胃穿孔の症状とは?原因や検査方法、治療方法も紹介!予防するには食事を見直すべき?

胃穿孔(せんこう)について皆様はよくご存じでしょうか?胃穿孔つまり胃潰瘍や胃がんが原因で、胃の粘膜に傷をつけて、修復されないまま、胃に穴が開いている状態を、胃穿孔といいます。

胃穿孔を起こすと、その痛みに耐えられなくて、ほとんどの人が救急車のお世話になるようです。そして胃穿孔を起こすと、緊急に手術や治療をいないと、生死に関わることもあります。その時間は24時間以内になることが多いです。

胃穿孔とは一体どのような病気なのか、詳しく見てみたいと思います。

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胃について

スキルス胃がん

胃に穴が開く胃穿孔になる前に、胃のことについて、知ることが大切です。

私たちの胃は私たちが食べ物を口にいれて、歯でよく噛んで胃に送ります。胃は食べたものを小腸から吸収され安いように、消化酵素をつかって、食べ物を分解します。

食べ物を分解して、栄養の吸収を行い、排泄するまでの器官を消化器系と言っています。胃は消化器系の中でも、とても重要な役割をしています。たんぱく質の分解や、食物の分解に対して、非常に大きな仕事をしているのです。

胃の壁

胃の壁は3層の構造になっていて、胃の壁を胃壁、筋層の外側は腹膜でおおわれています。胃の壁は胃底部、胃体部、幽門前底部の、3つの層から成り立っています。ペプシン、ガストリチン、リパーゼなどの、消化酵素が分泌されています。幽門前庭部から出ている胃液には、消化酵素は含まれていません。

胃壁は粘膜と粘膜層に分かれていて、その下に粘膜筋板あります。その下に粘膜下層があり、その下に厚い筋肉の筋層があって、その下に一番薄い漿膜(しょうまく)に分かれています。そして縦に胃小窩(いしょうか)の穴が開いていて、胃腺が粘膜層に通っています。

胃小窩(いしょうか)と呼ばれる微細な穴が、3000万~4000万個と、無数の穴が並んでいるのです。胃小窩の底に胃腺(胃底腺)が、粘膜の最下層まで伸びています。そして管状の分泌腺が外に開いています。

粘膜

胃の粘膜は胃を胃酸から保護するために、中性多糖粘液を分泌しています。粘膜層には胃腺が存在し、胃腺は噴門腺、体部腺(胃底腺)、幽門腺から成り立っています。

噴門腺は約1㎝の範囲にあって、粘膜細胞で作られています。体部腺は胃底部と胃体部にあり、外分泌細胞、内分泌細胞が存在しています。外分泌細胞は主細胞、副細胞、壁細胞からなり、主細胞はペプシノーゲンを、副細胞は粘液顆粒を含んでいて、粘液を壁細胞は胃酸と内因子を分泌します。

筋層

筋層は平滑筋からできています。内側から内斜走筋、中輪走筋、外縦走筋の3層に分かれていて、胃の出口の幽門のあたりで、中輪走筋が発達しています。そして中輪走筋は幽門括約筋となって、胃の内容物が十二指腸に出ていくのを、堰き止めています。

漿膜(しょうまく)

漿膜は3層から成り立っています。腹部内臓を取り巻く、腹膜の続きで小湾では小網、大湾では大網に続いています。

胃と食堂の境を噴門といいます。噴門より下の部分を胃底部といいます。胃の中央を胃体部と言って、胃の出口を幽門といいます。幽門の部分を幽門前庭部といいます。

胃の構造と役割

噴門は粘液を分泌します。胃底部は胃酸(塩酸)ペプシンを分泌します。胃体部は胃酸(塩酸)ペプシンを分泌します。幽門前庭部はガストリンを血液中に分泌します。

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胃穿孔とは

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さて胃穿孔とはどのような病気でしょうか?

