よく鼻が詰まって眠れない、息がしにくいといった人はたくさんいませんか?
周りの人にも多いでしょう。実は、鼻が詰まる原因には様々なものがあります。対処法もたくさんあるので、いろいろな方法を試して自分に合う方法を試してみましょう。
また、蓄膿症や中耳炎といった可能性もあるので、そういった場合は、耳鼻咽頭科での治療が必要となります。
鼻詰まりの原因と症状と注意点
鼻が詰まる原因には幾つが挙げられ、その原因は様々です。
どういった原因が挙げられるのか、見ていきましょう。
鼻の中の粘膜が腫れる
まず、鼻が詰まる原因の1つには、鼻の中の粘膜が腫れることが挙げられます。これは、ウイルス感染や花粉、風邪、アレルギー性鼻炎が要因となっている場合に生じやすいです。
ウイルスやアレルギー、花粉症の原因となるアレルゲン、細菌が鼻腔内に侵入した際、鼻水がこれらを外に排除する役割をします。しかし、この時、鼻水で大量に排除するため、鼻腔内の血管が拡張され、毛細血管が切れて血が出たり、鼻の粘膜が腫れたりするといった状態になります。これが、鼻詰まりの原因になります。鼻の毛細血管は脳にも近いため、こういったことが起きると、頭痛にも繋がります。
風邪の前兆やアレルギー性鼻炎の場合は、鼻水がサラサラとしているため、これが鼻つまりの原因になるということはあり得にくいです。但し、風邪が悪化したり、副鼻腔炎や蓄膿症などになると、粘着性のある鼻水になるため、鼻が詰まる原因になります。
その他に注意する点があるため、下記に紹介します。
・寒暖差アレルギー
鼻の粘膜が腫れる原因となるアレルギーの1つとして、注意が必要なのが、寒暖差アレルギーです。この反応を示す人は多いです。
寒い場所から暑い場所へ行ったり、暑い場所から寒い場所へ行くと、この急な温度の変化に体がついていかず、自律神経が不調を起こしてアレルギーが引き起こされることがあります。体温調節をするといった対策が必要となっていきます。
・赤ちゃん(新生児)は要注意
赤ちゃんは、大人の人に比べると鼻つまりが起きやすいため、注意が必要です。赤ちゃんの場合は、大人よりも粘膜も敏感な状態なので、少しの刺激にも反応して抵抗しようと粘液が出て鼻水の量が増えます。
子供であれば自分で出すことはできますが、赤ちゃんの場合は自分で出す力がない場合もあるので、大人が助けてあげる必要があります。
・妊婦が注意すべき点
妊婦の場合は、血管を通して赤ちゃんに栄養がいきます。母親がアレルギー体質であれば、もちろん子供にもアレルギー体質を遺伝する可能性があるため、摂取する栄養に気をつける必要があります。
どういった生活を送るかで、赤ちゃんに与える影響も大きくなります。
・ミルクや母乳に注意
ママがアレルギー体質であれば、赤ちゃんも遺伝を受ける可能性があると述べていますが、そういった点で、母乳やミルクをあげる際にアレルギーを示さないかチェックする必要があります。
赤ちゃんの口周りに症状が出現すれば、何らかの症状が出現している可能性があるため、手などでアレルギーテストを行ってからあげるようにしましょう。
鼻の構造によるもの
鼻の中に物理的に障害となるものがあると、鼻水の通りが悪くなり、鼻詰まりの原因となります。例えば、蓄膿症など慢性副鼻腔炎になると、鼻茸(はなたけ)という水ぶくれの様な物体が鼻の粘膜にできます。最初は、左右交互に鼻つまりが起きますが、長引くと両方の鼻が詰まります。鼻水も、黄色く、膿の様な状態になっており、嗅覚も落ち、何度も水ぶくれの様な物体が出きます。
また、鼻中隔弯曲症(びちゅうかくわんきょくしょう)というものもあり、これは、鼻の中を左右に分けている壁が曲がっている症状のことを言います。鼻が湾曲することで鼻水の通りが悪くなり、鼻詰まりが起きます。
その他に、アデノイド(咽頭扁桃)による腫れがあります。鼻と喉の間に位置するリンパ組織をアデノイドと言い、5歳までに大きくなって次第に小さくなるものです。つまり、子供の鼻つまりとして多い症状です。
○鼻サイクル(ネーザル・サイクル)によるもの
人の鼻は、正常な状態であっても片側の鼻が詰まることがあります。これは、病気ではなく、生理的な現象によるものであり、「交代性鼻閉」と言われています。左右交互に鼻の粘膜が腫れて生じます。
その他の原因
たまに、横向きになっていたり、寝転がると鼻が詰まることはありませんか?これも、病気ではありませんが、寝っ転がっている衝撃で鼻の中の毛細血管がうっ血することで鼻詰まりが起きます。
うっ血とは、血の流れが停滞することを言います。起き上がると治ることがほとんどです。
呼吸症候群に注意
上記のような原因によって鼻つまりが起きる場合は、ある病気を引き起す可能性があります。睡眠時無呼吸症候群という呼吸症候群です。
大きないびきも出る原因にはなりますが、睡眠時無呼吸症候群は死に至る可能性もあるため、なるべく早く病院で対処するようにしましょう。
