あなたの周りに舌打ちが癖になっている人はいませんか?会話の途中で「チッ」という音がすると「自分が何か悪いことしたのかな?」と気になってしまいますが、舌打ちをした原因があなたにあるとは限りません。自分に対して悔しい気持ちの時に舌打ちをしている場合もあります。
舌打ちは、どのような心理状況の時に出てしまうのか。ここでは、舌打ちをする行動心理学や舌打ちが癖になってしまっている人が止める方法について詳しくご紹介します。
舌打ちについて
周りの誰かが舌打ちをした時、不快な思いをした事はありませんか?日本では舌打ちは悪いしぐさの1つとして捉えられています。
しかし、海外に出るとその概念も変わる場合があります。ここでは、舌打ちとは何か、また外国人がする舌打ちの意味、舌打ちをする原因、周りからの舌打ちのイメージについてご紹介します。
舌打ちとは?
舌打ち(したうち)とは、舌と口腔を使って「チッ」と音を出す人間のしぐさの1つです。舌打ちには大きく分けて2種類の意味があります。1つは自分の失敗に対して自分を責める時の行為と、2つ目は他の人に対して怒りを現す時に行われます。
日本では悔しい時、イライラしている時、不満な時など不快な気持ちの時に行われることが多いです。その為、舌打ちの音を聞くと、多くの場合周りの人に不快感を与えてしまいます。舌打ちが癖になっている人や安易に使用している人は、人間関係や恋愛にも影響を与える可能性が高いので止めるようにしましょう。
他の国での舌打ちの意味
日本では舌打ちは不快なしぐさを現す行為ですが、国が違うと舌打ちの意味も異なります。例えば、ベトナム人は日本人と同じように不快な時に舌打ちをしますが、感動した時、驚いたとき、同情した時にも舌打ちをします。
他にも、中国や韓国では感動した時、シリアでは同情した時、インドでは相槌の代わりに、イタリア人はNOという返事の時に使ったりします。このように、国によっては舌打ちの使い方が幅広い場合があります。外国人に舌打ちをされた時には、相手の国の文化も理解してあげましょう。
舌打ちをする原因
日本人が舌打ちをする時は、怒ったり哀しいなどのネガティブな気持ちを抱えている時です。その為、人生を楽しめていなかったり、人生に余裕がない事が原因となり、舌打ちをするようになります。
■舌打ちをする原因
- 機嫌が悪い
- イライラしている
- 楽しくない
- 欲求不満
- 自分の思うとおりに事が進まない
心理学の専門家によると、舌打ちすることでイライラするとも言われています。泣いているとだんだん哀しくなってくるように、行動が先にでることで感情も呼び起こされると考えられています。
この心理テクニックを利用すると、音を鳴らす癖をなくすことでイライラも和らぐと考えられています。
舌打ちをする人のイメージ
女性は男性よりもマナーに関して敏感ではありますが、女性でも舌打ちをしている人がいます。ここでは、舌打ちをすることで、どんなイメージを周りにもたれるのかについてご紹介します。
■舌打ちする人のイメージ
- 男勝りでカッコイイと勘違いしている
- 性格が悪い、性格がキツイ
- 性格に表裏がありそう
- 自分の感情をコントロールできない
- 下品
- 執念深い
- 自分の思い通りにいかないとダメな人
- ヤンキーあがりな人
- 私生活が不幸せ
舌打ちをする事で、いいイメージを持たれることは1つもありません。また、舌打ちすることで、周りに不快感を与えてしまいます。特に長年連れ添っている相手だと無意識のうちに舌打ちが出てしまいます。妻や夫の舌打ちが癖づいているのが嫌だとパートナーに対して悩みを抱えているもいます。
たまにの週末に家族と一緒に過ごしている時、舌打ちがたくさん聞こえてきたら、一緒に過ごしたくないと思ってしまいます。また、子供は大人の真似をする為、子供にも悪い癖がついてしまいます。人は普段ストレス社会で生きているので、安心できる場所や安らぐところを求めています。舌打ちが癖づいていると相手に不快な気持ちを与えるため、人間関係をダメにする可能性もあります。
舌打ちする心理について
人は通常イライラする事があっても、自分の気持ちをコントロールして表に出さないようにします。しかし、それを周りにも分かるように舌打ちで示すという事は、自分がイライラしている事を理解してほしいという心理の表れでもあります。
ここでは、舌打ちする人の心理について詳しくご紹介します。
不満を抱えている
舌打ちをしている人は、不満を心の中に秘めているにも関わらず表に出せない状況にいることが多いです。失敗続きで自分の思い通りに事が進まなかったり、他人に言われたくない事を言われて機嫌が悪くなったりと、不満な気持ちを抱えている時に舌打ちをします。
