肺活量を鍛える方法を紹介!道具は必要なの?

肺活量を鍛えていますか? 足や腕はしっかりトレーニングしていても、呼吸や肺のことは忘れられがちです。でも『生きる』は『息する』であると言う人がいるくらい、肺活量は健康を左右します。

また、肺活量を鍛えると、美声になりますよ。いいことづくしの肺活量アップ。1日5分、家でも職場でもできる、簡単なトレーニングをお教えします。

肺について

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肺活量の話の前に、まず肺について簡単に説明します。

肺は、呼吸という運動によって口と鼻から空気を取り入れて溜めておく臓器です。肺には極細の血管が無数に通っていて、肺にたまった空気の中の酸素を血液に送り込みます。

それと同時に、肺は血液が体内の隅々から集めてきた二酸化炭素を取り出します。そして、その二酸化炭素を再び呼吸の運動によって口と鼻から体外に吐き出します。

呼吸を生み出す力

心臓は筋肉でできています。筋肉を縮めたり膨らませたりすることで、血液を心臓内に取り入れたり、血管に送り出したりしています。

肺は空気を取り入れたり送り出したりしていますが、肺自体に筋肉はついていません。筋肉はついていないのに、肺は縮んだり膨らんだりするのです。

それは、肺を取り巻くそのほかの臓器が、縮んだり膨らんだりするからです。そのことで、肺が収まっている空間が小さくなったり大きくなったりすることで、それに圧されたり引っ張られたりして、肺が縮んだり膨らんだりするのです。

鍛えるメリット

筋肉をもつ臓器や器官は、筋肉に負荷をかけることで鍛えられます。例えば、腕の力を増やしたい人は、腕立て伏せをしますよね。その運動は筋肉に負荷をかけます。それで腕の筋肉に、強い力が蓄えられるのです。

肺活量を鍛えるには、できるだけ多くの空気を吸い、できるだけ多くの空気を吐き出す練習をします。

肺活量を鍛えるメリットは、たくさんあります。まず「健康になるスタート地点」に立てることです。

なにしろ、酸素という人間の活動に必要不可欠な要素を、大量に取り入れることができるようになるのですから、活動的になるわけです。また、二酸化炭素という老廃物を確実に体外に出すので、体のダメージを減らせます。

まさに「生きる」=「息する」ですね。

声がキレイに

肺活量を鍛えると、美声になります。というのも、肺活量のトレーニングをすると、歌うときの基本である腹式呼吸が身につくからです。「キレイな声」は、なにも「かわいらしい声」とか「どっしりした声」だけではありません。「声量」も「キレイな声」には重要です。

その声量は、肺活量が大きいほど有利と言われています。

肺活量を鍛えるメリットはまだあります。長いセリフが言えることです。「役者じゃあるまいし、そんなにメリットは感じないなあ」なんて思わないでください。流暢に喋ることができると、ビジネスシーンで大きな武器になります。

このように、肺活量を向上させると、プライベートでも、いろんな人に好印象を与えることができます。

肺活量の鍛え方

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肺活量のトレーニングは、誰でも簡単に行えます。しかも、効果が目に見えるので、達成感が得られやすいのです。どこでも、空き時間を使ってできるので、ぜひ実践してみてください。

ペットボトルトレーニング

まずは、ペットボトルを使ったトレーニングを紹介します。

最初は軽くて軟らかい素材でできた、500mlのペットボトルがいいでしょう。ミネラルウォーターのペットボトルは、軽くて軟らかいものが多いです。

空のペットボトルを口にくわえ、ペットボトルの中の空気を思い切り吸い込んでください。いきなり潰すことは難しいかもしれませんが、「べこっ」となっただけでもOKです。

次に潰れたペットボトルを再び口にくわえ、今度は肺の中の空気でペットボトルを膨らませてください。

簡単にできるようになったら、硬い素材のペットボトルにしたりペットボトルの容量を大きいものにすると、レベルアップできます。

紙1枚で行うトレーニング

次のトレーニングは、もっと簡単です。紙1枚でできるのです。これも最初は簡単な紙から始めましょう。買い物したときにもらえるレシートがいいですよ。

まず、選んだ紙を手で持ち、壁に押し当てます。紙に息を強く吹きかけると同時に、手を離します。息を吹きかけている間は、紙は壁に張り付いたままですが、息が弱くなると次第に下にずれていき、息が続かなくなると、紙は床に落ちます。

