にんにくで下痢が起きる原因とは？成分や食べ方を紹介！

滋養強壮で知られるニンニクですが、食べ過ぎると非常に厄介なことになるかもしれません。午後、仕事の休憩時に同僚とラーメンを食べに行き、好みでニンニクを入れて口が臭くなっちゃった、なんてことではなくて、単純にお腹を壊してしまう場合があります。

その原因がなんなのか、また２片の生ニンニクを摂取することの恐怖！　あなたにお伝えしたいと思います。そして今までお腹を壊してきた人が、けれどニンニクが好きな人が、どうすればでニンニクを食べても腹を壊すことが少なくなるか、ここにはその適量や加熱調理の重要性なども書いていきます。

興味のある方はぜひお読みになってください。

この記事の目次

1 ニンニクの力について
2 ニンニクで下痢が起きる？
3 ニンニクを心から美味しく食べる工夫
4 まとめ

ニンニクの力について

ニンニクはあらゆる料理のスパイスとして加えられたり、油に香りをつける料理の潤滑油になったり、その香ばしい香りからお菓子の味になったり。ニンニクは玉ねぎと違い、それひとつでも食べ物として非常に自立した存在であるといえます。

けれど、ニンニクのあの匂いが苦手な方もいると思います。最後にはほとんどニンニク独特の香りがしないニンニクについてもご紹介させていただきますので、ぜひ目を通してください。

ニンニクが好きな方も、苦手な方も、適度にそれを体に取り入れることは非常に良いことです。それだけニンニクには私たちの体を健康にしていく力を秘めているのです。

ニンニクがどのような成分があり、私たちにどういった効能を与えてくれているのでしょうか。

アリインって？

アリインというのは、生のニンニクに含まれる主成分です。無臭です。

しかし、ニンニクをすりつぶしたり、刻んだりするとアリインと酵素アリナーゼが化合し、アリシンになります。

ニンニクの匂いや効能は、このアリインが変化することによってもたらされるのです。

そしてアリインには男性ホルモンを増やす働きがあると言われております。これは玉ねぎのなかに含まれているアリインで研究されていました。

アリシン

ニンニクのあの香ばしい香りはこのアリシンから出ています。ニンニクだけではなく、玉ねぎやネギ、ゆり科の食材にも含まれています。けれど、そのなかでもアリシンが多く含まれているのが、ニンニクであり、私たちはそのアリシンが多分に含まれていることから、ニンニクを愛しているのです。

アリシンの効能

脳梗塞の予防
コレステロールを酸化させる力

などがあります。生活習慣病の改善に役立てることができます。

あの強力な香りは、外敵から身を守るために発せられる匂いなのですが、私たちにとってその香りは食欲をそそるものであったり、性欲を高めるものでもあるのです。

その成分が私たちにもたらす良い影響からサプリメントも出ているようです。

アリシンはアリインと酵素アリナーゼによって生み出される化合物です。それは調理などぜずとも勝手に分解され、また加熱調理などを行えばすぐに成分は変わってしまいます。

揚げニンニクなどは、アリシンが分解されにくいと言われております。

スコルジン

ニンニクにはさまざまな成分が含まれております。それにニンニクの成分はすり潰すことである成分と成分が化合したり、時間が経つと酸化したりしてまた別の成分になります。それがニンニクに数多くの効能が含まれている理由なのです。ニンニクの魅力はここにあるのではないでしょうか。

ニンニクに含まれる数多くの成分にスコルジン、というものがあります。それは0.03パーセントと微量ながらニンニクには含まれており、これが、ニンニクによる効能の一端を担っております。そのスコルジンの効能をご覧下さい。

スコルジンの効果

血液がさらさらになる。
動脈硬化、脳梗塞、脳梗塞、心筋梗塞、などの重病を予防する働き。
コレステロール低下の促進。
疲労回復
冷え性の防止

などなど、多くの効能がスコルジンには期待できるのですが、その備蓄されている成分の少さからあまり効果はないのではないか、という声もあります。しかしこのスコルジンが多く含まれているニンニクについて後述させていただきます。

ジアリルトリスルフィド

このジアリルトリスルフィドが、近年注目されている成分です。なぜなら、この成分にはガン細胞を抑制し、すでにある細胞を正常に働くよう導く力を持っているのです。

この成分は、生のニンニクに含まれている主成分のアリインが変化してできます。また切ったり、刻んだり、潰したりしてできたアリシンを、加熱したりするとこのジアリルトリスルフィドが出てきます。

この成分を使用してガンの発生を抑える研究が世界的に話題にもなっています。その理由は、ガンに使用する抗がん剤にはどうしても副作用が伴うのですが、もしこのジアリルトリスルフィドをガンの治療に有効に活用することができれば、患者は負担なくガンの治療に専念することができるからです。

