズヒップには、ビタミンA、B、C、D、E、Kが含まれ中でもビタミンCはレモンの約15含まれています。ビタミンCは生理痛の緩和やストレスの緩和、美肌効果、便秘改善、むくみ防止効果があると言われています。
カモミール
カモミールは胃腸の不調を改善し、リラックスさせる効果があると言われています。他にも、ホルモンバランスを整え、生理痛や冷え性の改善にも効果的です。
夜寝る前に摂取すれば、リラックスして入眠できるので、質の高い睡眠を取ることが出来ます。質の高い睡眠はストレスの緩和にも繋がるので、寝る前に飲むのがオススメです。
ラズベリーリーフ
ラズベリーリーフは、子宮や骨盤周りの筋肉をほぐしてくれる為、生理痛に効果的だと言われています。他にも貧血予防効果もあります。
ジンジャー湯
生姜は温性の性質を持つ食べ物で、摂取することで体をポカポカと温め、血流をよくする作用があります。ジンジャー湯だけで飲みにくい人はハチミツを入れて甘くして飲みましょう。
低用量ピル
低用量ピルには、女性ホルモンのエストロゲンとプロゲステロン類似ホルモンが含まれています。毎日1回服用することで排卵をコントロールして子宮内膜の増殖を抑制する作用があるものです。正しく服用すればコンドームよりも、避妊効果があると言われていますが、生理痛にも効果的だと言われています。
しかし、効果が期待できる一方で、血栓症が引き起こりやすくなるという指摘もあります。服用する際には、医師から副作用の説明をきちんと受けましょう。
低用量ピルの効果
低用量ピルの使用用途は、避妊や生理痛緩和だけではありません。下記のような効果が期待出来ます。
- 避妊
- 生理痛緩和
- 生理の出血量安定
- 生理周期が安定する
- 生理前に起こるPMS緩和
- 肌荒れ、ニキビが緩和
- 子宮体がん、卵巣がんのリスク低下
- 子宮内膜症治療
- 乳房の良性腫瘍の発生率低下
豆乳を飲む
豆乳の原料である大豆には大豆イソフラボンが含まれています。この大豆イソフラボンは女性ホルモンと似たような作用がある為、摂取することで女性ホルモンを安定させる効果が期待できます。豆乳でなくても、味噌や豆腐、納豆などの大豆製品であれば、同様の効果が発揮できます。
大豆イソフラボンの1日の摂取目安量は70mgです。この量を取るには、豆乳が一番効果的だと言われています。効果的な飲み方は、朝と夜寝る前にコップ1杯飲むだけです。生理中だけでなく、普段から摂取することで、生理痛を緩和させることに繋がります。
生理痛が起こる原因
機能性月経困難症は、月経困難症の大半を占めており、病気などの原因がないにも関わらず症状がでるタイプです。
ここでは、機能性月経困難症のタイプに分類される、生理痛が起こる原因についてご紹介します。
プロスタグランジンの分泌量が多い
生理が起こる際には、プロスタグランジンという物質が分泌されて、月経血が外に排出されます。このプロスタグランジンは生理に欠かせない物質ではありますが、量が多く分泌されると、収縮が強く起こり、キリキリとした痛みが下腹部や腰に感じるようになります。
この物質は、冷えやストレスでさらに分泌されます。多く分泌されると、痛みだけでなく、めまいや吐き気、下痢などの症状も引き起こします。
陣痛の時もこの物質が原因になるので、軽い陣痛のような痛みが生理痛の痛みと言えます。生理痛がひどい人のプロスタグランジンの量を見てみると、生理痛がない人よりも多く分泌されている事が分かっています。
子宮の出入り口が狭い
血液が出てくる子宮の出口は、ストローよりも細いと言われています。
しかし、針穴のように細く、狭すぎる人は、なかなか血液が排出されずに、下腹部に痛みを感じるようになります。これが原因で生理痛が起こっている人は、自然分娩で出産を経験すると、子宮の出口が広がり、生理痛が軽くなる傾向にあります。
血流が悪い
体の冷えやストレスが溜まっていると、血液の流れが滞り、うっ血が起こります。このような状態になると、下腹部や腰周りに鈍痛、頭痛、むくみを感じるようになります。
