空気が乾燥してくると風邪をひいてなくても喉が痛くなるときがあります。そんな時辛いのがしつこい咳です。長続きすると「あれ?ちょっと心配かも…」と不安になってしまう人も多いかと思われます。
日常生活の中で咳が止まらないことにストレスを感じてしまう場合もあります。子供に発生している場合や妊婦にの場合、薬を多用するのもあまりよくないですし、出来るだけ自分の免疫力や自然の力で治癒を目指したいですよね。
そんなしつこい咳を止めるのに有効な食べ物をその効能とともに紹介します。
喉の違和感を感じときや咳がなかなか止まらない場合にぜひ参考にしてみてください。
咳に効く食べ物
それでは具体的に咳に効く食べ物とその効果について詳しく説明してきます。自分の体調や好みに合わせて適切な食べ物を摂取しましょう。
油分を適度に含んでいるものや、根菜などが特に有効ですのでスーパーなどで安い食材を探して摂取してみてください。
かりんのはちみつ漬け
かりんは咳止めや風邪の予防薬として昔から用いられてきました。かりんにはビタミンCやクエン酸などが含まれており、これらの成分が咳や風邪に対して効果を発揮してくれます。
そのかりんに、はちみつが加わることでさらに咳止めに有効です。はちみつには殺菌作用があるグルコン酸が含まれており、昔は薬として使っていた背景もあります。
かりんをはちみつに漬ける手間は掛かりますが、それを上回る効果を発揮してくれます。
また、はちみつは程よい水分保有量で喉の粘膜に滞留して乾燥を防いでくれる効果もあります。乾燥などが原因で問題が発生している場合にも有効な食品です。
しかし、1歳未満の子供にはボツリヌス菌の影響で中毒症状を引き起こしてしまう可能性が非常に高いため与えないようにしてください。大人でも死に至ることがあるので、注意しましょう。
大根
大根も咳に効く食べ物として知られています。大根には消化酵素であるジアスターゼが含まれており、腸内環境を整える効果があります。腸内環境を整えるだけでなく、からだの熱を取り除いてくれたりといった効果もあるので、風邪をひいたときは大根を食べるとだいぶ体が楽になります。
大根ならどんな料理にも合わせやすい上に、入手も簡単なので試してみる価値ありですね。
上記のかりんを大根に変えてはちみつ大根にすることもおすすめです。2cm角程度にサイコロにした大根をはちみつに漬けるだけで完成です。
ちなみにはちみつは冷蔵保存してしまうと結晶化します。はちみつのぶどう糖が5〜15度の温度下で結晶化を始めますので常温で保存するようにしましょう。
基本的にはちみつは腐ることはありませんが、大根やかりんなどを入れると腐ってしまうことがあります。1週間程度の保存期間を目処に、食べ切れる分のみを作るようにしましょう。
ネギ
ネギは昔から薬効があるとされてきた食べ物です。ネギの青い部分には栄養が、白い部分には薬効があるとされているので、丸ごと一本食べることで咳にも、また体力の回復にも効果が期待できます。
これはネギに含まれるアリシンというツーンという匂いの元になっている成分に免疫力を高める効果があります。
スープなどの料理に刻んで乗せたり、味の濃いラーメンなどにも合うのでその時の気分や体調に合った食べ方ができるのも嬉しいところです。
ショウガ
咳に効くといえばショウガもオススメです。すり下ろした生姜やしょうが汁にお湯、はちみつ、レモンを入れて作るショウガ湯は、体も温まる上に咳にも効くので一石二鳥です。
ショウガには殺菌効果、解毒効果があり食欲不振などにも効くとされているので、感染症で炎症している場合、細菌を殺菌できてこれ一つでたくさんのいい効果を得ることができます。
単体でも簡単に摂取しやすい生姜の食品としては、紅しょうがや飴などがあります。飴は適度にカロリーも含んでいますので、食べ過ぎには注意ですが風邪などを引いているときのエネルギー摂取や唾液の分泌で喉を潤すことに適しています。
梨
梨にはビタミンCがたっぷり含まれており、咳や風邪のひき始めに有効です。また水分を多く含んでいるので乾いた喉に潤いを与えたり、絡まってなかなか出ない痰をにも効果があります。
水々しい梨はきつい咳が出るときに嬉しいのではないでしょうか。
またりんごなども風邪を引いている時の果物としては定番ですが、寒い地域で作られたものは身体を暖める効果があります。
逆に水分の多い梨は身体を冷やしてしまう可能性があるので、注意が必要です。もし感染症で熱が出ている場合にはりんごの方が良いでしょう。
