膣痙攣に注意!症状や原因、種類を知ろう!発生した時の対処方法や予防方法は?

「性行中に挿入したまま抜けなくなってしまった」という話を一度は聞いたことがある人は多いと思います。これは「膣痙攣」というものが女性に起こることで実際にある話なのです。膣痙攣は女性なら誰にでも起こる可能性があるため他人事だと思わずに、どういうことが起こるのか知っておくといいかもしれません。

膣痙攣について症状や原因などについて触れていきたいと思います。

膣痙攣について

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まず膣痙攣(ちつけいれん)について書いていきたいと思います。膣痙攣は名前の通り女性の膣が痙攣を起こしてしまうものです。この痙攣は突然起こり性機能障害の一つとされています。膣痙攣が起こると挿入が困難になったり、噂であるような挿入中にペニスが抜けなくなってしまうということがあるのです。

ただ挿入時にペニスが抜けなくなるということはないという情報もあり様々な情報が出回っているようです。膣痙攣=ペニスが抜けないと考える人も多いですが、ほとんどの場合挿入ができなくなることが多いようです。

膣痙攣の種類

膣痙攣には原発性膣痙攣と続発性膣痙攣の2種類があります。

「原発性膣痙攣」

原発性膣痙攣は性経験のない人に起こる膣痙攣のことをいい、膣痙攣は続発性よりも原発性に多くみられます。原因としてあげられるのは、性に対して良くないイメージを持っている、小さい頃に性的虐待にあった、性的な嫌な思いをしたことでトラウマになった、宗教上の問題、性に関して消極的な教育を受けた、意思と反した結婚など様々な理由があげられます。

どれも精神的なものが関係しているため、やはり膣痙攣には精神的理由が大きく影響していることがわかります。性行為を行おうとすると陰部に痛みが出る人もいるため、性行為を行うことが困難になってしまうこともあります。

「続発性膣痙攣」

続発性膣痙攣は性交渉の経験がある人に起こる膣痙攣のことをいいます。今まで起こったことがなかった人も、何年か経過してから突然膣痙攣が起こることもあります。原因としては原発性膣痙攣と同じく精神的なものが関係しており、相手との性の関係についての問題が関わっていることもあります。相手との性交渉に苦痛を感じているなどの気持ちを抱えている場合は改善することが必要です。

続発性膣痙攣の場合は挿入時に痛みを伴うことが多いです。性交渉をする際には相手と気持ちを共有し理解、協力していくことが大切であるといえます。

膣痙攣の原因

膣の周りにはたくさんの筋肉がありますが、その筋肉が何かしらが原因で痙攣(膣を引き締める動き)してしまうのです。なぜ筋肉が痙攣を起こしてしまうのかという点ですが、いくつか考えられる原因があります。膣痙攣は突然起こることがあるといいましたが、これには精神的なものや心理的なことが関係しているということもいわれています。

例えば、性行為が苦手である、性行為で嫌な思いをした、トラウマになっている、性交痛があるなどを感じている場合にカラダが反応し痙攣を起こすとされています。膣痙攣が起こることは少なく精神的・心理的な要因があったとしても必ず痙攣が起こるということはないようです。

頻度についても人それぞれ異なりますが具体的な数値は判明していませんが、不妊症や性交障害で医療機関を受診する人の5~17%が膣痙攣を発症しているようです。

膣痙攣の症状

膣痙攣が起きた場合、膣が収縮してしまっているためペニスが挿入できない、挿入しようとすると痛みが出るなど正常に性行為が行えなくなってしまいます。また性行中に膣痙攣を起こした場合ペニスが抜けなくなってしまうということもあるといわれています。

性行為時だけでなく産婦人科での診察に使う器具や医師の指、生理時に使うタンポンなどが入らなくなってしまうこともあります。挿入など何もしていない時には基本的には痛みはないですが、無理やり挿入しようとしたりすると痛みを伴います。

また、挿入している場合にはペニスが圧迫されることによって男性側に痛みを伴うことがあるようです。

膣痙攣の検査・診断

膣痙攣は膣の状態を確認することで判断ができるようです。膣痙攣が起こっている場合、膣が収縮する、つまり引き締まることで正常な時よりも膣が狭くなるのです。膣を確認する以外にも、精神的なことが原因となっていることが多いため、問診も行われます。

その際、膣痙攣が何度か起こったことがある、頻繁に起こるといったことがあれば、診断するための重要な情報となるためきちんと伝えてください。

膣痙攣の治療

膣痙攣の治療法は精神的な治療と物理的な治療があります。何が原因で痙攣が起こっているのかを突き止め治療していくことが重要になります。

「精神療法」

膣痙攣はほとんどが精神的なものが原因となって起こっているため精神療法を行うことで原因となっている根本を治療していきます。心にどんな問題を抱えているのかカウンセリングなどを行い、その原因を取り除くため性へのイメージを変えていきます。性と向き合うために性教育を行うこともあります。恐怖を抱いている場合には恐怖心をなくすために性への理解を深めていきます。