血行が悪くなると、骨盤内の血流も足りなくなり、子宮や卵巣が正常に機能しなくなります。半身浴で体を温めたり、体を温める温性の性質のある食材を取り入れたり、日ごろから適度な運動をして血流を改善することが大切です。
女性ホルモンの変化
生理痛と言っても、下腹部の痛み以外にも症状があります。下腹部の痛みの他に一般的に起こる症状が頭痛です。この頭痛が起きるのは、女性ホルモンの変化によるものだと言われています。
女性ホルモンのエストロゲン(卵胞ホルモン)の分泌量は、排卵前に分泌されて、排卵後から生理までの間に一気に減少します。このホルモンが減少する時に、脳にある「セロトニン」という物質も減っていきます。
このセロトニンという物質は脳内伝達物質の1つで、心のバランスを整える役割をしています。この物質が減少すると、片頭痛を引き起こす他、感情的になりやすくなったり、集中力がなくなるなどの症状が起こります。
最悪の場合うつ病に発展する場合もあります。毎月、生理前~生理中に頭痛に悩まされている方は、もしかしたら生理が原因かもしれません。セトロニンが原因で起こる頭痛は、拍動にあわせてズキズキと痛んだり、体を動かすと痛みが増したり、頭痛の前に吐き気や目がチカチカするなどの症状が見られます。ホルモンバランスの周期と頭痛がくる時期を確認してみることをオススメします。
生理痛に潜む病気の可能性
生理痛が強い場合、それはただの生理痛でなく病気の可能性もあります。病気が関わって生理痛が起こることを、器質性月経困難症と呼びます。このタイプは少数ですが、子宮関連の病気が多く潜んでいます。ここでは、生理痛に潜む病気の症状や、原因、治療法についてご紹介します。
また、生理中でもないのに下腹部に痛みがある場合は、子宮や卵管、卵巣などの組織が感染症を引き起こす「骨盤内感染症」や子宮内膜以外に受精卵が着床する「子宮外妊娠」が考えられます。
子宮内膜症
通常、子宮内膜は妊娠しないと月経となって体の外に排出されます。子宮内膜は、通常は子宮内腔の中にありますが、何らかの原因で、骨盤の腹膜や卵巣の中に子宮内膜が作られる病気を子宮内膜症と呼びます。
症状
月経に伴い、組織の中に出血を起す為、痛みが非常に強く、寝込んでしまうほどだと言われています。また、月経の回数を重ねるごとに、痛みが強くなる傾向にあります。他の症状としては、生理の血液量が多い、性行痛、排便痛、腰痛を訴える人も少なくありません。
しかし、中には不妊症だけで全く痛みがない人もいます。一般の人の場合は5%~10%、不妊症の人には20%~30%いると言われ、不妊症の原因の1つとも言われています。
原因
子宮内膜症が起こるハッキリとした原因は明らかになっていません。仮説として挙げられているのは、血液の逆流です。生理の血は膣を通って外に排出されますが、生理中にSEXをすることなどにより、血液が卵管の方へと逆流して外に排出されずに留まるのではないかと考えられています。
他にも、腹膜が何らかの原因子宮内膜に変わり、子宮内膜症になるという説もあります。いずれも、ハッキリとはしていませんが、生理中の性行為は控えることが予防対策と言えます。遺伝性があるとも言われている為、母親や姉妹に子宮内膜症を患ったことがある人がいないか、確認することも予防に繋がります。
治療方法
子宮内膜症のほとんどが、内診、超音波、血液検査を行って診断を確定する事が可能です。子宮内膜症の治療は、手術療法(腹腔鏡手術や開腹手術)と薬物療法(擬妊娠療法、擬閉経療法)による治療が一般的です。
内膜症がかなり進行していて、薬物療法では治療が不可能と判断された場合は、全身麻酔を行い、手術療法が行われます。手術には、病巣部のみ除去する場合と、子宮を全部摘出する場合があります。将来の妊娠希望の有無に応じて行います。
子宮筋腫
子宮筋腫は、女性のほとんどが持っていると言われている病気の1つです。米粒くらいの筋腫の人もいれば、5cm~10cmの大きさの筋腫を持っている人もいます。特に症状が現れなければ、筋腫が出来たことに気付かずに過ごしている人もいます。