鼻詰まりの予防法・対処法
症状が出現する前も、出現した後も、予防や対策をとることが大切です。症状が出現した場合は、何らかの対処をするか、治療をせざる得ませんが、予防をして症状の出現を免れれば治療することも必要なくなります。
症状が出現した後も、悪化を防止するためには対策予防が必要になります。では、どういった方法があるのか紹介をします。
蒸しタオルを利用
水で濡らしたタオルを軽く絞って、ラップで包み、電子レンジで約40°まで温めます。目安、500Wで30秒間温めると良いです。そのタオルを鼻の頭に乗せます。
鼻を温めることで、体温調節するための鼻水を出す必要がなくなります。また、血流が改善されるため、血流の悪さによって起きていた鼻のむくみや腫れ、鼻詰まりも良くなります。なお、蒸したタオルの湯気がスチームの役割をして、これを鼻から吸い込むことで、鼻の粘膜や奥まで湿気を与えることができます。
鼻の粘膜が乾燥すると、鼻の機能が低下して症状が出現することがあるため、鼻の粘膜が加湿されることは大切です。
即効対処法としては有効ですが、効果は一時的です。鼻が詰まって睡眠を害される時におすすめです。
アレルギーを抑えるお茶を飲む
アレルギーを抑える効果があるとして、甜茶(てんちゃ)やペパーミントティー、ルイボスティーが人気ですが、それらを押さえて、すーすー茶というお茶もおすすめです。
また、薬ではないため眠くなるなどの副作用に悩むこともありません。このお茶自体は、身体に起こる変化や実感に着目した方法で作られている点が魅力と言えるでしょう。
漢方煎じ薬
これは、保険適応外であるため価格が高く、匂いもキツイといったデメリットがあります。値段の感覚としては、毎日500mlのお茶を1本買うといった感覚です。
鼻のムズムズが慢性化していて鼻炎薬も合わないといった方におすすめです。時期によっては、売り切れることがあるほどの人気の物になります。
鼻うがい
鼻うがいは、鼻から水を吸って、口または鼻から水を吐き出す方法です。こうすることで、鼻の奥に張り付く鼻水や膿、花粉、ホコリといったものを洗い流してくれます。ポイントは、鼻の奥の体液濃度と同じ食塩水を利用する事です。理由は、体液濃度と異なる物を利用すると鼻の痛みが起こるためです。
また、食塩水の成分が濃くなると、鼻の中の粘膜が傷つきます。自分で調合して作る事は難しいので、市販で鼻うがい液を購入する事もできるので、そういったものを利用してみましょう。
やり方は、「あー」と、声を出しながら鼻に液体を入れ、口または片側の鼻から液体を出します。注意点は、洗浄液を吸い込む時に、喉に落ちないように、うつむいた状態で行うことです。また、洗浄液が耳に流れると中耳炎の原因にもなるため、注意が必要です。洗浄液が鼻に入っている間は、唾を飲み込んだり、鼻をかまないようにしましょう。
爪をもむ
爪もみを行うと、免疫力が高まる可能性があります。様々なアレルギーや花粉症といった病気も免疫が関与するため、免疫力が高まることは大きな変化となり得ます。
爪もみのやり方は、手の爪の生え際を片側の指で1日2回、1回10~20秒間押します。爪をもむ強さは、痛みが残らない程度、気持ちいい程度の強さにしましょう。
また、もむ指によって得られる効果は異なるとされています。
親指は、肺・呼吸器と繋がります。よって、肺へのウイルスの侵入を防ぐための免疫力を高めることができ、アトピーや喘息などの呼吸症にも良いです。
人差し指は、胃腸などの消化器と繋がっています。消化器は、免疫に深く関わっており、胃痛や便秘に良いとされます。
中指は、肝臓と繋がります。よって、アルコールを分解する細胞の活性化や、耳鳴り、難聴といった耳の症状にも効果があるとされています。
薬指は、自律神経と直接的に繋がりがあるため、自律神経のバランスを整える効果が得られます。この神経は様々な身体の機能への大きな影響を与える機能なので、これが整えられると、鼻の調子だけではなく、他の機能の改善も得られる可能性があります。
小指は、心臓や腎臓といった重要な臓器と繋がっています。小指の爪をもむと、脂肪の原因とされる脂肪細胞を食べる褐色細胞が活性化され、内臓の脂肪を減らす効果が期待できます。また、動機や腰痛、頻尿、自律神経失調症など、様々な症状の軽減にも期待ができます。
頭を振る
頭を上下に振って治す方法は、TVでも紹介されています。方法は、息を吸えるところまで吸い、ゆっくりと吐き切るようにして息を吹き出します。
そして、鼻をつまみ、頭をゆっくりと上下に振ります。これは、上へ2~3秒間、下へ2~3秒間のスピードで行います。鼻をつまむ時間は、息が苦しくなるまでが目安です。
脇にペットボトルを挟む
頭を振る方法と同様、TVで紹介されている方法です。これは、詰まっている鼻の反対側の脇に、約1分間ペットボトルを挟むといった簡単な方法です。
