ふと鏡を見ると、唇が腫れていてびっくりしたという経験をお持ちの方は多いのではないでしょうか?唇が腫れてしまうと、周りの目が気になってしまいますよね。
昨日までは普通だったのに、急に唇が腫れてしまうと不安な気持ちになりますよね。もしかして何かの病気になったのかもしれないと考えてしまうこともあります。いったいどういう原因で唇が腫れてしまうのでしょうか?
今回は唇の腫れについての記事を書いています。唇が腫れて困っている人や、改善したいと考えている人はぜひ読んでみてください!
唇が腫れる原因と対策方法
ではさっそく、唇が腫れてしまう原因を紹介します。さらに、原因によって対処方法が変わるので間違った対処をしないように注意しましょう。
虫刺され
唇が腫れる場合、虫刺されが原因の可能性が考えられます。
通常であれば、唇に虫が止まれば気になってすぐに払いのけるので噛まれることはありませんが、寝ている間などであれば気が付かずに噛まれてしまうことも考えられます。
虫に噛まれてしまうと、虫の毒成分が体内の抗体と反応してしまい痒みや腫れといった症状が現れる場合があります。もちろん刺されても腫れない場合があり、腫れるかどうかは個人差があるといえます。しかし、かゆみが同時に発生した場合は虫刺されの可能性が高いといえます。
他の部分であれば、虫刺されの薬を塗ることで腫れを抑えることが出来るのですが、唇だと薬を塗るわけにはいけません。対策方法としては、氷をタオルに巻いたりして冷やしましょう。冷やすことで腫れを軽減出来る場合があります。
日焼け
これは意外に思う方もいるかもしれませんが、日焼けが原因となり唇が腫れてしまうことがあります。
日焼けと聞くと、背中や顔などがヒリヒリする症状が想像されますが、唇が日焼けすることもあります。唇は他の部分と比べると皮膚が薄いうえに、メラニンが少ない部分になるので紫外線の刺激を受けやすいのです。さらに、汗腺がないので皮脂が分泌されず放置すると乾燥してしまいます。乾燥した状態は、紫外線の影響をもろに受けてしまうので日焼けしやすくなってしまうので注意しましょう。
唇が日焼けすると、
- カサカサになる
- 唇の皮がむける
- 唇が腫れる
- ヒリヒリする
- 水膨れが発生する
などの症状が現れます。腫れた場合は、たらこのように膨れ上がるので見た目も酷いことになります。さらに激しい痛みを伴うので、食事をするのも喋るのも大変になってしまいます。腫れるほどの日焼けをすることは滅多にありませんが、腫れた場合は火傷のような状態なのですぐに病院へ行きましょう。
病院へ行くまでは、冷やすことで痛みや腫れを軽減することが出来ます。予防方法として、海などに行く場合はリップを塗って唇が乾燥するのを防ぐようにしましょう。
アレルギー反応
アレルギー反応の症状として、唇が腫れてしまう場合があります。
アレルギー反応により唇が腫れた場合は、カサカサになったりヒリヒリするといった、唇が荒れたような感覚になることが多くあります。
- 歯磨き粉
- 化粧品やリップクリーム
- 食べ物
- 金属
- 花粉
- ゴム製品(ラテックスアレルギー)
というようなアレルギーが、唇の腫れの原因して挙げられます。アレルギー症状には個人差があるので、唇が荒れるだけで腫れない場合もあります。激しい痛みや腫れを感じた場合は、病院へ行った方が良いでしょう。症状が軽い場合は、時間が経過すれば徐々に症状が緩和されていきます。
歯磨き粉や口紅やリップクリームを変えてすぐ唇が腫れたという状況であれば直ぐに使用をやめ、含まれている成分を専門医に見せてアレルギーを検査することをおすすめします。
自分がどのようなアレルギーを持っているかを把握しておくことで、唇が腫れるのを予防することができます。アレルギーの中にはひどい場合アナフィラキシーショックを伴うひどい症状を発症する場合があるため、重症の兆候が見られたらすぐに専門医に見てもらうなどして注意しましょう。アナフィラキシーショックはひどい場合には死に至る場合もあるためアレルギーだからと言って侮ってはいけません。
唇を噛む
誤って唇を噛んでしまった場合に、腫れてしまうことがあります。
唇を噛んでしまう原因としては、
- 疲労の蓄積
- 過度のストレス
- 歯の噛み合わせが悪い
- 胃腸の調子が悪い
などが挙げられます。噛んでしまった場合は、出血した後に腫れてしまいます。まずは、出血を止めることを優先しましょう。早く改善したい場合は、睡眠時間を長めにとったり、ビタミンを摂取することが必要になります。
また唇を噛むのが癖になっている人もいるかと思います。体の皮膚の一部分に刺激を与え続けるとガンになってしまうこともあるため、唇をかむ癖がある人にも同じことがいえます。このような癖がある人は早急に治すようにしましょう。
詳しくは、口の中をよく噛む5つの原因!癖がある人は要注意!の記事を読んでみてください!
