水虫にはお酢が有効?正しい使用法や効果、注意点を紹介!

かゆい、皮が剥けるなどの症状で病院に行ったら、水虫と診断された…。水虫は決して珍しい病気ではありませんが、実際に自分がなってしまうとなかなか面倒ですし、ショックですよね。しかし、病院で薬をもらってきちんと治療すれば、ちゃんと治る病気です。

でも、通院はお金も時間もかかりますから、できることなら自宅で簡単に治療できたらうれしいですよね。実は今、水虫の治療にお酢が注目されています。では、お酢の何が水虫に効くのか、その効果と家庭でできる治療法についてご紹介します!

水虫とは

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水虫は「白癬菌(ハクセン)」というカビに感染することで発症します。

白癬菌に感染している人から剥がれ落ちた角質や爪などから感染します。これらの角質や爪の中には白癬菌が多く潜んでいるため、体に触れるとそこから感染につながるのです。白癬菌は体に触れると、いわゆる垢にあたる、いちばん外側の角質層に入り込んで増殖していきます。こうして白癬菌が増殖することで水虫の症状が現れるようになるのです。

ただし、白癬菌患者の皮膚に触れたからと言ってすぐに水虫になるわけではありません。白癬菌の感染力はあまり強くないため、感染までに24時間ほどかかります。この間の対処で水虫になるかならないかが分かれると言っても良いでしょう。いかに白癬菌の増殖を防ぐことが重要です。

白癬菌が増えやすい環境

白癬菌は15℃以上、湿度70%以上の環境を好みます。こういった環境で24時間以上放置すると白癬菌が増えて、水虫を発症しやすくなります。

また、白癬菌は不特定多数の人が集まる場所に多いと言われていますから、銭湯や足湯、スポーツジムやプールなどを利用する際には注意が必要です。

旅館などの宴会場も不特定多数の人が出入りし、スリッパの取り違えなどがあるため水虫になりやすい環境と言えます。こうした場所では素足でいることが多いため、特に注意が必要です。

水虫の症状

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水虫は自覚症状が出るまでに時間がかかるため、知らず知らず内に放置してしまうこともあります。発見が遅れるとそれだけ治るまでに時間ががりますから、正しい知識を持って、早め早めに対応することが大切です。

水虫と言うと足の病気というイメージがつ良いかもしれませんかもしれません。しかし白癬菌は「ケラチン」というタンパク質を栄養源にして増えていきます。ケラチンは角質以外にも髪の毛や爪を形成する主な成分となっているため、水虫足に限らず全身どこでもなりうるのです。

ただし、発症する場所によって名称も症状も様々ですので、その違いをご紹介しましょう。

水虫の種類

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白癬菌はその9割が足に感染します。しかし、患部を掻きむしったその手で他の部分を触ると、そこから感染範囲が広がる可能性があります。

患部はかかないこと、触った場合はその手でほかの場所を触らないことで感染拡大を防ぐことが大切です。

足白癬:水虫

足の水虫には主に3タイプあります。それぞれの症状別にご説明しましょう。

趾間(しかん)型

足の指の間にできやすい水虫です。症状としては、皮膚が白っぽくなりふやける、薄皮がめくれるなどがあり、患部がジュクジュクして赤くただれます。
強いかゆみが特徴で、匂いが発生することもあります。

小水疱型

足の裏や土踏まずにできやすい水虫です。症状としては、赤い小さな水疱がたくさん発生します。この水疱は1週間ほどで乾燥し、褐色のカサブタになります。このカサブタは剥がれますが、かゆみと合わせて痛みを伴うのが特徴です。

足の裏や土踏まずにできやすい水虫です。症状としては、赤い小さな水疱がたくさん発生します。この水疱は1週間ほどで乾燥し、褐色のカサブタになります。このカサブタは剥がれますが、かゆみと合わせて痛みを伴うのが特徴です。

かかと水虫

足のかかとなど、皮膚の厚い場所にできやすい水虫です。特徴としては、角質層が厚くなり、ボロボロと皮が剥けます。かかとが粉を吹いたように白っぽくなり、ひび割れもできます。ほかの2タイプと異なり、自覚症状が出ないため水虫と気づかれず、肌の乾燥だと思われがちです。

