ストレートネックに注意!症状や原因、治療法は?悪化すると引き起こす病気を知ろう!

背骨から首、頭の曲線は体にかかるあらゆる衝撃から脳を守る役割があります。重い脳を支えられるのも、歩行の際の衝撃が脳へ伝わりにくくするのも、この曲線のおかげです。

ストレートネックとは、首の骨が真っ直ぐになってしまい、様々な症状を発症する状態です。骨が真っ直ぐになってしまうと、衝撃が吸収できなくなってしまい、体に深刻な影響をあたえることがあります。

では、ストレートネックで起こる症状や原因、そしてシンプルな治し方について詳しくみていくことにしましょう。

ストレートネックとはどんな状態?

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冒頭でも述べたように、私たちの首は衝撃から頭を守るように緩やかなS字に曲がっています。また、5〜10kgとも言われる頭をS字の曲線によって、首から下に負担がかからないようにしています。

ストレートネックとはその名の通り、首の骨のS字がなくなり、真っ直ぐになっている状態です。また、伴って首から下、背骨のS字も真っ直ぐとなり、体に衝撃が伝わりやすい状態になっている人も多いです。

ストレートネックの人の体を横から見ると、頭が突き出て、肩が後方へ下がっていることがわかります。要するに姿勢が悪い人。このような人はかなりの負担が体にかかっていることでしょう。

ストレートネックの症状とは?

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ストレートネックの状態の人に起こる症状は多岐に渡ります。骨や筋肉に関する症状から、全く関係がないように思える症状まで。具体的には以下のことがあげられます。

肩こり

体の歪みによって不自然に筋肉に力が加わると、当然ですが筋肉は緊張してしまいます。その結果、肩こりを始めとする筋肉のこりを発症します。ストレートネックの代表的な症状といえるでしょう。

首のS字が失われ、頭の重さを首で支えられなくなると、その負担は肩にきます。肩の筋肉は頭の重さを支えようとしますが、常に緊張した状態になり、筋肉がこってしまうのです。

立った状態、もしくは座った状態では常に頭は肩より上にあります。S字が失われた状態が続く限り、肩に負担がかかっていると考えられます。慢性的な肩こりに悩んでいる人はもしかしたらストレートネックかもしれません。

頭痛

肩こりは頭痛の原因になります。というのも、肩の筋肉がこってしまうと血液の流れが悪くなり、伴って頭への血液量が減ってしまうからです。脳は少なくなった血液量を血圧をあげることで補おうとしますが、その時に頭痛を感じてしまいます。

また、単純に首で緩和されるはずの衝撃がそのまま頭に伝わってしまうために頭痛が起こる、ということもあります。この状態が毎日続くものですから、症状を容易に発症してしまうでしょう。

首の痛み

ストレートネックによって、首には負担がかかり続けます。首の筋肉はコリ、ちょっとした動作でも首に痛みが走ります。症状が進行すると首を回すことも難しくなり、日常動作に影響を与えることがあります。

めまいやふらつき

肩や首がこることで脳への血流が不足すると、めまいやふらつきを感じます。それは椅子から急に立ち上がったときなど、急に体位が変わるときなどに頻発します。

四肢のしびれ

首に負担がかかり、血流が阻害されることで神経にも影響を与えることがあります。それは四肢のしびれとして症状があらわれます。他の症状と一緒にしびれが出るようであれば注意が必要でしょう。

ストレートネックの悪化

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肩や首のこり、頭痛。現代人にはとても多いように思えるこれら症状が進行すると、その部位だけでは収まらない症状を発症します。具体的には以下の症状があげられます。

うつ

慢性的な肩こりや首こりは、いつも患者さんを苦しめることになります。座っているとき、歩いてるとき。いつも痛みが走るものですから、精神的な負担になります。ストレートネックは精神的な負担を招きます。気分の落ち込みや、物事のやる気が起きないといった日常生活に大きな悪影響を与えることがあるのですね。

また、ストレートネックでは単純に脳への血流量が減っています。これがうつ病と関係があるともいわれています。血流量が減るということは、脳の機能が低下することと同じだからです。