ストレス
ストレスが原因となって唇が腫れることは滅多にありません。しかし、過度のストレスを感じた場合は腫れてしまうことがあります。
ストレスを感じると、肌荒れなどのトラブルが起きやすくなります。そういった症状が唇に現れてしまう場合があります。この場合は、ストレスを感じる原因を取り除かないと再発する恐れもあります。
症状を改善する場合は、肌トラブルと同じくビタミンの摂取や睡眠をしっかり取るなどして、新陳代謝を活性化させましょう。
特に睡眠不足は肌の影響が最も出やすく、肌が乾燥する原因になったりたるみやシワの原因になる肌のハリを失うきっかけになってしまいます。睡眠不足は美容にも非常に良くないため特に注意する必要があるでしょう。
なかなか睡眠時間が取れない人でも22時から2時までの間が最もホルモンバランスを整えたり副交感神経の急速に重要なため、この時間に睡眠をしっかり取ることをおすすめします。
病気の可能性
病気の症状の一つとして唇が腫れてしまう危険性があります。
腫れの原因が病気の場合は、病院へ行って病気の治療をしない限りは唇の腫れもなかなか治まりません。なるべく早期発見した方が治療にかかる時間も短くなるので、違和感や他の症状が現れた場合はすぐに病院へ行きましょう。
次の項目で唇が腫れる病気について紹介しているので、自分が病気ではないかチェックしておきましょう。また、病気を知っておくことで早期発見することが可能になります。
唇が腫れる病気について
では、唇が腫れる病気を紹介します。
他の症状なども紹介するので、どのような病気があるかを把握しておきましょう。
帯状疱疹
帯状疱疹は、幼少期に発症した水ぼうそうのウイルスが原因となります。幼少期に水ぼうそうが完治しても、ウイルスは体内に潜伏しています。体が健康な状態であれば特に問題はありませんが、疲労などによいり免疫力が低下してしまうと、ウイルスに体が負けてしまう帯状疱疹になります。
帯状疱疹が発症した時に、症状が唇に現れてしまうと腫れてしまいます。帯の様な水膨れが現れ、激しい痛みを伴います。薬での治療になりますが、早期に治療を開始すると痛みを感じないまま治すことが出来ます。
免疫力が低下する高齢者は帯状疱疹が発症しやすいので、ストレスを溜めない生活や、免疫力が落ちないように十分な睡眠を取るなどして予防しましょう。
詳しくはこちらの記事を読んでおきましょう。
クインケ浮腫
クインケ浮腫は、「血管神経性浮腫」や「血管性浮腫」と言われるように血管神経が興奮してしまうことで、腫れが発生してしまうという病気です。はっきりとした原因は判明していませんが、ストレスや発熱、外傷などのが要因となって引き起こることが多いとされています。
症状としては、体の一部に大きな浮腫が現れます。唇や目などの顔周りに発生することもあるため、唇が腫れてしまうことも十分に考えられます。咽頭にも出来る場合があり、その場合は呼吸が難しくなるので気をつけましょう。
自然と症状が治まることもありあますが、再発しやすいとう特徴があります。病院へ行った場合は、抗ヒステミン剤を使用することで治療することが出来ます。目立つ場所や、呼吸が困難になった場合は病院へ行くようにしましょう。
詳しくは、こちらの記事を参考にしてみてください。
口唇ヘルペス
唇が腫れる原因で一番多いのが、口唇ヘルペスが原因となる場合です。一度は聞いたことのある人も多いのではないでしょうか。「単純ヘルペスウイルス」というウイルスが原因となり、水膨れが口唇に発生する病気です。