「簡単」とはいえ、初めての方は、レシートでも結構きついですよ。このトレーニングは、長く息をすることを意識しましょう。ですので、すぐに重い紙にステップアップするのではなく、できるだけ長時間、レシートを壁に貼り付けることに挑戦しましょう。

呼吸によるトレーニング

退屈な会議のときにおすすめしたいのが、呼吸による肺活量トレーニングです。これは、道具を一切使いません。

まずは大きく息を吸い込みます。一気に吸い込むのではなく、できるだけ長い時間をかけてください。「もう吸えない!」と思ったときからの「吸い込み」が重要です。

そして「本当の限界」を迎えたら、そこで5秒~10秒我慢してください。かなりつらいはずです。

そして、ゆっくり吐いてください。このときのコツは、「肺の中のすべての空気」を吐き出すイメージです。このときも「もう吐き出せない!」と思ってからの「吐き出し」が、肺活量を鍛えます。周囲の人に気付かれないくらい、静かに吐き出してください。

マラソン、水泳、ヨガなどの運動

マラソンや水泳は、そもそも多くの酸素を必要とするので、自然と肺が活発に動きます。しかも他のスポーツに比べて、長い時間行うので、肺活量の訓練にはもってこいです。

また、ヨガは呼吸を整えるトレーニングも行うので、肺活量が鍛えられるそうです。

肺活量とは

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肺活量は空気を最大限に吸い込んだ後に、最大限吐き出す空気の量のことをいいます。肺活量を量る機器のことを「スパイロメーター」といいます。健康診断などで使ったことがある方も多いと思います。

大きければ大きいほど

そうなんです、健康診断のメニューにあるくらいなので、肺活量は健康のバロメーターのひとつなのです。肺活量は一般的に「大きければ大きいほどよい」と考えてよいでしょう。肺活量が標準より少ないと、医師は「病気」を疑います。

その病名は、「気管支炎」「肺炎」「胸膜炎」「気胸」「慢性閉塞性肺疾患」そして「肺がん」です。「肺活量が小さい=これらの病気」というわけではありませんが、これらの病気の症状のひとつとして、肺活量の減少がみられるのです。肺がんについては、肺がんの初期症状をチェック!咳や背中の痛みに要注意!の記事を読んでみてください。

標準の肺活量は、成人男性は3000~4000ml、成人女性は2000~3000mlと言われています。高級セダンの排気量ぐらいですね。そういえば自動車も、排気量が大きい車ほど、高級になりますね。

酸素摂取量とは

酸素摂取量は、血液が1分間で取り込む酸素の量のことをいいます。酸素は人間の活動に欠かせません。細胞が動くには、酸素が必要なのです。

どうやって、多くの酸素を血液に送り込んだらいいのでしょうか。それもやはり、肺活量を鍛えるといいんです。つまり、肺が多くの酸素で満たされれば、それだけ多くの酸素が血液に入っていくのです。

ガス交換率について

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酸素摂取量を増やす方法がもうひとつあります。それは、ガス交換率を上げることです。

肺は、体内のすべての細胞が吐き出した「二酸化炭素というガス」を集めて外に出し、口と鼻から取り入れた「酸素というガス」を細胞に送り込む仕事をしています。

そうなんです、肺は、「二酸化炭素というガス」と「酸素というガス」を交換しているのです。それが「ガス交換」です。全身の血管は「分厚い壁」でできていますが、肺の中の血管だけ「薄い膜」でできています。どれくらい薄いかというと、「液体」は通過せず、「ガス」だけを通すほど薄いのです。

お分かりですか。すごく「繊細な素材」なのです。煙草は、この「繊細な素材」を壊してしまうのです。だから煙草を吸うと、肺が壊れ、最悪、肺がんを引き起こすのです。

まとめ

今回は肺活量を鍛える内容についてでした。

肺活量を鍛えると健康にも良いですし、様々なメリットがあります。あまり肺活量を意識していない人も多いですが、鍛えると本当に気持ちよく生活することが出来ます。

呼吸のトレーニングなどは、用意がなくても出来るので、暇な時間に積極的に取り入れて健康になることを意識しましょう。

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