猫背の改善方法とは?ストレッチやボディケア方法を知ろう!原因や症状は?

日本人の猫背の割合は欧米と比べ非常に高いと言えます。そもそも骨格の形体が違うため欧米人は背筋を伸ばす、胸を張るのが無理なくできる人種なのです。

一方日本人は前かがみになりやすい骨格特徴を有しているため、筋肉が適切に働かなくなると余計に猫背が目立ってしまいます。

そもそも猫背は改善する必要があるのでしょうか?そして改善する必要がある場合、背中をしっかりと伸ばすためにはどうしたら良いのでしょう?

本稿ではこの猫背の特徴を明らかにし、姿勢を上手に改善する方法を紹介していきます。最後までお読みいただければ、あなたに合った猫背の改善方法がみつかり健康的な生活習慣に生かせるはずです。

猫背とは?

猫背

猫背を改善するためには猫背の特徴や仕組みについて知っておく必要があります。身体のどの部分が変化すると猫背になるのでしょうか。詳細を探ってみましょう。

猫背の仕組み

一般的には背中がまるまってしまう姿勢を猫背と表現しますが、専門用語として円背(えんぱい)という言い方をよくします。猫背は筋肉を中心とする(その他の軟部組織も含む)収縮性能が衰えて十分に働かなくなり、ほぼ骨格のみで身体を支えている状態です。

猫背を知るためには背骨(骨組)についても知っておくといいでしょう。背骨は5つの頸椎、12個の胸椎、5個の腰椎と仙骨・尾骨から成り脊柱を形成しています。脊柱には人が地球上で生きていく上で欠かせない機能が詰まっていて、その根幹が脊柱の「生理的彎曲」です。

脊柱について

脊柱は真横から背骨をみると(観る機会があるか否かはさておき)元々真っ直ぐではありません。よく“S”の字を例に出しますが、頭からお尻にかけて緩いS字カーブを描いているのが脊柱の特徴です。

脊柱にははこの「生理的彎曲(カーブ)」によって柔軟性に富み、それこそ“竹”のような「しなり・たわみ」を生み出し、外からの衝撃を上手に吸収できる性質があるのです。

猫背はこうした脊柱の生理的彎曲(わんきょく:Physiological Curvature)が過度に強まり、両肩や頭部が身体よりも前方に位置している状態を指します。猫背になると背中が丸くなる分、内臓が圧迫されて臓器由来の様々な疾患も発生し健康を害する可能性が高くなります。

理想は若竹

この生理的彎曲は多すぎても少なすぎても身体にとって何等かの障害を引き起こす要因とされています。程よく、それこそ自然で美しい曲線を形成していることが元々身体に備わった能力を発揮する力となることを知っておくべきでしょう。

元々は「若い竹」の如く“しなやか”な動きがあり、「しなり・たわみ」と組み合わさることで様々な外部からの圧力を吸収・分散させる能力を持つ、それこそが脊柱の真の働きなのです。

その人の生活環境(仕事の内容・運動不足・加齢・ストレス等)によって、そうした脊柱の能力が低下することで体への様々な問題が発生します。

猫背の種類

猫背は背骨の曲がる個所や部位によって以下の4つに分類されます。実際にはこれら4つの姿勢が複合的に現れることが多く、専門家でもわかりにくいケースも存在します。正確な姿勢を判断するために特殊な機器を使った姿勢分析等も取り入れられることも少なくありません。

背中猫背(円背/胸椎後彎庄:Kyphosis):

この猫背が最も一般的です。背中特に胸椎の中心部が過度にカーブしている姿勢で、机に長時間座る事務やパソコン作業の人に多くみられます。

首猫背:

一般的には「ストレートネック」と呼ばれる場合が多く、頭部が身体より前に位置している状態です。スマートフォンを年中みている人に多い傾向がり、「スマホネック・スマホ姿勢」等とも言われています。

腰猫背(フラットバック):

脊柱の生理的彎曲が全体的に少なくなる姿勢です。「腰が曲がる」と表現しますが、実際には腰の前彎(後方に反って彎曲し前方に出っ張る)が少なくなり、「腰が真っ直ぐになる」」状態です。特に高齢者に多い傾向がありますが、田畑作業をする人(中高年)やデスクワークでも腰猫背の人はいます。

反り腰猫背(脊柱前彎庄:Lordosis)

お腹周りの筋肉の働きが衰えて腰が後方に反ってしまい(反り腰)、下腹部がぽっこりと出っ張ってしまう状態です。特に骨格が未発達の若い女性に観られます。またこの反り腰と背中猫背、さらにストレートネックが合併する複合的な姿勢悪化は、近年非常に良く観られます。

猫背の原因

猫背2

人は生活習慣や環境に合わせた形で心も身体も適応します。猫背はその人の生活環境に合わせた身体の順応ともいえるでしょう。猫背になる根本的な要因はどこにあるのでしょう。

骨格特性

アジア人の中でも特に日本人は猫背になりやすい骨格特性を有しています。特に肋骨の前下方傾斜角が強くその原因を作っているのが過度の胸椎後彎と言われています。胸椎という胸からお腹にかけての背骨が後方に出っ張りながら頸椎に繋がるカーブを描きます。

欧米人と比べると胸郭、つまり胸周りの厚みが違うのはこの肋骨の傾斜角度が異なるからです。欧米人は胸椎から繋がる肋骨がほぼ平行に近い形で前方に伸びているのに対し、日本人は肋骨が過度の下向きに付いているというわけです。