子宮の壁は平滑筋という筋肉から構成されています。妊娠の時に子宮を大きくしたり、陣痛や生理痛が起こるのも、この筋肉が伸縮する事が関係しています。子宮筋腫はこの筋肉層に出来る良性の腫瘍のことです。平滑筋の細胞が異常に増えることで、出来ます。
症状
子宮筋腫は良性のものなので、害はありませんが、大きくなりすぎると、症状が現れる場合があります。生理痛がひどくなったり、生理が長く続く、貧血、動悸、息切れなどの症状が現れる人もいます。
これらの症状は、筋腫がどの方向に育つかで症状の現れ方が異なってきます。最も多いタイプが、子宮の筋肉の中で子宮が育つ「筋層内筋腫」、次に子宮の外側に向かって育つ「しょう膜下筋腫」、また一番稀に起こりますが、症状が一番強く現れる子宮の内側に育つ「粘膜下筋腫」があります。
月経に関連した症状で気付く人や、子宮がんなどの定期検査の時に気付く人もいます。中には月経が10日以上続いたり、月経量が多くなりすぎて貧血を起すなどの日常生活に支障をきたす場合もあります。
また、子宮筋腫が大きくなると周囲の臓器を圧迫し出し、便秘になったり、頻尿、下腹部が張る、生理以外の時でも腹痛や腰痛になる場合があります。また、筋腫が巨大化すると尿管が圧迫されて水腎症を伴う場合もあります。
原因
子宮筋腫ができる原因は明らかにされていませんが、エストロゲンなどの女性ホルモンが関わって、子宮筋腫ができるのではないかと考えられています。
その理由として、閉経を迎えて女性ホルモンが減少すると、子宮筋腫も小さくなる事が分かっているからです。
治療法
子宮筋腫の場合は治療のハッキリした基準がありません。一般的には自覚症状の辛さによって治療を行います。貧血が起こっていたり、生理痛が辛い場合は治療の対象になります。他にも、筋腫が大きくなった場合も手術を検討する必要があると言われています。
治療方法は、女性ホルモンの分泌量を一時的に停止させる薬物療法(ホルモン療法)を行います。この方法は、ホルモン剤を用いて人工的に閉経と同じ状態を作り出す為、更年期障害が現れ、骨粗しょう症などの病気のリスクが高まります。
その為、6ヶ月ほどが治療の限界と言われています。このホルモン治療の場合は、小さくなったとしても治療を半年後に中断した場合に元に戻る可能性もあります。他には、腹腔鏡手術や開腹手術で筋腫を摘出する方法があります。子宮筋腫は一度摘出しても、子宮を全摘出しない限りは、別の筋腫が出来ることもあります。
子宮腺筋症
子宮腺筋症とは、子宮の筋肉の層に子宮内膜が増殖する病気です。
子宮内膜症と間違われやすい病気ですが、子宮内膜症は子宮外の組織で増殖する病気ですが、子宮腺筋症は子宮内の筋肉組織の中だけで増殖する病気です。子宮腺筋症は子宮内膜症よりも痛みが激しいと言われています。
症状
子宮腺筋症の主な症状は激しい生理痛です。生理の時に下腹部や腰に激痛が起こり、病気が進行すると生理の時でなくても下半身に痛みが生じます。また、経血量が多くなりやすく、それにより貧血を引き起こす場合もあります。
原因
子宮筋腫や子宮内膜症と同様に、ハッキリとした原因は解明されていません。閉経を迎えると緩和される為、女性ホルモンが関係しているのではないかと言われています。
治療方法
上記で挙げた病気と同様、薬物療法と手術療法によるものです。薬物療法ではホルモン剤を投与して、症状の進行を抑えます。手術では症状や妊娠希望の有無に応じて、子宮の全摘出もしくは、患部を一部のみ除去します。
おわりに
生理痛は、生理痛が起こる仕組みや原因を知ることで、緩和することが出来ます。生理は約40年間続くものなので、できるだけ不快な症状をなくしたいですよね。今回紹介した自分で出来る対策を取り入れて、生理痛を改善しましょう。
また、「いつも生理痛がひどい」や「生理痛が次第に強くなっている」と感じた場合は、痛みを我慢せずに病院を受診しましょう。
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