相手との性関係に問題が生じている場合には、きちんと相手とも話し合い、苦痛や精神的負担をなくしお互いが理解しあえるような関係をつくることも大切です。

「物理的治療法」

物理的な治療とは膣の周辺の筋肉をほぐす目的で行います。拡張機などの器具を使って少しずつ拡張していく方法でこれを段階的拡張といいます。段々と膣に挿入するものの太さを変えていき慣れてきたら、男性との接触を行い抵抗の少ない指から挿入を試します。

段階的拡張だけでなく膣の周辺の筋肉を鍛えたりする方法もあります。

膣痙攣の可能性がある場合

膣痙攣が起こった場合、もしかしたら膣痙攣かもしれないと思うことがあればまずは産婦人科を受診しましょう。女性の中には産婦人科に行ったことがなく受診するのが恥ずかしいなど抵抗がある人もいると思います。ただ産婦人科は妊娠・出産する人だけが行く場所ではなく生理不順やホルモンバランス、がん検診で訪れる人など様々です。

何もせず放置してしまうと治るものも治せず状況や症状が悪くなってしまうかもしれません。そうならないためにも、きちんと医療機関で相談し治療を行うことが大切です。

よく聞く膣痙攣の噂のことについて

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最初にも書きましたが「性行中に挿入したまま抜けなくなってしまった」という噂話がありますが実際にあるのか疑問に思いますよね。もし実際にあるとしたらとても大変なことですし、病院へ行き助けてもらうしかありません。

そうなると救急車を呼ぶ=人に見られてしまうというとても恥ずかしい状況になってしまいます。そんな噂話について実際のところどうなのかを調べてみました。

男性器が抜けないというのはありえない!?

挿入中に膣痙攣が起こった場合、ペニスが抜けなくなるという情報はたくさんあり、合体している状態で救急車で搬送されたという話がありました。ですが調べていくうちにペニスが抜けなくなることはありえないという情報がありました。もしペニスが抜けなくなるような状況になったとしたら、膣がものすごい力で収縮していることになりペニスも異常なほど圧迫されることになるため、痛みも強いとされるのです。

もしそのような力で圧迫されてしまったら、男性器に傷がつくだけでなく締め付けられてしまっていることで血液の流れが止まってしまいます。その状態が長時間続くとペニスの組織が壊れ最悪の場合、元に戻らなくなってしまう可能性があるのです。そのような状態になってしまうと日常の生活にも支障が出てしまうこともあります。

実際にペニスが抜けなくなりこのような状態になってしまった人がいるという事実確認が取れていないことから、挿入中にペニスが抜けなくなるということはありえないとされているようです。しかしペニスが抜けなくなることは絶対にありえないと証明されたわけではないため、何を信じるかは自分次第ということになってしまうようです。

抜けなくなってしまう可能性も非常に低い確率ですがあるため「もしかしたら抜けなくなるかも」という可能性があることを頭に入れておくだけでもいいかもしれませんね。

膣痙攣が起きた時の力

挿入中にペニスが抜けなくなるということは膣がすごい力で締め付けているということになります。ですが膣の周辺にある筋肉には抜けなくなるほどの強い力はないといわれています。

膣周辺にある筋肉は球海綿体筋、肛門拳筋などですが筋肉は薄く抜けなくなるほど異常な力はやはり出ないようです。このことからペニスが抜けないという話がありえないともいわれている理由でもあります。

膣痙攣が起こった時の対処方法

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膣痙攣なんて周りに起こった人はいない、聞いたことがない、自分に起こるはずがないと他人事のように感じていませんか?

膣痙攣はとても稀な症状ですが女性なら誰にでも起こる可能性があるため、万が一起こってしまった時のために、対処法を知っておくと役立つかもしれません。

まずは落ち着く

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突然膣痙攣が起こった場合「どうしよう」とパニックになってしまうと思います。ですが膣痙攣の対処法としてまずは気持ちを落ち着かせることが重要です。パニック状態のままでいると、冷静な判断ができなくなると共に、気持ちが落ち着かないためにカラダも緊張状態のままになってしまいます。

男性はまず女性の気持ちを落ち着かせ冷静になり、カラダの緊張をほぐしてあげましょう。2人でパニックにならないように男性は女性のサポートをすることが第一です。

筋肉をほぐすマッサージをする

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膣が収縮してしまっている状態を緩和するために、膣の周辺にある筋肉をほぐすマッサージを行います。収縮は内側へと力が働いているため、膣の周辺を外側へとほぐすように優しくマッサージをします。万が一ペニスが抜けなくなってしまったら、無理に抜こうとはせずできることから試していきましょう。

肛門の近くにも膣痙攣に関係する筋肉があるため、膣の周辺をマッサージしても変わらない場合は肛門近くをマッサージしてみるのも一つの方法です。ただしやりすぎてしまう症状を悪化させてしまったりすることもあるようなので注意が必要です。

病院を受診する

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マッサージなどを行っても痙攣が治まる様子がなかったら病院を受診してください。恥ずかしいからと自分で何とかしようとせず病院で相談し、適切な治療を受けることが必要です。

挿入中に痙攣が起きペニスがぬけなくなってしまったという状況になった場合は、迷わず救急車を呼ぶことが大切です。人に見られては恥ずかしい状態かもしれませんが、ペニスが圧迫され続けると取り返しのつかないことにもなりかねません。時間が経過するごとに状況は悪化していってしまうため早急の対応が重要です。

膣痙攣を防ぐ方法は?

