乾皮症とは?症状・原因、治療法と予防法を知っておこう!

「再近、肌が乾燥してかゆい・・・」とか「皮脂の分泌量が減って、お肌が乾燥気味なの」という方、もしかすると、乾皮症かもしれません。

そのまま放置しておくと、お肌の手入れも大変、かゆみもおさまらなくなってしまいます。今日は、そんなあなたのために、乾皮症についてお話ししたいと思います。

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乾皮症とは

乾燥

乾皮症とは、別名皮脂欠乏症とも呼ばれています。お肌の乾燥が原因で発症する病気ですが、誰にでも発症する可能性があります。

乾皮症についてお話しする前に、まずは、皮膚と皮脂についてお話ししましょう。皮膚は、表皮、真皮、皮下組織の3層からなり、表皮は抵抗力があり、真皮は緻密な結合組織からなり、皮下組織はまばらな結合組織で脂肪を含んでいます。

では、皮脂について調べてみましょう。

皮脂

皮脂腺から分泌される反流動性の脂肪性物質で、皮膚・毛髪を滑らかにし、乾燥を防ぎ、防水に役立ち、細菌の侵入から皮膚を保護する。思春期に分泌が高まり性ホルモンの影響を受ける。

広辞苑 第五版 岩波書店

どうやら、皮膚の皮脂腺から出てくる脂肪物質で、皮膚や毛髪をツヤツヤにしてくれるようですね。また、お肌の乾燥を防ぎ、防水の役割も果たし、皮膚から細菌が侵入してくるのも防いでくれているようです。

思春期頃から、その分泌が高まることも一つの鍵ですね。

せっかくなので、英英辞典でも皮脂の定義を確認しておきましょう。「皮脂」では辞書に掲載されておらず、「皮脂の」という意味で掲載されています。

sebaceous adj.

Producing a substance like oil in the body:

(体内で、脂質のような物質を生成する)

OXFORD Advanced Learner’s

名詞にすると、「体内で生成される脂質のような物質」といったぐらいの意味でしょうか。そのままといえば、そのままですが、今回は英英辞典よりも広辞苑の方が詳細に記述されていますね。

ついでなので、マイペディアで皮脂が分泌される皮脂線について調べてみましょう。

皮脂腺

脂腺、毛包腺とも。哺乳類(ほにゅうるい)の皮膚腺の一種で、脂肪を分泌する。てのひら、足底を除く全身に分布し、脂肪酸やコレステロールを成分とする皮脂を分泌し、毛や皮膚を潤し、乾燥を防ぐ。口唇腺、外陰腺、肛門腺など、毛を伴わないものもある。腺体は真皮の中にあり、排出管は毛包に開口する。腺細胞の中に次第に脂肪がたまり、ついには細胞がこわれて分泌物となる。

マイペディア

皮脂は、脂肪酸やコレステロールなどを主成分として、皮脂腺から分泌されて、毛包を通じて、毛や皮膚に水分を補給して潤し、乾燥を防いでくれているんですね。

今日のテーマである乾皮症(皮脂欠乏症)は、ここがポイントなんです。

乾皮症とは、何らかの原因で、皮脂腺から分泌されるはずの皮脂が、きちんと分泌されなくなってしまった結果、発症する病気なのです。

乾皮症についてお話しする前に、まずは、皮膚のしくみについてお話ししましょう。

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皮膚のしくみ

成人スティル病

お肌の皮膚は、表皮、真皮、それから皮下組織の三つで成り立っています。

そのうち、健康な美肌に大切な役割を果たしているのは、表皮の働きと言われています。

表皮

表皮は、四層からなっており、表面から「角質層」、「顆粒層」、「有棘層」、「基底層」の順序で構成されています。(手のひらと足の裏は異なります)

  1. 角質層
  2. 顆粒層
  3. 有棘層
  4. 基底層

それでは、角質層から一つずつその仕組みをお話ししていきましょう。

角質層

角質層は、おもケラチンを主成分とする角質細胞と、セラミドを中心とした、角質細胞の間を埋めている細胞間脂質からできており、規則的に重なって10〜20%の水分を含んでいます。

外界からの刺激や異物の侵入を防ぎ、水分を保持するために、NMFという天然の保湿因子が存在しており、このNMFと細胞間脂質が交互に並んで角質層を埋めているので、水分の蒸発と外界からの異物の侵入を妨げてくれているのです。

顆粒層

前述の角質層とこの顆粒層は、二つ合わせて角化層(バリアゾーン)と呼ばれており、肌の表面を保護しています。また、顆粒層自体は、肌を紫外線から守る役割を果たしています。