例えば、職場で他の人が仕事が遅いせいで自分も遅くまで残らなければいけなくなってしまった場合に「チッ」と舌打ちをする人がいます。これは、自分の事ではなく他の人の事でとばっちりを受けてしまい「なんで自分が残らなければいけないのか」という不満の表れです。
しかし、仕事は連帯責任でもあるので、人の失敗を自分が受ける事も大いにあります。このような状況が起こりうることは頭の中では分かっていながらも、受け入れることができずに不満となり態度で示すのです。
舌打ちが癖づいている人は、今の生活に不満があったり疲れている可能性が高いです。心が満たされていない状況が続くと、少しの事でもイライラして自分の感情をコントロールできなくなってきます。不安定でマイナスな心理状況が舌打ちというしぐさで現されているのです。
怒りを表したい
舌打ちをする人の心理には、機嫌が悪い、イライラしているという不満を周りに知ってほしいという気持ちもあります。舌打ちという行為は、行儀が悪いこと、周りを不快にしてしまう行為という事は誰もが知っています。
知っているにも関わらず、そのしぐさを出してしまうのは、周りに不満に思っている感情を伝えたいのです。「チッ」という音が聞こえたら、誰もが舌打ちをした人の事が気になりだします。
「舌打ちしたけど、怒っているのかな?」「イライラして機嫌が悪そう」などと、相手が不満に思っているのではないかと考え始めます。相手に分かるように舌打ちをすれば、相手に自分の事を気にかけてもらえたり、何より自分がイライラしているという事を伝えることができます。
誰かに対して不満を抱えている時、直接本人に言える人は数少ないです。しかし、舌打ちをすれば「あなたのせいでイライラしている」という事を言葉を出さなくても行動で伝えることができるのです。相手の事を責めたいという気持ちや責任転換の気持ち、威嚇行為の意味が含まれています。
相手の事を見下している
舌打ちは行儀の悪い事であるので、場合によっては相手に「失礼な態度を取るな」と怒られてしまう可能性もあります。いけない事を平気で目の前でやるという行為は、相手に失礼な態度をとっても構わないという表れでもあります。その為、舌打ちされた側は相手から見下されている可能性があります。
舌打ちが癖になっている人でも、会社の社長や取引先の相手にはしないように心がけたりします。それは相手に失礼な態度を取ることで、関係が悪くなり自分の目標とする事が成し遂げられない可能性があるからです。
心の中で相手を見下していたり、相手に怒られてもどう思われても構わないという相手を見下している気持ちがあるからこそ、舌打ちをしてしまいます。
ストレス発散
舌打ちする事でストレスを発散しようとしている場合もあります。仕事で失敗してしまった時、自分の思い通りに事が進まなかった時、落ち込んだり自分を責めてしまう時もあります。そんな時に舌打ちをして、自分の悔しい気持ちを表してストレスを発散するのです。
この場合の舌打ちは相手を威嚇したり、怒りを表現したいわけではなく、舌打ちの対象は自分に向けられているので、周りの人は「自分が何かしたかな」と敏感に反応する必要はありません。この場合は周りに対して悪意がない事がほとんどで、悔しい気持ちに対してストレスを感じて、それを発散させようとしているだけです。
舌打ちの癖を止める方法について
人は無意識のうちにやってしまう癖があります。この癖は、人によって様々でしなくては落ち着かないものです。「無くて七癖」ということわざがあるように、どんな人でも悪い癖や良い癖も含めて、多少の癖を持っています。
舌打ちは悪い癖の1つであり、この癖を持っていると人間関係に悪影響を与えます。その為、舌打ちが癖になっている人は、直すように心がけていきましょう。ここでは、舌打ちの癖を改善する方法についてご紹介します。
ストレスを解消する
人はストレスを感じている時に、イライラした気持ちを表す為に舌打ちをします。舌打ちが癖になっている人は、イライラした不満を舌打ちすることで解消させているのです。その為、ストレスを感じなければ舌打ちする事もない為、できるだけストレスを解消するように心がけることで舌打ちの癖もなくなってきます。
ストレス社会と呼ばれている社会で生きているので、自分では感じていなくても1日普通に過ごしているだけで、どこかでストレスを感じています。例えば、通勤する時に満員電車に乗ったり、混雑している道を通らなければいけなかったりと、日常生活で当たり前になっている事でも、ストレスを感じているのです。
混雑しているのを避ける為に仕事に行かないという選択をする事は難しいですが、ストレスを解消する方法はたくさんあります。人によってストレスの発散方法は異なりますが、自分が好きだと思う事、楽しいと思う事を行うように心がけましょう。
特にスポーツはストレスを発散するのに効果的だと言われています。仕事終わった後にジョギングをしたり、週末に外に出かけるなどして自分なりのストレス発散方法を見つけましょう。
