ダイエットしたいという人が世の中に溢れている中、逆に「健康的に太りたい」という悩みを抱えている人もいます。ガリガリに痩せてしまい魅力的に見えない方や、バストまで痩せすぎて悩んでいる女性もいます。
しかし、女性はダイエットしている人が多いので「太りたい」と周りに打ち明けたら、嫌味に聞こえてしまう可能性もあります。ここでは、周りになかなか打ち明けずらい悩みを解決できるように、健康的に太る方法について記事にします。
健康的に太る事について
周りに痩せている人が増えてきている為、自分が痩せすぎていることに気づいていない人も多いと思います。
痩せすぎかなと既に自分で分かっている方や、胸がないことに悩みを持っている人は、まず自分の状態を把握し、目標を立てることが重要です。ここでは、健康的に太ることとは何か、また痩せすぎの定義についてもご紹介します。
健康的に太る
健康診断で「痩せすぎだよ」といつも忠告を受けている方、もう聞き飽きたと思っているかもしれません。しかし、痩せすぎは病気になるリスクも増加させるだけでなく、バストやお尻部分に多少の丸みがないと女性としての魅力を感じられない男子も多いです。
痩せすぎると女性には女性ホルモンの影響が出て、生理不順や重い生理痛、妊娠しずらいなどが起こったり、疲れやすい、血行不良による肩こりや肌トラブル、免疫力の低下、糖尿病の危険が高まります。痩せているのに糖尿病になるのと驚く方もいると思いますが、痩せ型の方は血糖値がぶれやすく糖尿病になりやすいのです。また成人病や早死にするリスクが高まると言われています。
また、バストに自信がない女性は、そもそも体脂肪がなくてバストがないのかもしれません。健康的に太ることで痩せ型バストアップも期待できます。このように、痩せすぎの人は、健康的に太る努力をして、目標体重に近づける事で「病気のリスク低下」や「女性としての魅力アップ」に繋げることができます。
痩せすぎ診断
自分自身は、少し痩せすぎかなと疑問に感じていたとしても、周りから「食べても太らなくていいね」や「痩せてて羨ましいわ」などと言われた経験はありませんか。このように言われて、周りからの言葉を全て鵜呑みにしてしまうと、周りにとって私は羨ましい体型なのかと錯覚に陥ることもあります。
痩せすぎかどうか客観的に判断するには、まずは適正体重を知ることが重要です。現状の自分の状態を把握し、理想とする体重の目標を立てましょう。
肥満度適性チェック方法
適正体重の算出方法は、BMIという肥満数値を表す計算式に当てはめることで確認できます。このBMI値は、人が最も病気になりにくい体重を算出しています。
■BMI値計算式
BMI=体重(kg)÷(身長(m)×身長(m))
■BMI値
BMI値22が最も病気にかかりにくいと言われています。
- 18.5以下痩せすぎ
- 18.5~25未満:普通
- 25以上:肥満
■適正体重計算式
適正体重= (身長m)2 ×22
上記の計算式から算出されたBMI値の数値により、痩せすぎかどうか判断することが出来ます。例えば、身長が160cmで、体重が55Kgの方の場合であれば、55kg÷(1.6×1.6)=21.48となり、BMI値は普通体型になります。160cmの適正体重は、(1.6×1.6)×22=56.32kgとなります。
理想体重や美容体重の算出方法
上記の適正体重の数値であると、女性であれば若干多いかなと感じる方もいると思います。あくまで上記の計算式は、健康的な体重数値の目標です。理想体重や美容体重を目指したいという方は、下記の計算式に当てはめることができます。
■理想体重
理想体重= (身長m)2 ×20
■美容体重
美容体重= (身長m)2 ×19
上記のように算出し、痩せすぎの範囲には入らない標準体重になります。例えば、160cmの身長の方であれば、理想体重は51.2キロ、美容体重48.64キロになります。
太る仕組みとは
太る計算式は、「消費カロリー量く摂取カロリー量」です。消費カロリーよりも摂取カロリーを上回る必要があります。成人の1日の必要摂取カロリーは男性1,500~1,800kcal、女性1,300~1,500kcalと言われています。しかし、消費カロリーの計算方法は、複雑で年齢や性別、運動状況によっても異なります。
その為、ある程度正確に把握したい方は、「1日 消費カロリー 計算」や「必要摂取カロリー」などのキーワードを入れて検索すると、状況に応じたカロリー計算してくれるサイトが見つかります。
例えば、このようなサイトを利用した場合、25歳、女性、体重55キロ、活動強度:やや低いでカロリー計算をした場合、1日の消費カロリーは1917カロリーと計算されます。これに当てはまる女性の場合、摂取カロリーがこの消費カロリーを上回ることで徐々に太ることが出来ます。
1キロ体重を増やすのには7000カロリー必要だと言われています。単純計算で、1日必要摂取カロリーよりも500カロリー上回るだけと15日後には体重を1キロ増やすことが出来ます。
痩せすぎの原因について
BMI値が痩せすぎという結果がでた方の場合、あなたはなぜ太れないか理由を知っていますか?