頭部白癬:シラクモ

子供がなりやすい水虫です。頭が白っぽくなり、強いかゆみが出ます。毛穴が赤く腫れ、周りの髪の毛が抜けるのが特徴です。

体部白癬:ゼニタムシ

主に身体の柔らかい部分にできる水虫で、腹部、胸部、脇などにできます。まず小さな発疹ができ、それが徐々に輪を作るように大きくなっていきます。かゆみが強いのが特徴です。

股部白癬:インキンタムシ

股間の周りや足の付け根などにできる水虫で、小さなブツブツができます。痛みをともったかゆみが出ます。

痛手白癬:手の水虫

足などにできた水虫を触り、そのまま放置したことが原因で発症します。症状は足の水虫と似ており、爪や皮膚が分厚くなり、ボロボロと剥けてかゆみも出ます。

症状が水虫に似ている病気

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また、ほかの病気でありながら水虫と間違えやすいものもあります。痛みのないしこりができる「梅毒」や白い垢が付着してボロボロと剥がれ落ちる「尋常性乾癬」、膿を含んだ皮疹ができる「掌蹠膿疱症(しょうせきほうのうしょう)」など、その種類は様々で、知識なくして判断することは難しく、水虫を疑って受診される方の約30%は水虫以外の病気だと言われています。少しでも気になったら医療機関を受診しましょう。

お酢を使った治療法

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学会によれば、10倍もしくは100倍に薄めた酢や酢酸に白癬菌を入れると、菌は育たないということがわかっています。また、40℃に熱した酢の中に白癬菌をつけると、20分で死滅するということもわかっています。つまり、酢の有効性は科学的に証明されているのです。

白癬菌以外にも、サルモネラ菌、黄色ブドウ球菌、大腸菌、赤痢菌、チフス菌などの有害な菌を酢に浸すことで、30分以内に全滅させることが可能だという発表もあります。
このことからも、酢が強い殺菌力を持っていることは明らかですね。家庭で簡単に用意できる酢を使えば、手強い水虫を撃退することも十分可能なのです。

では、酢を活用した水虫の治療法について、詳しくご紹介しましょう。

薄めて使う希釈法

まず、両足が入る洗面器などを用意し、38~40℃くらいのぬるま湯を入れます。次に、1リットルのお湯に対して50ミリリットルくらいの酢を入れます。10倍のお湯で薄めると覚えておくとわかりやすいですね。

酢を使った足湯をする時には、患部がしっかり浸る量を用意してください。その際は、水よりお湯がオススメです。お湯によって皮膚が温まることで結構が促進され、酢をより吸収しやすくなるため、奥の方にある菌まで殺してくれるのです。また、使用する酢は家庭にあるもので構いませんが、より殺菌力の高い黒酢を混ぜて使うとさらに効果的です。

ただし、酢は酸性のため、肌の弱い方は試しに少し浸してみて、お肌に異常がでないか確認してからにすると安心です。10倍でも強いようでしたら、自分の肌に合わせて薄めるとよいでしょう。

時間の目安

1日における足湯の目安は、10~15分程度です。無理をせず、様子を見ながら行いましょう。足湯を終えたら洗い流さず、きれいなタオルで拭き取って完了です。ただし、肌の弱い方は酢が残らないよう十分にすすいでください。

酢を使用しているため、匂いが気になるという方もいらっしゃると思います。その場合にはクリームやベビーパウダーを使用すると保湿もできてサラサラ感も得られるので一石二鳥です。

慣れるまでは患部がヒリヒリして気になると思いますが、酢が効いている証拠ですのでちょっぴり我慢です。症状の軽い方であれば、これだけで皮膚がボロボロ剥け、皮膚が正常に戻ってきます。早ければ一週間ほどで水虫が治ることもあります。

ただし、これはあくまで民間療法ですので、重度の方や個人差によっては効果が期待出来ない場合もあります。その時には専門機関で診てもらうようにしましょう。

より効果的な原液法

方法は希釈法と同じです。酢を温めて40℃前後にしたあと、その中に足をつけます。10分程度つけておくだけで効果は十分です。原液は刺激が強いため、長時間浸け込むことは避けてください。

