みぞおちに圧迫感を感じるのは病気?対処法を知っておこう!

最近みぞおちが重く、圧迫されているように感じることはありませんか?

「いててて・・・」とおなかをおさえ、キリキリとした痛みが続くことはありませんか?胃の痛みからくるのでしょうか?それとも、他の病気なのでしょうか?

よく感じる、みぞおちの圧迫感について述べてみようと思います。

意外と知らない?みぞおちとは

おなか

みぞおちは、おなかの上部の肋骨の下からおへそのあたりの、くぼんだ所のことを言います。その場所は、ちょうど胃の位置になります。

鳩尾(きゅうび)、心窩(しんか)、水月(すいげつ)と呼ばれることもあります。

また、ボクシング、空手などでは、みぞおちへの攻撃が有効だとされており、まさに”急所”のひとつです。

みぞおちの圧迫感を伴う、病気について

おなかサイズ

みぞおちは、おなかの痛みを伝える神経が集中しており、血管もおなかからそれぞれの器官にのびています。したがって、みぞおちを殴られたりすると、かなりの痛みがあり、血圧も瞬間的に上昇します。

ひとくちに、みぞおちの圧迫感といっても、胃や肝臓、大腸、または神経など、どこが原因でどのような病気が隠れているのか、細かく探ってみようと思います。

胃の病気

胃炎

症状としては、みぞおちの圧迫感や不快感、痛み、食欲不振などがあらわれます。さらに悪化すると吐血や下血することもあります。

原因としては、食べ過ぎやアルコールの飲みすぎ、不規則な生活、ストレス、たばこの吸いすぎなどがあげられます。さらに最近では、ピロリ菌が胃炎の大きな原因であることが分かりました。

胃潰瘍

症状としては、食事中から食後に、みぞおちから体の左にかけて、鈍い痛みがおこり、吐血や下血、食欲減退、体重の減少、貧血などが現れます。便が黒ずんでいたり、血液が混じったりすることもあります。

原因としては、ストレスが考えられます。心配事や不安、怒りや緊張など生活上でストレスがたまることにより、徐々に胃に潰瘍ができ発症します。食べ過ぎやアルコールの摂りすぎ、たばこなども胃潰瘍の原因となります。

詳しくは、胃潰瘍の症状をチェック!治療するための方法は?を参考にして下さい!

胃がん

実はあまり症状として現れることはないようです。したがって、胃の圧迫感や胃もたれなどを感じたときは、すでに進行している場合もあるので注意が必要です。

原因としては、たばこやアルコールの摂りすぎ、肉食中心であまり野菜を摂取しない、1日にコーヒーを何杯も飲む、常にストレスにさらされている人が発症しやすいようです。ここでもピロリ菌が胃がんの原因となります。

詳しくは、胃がんの原因は?ストレスや食生活に要注意!を読んでおきましょう。

逆流性食道炎

症状としては、いつもむかむかしていたり、みぞおち周辺がチクチク痛んだり、おなかの内側から締め付けるように感じたりすることがあるようです。おなかがすいているときや、食後にも吐き気があります。仰向けになると、胃が押さえつけられるような圧迫感を感じます。

関係がないようですが、「ゼイゼイ」というような乾いた咳をすることもあります。これは、胃酸を含んだ胃の内容物が食道に逆流し、食道の粘膜を傷つけ炎症が起きた状態です。

原因としては、他の胃の病気と同じように、ストレスがあげられます。また、便秘になると、腹圧が高くなり、胃が腸から圧迫されることにより、食道へ胃酸が逆流するため、逆流性食道炎を引き起こすこともあるようです。便秘でおなかが張っているときは注意が必要です。

なかには猫背が、つまり姿勢が悪いことが原因ということもあるようです。

すい臓の病気

急性すい炎

症状としては、急にうずくまるほどの激痛があります。みぞおちから脇腹、背中にまでおよび、発熱、吐き気、さらには、呼吸困難を起こしショック状態になることさえあります。重症化すると、ほかの臓器にも影響を及ぼします。死亡率も20%程度ある危険な病気です。

原因としては、アルコールの過剰摂取、脂っこいものを食べつづけることにより発症します。

慢性すい炎

症状としては、急性すい炎に比べると、痛みはそれほど強くありません。しかし、食後にみぞおちの痛みを繰り返すのが、この慢性すい炎です。少し時間をおくと、痛みが治まるのも特徴です。ゆっくり進行していくので、なかなか気づきにくいと言われます。下痢やドロドロの脂肪便が続くこともあります。症状が進むと、すい臓の機能が破壊され、糖尿病をひきおこす可能性もあります。

原因としては、やはりアルコールの過剰摂取です。アルコール摂取のめやすとしては、ビールなら大瓶3本、日本酒なら3合、ワインならボトル1本、焼酎なら2合くらいを毎日、10年間から15年間飲み続けることによって発症すると言われています。

詳しくは、膵炎の症状について!原因や種類、治療法について!を読んでおきましょう。

すい臓がん

症状としては、急性すい炎のような激痛はあまりありませんが、みぞおちや背中が重く感じたり、鈍痛があるのが特徴です。すい臓がんの中でも、最も多い、すい頭部のがんは、黄疸がでます。進行すると糖尿病になることがあるので、糖尿病の検査で、すい臓がんを発見することも少なくありません。