太るには、まずはなぜ自分が痩せているのか理由を把握することも重要です。ここでは、太れない、痩せすぎの原因についてご紹介します。
胃腸が弱く吸収力がない
胃や腸などの消化管は、食べ物を消化して栄養分を体に吸収する役割があります。
その為、胃や腸の機能が低下していると、栄養分を体に吸収することが出来ません。人間の三大栄養素は、炭水化物、たんぱく質、脂質と言われています。これらは、消化吸収されて体のすみずみでつかわれた後に、余ったものはやがて脂肪に変化して貯蓄されます。
しかし、胃腸の動きが弱くて、そもそも栄養素を吸収できない状態であると、太ることが出来ません。消化管に問題がある人は、例えば、たんぱく質を摂取すると、たんぱく質の分解酵素が少ないために、胃もたれや早くに満腹感が訪れます。
胃下垂により栄養が吸収されない
胃下垂とは、胃が通常の位置よりも下に下がっていることを指します。これは、胃が下がることで腸が圧迫されて十分に吸収できない状況です。胃下垂の人は太らないなどということを聞いたことありませんか?
胃下垂であると診断されても特に特別な治療は入りませんが、下腹部が膨れたり、便秘や下痢、量が少しした食べれない、胃もたれ、太りにくいといったことに悩まされる事があります。
ストレス
ストレスを抱えると、食欲がなくなったり、胃腸にダメージを与えて消化吸収が上手く機能しなくなります。その為、過度なストレス状態が続いていると、どんどんと痩せてしまいます。
栄養バランスの偏り
甘いものだけを沢山食べて痩せている人を見たことはありますか?甘いものをたくさん食べるのは、太るイメージがありますが、このように偏った食事をしていると逆に痩せてしまう原因になります。
また、野菜を食べない方、食物繊維が不足している方は、胃腸機能も低下し、しっかりと消化吸収することも出来ません。
病気
病気が原因でどんどんと痩せてしまう場合もあります。うつ病、バセドウ病、胃がん、胃潰瘍など、精神的なものから身体的なものまで様々あります。また、代表的なものでは拒食症が挙げられます。
拒食症とは、ダイエットや胃腸症状、食欲不振などが要因となり生じる病気です。拒食症の方は、憧れのモデルのような体型を手に入れたいや太っていると他人に言われた事がトラウマとなっている可能性が高いです。その為、痩せたい願望が強く、太ることを恐れます。
既に痩せているにも関わらず、痩せたい願望が強く食事ができずに太ることが出来ません。このような症状を抱えるほとんどの方がストレスにより引き起こされます。太ることを恐れている方は、拒食症の可能性があります。過食症になる患者は、9割が女性だと言われています。
健康的に太る方法
女性が健康的に太ると、女性らしい体つきになり、バストアップ効果も期待出来ます。健康的に太る方法は2つのポイントがあります。
1つ目は摂取カロリーを増やす方法と、2つ目には、消費カロリーを減らす方法です。この2つを意識して体質改善をしましょう。
胃腸改善
胃腸は消化吸収するのに重要な働きをしています。これらの機能が低下することで食欲がわかなかったり、栄養を十分に吸収することが出来ません。
胃腸の働きが弱っているのにも関わらず、太ろうとして無理して食事量を多くすると逆に疲れたりします。痩せすぎの人は、胃腸の働きが低下している方が多いです。その為、下記の事を意識して食事を行い、まずは吸収率を高めましょう。
■食事は腹八分目にする
太りたいからといって、無理して一度にたくさんの量を詰め込むと、消化できないものが多くなり、かえって胃に負担をかけます。腹八分目にして胃や腸の消化に余裕をもたせることで、消化吸収を助けます。
■食事はリラックスしながら、よく噛んで食べる
よく噛まれていない食べ物が胃の中に入ると、胃の負担が増えます。その為、十分に噛んでから食べることが消化や吸収を助けます。
■冷たい飲み物を控える
生野菜や冷たい飲み物は胃を冷やして、働きを悪くします。胃は37度~38度くらいの温度が一番働くといわれています。冷たいものが胃の中に入ると一度温めるのにも、エネルギーを消費してしまう為、エネルギーを最低限に抑えるのには、温かい飲み物や温かい食べ物を摂取しましょう。
■発酵食品を取る
納豆、漬物、ヨーグルト、味噌などの発酵食品は、既にタンパク質が分解されているので、消化にいいことや、乳酸菌などの胃腸の活動を活発にする菌が含まれているので、毎日摂取しましょう。
■消化酵素サプリ
消化吸収を助けるのに、適しているのが消化酵素です。この消化酵素は、もともと人の体の中にあるもので、アミラーゼ、プロテアーゼ、ラクターゼなどです。プルエル(PLUEL)という商品は消化酵素だけでなく、胃腸の動きを助ける漢方も入っていて太りたい方に人気のサプリメントです。