胃穿孔とは胃潰瘍が悪化して、胃に穴が開いて胃の内容物が腹腔内にでて、激しい腹痛を起こすと言われていますが、3分の1の患者には、胃潰瘍の症状の既往性がありません。

胃に穴が開いた状態のことを胃穿孔といいます。胃穿孔を引き起こす病気に、胃潰瘍と胃がんがあります。特に胃潰瘍の合併症に胃に穴が開く、胃穿孔が多いのです。

胃穿孔をおこすと嘔気嘔吐から始まり、激しい腹痛でほとんどの方が、緊急手術を受けることになります。

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胃穿孔の原因

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胃穿孔の原因にはどのようなものがあるのでしょうか?

消化管が外傷により傷をつけられたり、また胃潰瘍や胃がんによって、胃に穴が開いたりします。胃穿孔で多いのが、胃潰瘍や胃がんの合併症です。しかし胃穿孔は3分の1には、胃潰瘍の症状が見当たりません。また腐食性の強い物質を、嚥下した場合にも、胃穿孔は起こることがあります。

胃潰瘍や胃がんの原因

胃潰瘍や胃がんが、なぜ起こるのかといいますと、胃には胃酸と粘液が、バランスよく調和しています。その胃酸と粘液のバランスが乱れて、胃潰瘍や胃がんになるのです。

胃で分泌される胃酸は、とても強い酸性の液体です。酸性の液体で食べ物を溶かすことで、栄養を消化することができるんです。

胃酸は胃の壁を、溶かすほどの強い酸の液体で、普段は粘液を出して胃を守っているのです。胃液と粘液の、バランスがくずれることで、胃の調子はおかしくなります。

胃酸の量が増えたり、粘液の量が減ったりして、胃酸と粘液のバランスが崩れることで、胃潰瘍や、胃がんになってしまうのです。

胃潰瘍はなぜ起こるのでしょうか?

寝不足

寝不足で胃潰瘍が起こるなんて考えられないと、思わるるかもしれませんが、寝不足で胃痛が起こる原因に、胃酸の過剰分泌、胃粘液の減少、胃の活動の低下が起こります。

胃粘膜の分泌・胃酸分泌・胃の活動機能をつかさどっているのが自律神経です。寝不足により自律神経のバランスが崩れて、自律神経に乱れが生じます。自律神経が乱れることにより、胃酸の過剰分泌が起こります。胃酸の過剰分泌が起こることで、胃酸過多になり胃の粘膜を溶かすことになります。胃酸の粘膜が溶かされることになると、胃潰瘍に発展していきます。

ストレス

ストレスも寝不足と同じく、自律神経のバランスが、崩れることで起こります。胃潰瘍は強いストレスを受けると、胃の内側を保護している粘膜よりも、胃液(塩酸やペプシノーゲン)を多く分泌するので、胃自体を溶かしてしまうために、胃に穴が開く病気です。

強いストレスがかかると、自律神経が乱れることで、副交感神経の働きが活発になって、胃酸過多になります。自律神経には交感神経と副交感神経があります。交感神経は緊張状態のときに働く神経で、副交感神経はリラックス状態になる神経です。しかしその副交感神経までもが、強いストレスをうけると、緊張状態になり、副交感神経が活発に働いて、胃酸の分泌が増大され、胃酸過多になり、胃潰瘍に発展していきます。

その他

胃潰瘍になる原因には、ほかに煙草やアルコールがあります。また長時間食べ物を胃に入れないと食べ物がない状態で、胃酸が分泌されます。早食いや生活のリズムの乱れなどでも、胃潰瘍になることがあります。生活のリズムが不規則な人は、胃潰瘍になりやすいので、気を付けたほうが良いです。

胃潰瘍については、胃潰瘍の症状をチェック!治療するための方法は?を参考にしてください!

