適応障害は甘えなの?症状や治療方法を紹介!

適応障害は甘えではありません。「適応障害で休むなんて甘えと言われた。こんなに頑張っているのに。」「適応障害から復職したけどまた症状が悪化してしまった。」「また迷惑をかけてしまった。」 適応障害になってしまう人はこんな風に自分を責めてしまいがちです。

周りからの理解が得られず苦しんでしまいます。適応障害とはどんな病気か、どのように付き合っていけばいいのか、対策と方法を見ていきましょう。

適応障害とは

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適応障害は、ある状況やストレスと感じる場面に出くわすと、とてもつらく苦しいと感じ、情緒や行動に異変をきたしてしまう症状です。個人差やストレスへの耐性によっても症状は違いますが、社会生活に適応できなくなってしまうことが問題です。

原因となる状況は特定しやすく、そのストレスから離れることで症状は消失します。日常生活や職場、ショックな出来事などきっかけもさまざまです。

症状があらわれてくるまで約1か月、ストレスから離れて6か月程度で症状は終わるといわれています。ただし、慢性的にストレスを受け続けていれば、症状も続きます。急性ストレス障害や心的外傷後ストレス障害(PTSD)も適応障害として扱われるようになりました。

適応障害の症状

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過度なストレスを感じ、不安や憂うつな気分な気分になります。緊張、動悸、汗をかく、めまいなどがあらわれ、それによって失敗してしまうことで自分を責めてしまう人もいます。

休日は気持ちが楽になり、好きなことをすることができることもあります。うつ病との違いはこの点にあります。うつ病は環境が変わっても慢性的に憂うつ、無気力といった症状が続きます。

強いストレスは自律神経失を狂わせ、さまざまな症状を引き起こします。自律神経調症や心身症とよばれ、下記のようなものがあります。

体の症状

動悸、息苦しい、吐き気、下痢、頭痛、多汗、拒食・過食などが現れます。

行動的な症状

遅刻、素行が悪くなる、喧嘩、破壊行為、法律やルールを破る、無断欠勤、暴れる、万引きなどが現れます。

情緒的な症状

心配、不安、憂うつ、怒りやイライラ、泣く、大声を出す、引きこもり、自殺願望などが現れます。

その他の症状

夜尿、指しゃぶり、不眠、悪夢、学力低下、休職・退職、離婚などが現れます、

適応障害の原因

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適応障害の原因はある特定の状況が強いストレスとなっていて、本人もそれがわかっているため、特定は早いです。その原因を取り除くことが回復への近道です。

しかし、放っておくとうつ病へ移行することがあります。病院での診察やカウンセリングを受けることが大切です。

環境のストレス

転職、結婚・離婚、病気、引っ越しなど、環境の変化についていけないことがストレスになってしまうことがあります。

職場でのストレス

パワハラ、セクハラ、モラハラ、ノルマ、プレッシャー、過労、長く不規則な勤務時間、職場の人間関係など原因となることはさまざまあります。

会社に行くことが嫌で通勤や人ごみ、満員電車などに恐怖を感じてしまうこともあります。

学校でのストレス

引きこもりや不登校、いじめ、友人関係、先生との関係、成績や学習へのプレッシャーなどに耐え難い苦痛やストレスを感じてしまうことがあります。

適応障害は甘えなのか?

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適応障害は過度なストレスによって自律神経を失調したり、脳の機能が低下し、それがさまざまな症状となってあらわれます。日常生活に大きな支障をきたし、病院での治療が必要で、場合によっては入院するケースもあります。

「甘え」という言葉では済ませられない病気です。誰にでも起こりうる可能性があり、決して他人事ではありません。

・相談しよう

本人は頑張っているのですが、周りの人にとっては「遅刻もして、仕事もできない」というように見えるかもしれません。病気のことを打ち明けていないのなら、ストレスが原因になっているとは気付きにくいでしょう。適応障害の人は病気を内緒にしている人が少なくありません。持病を告白することは勇気がいることですが、周りの人はなぜ仕事がうまくいかないのかわからないので、誤解を生んでしまうのです。

打ち明けることができる人がいれば、きちんと話をしておき、やる気や改善する意思があることを伝えておきましょう。味方になってくれる人がいるだけで気持ちも楽になります。働きやすい環境づくりに協力してもらえるかもしれません。そして病院に行ってきちんと診察を受けて治療してもらう必要があります。