玉ねぎ
玉ねぎも咳に聞く食べ物として有名です。一番いいのはそのまま生で食べることです。
玉ねぎには殺菌・消毒作用のある「アリル酸」という物質が含まれているので喉の痛みなどによく効きます。
刻んでオニオンスープに入れて飲んでも美味しいのでオススメです。
黒豆
黒豆には「アントシアン」という成分が含まれています。このアントシアンは抗酸化作用と痰を出しやすくする働きがあるため喉の痛みによく効きます。
その他にも、黒豆には美容や健康に良い栄養素がたくさん含まれています。健康面で言えば、血液をサラサラにする効果やイソフラボンの付与で女性ホルモンのバランスの安定、豊富に含まれている食物繊維で便秘解消効果、脂肪燃焼効果でダイエット効果向上、疲労回復など多くの効果を期待できます。
しかし、イソフラボンやビタミンE、Kには過剰摂取による健康被害が報告されているので、摂取量には注意しましょう。上限量は250gになりますので、黒豆だけで問題になることはありませんが、豆腐や味噌など大豆製品すべてのトータルで計算しなくてはいけないのでほどほどの量30g〜50g程度を目安に摂取していきましょう。
レンコン
喉の痛みにはレンコン湯が効きます。レンコンをすり下ろしてその絞り汁を混ぜたものを飲んだり、干したレンコンを煎じて飲むなどすると効果があります。
スーパーに行くと簡単に手に入る食材なのでお手軽さという面でも試してみる価値はあります。
レンコンの旬は11月〜2月の真冬の時期になります。ちょうど感染症で風邪などの感染者が増加する時期に旬を迎えている食材ですので、冬に風邪を引いた時などはレンコンを使用した煮物などが最適でしょう。
レンコンにはビタミンCが豊富ですので、風邪予防、老化防止、がん予防などに効果的です。さらに、レンコンに含まれている粘り気には粘膜保護や滋養強壮にも効果、ポリフェノールには消炎症効果もあります。
根菜など土の中でから摂れる身体を暖める効果や抵抗力を高める効果がありますのでおすすめの食材になります。
小さくカットしてスープにすれば、熱処理しても水溶性のビタミンをしっかり取れますし、身体も温まります。
牛乳(乳製品)
牛乳やチーズなどの乳製品には、ビタミンAが多く含まれています。このビタミンAは粘膜強化に効果があり、咳を止めたり喉の痛みを和らげたりしてくれます。
ただし乳製品を摂取すると痰が絡みやすいということもあるので、痰が出ているときは様子を見ながら摂取するようにしましょう。
また、牛乳にはアレルギーを発症させている患者が多く存在するため、過剰に与えることは危険とする意見や、逆に牛乳が喘息などの症状を和らげる効果があるなどの論文も存在します。
また、喘息の予防効果もあり、牛乳を毎日摂取している子供と摂取していない子供では2.5倍の差が産まれたという報告もあり、牛乳は効果的との意見があります。
統計実験のみで、科学的根拠は未だ不明ですが、この様な結果がありますので参考にしてみてください。
パイナップル
パイナップルも梨と同様、とても水々しく、喉の痛みを抑えてくれます。また風邪をひいたときには体温を下げてくれる効果もあります。
パイナップルにはブロメラインという強力なタンパク質分解酵素が含まれており、このブロメラインが喉の炎症を和らげ、咳を止めてくれます。このブロメラインは熱に弱く、加熱してしまうと効果がなくなってしまいます。そのためジュースなどでパイナップルを摂取するよりも生のまま食べたほうがいいです。
2010年に発表されたインドの研究者たちの発表では100%のパイナップルジュースが風邪薬よりも5倍早く風邪を治す効果があるとの発表をしたとアメリカの「naturalnews」ブログで掲載されていました。
これがブロメラインの効果によるものと、豊富に含まれるビタミンC、A、ミネラルの力によるものだと科学者は報告しています。
科学者が推奨するパイナップルジュースのレシピ
風邪が5倍治るというパイナップルジュースのレシピを紹介します。
材料
- 100%パイナップルジュース:1カップ
- 新鮮な搾りレモン汁:4分の1カップ
- 生姜パウダー(生姜の絞り汁でも可):小さじ1
- 塩:少々
- カイエンペッパー:少々
すべてをミキサーに入れて撹拌します。1日に3回朝昼晩に摂取することが推奨されています。ビタミンCなどは2〜3時間で体外に排出されてしまうので、一定時間ごとに摂取することが有効でしょう。