代用できるものを探す
舌打ちを他のアクションに変えることで、舌打ちの癖をなくす事も出来ます。例えば、何かに失敗してイライラして舌打ちが出そうになった時に、舌打ちの代わりにガムを噛んだり、外にでて深呼吸をする、お茶を飲むなどしてみましょう。
イライラしている事を他の人に気付かれないアクションで代用できれば周りの気分を悪くすることはありません。中でもガムを噛む事は効果的だと言われています。咀嚼を繰り返すことで少なからず口に意識がいき、余計な動作をしないで済むようになります。
しかし、人前でガムを噛んで話す事も行儀の悪いマナーにあたるので、このような場面では注意する必要があります。
人間関係を見直す
目の前に人がいるにも関わらず、舌打ちをしてしまう人の場合は、相手に不満を感じていたり見下している可能性が高いです。このように不満を抱えているような相手との人間関係は一度見直してみましょう。
相手のどんなところに不満を持っているのか、相手に伝えて改善できるものか、もしくは自分に問題があるのかなど、問題を明らかにすることで、今後その人とどのような人間関係を築いていきたいのかが見えてきます。人間関係が原因で舌打ちをしている人は、原因が改善できれば、舌打ちをする事もなくなります。
自分のしたい事を考える
舌打ちは不快な思いの表れです。「仕事をしたくないのに、しなければいけない」や「本当は自分はこんな事したくないんだ」と自分の人生を楽しめていない可能性があります。人生は一度きりで、自分で責任を持って進めていくことができます。
日々の仕事に追われすぎると、自分のやりたい事が見えなくなってきます。一度時間を取って自分の人生をどうしていきたいのか、どうするのが楽しいのかを考えて見ましょう。人は誰かに必要とされたい認められたいという欲求があるので、自分の存在意義を求めるのに仕事にのめり込む人もいます。
周りからどう見られているかよりも、自分がどう生きたいかを重点に考えてましょう。本当に自分のやりたい事を考えて行動する事で、不満を解消できゆとりが生まれます。
規則正しい生活
人の三大欲求は「食欲」「睡眠欲」「性欲」と言われています。睡眠不足な人が仕事に集中しようとしても、イライラしやすくなります。また、お腹がすいていても、イライラしやすくなります。このように3大欲求が満たされていないと、既に不満な状態になっているので、何事にもイライラしてしまいます。
この3つの欲求が叶えられない状況にいるのであれば、すぐに生活習慣を変えてみましょう。例えば、残業が多くて睡眠がきちんと取れていない人は、仕事のやり方を変えて家に早くに帰れるようにする事が重要です。睡眠が取れないのはなぜかを深く掘り下げて原因を探ってみましょう。
自分の仕事のやり方が悪かったり、効率よくできていなかったり、時には会社が求めている量が多い場合もあります。会社で働いている先輩や同僚、また別の会社で働く友達にも相談してどのように解決するのがいいのか考えましょう。
ゆとりを持つ
人は心にゆとりがないと、すぐにイライラしてしまいます。例えば、待ち合わせ時間に遅れそうになった時に焦ったり、人がぶつかってきたらイライラしたりと普段は冷静にいられる事でも心に余裕がなくなる事で少しの事でもイライラするのです。
仕事の納期に間に合わない、待ち合わせの時間に間に合わないなど、余裕がない状況をつくるとイライラする気持ちが抑えられずに舌打ちをしてしまいます。心にゆとりが持てるように5分前行動を心がけたり、納期に間に合わないという事が起きないように、スケジュールをしっかりと立てたり、シュミレーションする事を癖づける必要があります。
自分の気持ちをコントロールする
自分の気持ちをコントロールするには意志力が必要になります。「私は○○しないといけない」といつも人からやらされている気持ちになっていると、自分の感情がコントロールしずらくなります。
これを「自分の意志で○○しよう」という言い方に変えていくことで、自分の人生を自分で決めているように感じることができます。このように感じて生活することで、何事にも積極的になれて、人生を楽しむことができるようになります。自分の人生の責任は自分にある事を認識することで、次第に自分の気持ちをコントロールできるようになってきます。
おわりに
舌打ちは悪いマナーの1つとされ、周りに不快感を与えるしぐさです。気をつけている人も多いと思いますが、無意識に出てしまうときもあります。
イライラしていたり、自分の気持ちをコントロールできなくなると出てしまう為、普段から余裕を持った生活をすることが重要です。
既に癖づいてしまっている人は、今回ご紹介した舌打ちをやめる方法を試してみて下さい。
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