子供の胃穿孔について

子供の胃穿孔もあるのですね。驚きました。生まれるときのストレス、低酸素などの色々なストレスの原因で、新生児の胃潰瘍ができたりします。また乳幼児などは、ステロイドの薬剤や色々な原因によって、また学童期は心因性のストレスで、胃潰瘍になるようです。

特に新生児に胃や腸に、穿孔がよく起こるそうです。赤ちゃんの症状として、ぐったりと元気がなくなって、ミルクが飲めなくなったり、吐くようになったりします。徐々にお腹が膨れてきて、固くなっていきます。

腹壁を通して黒っぽい便が、透けて見えたりします。また男児は陰嚢が大きくはれ上がり、レントゲンでは、胃や腸の外に本来ガスがないはずの場所に、ガスが写りだされます。

穿孔と確認できれば、即腹腔鏡下手術に入るか、開腹手術をするか、治療の方法が緊急に、決定されることになります。最近低出生体重児の増加が原因で、死亡率が増加しています。

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胃穿孔の症状

胃が痛い

胃穿孔の症状はどのような、症状が起こるのでしょうか?

胃穿孔はどのように起こるの?

胃穿孔は徐々に進んでいるのですが、症状を見逃すとそれは、突然胃に穴が開く感じとなり、突発的に出現して、重度な腹痛や、圧痛が広く行きわたり、腹膜炎の合併症を伴うことがあります。急性腹症が突発的に起こって、そして疼痛が放散され、肩まで広がることがあるのです。

穴が開くことで内容物が外に漏れ出すと、急性腹症が突発的に起こり、血圧低下、循環不全、意識障害や冷や汗などを伴う、ショック状態になることがあります。

胃穿孔のメカニズムは?

胃穿孔のメカニズムは、胃穿孔すると食べ物や消化液などが、腹腔内や胸腔内に漏れ出すことで、悪心が起こります。嘔吐や食欲不振が高い頻度でみられるようになります。

胃穿孔は最初は小さいですが、徐々に大網を覆いかぶさるように大きく拡大して、疼痛の症状が徐々に出てきます。疼痛の範囲は狭い範囲で起こり、圧痛も狭い範囲で症状が起こります。

漏れ出した内容物は刺激が非常に強く、細菌を含んでいるので、重度の炎症と、感染症を生じやすくなります。そのため重度の炎症や感染症を治療しないと、死に至ることも起こりうるのです。24時間以内に手術しないと、危険な状態になることもあります。

一度胃に穴が開く、胃穿孔が起こると、その痛さに耐えられなくて、ほとんどの人が救急車のお世話になるそうです。

胃穿孔が起こる前兆

胃穿孔が起こる前兆は、みぞおちから、左にかけて鈍い痛みや、みぞおちの痛む心窩部痛(しんかぶつう)、また背中の痛みが食事中や、食後に強い痛みとして出ます。空腹時は痛みは出ません。

消化不良や吐き気、嘔吐、胸やけ、酸っぱいゲップ、吐血、鮮血および黒ずんだ血や、黒色の便、食欲不振や体重減少などの、自覚症状が出てきます。

心拍数と発汗が増加して、非常に体調が悪くなり、腹部を触ると圧痛があって固く感じます。

胃穿孔から腹膜炎合併?

最も怖いのは腹膜炎を起こすことです。胃穿孔のなると、胃の内容物が、腹腔内に漏れ出すことがあります。これが原因で、腹膜炎を併発するケースがあります。腹膜炎を放置していますと、何日間後には命を落とすことになります。胃に穴が開いたら、放置しないで急いで専門医で処置をすることが大切です。

▼心窩部痛(しんかぶつう)

みぞおちの痛みです。胃のあたりの痛みです。

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胃穿孔の検査

レントゲン

胃穿孔の検査はどのようにして、行われるのでしょうか?

胃穿孔の検査は胸部と腹部の、X腺レントゲン検査が行われます。消化器系の空気の漏れが写りだされると、穿孔を示す決め手となるので、診断を確定するためにCT検査が行われます。

上部消化穿孔を疑う症例に対して、内視鏡検査は禁忌と言われてきました。しかし保存療法を行うようになって、穿孔部分を確定する必要があるために、近年では緊急内視鏡検査が、必須条件となってきているのが現実です。

▼禁忌(きんき)

禁忌とは忌み嫌うことです。習慣的に禁止することです。してはいけないことです。

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胃穿孔の治療

手術

手術のガイドライン

消化性潰瘍穿孔にたいして、1.発症後時間経過が長いとき、2.腹膜炎が上腹部に限局しないとき、3.腹水が多量にあるとき、4.胃内容物が大量にあるとき、5.年齢が70歳以上である時、6.重篤な併存疾患があるとき、7.血行動態が安定しないときは、早期の手術を考慮する。