うつ病患者には姿勢が悪い人が多い、という調査結果もあるように、ストレートネック、はたまた姿勢の悪さは心の状態にも影響を与えることがあるのです。

自律神経失調症

私たちの体には生命維持を司る自律神経が張り巡らされています。自律神経は体の興奮や鎮静を行い、恒常性を保つという役割を持っています。

ストレートネックを発症すると自律神経の働きを阻害してしまう自律神経失調症を発症してしまうケースがあります。そして、生活に悪影響を与えてしまうことがあります。

具体的には頭痛、耳の不調、慢性疲労、動機、四肢のしびれ、ほてり、不安、不眠などがあります。症状は全身に起こり、伴って精神的にかなり大きな負担を招きます。

「姿勢が悪い」は深刻な問題

体の姿勢は動作をする際、最も効率良く動くように作られています。これは人の進化の過程で環境にうまく適応した結果といえるでしょう。

しかし、姿勢が悪くなると脳の働きはもとより、その影響は全身へ渡ります。不自然な場所に不自然な力が加わる。この状態が続けば、症状は悪化していくでしょう。

それは仕事や日常の雑事といったことに影響を及ぼし始めます。仕事には集中することができず、家事もやる気が起きない。そんなこともあるからです。

その原因はシンプルに姿勢が悪い、ということがあるのです。人間関係や仕事が忙しいといったストレスではなく、単に姿勢が悪い。些細なことで人の体は不調になってしまうのです。

ストレートネックの原因とは?

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ストレートネックの原因は姿勢の悪さです。それは具体的に言うなら、頭が前に突き出し、肩が後ろに下がる。つまり猫背が常態化していることが原因としてあげられます。

このような猫背は長時間のパソコンの使用が引き金となっているといわれています。パソコンの画面を見るために頭が突き出て、肩が後ろに下がっている姿勢。これがストレートネックの原因になります。

また、パソコン以外にもスマートフォンの使用がストレートネックの原因になるといわれています。画面を覗き込む際、姿勢が大きく変形してしまうことが症状を招く原因になります。

スマートフォンの普及により、ストレートネックはあらゆる世代に発症するようになったといわれています。特に10代の若い世代にも姿勢が悪いことで起こる頭痛や肩こりが増えているといいます。

スマートフォンの使用。これは友人関係をつなぎとめておくためにもある意味必要な行為ですが、体には知らず知らずの内に多大な影響を与えていることがあるのです。

意外な人も発症する?

このようなパソコンやスマートフォンを長時間する人にストレートネックはみられます。しかし、一方で意外という人にも症状がみられることがあります。それはバレリーナや社交ダンスをしている人です。

このような姿勢第一で踊る人は、背筋が伸びるよう姿勢を意識します。すると本来S字に湾曲している背骨が真っ直ぐになっていきます。これをストレートバックといいます。

このストレートバックの状態が続くと、伴って首の骨も真っ直ぐとなり、ストレートネックになるといわれています。姿勢を良くしすぎることもまた症状を招いてしまうのです。

こんな人は注意!

自分の首がストレートネックかどうか、というのは検査をしなければわかりません。しかし、簡単なチェックをすることで、わかります。以下の項目に該当する人は注意が必要です。

  • 猫背気味である
  • 長時間のデスクワークが日常化している
  • 肩こりがひどい
  • 首こりがひどい
  • 肩の高さが違う
  • 手の長さが違う
  • 椅子に座ると首や頭に痛みが走る

肩こりや首こりに悩んでいる人が多いと思いますが、その原因はやはり姿勢の悪さから来ています。特に長時間のデスクワークが代表的でしょう。頭が前に突き出る状態は体にとってかなり大きな負担を与えてしまうのです。

ストレートネックの改善法

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では、実際にストレートネックになっているとき、どのように改善していけばいいのでしょうか?具体的には以下の方法が挙げられます。

体操をする

まず即効性のある改善法として体操があります。肩・首のこりをほぐす効果。そして、継続的に行うことで姿勢を改善する効果が期待できます。方法は以下の通りです。

  1. 肩幅に足を開き、立ちます。
  2. 手を後ろで組みます。
  3. 胸を開きながら頭を後ろに下げます。
  4. ゆっくりと元の状態に戻ります。

シンプルな体操ですが、ストレートネックに効果的です。もちろん、首が痛かったり、不調があるようであれば、無理のないようにしてください。首を痛めることもあるので要注意です。

運動

適度な運動は体の姿勢を矯正する効果が期待できます。特に背骨や首は体の中心を走っているので、運動によってきちんとした形へ戻すことができるでしょう。

運動でオススメなのがウォーキング。背筋を伸ばし、視線はやや遠くに置く。胸を開いて、腕を振るよう意識すると、ストレートネックを改善することができるでしょう。

一方で姿勢が悪いままウォーキングをしてしまうと逆効果です。足から伝わる衝撃がそのまま頭や肩に伝わってしまうので要注意です。ウォーキング中はとにかく姿勢に意識を払うようにしましょう。

就寝時にバスタオルを使う

就寝の際、首にバスタオルを敷くことでストレートネックを改善することができます。バスタオルで丁度良い高さを首に与えることで症状を改善していきます。

この時、バスタオルの高さは痛みのない範囲で行ってください。痛みがあると症状がより悪化することもあるので要注意です。1ヶ月程度続けると症状の改善を実感することができるでしょう。