自然の力で免疫システムを向上させる働きがありますので、非常におすすめの方法になります。
糖分などが多く配合されているパイナップルジュースは逆に痰が絡まりやすくなることがありますので、出来るだけフレッシュの果汁100%のものを選択するようにしましょう。
白湯
白湯は体を温めるのにも、また乾燥した喉を潤すのにも効果があります。水分を摂ることは喉の痛みを抑えるのに有効な手段です。
家から出なくても簡単に用意することができるので非常にオススメです。
白湯の温度は50℃程度の温度がベストになります。熱すぎる白湯は逆に内蔵に負担がかかってしまいますので注意してください。
冷たすぎる飲み物なども良くありません。咳などが発生していて免疫力が低下している場合は水分補給は出来るだけ常温のもので行うようにしましょう。
ハーブティー
ハーブティーだけでなくお茶全般には抗菌作用があります。声枯れや喉の腫れなどにも効果があり、体も温まります。
しかし、烏龍茶など一部のお茶では喉の油分を流してしまうものもあります。
緑茶に関しては、カテキンなどが含まれていて殺菌作用で効果的ですが、若干の油分を落としてしまう効果が認められますので、飲み過ぎには注意して常温での摂取をしましょう。
喉が痛い時に控えたほうがいい食べ物は?
逆に喉が痛い時に食べてはいけない食べ物を見てみましょう。以下の食品は出来るだけ避けて食事を行うようにしましょう。
チョコレート
チョコレートは喉に刺激を当たえてしまう食べ物です。喉が痛い時に刺激を与えてしまうことはかえって逆効果になります。
甘いので疲れが取れたり、油分が多いので喉にいいのではと思われていますが、喉が痛い時は控えましょう。
アイス・かき氷
アイスやかき氷などは、風邪をひいたときなどに体温を下げるためついつい口にしてしまいそうですが、これもかえって逆効果です。
冷えたものは喉によくありません。風邪で熱が出たりしたときなどはどうしても食べたいでしょうが、喉の痛みを抑えるためだと思ってグッと我慢しましょう。
ナッツ
アーモンドやピーナッツなどのナッツは喉をとおるときに喉を傷つけてしまいます。ただでさえ炎症を起こしている喉をさらに傷つけてしまうわけです。
こんなことして喉に良いわけがありません。どうしても食べたいのならまずはしっかり喉を治すことを優先させましょう。
刺激物
唐辛子やパプリカなどの香辛料は基本的に控えましょう。理由は喉に刺激を与えてしまい、かえって喉を痛めてしまうからです。
また香辛料以外にも個人差はありますが、お酢や梅干しなども極力控えたほうがいいでしょう。
柑橘系の果物やジュース
ビタミンCを摂取する方法としては柑橘系は有効な食材になりますが、咳が発生している場合は喉が炎症していることがありますよね。この場合に柑橘系は喉にシミてしまいますし、糖分が多く含まれているものは痰が絡みやすくなります。
結果痰によって咳の症状が更に悪化したり、しみることで炎症が悪化する事に繋がります。
出来れば、柑橘系は炎症が治まるまでは控えるようにしましょう。
甘めのみかんなど酸味が少ないものを選択して食べるのであれば適していますので、摂取方法に気をつけて対処していきましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか?しつこい咳に効く食べ物ということでしたが、これからの季節誰しも一度は喉に違和感を感じることだと思います。
そんなときはこの記事を参考に自分の体調と症状にあった食べ物をとってください。
咳を止めるポイントは
- 温かいものを摂る。
- 咳止めの薬などを適度に服用する。
- どうしても治らない場合はすぐに病院へ行く。
以上3つです。
また喉が痛いときは、
- 冷たい食べ物や飲み物
- 香辛料やお酢、梅などの刺激物
は極力摂らないよう心がけましょう。
体調が優れない際は仕事や学校を休むなどしてしっかり休養しましょう。病院で医師から適切な診察を受けることも喉の痛みを早く治す有効的な手段です。
また日頃から適度な運動やバランスの良い食事を摂ることで免疫力が上がり喉の炎症の治りも早くなります。
病気や体調不良に必ず効くものはありません。体調を崩してからいろいろと対策をするのではなく、普段から健康管理に気をつかうことが何よりの特効薬であることを忘れないようにしましょう。
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