保存的治療を選択した場合、経時的にCTを撮影し、腹腔内ガスや腹水の増量を認めるとき、また腹部筋性防御が24時間以内軽快しない場合には手術適応

胃穿孔の手術のガイドラインは、上記のように決まっています。

胃穿孔が起こったら、穴を塞がないと、胃の内容物が腹腔内に漏れる心配があります。ほとんどの場合は手術療法によって、治すことになると思います。

胃穿孔が小さければ手術以外に、絶食、輸液、経鼻胃管での胃内容物の吸引や、抗生物質、抗潰瘍剤などの使用によって、回復を目指す方法もありますが、あまり効果がないと言っています。

だからと言って胃穿孔において、胃潰瘍穿孔、胃がん穿孔に関わらず、初期の治療として、胃切除を行う必然性もないのです。

現在は保存療法として、腹腔鏡下手術を適用することで、死亡例が少なくなりました。以前のように胃の摘出の場合は、9例中6例が多臓器不全で死んでいますが、腹腔鏡下手術は、穿孔を穿孔閉鎖術に留めて、根治的胃の切除を行わないのです。この方法で行うようになって、死亡例が1例のみでした。

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胃穿孔の予防

コーヒー

さて胃穿孔の予防はあるのでしょうか?あるとすればどの様な方法があるのでしょうか?

飲み物の予防

アルコールやコーヒーのような刺激物の多いものは、あまり飲まないようにします。これにより胃酸が増加するため、胃の胃酸と粘液のバランスが崩れることになるからです。

また煙草も胃潰瘍の原因になります。アルコールや煙草、カフェインの取りすぎに注意が必要です。

ストレスの予防

ストレスは胃潰瘍のとても悪い影響を与えます。ストレスを溜めることで、自律神経が乱れてきます。自律神経が乱れると、胃酸過多の状態になり、胃潰瘍の原因となるのです。

ピロリ菌による予防

ピロリ菌は40歳以上の70%が感染しています。昔は衛生状態が悪い時代がありましたから、そのころから、親から子にピロリ菌は、受け継がれてきた面があり、70%もの人がピロリ菌を胃の中に生息させています。このピロリ菌が胃潰瘍の原因であるということが、近年分かってきてピロリ菌の駆除を、することが大切になりました。

ピロリ菌が生産するたんぱく質が、胃粘膜に注入されると、胃粘膜の分泌が減り胃の壁にダメージを受けやすくなるのです。

2013年2月21日からピロリ菌によって、炎症を繰り返す慢性の胃炎に対して、保険適用になりました。しかしピロリ菌だけの検査を行うと、全額負担となります。費用は病院によってまちまちで、いろいろな検査を、組み合わせると高くなりますが、大体5,000円から10,000円のようです。検査方法により費用が追加されるので、病院で聞いてから受けたほうが良いと思います。

その他の予防

また薬でも胃潰瘍になることがあります。鎮痛剤などは胃の粘膜を、防御する仕組みを阻害します。脳や肺、肝臓などの慢性病に対する薬、降圧剤なども胃に負担をかけ、長期に使用すると胃潰瘍になることもあります。

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まとめ

表面性胃炎

如何でしたでしょうか?胃穿孔の病気について、少し知識を広めて頂けましたでしょうか?胃穿孔になる前に、色々な症状が出てきます。それは胃潰瘍や胃がんですが、その症状をできるだけ見逃さないようにして、胃穿孔になる前に、医療機関を訪れて治療することが、胃穿孔を防ぐ予防になると思います。

胃穿孔になる前の胃潰瘍や、胃がんの原因は色々ありますので、できれば1年に1回の定期健康診断を必ずやって、胃腸の検査をやる事が、胃穿孔にならないでよい様にも思います。

とりあえず少しでも胃の調子がおかしいと思ったら、医療機関に行って早めに見てもらうことが大事かと思います。

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