体の免疫力が低下していたり、唇が紫外線などの刺激にやられてしまうことで発症しますが、人からうつる場合もあります。水ぶくれを触った手で唇に触れたり、キスや頬ずりでうつってしまうこともあります。
初期症状として、粘膜表面に付着したウィルスによりヒリヒリした感覚や痒み、痛みなどを感じます。この段階で病院へ行く人が多くいます。初期症状が現れて数時間後に、患部が赤く腫れあがります。
自然治癒することも可能ですが、完治するまでに1〜2週間かかるので早く治したい場合は安全性を考慮しても病院へ行きましょう。症状によって、内服薬や軟膏、点滴などによる治療を受けることが出来ます。唇が腫れてしまうと、人目が気になる人も多くいると思うので、そういった人はマスクをするなどして対応しましょう。
唇ヘルペスは赤ちゃんにも症状が出やすい症状なため、チェックしておきましょう。特に赤ちゃんの唇は非常に薄く、まだ皮膚がしっかり固くなっていないため、非常に敏感です。そのため感染症や炎症が起きやすいため、しっかり清潔に保っておくことが重要でしょう。
口唇ヘルペスについては、口唇ヘルペスの原因とは?疲労やストレスとの関係についての記事を参考にしてみてください!
粘液貯留嚢胞
粘液貯留嚢胞は、小唾液腺から唾液が正常に分泌されず、粘膜の下に唾液が溜まることで嚢胞が発生してしまうという病気です。唇の裏側に大きな水ぶくれが発生することが多い病気です。
詳しい原因は判明しておりませんが、口の中を噛むことなどが引き金となって発生することがあります。特に痛みや痒みが発生するわけではありませんが、大きく腫れてしまうと唇が腫れたように見えてしまいます。
嚢胞を噛んだり、針で突いたりすると嚢胞はなくなりますが、再発してしまうことが多くあります。再発を何度も繰り返してしまう場合は、手術によって除去したほうが良い時もあります。手術以外にも、レーザー治療や凍結治療により治療する場合もあります。
唇が腫れたときの対処法
では唇が腫れてしまったときの対処方法を紹介します。また改善法や予防法についても紹介します。先述した通りもしかしたら重大な病気かもしれないので、まずは原因を突き止めておくのが安心です。
あくまで応急処置なので、治ったからと言ってそれでおしまいにせず、専門医に見てもらうなどしてしっかり治療を行いましょう。
自己判断で薬を塗らない
まだ何が原因で唇が腫れているかもわかっていない状態で市販の薬などを唇に塗るのは危険です。もしかしたら、一時的に症状が収まるかもしれませんが、噛んだことが原因なのに虫刺されの薬を塗っても効果はありませんし、もしかしたら逆に腫れを悪化させてしまうかもしれません。
なかなか症状が良くならない場合は専門医に処方してもらった薬で、経過を見ながら薬を使用するようにするのが良いでしょう。唇は特に皮膚のデリケートな部分ですので肌や体の皮膚のとは違いすこし気を使ってあげましょう。
清潔にして、冷やし温める
まずは患部である唇を清潔に保ちましょう。これは唇の腫れがどんな事が原因の病気であっても大切なことです。唇が不衛生であったり、同じ粘膜下で地続きの口内が不衛生な環境だと、どうしても菌が発生したりウィルスに感染しやすくなってしまいます。口内炎などで潰瘍になっている場合もその付近を清潔にします。
唇と同じに口の中も清潔にした状態で安静にし、治癒待って経過を見ましょう。腫れている場合や熱を持っている場合はまず患部を冷やし炎症を抑えます。