また、慢性的な胃腸の不調を感じている場合は、治療が必要な病気の可能性もあるので、一度医療機関を受診しましょう。
食事方法改善
摂取カロリーを多くする為には、食事内容の改善も重要です。まずは、3食しっかりと食べる事と夕飯のカロリーを増やす事です。朝や昼間に食べたものは消費されやすいですが、夜に食べるものは、朝や昼と比べて消費されにくいです。
その為、夜にカロリーの高いものを食べるようにしましょう。しかし、消化に時間のかかるお肉を大量に食べると、胃がもともと弱い人には返って逆効果です。腹八分目を守り、寝る4時間前には夕飯を終えましょう。
健康的に太りたい場合、栄養の高いものを摂取することが重要です。3大栄養素は炭水化物、脂質、タンパク質です。炭水化物と脂肪は体を動かす栄養素で余ったカロリーは体脂肪に変わり、タンパク質は筋肉に変わります。お腹が出ているポッチャリにならない為には、これらの栄養バランス意識して摂取することが重要です。
太りやすい食べ物
下記のような体重の増えやすい食べ物を夜に積極的に食べましょう。
1.ご飯
ご飯は炭水化物の代表的なもので、体脂肪になりやすく、栄養価の高い食品です。納豆などの醗酵食品と一緒に摂取することで、より吸収しやすくなります。
2.プロテイン
プロテインは、たんぱく質が多く含まれたものです。タンパク質の多い食べ物でお肉を思い浮かべる人も多いと思いますが、胃腸が弱い人は沢山摂取する事が出来ません。プロテインで良質なたんぱく質を摂取しましょう。
3.バナナ
糖質を効果的に摂取できる食べ物は、バナナです。一時期バナナダイエットが流行り、バナナを食べると痩せやすくなるのではと不安な方もいると思いますが、バナナは糖度が高い食べ物ですぐにエネルギーに変わります。夜に食べるのがオススメです。
4.ジャガイモ
ジャガイモはでんぷんを含んでいる為、中性脂肪を増やします。油を多く含む牛肉などと一緒に肉じゃがなどに調理して、ご飯と一緒に食べるのがオススメです。
5.ナッツ類
油分を多く摂取することは、太るのに重要な事ですが、痩せている人は多くを摂取出来ません。その為、ナッツ類を食べることをオススメします。ナッツ類には植物性油脂がたくさん含まれており、胃もたれを起こしにくいです。糖質が高く、高カロリーで食べやすく、他の食べ物の吸収率を助けます。その為、1日複数回に分けておやつ感覚で食べましょう。
運動
健康的に太るのには運動も必要です。運動には大きく分けて「有酸素運動」と「無酸素運動」に分けることが出来ます。有酸素運動は、酸素を取り入れて、体内の脂肪を燃焼させる運動です。その為、太りたいと考えている人は控えましょう。
有酸素運動はジョギングやランニング、水泳、ウォーキング、サイクリングといったものが挙げられます。これらの運動をしてしまうと、消費カロリーが多くなり摂取量を更に増やさないと太れなくなってしまいます。
太りたい方にオススメなのは、無酸素運動です。無酸素運動で代表的なものは筋トレです。筋肉の重量は脂肪の3倍あるとも言われています。また、増えた脂肪を筋肉に変えることで、ひきしまった体型を手に入れることもできます。筋トレ方法は、腹筋や背筋、ウエイトトレーニングが主になります。
プロテイン
プロテインは筋肉を作るためのタンパク質が多く含まれたものです。ほとんどのスポーツ選手がプロテインを飲んで体作りを行っているのを知っている方も多いと思います。糖質を多く含んだウェイトアップ用のプロテインもたくさん発売されています。
中でも、ホエイプロテインが吸収力が高いです。食事の量を多く取れない人や食事内容の変更が難しい人には、手軽でオススメです。
ストレス改善
ストレスを感じた時に胃がキリキリしたり、胃が荒れたりして、胃とストレスが大きく関係していることは、皆さんも知っていると思います。その為、ストレスがあると、消化管の働きが悪くなり、消化吸収力が低下します。睡眠をしっかりと取り、ストレス解消しましょう。
おわりに
太りたくて、一生懸命食べても、太れない人がいます。体質や遺伝だからといって諦めていた方もいるかと思いますが、胃腸の改善をして、しっかりと栄養をつけ、筋トレをすれば体重を増やすことが出来ます。
健康的に太ることは、バストアップや丸みを帯びた女性としての魅力をあげるだけでなく、病気になるリスクも低下させます。モデルみたいな体型になりたいと思っていたら、ただのガリガリな体になっている可能性もあります。今回ご紹介したBMI値を測定して、痩せすぎの範囲にいる方は、健康的に太る努力をしましょう。
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