有棘層

有棘層には、皮膚の各部位に栄養を補給するはたらきがあります。

基底層

基底層は、表皮細胞を生成する役割を果たしています。さらには、メラニン細胞を所有しており、メラニン色素も基底層で生成されています。

新しい細胞が、基底層で生成されると、少しずつ変化しながら、有棘層、顆粒層、角質層と、皮膚表面に向かって押し上げられていき、最終的には、垢となって剥がれ落ちていきます。

このように、基底層で生成された新しい細胞が古くなった細胞を押し上げて入れ替わることを新陳代謝と言います。

この新陳代謝は、通常30日間の周期と言われています。新陳代謝は、健康状態が良ければスムーズに行われますが、年齢を重ねるにつれてこの周期は遅くなっていきます。

また、1日24時間のサイクルでは、夜中12時から夜明けまでが肌の新陳代謝が最も活発となる時間帯です。つまり、徹夜や夜更かしなど不規則な生活は、健康な美肌には禁物なのです。

真皮

真皮の厚さは、約2mmあり、肌の硬さや柔らかさ、肌のハリ、肌の弾力は、この真皮で維持されています。

真皮は、皮膚の栄養を補給し、皮膚の働きのほとんどを司っているとても重要な役割を担っています。真皮には、コラーゲンやヒアルロン酸、エラスチンなどといったゲル状成分である美容成分が含まれています。

皮下組織

皮下組織は、多くの脂肪分を含んでいる組織です。外界からの刺激や衝撃などから、神経や血管、汗腺などを保護し、体温が発散しすぎないように調整してくれています。

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乾皮症の原因

乾燥肌

では、なぜ乾皮症にかかってしまうのでしょうか?

乾皮症の原因には、体外からの刺激による外的因子と体内の要因による内的因子があります。

  1. 体外からの刺激による外的因子によるもの
  2. 体内の要因による内的因子によるもの

体外からの刺激による外的因子によるもの

外界から刺激を受けて発症する乾皮症の原因には、いくつかあります。

例えば、まず、食事の後に食器を洗いますが、そのときに使用する洗剤による水分の蒸発や、看護師さんなどによく見られる薬剤を使用した手の頻繁な洗浄など、皮膚から潤いを奪ってしまうような洗剤や薬剤への接触が挙げられます。

清潔なのは、もちろん良いことではありますが、過剰な清潔は皮膚から大切な水分を奪ってしまうことになり、かえって皮膚には良くないのです。

また、新聞紙などの紙などで皮膚に過剰な物理的刺激を与えたり、皮膚から皮脂を吸い取ってしまうような物質に、過剰に触れてしまうのも原因の一つです。

さらには、冬などに良く見られる大気の乾燥など環境的要因もあります。

体内の要因による内的因子によるもの

体内の要因胃よる内的因子として、まず真っ先に挙げられるのは、加齢によるものでしょう。

人間は、年齢を重ねるとともに、ホルモン分泌量が減少していき、皮脂の分泌もそれに伴って減少していきます。

男性よりも女性の方が、比較的、早い時期に皮脂の分泌が減少すると言われています。

また、高齢者にこの病気が多いのは、このホルモン分泌量減少による皮脂分泌量の低下が原因となっていることが多いようです。

暴飲暴食などの食習慣も、その原因の一つです。適度な脂肪分の摂取は、皮脂の分泌に不可欠ですが、過剰な脂肪分の摂取、あるいは過少な脂肪分の摂取は、乾皮症の原因となることがあります。

生活習慣も、乾皮症に大きな影響を与える内的因子の一つです。皮膚のしくみでも触れたとおり、お肌の新陳代謝活動は夜の24時から翌朝にかけて最も活発な時間帯を迎えます。

したがって、夜更かしや徹夜など生活習慣が乱れていると、自然とお肌の新陳代謝にも悪影響を及ぼします。つまり、生活習慣が乱れていると、新陳代謝のサイクルが次第に狂っていってしまうんですね。

すると、皮脂だけではなく、セラミドなどの細胞間脂質の生成やNMFなどの天然保湿因子の分泌低下を招いてしまいます。

また、アレルギー体質の場合も、乾皮症を発症させてしまうこともあります。

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乾皮症の症状

かゆみ

さて、このへんで一度乾皮症の症状についてまとめてお話ししましょう。

乾皮症は、初期症状では、皮膚の表皮にある角質層と顆粒層が担っているバリア機能が損なわれてしまい、皮膚の表面が乾燥してカサカサになり、白い粉をふいたりするようになり、ひび割れて角質がはがれ落ちてくるような症状となります。