脇の部分に交感神経があり、脇にペットボトルを挟むことで神経が刺激されて即効性が得られ、鼻の中の空気の通りが良くなるとされます。効果は即効なので、鼻が詰まった時の即効対策としてはおすすめです。
しかし、効果は一時的なので、炎症やアレルギーが治るかというとそうではないことに注意をしましょう。
鼻腔を広げるアイテムを使用する
様々な原因によって鼻詰まりが起きますが、いずれも鼻の粘膜が炎症を起こしてなります。鼻の空気の通りを良くするためには、鼻の穴を広げるような道具を使用すると、炎症が起きても呼吸がしやすくなります。
例えば、ブリーズライトといった道具は、鼻の穴を広げることができるので、空気の通りを良くします。呼吸をしやすくするための即効対策として向いています。
部屋を加湿する
長期的な対策として「加湿」は、おすすめの方法です。
感染症を起こしてアレルギー反応を引き起こす原因となる花粉やハウスダストは、加湿されると、その水分によって下へ落ちます。すると、アレルギー反応を起こす原因となるアレルゲンが部屋の中を飛び散ることがなくなります。部屋の湿度は50~60%が適切です。湿度が高すぎても部屋にカビが生える原因となるため、注意が必要です。
また、鼻の中の粘膜や気管支も潤すことができるため、機能が低下することもなく、粘膜に傷が入ることもないため、感染症にかかりにくくなります。
但し、加湿器はカビが生えやすいため、管理が大切です。また、アレルゲンが下に落ちるため、適度に掃除をすることも大切です。
その他、空気清浄機を利用して部屋の中の花粉やハウスダストを除去することもおすすめです。
食べ物に注意を選ぶ
即効性は得られませんが、長期的に摂取する食べ物に気を付けると、アレルゲンに対しての抵抗力を高めます。アレルギーの症状を緩和する食べ物には、リンゴやトマト、シソの葉、ブロッコリー、にんにく、にがり、ニラ、銀杏といったものが挙げられます。なお、炒めたりすると栄養素が消えてしまうため、なるべく炒めない方法で取り入れましょう。
飲み物では、上記でも紹介した甜茶やシソジュース、ペパーミントティ、ルイボスティ、青汁、黒酢といったものが挙げられます。
食べる時は口呼吸
唐辛子やコショウなど、刺激物を含んだり、熱い物を食べると鼻水が出たりして詰まりやすいですが、そういった時は、鼻呼吸は避けて口呼吸で食べることをおすすめします。
呼吸法
鼻詰まりに良いいとされる呼吸法には「丹田呼吸法」という呼吸法があります。「丹田」とは、臍よりやや下の部分を言います。ここに集中力を集めて下腹部を凹ませます。
この状態で1分間保ちます。鼻つまりによって口呼吸であった人も、鼻呼吸ができるようになります。これは、効果が得られやすいとされる方法ですので、試してみる価値は大きいでしょう。
鼻詰まりの治療法
鼻が詰まるような感覚のある人は、花粉症などのアレルギーが原因となっている可能性が高いです。症状が悪化すると治療も長引き、お金と時間がかかってしまいます。
症状が出現したらなるべく早く病院を受診しましょう。受診する科は、耳鼻咽頭科やアレルギー科に行きましょう。
病院での治療
病院での治療は、原因によって異なりますが、アレルゲンによるものであれば、内服薬としてヒスタミンの処方や点鼻薬の処方を受けます。
風邪であれば、その症状に合わせた内服薬が処方されます。
市販薬
アレルギー性鼻炎であれば、アレルギー症状を抑える薬を使用します。市販の薬であれば、アレジオンやアレグラといった薬があります。副作用には眠気があるため、服用後は気を付ける必要があります。
ツボを押す治療院
顔には、鼻水をコントロールするためのツボが存在します。
ツボは約5秒間押し続けると効果的です。押すツボは7箇所あります。鼻通は、小鼻の骨と軟骨の境目付近、攅竹は眉毛内側の窪み部分、晴明は目頭の脇の部分で目が疲れた際に押します。迎香は小鼻脇の一番下の窪み、上星は頭頂部と鼻を結んだ線上に位置しています。印堂は眉間の部分で太陽はこめかみです。
ツボはセルフケアとして雑誌やテレビでもよく紹介されていますが、力の加減を間違えたり、ツボの部分を少し間違えるだけで身体に大きな悪影響を与える場合があります。なるべく、勉強をしているツボの治療院へ行くことをおすすめします。
まとめ
さて、上記のことより、鼻詰まりを解消する方法にはたくさんの方法があることがわかります。
状態によっては、治療をせずともセルフケアでどうにかなりそうなものもあります。アレルギーに関しては、治療が必要な場合もあるので、放置して蓄膿症になるなど、状態が悪化する前に治療院へも行くことをおすすめします。
鼻詰まりは呼吸症候群を引き起こす可能性もあるため、死のリスクもあることを頭において早期の対応を心がけましょう。
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