ニンニクで下痢が起きる？

いよいよニンニクが、腹痛をもたらすことについてお話させていただきます。

適量を口にするぶんには非常に体にいい食べ物ですが、食べ過ぎることよって、にんにくに含まれているどの成分が体に悪影響を及ぼしているのでしょうか。またニンニクを食べすぎることによって起こる原因、またそれに伴う病気についてご紹介させていただきます。

下痢の原因

下痢の原因になる主成分はアリシンといえます。この成分は前述したようにニンニクの香ばしい香りのもとです。ただほかにも、強力な殺菌作用もあります。

それは、カビや微生物、細菌などを殺菌する力があるのですが、腸内に必要な大腸菌などをも殺してしまうため、それらが原因で下痢を起こしてしまうのです。

ラーメンや焼肉などを食べてお腹を壊す方がいらっしゃると思いますが、その原因は料理に含まれているニンニク（アリシンの影響）が原因なのです。

ニンニクによる危険

ニンニクでお腹を壊す心配をされてる方が読んでくれていると思います。けれどあなたが考えている以上にニンニクは過剰に摂取すると危険なのです。適度な量は口にしたものに多くの良いことをもたらしてくれますが、食べ過ぎてしまうとその効果が強く出すぎてしまい、体に悪影響をもたらすのです。

ニンニクによる悪影響

・胃腸障害

生にんにくを食べると、にんにくに含まれている成分が反応し、悪玉菌だけでなく善玉菌をも殺菌してしまいます。これが腹痛の原因です。ときには胃痛としても症状が現れ、空腹時に生にんにくを食べると胃壁を傷つけてしまうことがあるのです。

・便秘と下痢

腸内に必要なビフィズス菌などの善玉菌がにんにく成分により破壊されると、消化や吸収がうまくできなくなり、便秘や下痢になる原因になります。

・ビタミンが欠乏する

腸内にはさまざまな良質な菌がありますが、そのなかにもビタミンを生成する菌がおります。

ビタミン生産菌というもので、これもにんにくを食べ過ぎるとその成分によりビタミン生産菌を殺してしまうのです。するとビタミン欠乏症になることがあります。

とくにビタミンＢ２が体内に少なくなり、舌炎や口内炎、皮膚炎などの症状が出てくることがあるのです。

・貧血

ニンニクの効能には血液をさらさらにする力があります。それはとても体にいいことですが、摂取しすぎると血中のヘモグロビンが減少し、酸素を体に取り込む力が弱くなります。

これが貧血の原因なのです。

・アレルギー

ニンニクに含まれるジアリルトリスルフィドには、アリシンが変化したものなのですが、こちらもときに体に悪影響を及ぼします。

ニンニクを扱う仕事をされているかたなどによく見られるのですが、アレルギーを引き起こすことがあります。

ニンニクを心から美味しく食べる工夫

ニンニクの摂取のしすぎは体に悪影響を及ぼします。けれど、あれほど料理に一味を加える食材は他にないですよね。

生で食べても美味しいですし、居酒屋によくある揚げニンニクも美味しいですし、オリーブオイルを散らしたアルミのフライパンにすこし刻んだニンニクを入れるとパスタの味も引き立ちます。ニンニクはときに辛く、ときに甘く、芳醇な香りを私たちに届けてくれます。

ニンニクはもう食べないでおこう、とはならず、かれらとうまく付き合う方法をお答えさせていただきます。

ニンニクは適量

ニンニクの摂取量とはなんぞや！と思われるかたがいると思いますが、その効能のあまりの高さから一日の摂取していい量というものがある程度基準化されております。

成人男性であれば、生にんにくの場合１片が適量だといわれています。

にんにくはだいたい６から８片ついています。小さなものであれば２片、大きなものであれば１片程度が目安になります。

加熱調理

火を通したニンニクですと、だいたい２片から３片が１日に摂取しても大丈夫な量になります。しかし子供が食べる量は、大人が食べられる量の半分、と覚えておいてください。

食べ過ぎず、適度な量を心がけますと体にとって非常に良い食べ物なのです。

無臭ニンニクの存在

皆さんは無臭ニンニクをご存知ですか。それは通常のニンニクの６倍大きく、匂いが１４分の１、という驚異のニンニクなのです。ラーメンや焼肉などときに大活躍するニンニクですが、これはほとんど匂いが気になりません。食べすぎに注意、ということに変わりはないのですが、アリシンがほとんどはいっていないため、無臭に近いのです。

それにスコルジンが通常の二倍ほど入っているため、ニンニクを少量食べるだけで十分に効果が期待できます。ニンニクのあの強い香りが苦手な方でも、ニンニクの効能を受けることは可能なのです。