肌の弱い方は無理をせず、希釈法に切り替えるか中止をしてくださいね。まずは希釈法で濃さを確かめながら行うとより安心です。

ビニール袋を使う方法

まず、酢に対して5倍のお湯を用意しましょう。温度は40度前後です。次に、薄めた酢を二重にしたビニール袋に注ぎ、足を入れます。ビニール袋の中で、足首あまりまで酢に浸かるよう意識しましょう。最後に、足首をゴムでとめ、そこに靴下を重ね履きします。この状態ではきます。

6時間~7時間ほど過ごしましょう。かなり時間を要するので、本を読んだり自分の趣味に費やしたり、気を紛らわせるものを用意しておくとやりやすいです。

時間が経ったら袋を外し、足をよく洗ってから乾かします。水虫の様子を見ながら続けましょう。

綿棒湿布

症状の軽い、初期の水虫に有効な方法です。お風呂上がりなどに行うと良いでしょう。

まず、酢の原液を綿棒につけます。綿棒が湿ったら水虫の患部に当てておきます。範囲が狭く、部分的な水虫の方にオススメです。

スプレー法

足湯よりさらに手軽な方法として、スプレー状にして吹きかける方法もあります。市販のスプレー容器と少量の酢があればできますので、長い時間を取れない方にオススメです。少量の酢を水で薄めて患部にスプレーするだけなので、短時間ですし非常に簡単です。スプレーを使う前には、足を清潔にしておくことが大切です。

使用するのは家庭にある酢で問題ありませんが、より効果的なものとしては竹酢があります。竹を蒸し焼きにする時に出る排気ガスを冷やして液体にしたもので、殺菌、防菌効果が高く、水虫にも効果的だと言われています。

ただし、酢が肌に合わない場合もありますので、必ずしも症状の改善につながるとは限りません。自分の体質にあった治療法を見つけることが大切です。

水虫の予防策

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水虫はカビが原因のため、一度治っても条件によっては再発することもある病気です。ですから、ぶり返さないためにも、水虫を撃退する方法を知っておきましょう。

水虫予防のポイント

まずは、そもそもの原因である白癬菌に触れないことが何より大切です。万が一着いてしまった可能性がある場合には、水できれいに洗い流しましょう。

清潔に保っておくことが一番の予防策になります。

水虫になりにくい生活習慣

水虫を再発するリスクは、日常生活の中に潜んでいます。生活環境を整えて、白癬菌に触れない習慣を身に付けましょう。

足を洗う

1日1回は足を洗いましょう。帰宅したらまず足を洗う習慣をつけると効果的です。水で洗うことが難しければ、アルコールを含ませたティッシュや脱脂綿で拭き取るのも効果的です。

靴を長時間履かない

基準としては、1日6時間以内に抑えるのが理想的です。仕事柄どうしても6時間を超えてしまう場合は、時々靴を脱ぐなどして足を乾燥させることを心がけてください。

また、過去水虫になった経験のある人は、感染時に履いていた靴は履かないようにしましょう。

足を清潔に保つ

靴下は5本指のものや抗菌性のあるものがオススメです。足を清潔に保ち、通気性を意識してよく湿気を避けることを心がけてくださいね。

素足で歩かない

共用施設など、不特定多数の人が出入りする場所では素足を避けましょう。足ふきマットやスリッパを素足で利用するのも避けることをオススメします。脱衣所などでは自分専用のタオルで足を拭き、すぐに靴下を履くのが予防策としては効果的です。

まとめ

水虫は誰でもなりうる病気ですし、一度治ったらもう二度とならないものでもありません。しかし、ほんの少し生活習慣を気を付けるだけで、十分に予防することは可能なのです。まだなっていない方は、これを機に水虫予防に力を入れましょう。

すでになってしまった方は、自分の症状をよく見極め、医療機関で治療するのもよいですし、補助的に自宅でケアをするのもよいでしょう。身近な存在であるお酢を使って水虫を治療したり防げたりするなんて、うれしいですよね。白癬菌を体から追い出して、快適な毎日を過ごしましょう。

  
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