このとき、痛みやかゆみも多少あります。

中期以降の症状となると、皮膚が亀の甲羅のようにひび割れて赤くなり、強いかゆみを生じるようになります。

このかゆみがひどくなると、夜も眠れないほどかゆくなることもあるようです。

乾燥が進行していくと、乾燥性湿疹となり、さらに強いかゆみを伴うようになります。特に、大気が乾燥する秋から冬にかけて症状が発症し、真冬には症状が重症化します。この症状は、春先まで続くことも珍しくありません。

逆に、夏は、湿度が高く、汗をかきやすいので、症状が軽症化し、治癒することもあります。

ところで、前述のバリア機能が損なわれてしまった肌は、弱酸性に保たれているはずの皮膚のpHがアルカリ性になります。その結果、細菌が繁殖しやすい環境を作り出してしまい、細菌への感染リスクが高まります。

また、バリア機能が低下してしまうと、通常、角質層でブロックされているはずの物質が角質層を通り抜けていきます。その結果、髪や衣服が擦れるなどの軽い刺激で、皮膚にかゆみを感じるようになり、日頃から使用している化粧品の成分にまでかぶれてしまうなど、刺激に対して過剰に敏感になります。

これが、敏感肌と呼ばれる肌です。

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乾皮症の治療とその予防

クリーム

さて、それでは乾皮症の治療にはどうしたら良いのでしょうか?

  1. 保湿剤の使用
  2. 肌を清潔に
  3. 部屋の乾燥に注意
  4. 皮膚を掻かない
  5. 肌に優しい木綿を
  6. 規則正しい生活と十分な睡眠、バランスのとれた良い食事を

保湿剤の使用

肌が水分を失っている状態なので、肌に潤いを補ってあげるためにも保湿剤を使用しましょう。特に、お風呂上りの肌に水分が残っている間に、保湿剤を塗ってあげると効果があります。1日に何度使用しても問題はありません。

保湿剤を使用しても効果がないときには、皮膚科の医師の診察を受けて、炎症を抑える塗布薬や内服薬などを処方してもらいましょう。

肌を清潔に

清潔な肌を保つように心がけましょう。

洗いすぎは禁物ですが、汚れた肌をそのままにしておくのも、もちろんお肌にはよくありません。

洗いすぎは、お肌によくありません。

ナイロン製のタオルなどで身体をゴシゴシとこすって洗いすぎると、皮脂が取れすぎてしまうために、かえってお肌によくありません。

また、ボディーソープは、皮脂が取れすぎ、またきちんと洗い流しにくいので、固形の石鹸の方がおすすめです。

部屋の乾燥に注意

乾燥した部屋の中で長い時間を過ごすのも、お肌には良くありません。

適度に空気を入れ替えて換気するようにしましょう。また、加湿器などを利用して、部屋の中の湿度を適度に保つのも良い方法です。加湿器が無い場合、濡れたタオルを干しておく、または容器に水を入れておいておくのも一つの方法ですよ。

皮膚を掻かない

乾皮症、あるいは乾燥肌になると、肌にかゆみを覚えます。

たとえ、どんなに肌がかゆくても掻かないように気をつけましょう。爪は、きちんと短く切ってできる限り、肌を傷つけてしまわないように気を配ることです。

肌に優しい木綿を

ニットなどの肌をチクチクと刺激する衣類を直接身につけることは避けましょう。

そのような衣類を着用する際には、インナーには肌に優しい木綿を身につけることで肌への強い刺激を避けることができます。

規則正しい生活と十分な睡眠、バランスのとれた良い食事を

できる限り、規則正しい生活を送るように心がけましょう。

朝起きて、夜早めに寝る。そんな生活がお肌には大切なのです。また、しっかりと睡眠をとって、新陳代謝を促進させ、バランスの良い食事を摂ることで新しい皮膚細胞が生成できるように栄養を補ってあげましょう。

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おわりに

そばかす・笑顔・少女

ここまで、乾皮症について、皮膚のしくみや乾皮症の原因と症状、そしてその治療と予防についてお話ししてきました。

お肌の乾燥自体は、年齢を重ねるにつれて進んでいく、人には如何ともしがたい自然現象です。

でも、その一方で

「いつまでも若くありたい」

という人の願望もまた、真実です。

乾皮症は、皮膚の極度の皮脂欠乏によるものですが、日頃から保湿剤などを使用して補ってあげることで、ある程度予防できる病気です。

「思い立ったが吉日」

皮膚がきになるあなたも、さっそく明日からお肌の手入れを始めてみてはいかがでしょうか?

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