病院へ行く

自身での改善が難しい場合は病院へ行くことをオススメします。レントゲン撮影を行い、現在の体の状態を詳しく調べ、治療を行なっていきます。

生活習慣を正す

ストレートネックの原因は生活習慣にあります。特にパソコンやスマートフォンの長時間使用による悪い姿勢の維持。これを正してあげることが症状を改善する第一歩です。

例えば仕事中のデスクワークであれば、適度に休憩を取り体操をする。時々姿勢を直してあげるなどがあげられます。これを意識するだけでも症状は大きく改善されていきます。

スマートフォンを長時間使用するようであれば、時間を決めてそれ以外は使わないようにするというのも1つの手です。もしくは、楽な姿勢でスマートフォンを操作するというのも姿勢を正しくするために必要でしょう。

体の歪みは全て繋がっている

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ストレートネックはいわば首の歪みです。通常であればS字の状態が真っ直ぐになってしまっている。このために体には様々な症状を発症してしまいます。

一方で体はそのバランスを取ろうとして、他の部位を変形させてしまうことがあります。ストレートネックの方には外反母趾や扁平足といった足に変形がある人も多いといいます。その他、骨盤や股関節が歪んでいることもあります。

意外と思われるのが歯並び。歯もまた体の歪みを調整しています。歯並びが良い人ほど姿勢が良いイメージはありませんか。反対に姿勢が悪いと、歯並びも悪くなります。

どこかに歪みや痛みがあるとき、そこに原因がないこともあります。首の痛みは実は歩き方がおかしいからということもあるのですね。この場合は股関節に異常があることが多いです。

体のどこかにこりや不調を感じる。このようなときは、その部位だけではなく、体全体を総合的に見てみてください。体の歪みは全身に影響を及ぼしてしまうのです。

体が痛い状態を維持しない

継続的な痛みを無視し続ける結果、ストレートネックは発症します。姿勢が悪く、痛みが出ているのにその状態のままでいてしまう。それが毎日続けば首の骨も変形してしまうのです。

ストレートネックを予防するために大切なのは、時々姿勢を変えてあげること。特に痛みがで始めた時に変えてあげることが症状を最小限に抑えるポイントです。

例えばデスクワークをしていて、肩に痛みが出だした時、少しストレッチをしてみてください。そうすると筋肉が緊張する前にほぐされるので、こりを事前に予防することができます。

反対に常に悪い姿勢でいることは、体によくありません。筋肉の緊張、血行不良。そして骨の変形。これは日常生活の悪い姿勢から作られるのです。

首や肩、頭が痛いと言うのは姿勢が悪いということ。痛みを感じた時点で改善すれば、症状がそれ以上悪くなることはありません。すぐさま対応することが大切です。

姿勢が決める体の健康状態

ストレートネックを始めとする体の姿勢の不調は、首だけに留まらないというお話をしました。それはうつや自律神経の失調。これらは普段の生活を脅かす症状を招くことがあります。たかが姿勢ですが、その姿勢によって生活が暗く、重いものになることもあるのです。

一方で今の体に不調があるとき、姿勢を正すことで快方に向かうこともあります。少し背筋を伸ばしてみたり、仕事の合間にストレッチをしてみたり。とても小さな意識ですが、体の調子はこんなことで治ることもあるのです。

どんな症状や病気も、日常の小さなことの積み重ねによって形成されます。ストレートネックに関していえば、ただただ悪い姿勢をし続けてしまった結果ということができるでしょう。

これを治すためにはそうなるまでにかかった時間と同じ時間をかけるしかありません。特に首の骨はとても重要な部位ですから、身長にゆっくりと治療をしていく必要があるでしょう。

まずは日常生活の中で姿勢を良くするよう意識してみる。そして、徐々にできることを増やしていく。運動でもストレッチでも、続けることが症状改善に必要なことなのです。

まとめ

ストレートネックは知らず知らずのうちに発症してしまうことがあります。それは普段意識しない、悪い姿勢の積み重ねが原因です。気がついたらストレートネックになってしまっていた。そうなることもあるのです。

しかし、ストレートネックになるまでの過程の中で、体から必ずサインが出ています。それは慢性的な肩こり、頭痛などがあげられるでしょう。疲れてもいないのにこれら症状がするようであれば、首に負担がかかっているかもしれません。

肩こりも頭痛も原因があって発症しています。そして、それは肩や首周辺に過度な力が加わっていることが原因です。更に言えば、頭が前のめりになるような姿勢でデスクワークを長時間していることが原因として多いでしょう。

誰しも肩こり・首こりの悩みを持っているかもしれません。それらを放置してしまうとストレートネックへと進行し、さらに症状が悪化することもあるでしょう。

普段から姿勢を正すこと。肩がこったら簡単なストレッチをすること。運動をすること。これらを意識すればストレートネックを改善・予防することができるでしょう。

  
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