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膣痙攣を未然に防ぐ方法があれば実践したいところですが、残念ながら根本的に予防するための方法はありません。

ですが繰り返しになりますが、膣痙攣は精神的なものからくることが多いとされているため、ストレスや性に関しての恐怖心、苦痛などを取り除いてあげることが有効だと考えられます。

また、膣痙攣のことを知ったために、性行為を行う際に「膣痙攣が起こったらどうしよう」と考えるようになってしまったりしては、逆に発症してしまう可能性があります。考えすぎないことも発症を未然に防ぐ方法として挙げられるのではないでしょうか。

骨盤底筋群を鍛える

治療法で膣を少しずつ広げていく段階的拡張という方法があると書きましたが、それ以外に骨盤底筋群を鍛えるという方法も膣痙攣には効果があるとされています。骨盤底筋とは子宮、膣、直腸、膀胱などの臓器を支え尿道や肛門の開閉に重要な筋肉です。

この骨盤底筋が弱くなってしまうと、尿漏れをしてしまったり、膣の締まりが悪くなったり、骨盤が歪み体型のバランスが崩れてしまったりなど様々な影響があります。骨盤底筋を鍛えることで尿漏れの改善、ダイエットはもちろん性生活にもいい効果があるのです。

「座って鍛える」

まず背筋を伸ばして椅子に座ります。この時ひざから下が地面と垂直になるように意識します。クッションか丸めたバスタオルを用意し、ひざ~太もも辺りに挟みます。(クッションやバスタオルがない場合は両足を揃えて手はひざにおいてください)お腹の特におへそ辺りを意識してゆっくりと腹式呼吸を行います。内ももに力を入れて息を吸いながら膣を締めます。

膣を締めたままゆっくりと息を吐き、すべての息を吐ききったらゆっくり力を抜きます。これを5回程繰り返し行います。

「仰向けで鍛える」

まずカラダは真っ直ぐに仰向けになります。ひざを立てて両ひざをくっつけます。(両ひざをくっつけるとキツイ人は少し足を開いてください)肛門や膣を締めるように力を入れて、ゆっくり息をしながらおしりを持ち上げます。

持ち上げた状態を10秒程キープしたらゆっくりと元の姿勢に戻します。元の姿勢に戻ったらカラダの力を抜いて40~50秒程リラックスします。これを10回繰り返し行います。

「横向きで鍛える」

まずカラダが真っ直ぐになるように横向きに寝転がります。手はカラダの前においてください。上にある方の脚を少しだけ上げて呼吸を整えます。ゆっくりと息を吐きながら脚をそのまま真上に上げて、息を吐きながらゆっくりと脚を下げます。これを左右10回ずつ行います。

他にも鍛える方法はいくつかありますが、紹介したこれらは比較的簡単に行える方法です。ただし無理をしてしまうとカラダを痛めてしまったりする可能性があるので無理のないように行ってください。回数も始められる回数から始め、少しずつ増やしていくやり方もいいと思います。

抱え込まない・考えすぎない

性行為に関して悩んでいる人も多いのではないでしょうか。

怖い、痛いと恐怖や苦痛に感じていたり人それぞれあると思います。性に関してのことだから人に話すのは恥ずかしいと1人で抱え込んでいたり、相手の男性に打ち明けられず我慢していたりすると性行為に関してどんどん状況を悪化させてしまったり、自分自身にも影響が出てしまうかもしれません。また考えすぎることでカラダに症状が現れてしまう場合もあります。「こうなったらどうしよう」と深く考えないようにすることも必要です。

そうならないためにもまずは相手の男性にきちんと話しましょう。性行為には相手の協力がとても必要になってきます。性行為はお互いが楽しんで満足できるものでもあるため、話し合うことは互いのためにもなるのです。他には医療機関で相談することも可能です。

知らない人に話すのは抵抗があるという人もいるかもしれませんが、話すことで気持ちが楽になったりすることもあるので利用してみるのもいいかもしれません。

まとめ

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膣痙攣に関して書きましたが噂で聞くような膣痙攣が起こることはとても稀なケースです。もしも起こってしまったら自分で解決しようとせず医療機関を受診し相談してください。

悩みは一人で抱え込まず、性行為がお互いにとって楽しく大切な時間にできるようにしましょう。

  

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