・理解を得よう

今すぐにはできなくても、よくなるために治療や努力をしているとわかってもらえれば、適応障害が甘えではないと理解してもらえるのではないでしょうか。

それでも不当な扱いを受けるというのであれば、ムリをして職場にしがみつく必要はありません。自分を大切にすることを最優先にしてください。

適応障害になりやすい人

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適応障害になりやすい人は、性格や考え方がストレスを抱えすぎてしまうタイプと、環境が合わないことによるタイプがあります。

性格のタイプ

・まじめで責任感が強い、こだわりがある、心配性、ネガディブ、完璧主義

このような性格の人はストレスに真っ向面からぶつかっていってしまいます。上手にできない、完璧にできない、まあいいかと自分を許すことができず、ストレスとなってしまいます。

周りの習慣や環境、対人関係などに、なじめなかったり上手くいかないことなどを気にし過ぎてしまう人もいます。心からの危険信号と受け止めて、環境を改善することを考えましょう。

適応障害の対策

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適応障害は原因のストレスを取り除くことが大切です。

ストレスを解消する

仕事を休む、学校を休む、いやなことはしない。これも一つのストレス解消法です。ただし、休みグセがつくと、かえって復帰がつらくなるというケースもあるので、緊急避難的に考えておくといいかもしれません。

人に話を聞いてもらったり、家族に協力してもらうなど、なるべく早めに相談できる人に手を差し伸べてもらいましょう。相談相手は第三者がいいこともあるので、専門家の医師やカウンセラーとじっくり話し合うことも有効です。

ストレスの適応力、ストレス耐性を高める

ストレスに対する受け止め方を変えるという方法です。何かに対してどうしても強いこだわりがあったり、失敗した自分が許せなかったり、完璧を求めすぎてしまうことはありませんか?

そんな時は、少しハードルを下げたり、小さなことでも出来たことを誉めてあげるようにします。そうすると、だんだん自信がついてきて、完璧じゃなくても大丈夫と思えるようになってきます。

適応障害を予防するために

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自律神経を整えて、ストレスに備えることが大切です。規則正しい生活を送るように心がけましょう。

生活習慣の改善

・早寝早起き

パソコンやスマホを見て夜遅くまで起きていることはありませんか?同じ時間に寝起きすることは生活のリズムを作り、自律神経を整えます。

・食生活の改善

暴飲暴食、ムリなダイエットは禁物です。栄養バランスの良い食事を心がけましょう。
ビタミンBはうなぎ、レバー、青魚などから、「ビタミンACE」を緑黄色野菜やフルーツから、カルシウムを大豆や海藻などから摂取するといいでしょう。

・運動

ストレッチや散歩などで楽しく体を動かしましょう。心地よい疲れは質の良い睡眠を誘い、気分転換にもなります。体力を維持することもとても大切です。

・リラックス

リラックスをしているということは、ストレスが和らいでいるということです。ゆっくりと湯船につかって体を温めたり、ヨガで心を落ちかせたり、マッサージをしてもらうといいでしょう。ウトウトと眠くなってきたらリラックスしてきたサインです。

病院へ行く

なるべく早期に専門医と相談をしておきましょう。我慢しすぎてつらくなる前に治してしまうと治療も楽です。病院では、カウンセリングやお薬を用いた治療をします。不安や睡眠、抗うつなどの症状に応じたお薬が使われます。

病院は精神科、心療内科、メンタルクリニックなどがあります。必要ならセカンドオピニオンを活用しましょう。最近は、電話やオンラインでできる匿名カウンセリングなどもあります。

まとめ

適応障害が甘えではないことについて考えてみましたがいかがでしたでしょうか。

適応障害は甘えではない。
適応障害は心のストレスから自律神経失調症や心身症を引き起こしている。
適応障害の症状は強いストレスを受けていることを知らせるサインです。
一人で抱え込まず、誰かに相談する。
バランスの良い食事や早寝早起きをこころがける。

適応障害はとても大きなストレスを抱えたことで、心も体も疲れてしまっている状態です。落ち込むこともあれば、涙が止まらないこともあるかもしれません。何をしていてもツラい、楽しいことが考えられない。そう思ったら、ゆっくり休むといいかもしれません。

同じように悩んでいる人はたくさんいて、また元気な生活に戻った人も同じくらいたくさんいます。時間が解決してくれることもあるので、焦らずストレスにうまく対処していきましょう。

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