氷や保冷剤などを直接唇に当ててしまうと、患部が冷えすぎてしまったり、凍傷になってしまう恐れがあるため、清潔なタオルを濡らして患部にあてて冷やす程度でいいでしょう。氷や保冷剤を使って冷やす場合でも直接患部に当てず、タオルで巻いて間接的に患部に当てるようにしましょう。
そして、腫れが引いてきてからは、逆に患部を温めて血行を良くしましょう。特に、外傷などによって腫れてしまった場合は、一旦腫れが引けば温めてあげることで治りを早くしてあげることが出来ます。
乾燥を防ぐ
腫れてしまった唇をそのまま放置していると、乾燥してきたりして割れてしまったり皮がめくれてきたりして、さらに気になったり症状が悪化してしまったりします。
唇をしっかり保湿して唇の状態を良好に保ちましょう。腫れてしまってもしっかり保湿されていたほうが、唇にとってはいい状態にすることが出来ます。
しかし、この時口紅をつけてしまったり、手軽だからと言ってリップクリームを使ってしまうと良くない場合があるため、腫れているなどの緊急時には低刺激のワセリンを使って保湿を行いましょう。
治らない場合は病院へ
自分で治療を行うことには限界があります。治ったとしても、菌やウイルスが殲滅出来てないかもしれませんし、再発の危険もあります。ヘルペス等の場合は放置しておくことで帯状疱疹になってしまう場合もあるため、長期間症状を放置しておくことは危険です。特に帯状疱疹では、さらに放置することで神経細胞にまで影響を及ぼし神経痛に繋がって、痺れや痛みがずっと取れなかったり感覚が無くなってしまったりするので、専門医による長期的な治療が必要になってきます。
長くても3日間くらい自分で様子を見て、腫れが引かない、症状が良くならない場合は専門医に掛かり診てもらいましょう。
医者にかかる際は、皮膚科を受診すると良いでしょう。治療法としては、塗り薬や内服薬で治療を行うことが多いです。
食べ物に気をつける
唇が腫れて痒かったり、痛かったり、熱を持っていたり、切れていたりする場合は、食事に気をつけましょう。なるべく刺激の強い辛い食事や酸味の強いものなどを避けて、あまり刺激を与えないようにしましょう。しかし、レモンやはちみつや緑茶などは殺菌作用があるので、おすすめです。
あとは肌の調子を整えたり乾燥を防止するためにビタミンを多く摂取するといいでしょう。オススメのビタミンはビタミンCやビタミンB群です。
レバー、牛乳、納豆、マグロ、うなぎ、バナナなど食事にバランス良く取り入れて、唇の健康を保ちましょう。
また、そばもおすすめです。つゆにはカツオの出汁が多く使われていますし、そばに含まれるリジンがウィルスの働きを抑えてくれます。逆にピーナッツやカフェインやチョコレートに含まれるアルギニンはウィルスを活発にさせてしまうため、おすすめできません。
唇が腫れてしまった時は食べ物にも気をつけてみましょう。
まとめ
唇が腫れる原因
- 虫刺され
- 日焼け
- アレルギー反応
- 唇を噛んでしまう
- ストレス
- 病気の可能性
唇が腫れる症状のある病気
- 帯状疱疹
- クインケ浮腫
- 口唇ヘルペス
- 粘液貯留嚢胞
以上が今回の記事のまとめになります。
唇が腫れる原因は様々ですが、腫れてしまうと周りの目が気になってしまいます。なるべく早く治すためには原因を知って適切な対処をする必要があります。
また病気の場合も、早期発見することで症状が酷くなるのを防ぐことが出来ます。上記で挙げた原因に心当たりがない場合は病気の可能性を疑って早めに病院へ行くようにしてください。
関連記事として、
・すぐに治らない口角炎になる5つの原因とは?ストレスや乾燥に注意!
これらの記事も合わせてお読みください!