原因としては、たばこや肥満、アルコールの過剰摂取が挙げられます。慢性すい炎からすい臓がんを発症することも多くあります。すい炎やすい臓がんになった人が家族にいると、遺伝的にすい臓がんを発症しやすくなるといわれています。

胆のうの病気

胆石

胆石は、肝臓や胆管にもできますが、最も多く胆石ができる場所は、胆のうです。

症状としては、みぞおちや右の肋骨の奥側が、差し込むように痛むことがあります。なかには、右の肩甲骨の下あたりや、腰、右肩がこるなどという人もいます。発熱や黄疸、肝機能障害を発症することがあります。

原因としては、肥満やカロリーの摂りすぎ、脂っこい食事が影響します。大腸菌の感染なども要因として考えられます。

急性胆のう炎

症状としては、みそおちあたりのおなかの上の方に、突然激しい痛みがあり、その痛みは、しばらく持続します。悪寒、嘔吐や発熱がある人も多くいるようです。深夜に激痛が襲うことがあります。尿の色が濃くなったり、黄疸も生じます。また、激しい痛みがあって、おなか全体が固くなっているときは、胆のうがやぶれて腹膜炎を発症していることもあります。小さなこどもにも発症することがあります。

原因としては、暴飲暴食、肥満、脂っこい食事、運動不足などが原因となることが多いです。この急性胆のう炎の95%に胆石がみられます。

慢性胆のう炎

症状としては、基本的には急性胆のう炎とほとんど同じです。ただし圧迫するような痛みはほとんどないため放置すると症状が進行して、ついには固くなった組織が石灰化し、臓器の組織を壊してしまいます。

原因としては、胆石であることが最も多いです。

心臓の病気

狭心症

症状としては、みぞおちから左胸にかけて、または胸の中央から喉にかけて圧迫されるような痛みがあります。なかには左肩、左腕などにも痛みがでることがあります。特に胸の痛みは発作的におこり、ずっとは続かずに数分で治ることが多いようです。ほかにも、喉の痛みや動悸、不整脈、呼吸困難、頭痛や吐き気などの症状もみられます。症状が進むと心筋梗塞を発症することがあります。

原因としては、糖尿病、高血圧、高脂血症から引きおこされる動脈硬化と考えられています。歩いたり、階段を上ったりする動作や、ストレスなどの精神的な原因もあります。

詳しくは、狭心症の症状をチェック!種類や原因、治療方法を紹介!を参考にして下さい!

心筋梗塞

症状としては、みぞおちや胸の激痛や締め付けられる感じ、圧迫感があります。特に胸の痛みは広範囲にわたり、30分以上続き冷や汗がでてくることが多いです。高齢者ではこのような胸の痛みなどがない場合があり、吐き気や息切れがの症状があります。

原因としては、動脈硬化、高血圧、たばこ、糖尿病、肥満、痛風、運動不足やストレスなどが挙げられます。詳しくは、心筋梗塞の前兆は?症状を知って適切な処置を!を読んでおきましょう。

自律神経失調症

自律神経失調症

症状としては、みぞおちあたりに、締め付けられるような圧迫感があります。1日ずっと寝ている以外は症状が続きます。息が苦しく、背中や喉にもときどき違和感を感じることがあります。

原因としては、精神的なストレスで自律神経のバランスが乱れることにより発症します。エアコンのきいた部屋からの出入りにより、室内と外の温度差が身体にストレスを与え発症することもあります。

みぞおちの圧迫感の、対処法や予防法について

聴診器

ここでは、みぞおちの圧迫感から引き起こされる様々な病気の、対処法や予防法について述べてみようと思います。

食べ過ぎない!飲みすぎない!腹八文目

暴飲暴食、特にアルコールの過剰摂取を避けることが重要です。脂っこい食事を避け、野菜などの食物繊維を摂取するとよいです。トウガラシやにんにくなど刺激の強いものの食べ過ぎもよくありません。

そして、たばこ、炭酸飲料や果汁も胃腸の粘膜を傷つけることがあるので過剰摂取は避けるべきです。

ピロリ菌の除去

ピロリ菌は、胃炎の大きな原因になります。したがってピロリ菌に感染しているとすれば、除去することが大切です。ピロリ菌が除去できれば、胃がんなどの予防や腫瘍の再発を抑えることができます。

病院で、比較的簡単にな検査(吐いた息で検査できます!)を受けることで、感染しているかどうか判断できます。感染が認められれば、薬を服用するだけで痛みなく除去することができますので、まず検査をおすすめします!

市販薬の服用

市販の胃腸薬を服用することで改善する場合があります。最近では、漢方で症状のタイプ別に選べるものも発売されています。

まとめ

以上の対処法でも治らない場合や、さらに症状がひどくなるようならば、重い病気の可能性もありますので、内科や消化器科、胃腸科などで診察してもらうことが重要です。

ストレスによる症状を疑われるときは、心療内科で相談することをおすすめします。腹痛が激しく、発熱があるときは、呼吸器科や循環器科へ受診するとよいです。

医師に診察してもらうときに役立ちますので、何をしていたときひどくなり、どれくらいたってから治るのか、いつ頃その症状が出たか等の症状を、詳細にメモしておくとよいです。

まず、大切なのは早期発見です。40歳を過ぎたら年に1度は健康診断をうけ、問診の際には、みぞおちの圧迫感を医師に伝えるようにしましょう。

  
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