胸板が厚い欧米人に比べ日本人のそれは薄くなる傾向がありそれが胸郭を含めた骨格形態に起因するということです。筋肉や生活習慣等、二次的な衰えはもちろんありますが、猫背になる根本的な原因は骨格の形と配列にあるのです。

近年小学生を中心とした若年層の姿勢悪化が取り上げられていますが、これは成人に比べて骨格がしっかりと完成していない分、そう見えても仕方のないことなのです。まして日本人のこうした猫背になりやすい骨格特性があることで姿勢の悪さが強調されているにすぎません。

こうした骨格特性に加えデスクワークやスマホやタブレットの使用、さらに筋力の弱体化等、副次的に姿勢を悪化させる要因が複合的に関与した結果が現在の不良姿勢につながっています。

生活習慣が及ぼす影響

生活習慣そのものが姿勢に及ぼす影響は非常に大きく、日常生活での様々な活動や動作によっては猫背が助長されることもあります。

人間はずっと同じ姿勢を維持することはほぼ不可能に近く、疲労を感じる前に微妙に姿勢を変化させて脳の思考する状態を維持します。この時筋肉の働き具合によって姿勢が変化することになり、運動不足や加齢等で筋の機能が低下していると姿勢を維持することができません。

昨今の生活環境では身体を動かす習慣が著しく減っていることが指摘されています。PC作業を含むデスクワークが多くなり、家庭では掃除・洗濯・炊事等の様々な日常活動で優れた機械化の波にさらされています。

人が活動する時間が極端に制限され、道路・交通手段が整備されて歩く機会もガクンと減ってきました。一見姿勢とは関係ない足裏の機能さえも衰え、特徴的な症状である足底筋膜炎等も発症する原因となっています。

生活環境の変化は骨格や筋肉の働きにも影響を及ぼし、姿勢悪化を助長する原因となっているのです。

猫背による症状

猫背と背中の痛み

猫背は身体の様々な部分に直接的・間接的に悪影響を及ぼすことが知られています。猫背によって起こると考えられる体の不調について検証してみましょう。

脊柱や周囲筋の問題

姿勢の悪化により脊柱やその周囲筋群の活発な動きが失われることで筋肉の凝りや張りを誘発します。結果的に首・肩こり、腰痛等の関節・筋肉由来の痛みや違和感を発症することも考えられます。

ストレートネックはその多くが脊椎後彎(姿勢)と関連しているため上背部への影響が頻発します。首や肩の筋肉の硬化により年中鈍痛があり、スマホ等の電子機器をながめる機会が多く、目のかすみや充血等も発生し健康にとって決して良い状態とは言えません。

腹腔(ふくくう:Abdominal Cavity)とは簡単に言えば内臓全体を包む袋のことを指します。腹腔内圧とは内臓を包むその袋に加わる圧力のことで、姿勢の維持にも関与する重要な組織です。

特に体幹にある深層筋群の働きが鈍ると内圧が低下し、筋肉と協調した姿勢維持機能が著しく衰えてしまいます。腹腔は上が横隔膜、下が骨盤底筋、さらには腹横筋と多裂筋といったインナーユニットと呼ばれる筋肉達と密接な関係にあり、頭と体の位置関係に深く関わっています。

自律神経の変調

また血流や体液循環が妨げられることで頭痛が起こったり、呼吸筋の機能が低下し息苦しさや動悸を感じることもあります。猫背だと呼吸が浅くなることで自律神経のバランスが崩れやすくなり、消化活動や血流の変動にも支障をきたします。

自律神経には内臓・血液運動・栄養吸収・老廃物除去等、自らの意思で行うことができない、無意識的に行われる生体内活動をコントロールする働きがあります。自律神経は二つの異なる機能を有する神経です。

日中、人が活動するときは交換神経(Sympathetic nerve)が優位となり、夜間就寝時や安静時は副交感神経(Parasympathetic nerve)が優位性を保ちます。円背や猫背では肺や内臓が圧迫されるため自然に浅い呼吸となり、交感神経の優位性を必然的に高めてしまうのです。

すると心肺機能亢進、気管支拡張・血管収縮・血圧上昇・瞳孔散在といった身体に対してストレス・緊張状態が続くことになり、車で言えば常にアクセルを踏み続けている状態となるため決して健康に良いとは言えないのです。

スタイルの変化

猫背は身体の内部だけでなく外観にも影響を与えます。典型的な悪影響は体型の変化ですが、背中がまるまること自体見栄えの良いものではありません。

例えば反り腰猫背の場合、下腹部(下っ腹)だけがぽっこりでてしまう「ぽっこりお腹」の原因ともなりますし、臀筋群の働きが鈍るためお尻が垂れる要因ともなります。

まただら~んと座っている時はお腹の贅肉が余り横線が2本・3本と入るのに対し、きちんと座るとその線が消えたり、目立たたなくなります。これが姿勢変化によるスタイルの違いです。

反り腰のままでは体重が後方にかかり過ぎてアンバランスになるため、上背部を下半身より前に位置させることでバランスを維持しようとします。つまり反り腰の場合、背中猫背にしないと前後バランスが保てないのです。最近ではこれに首猫背が加わり、複合的な猫背姿勢を有する日本人が増えています。

猫背の改善方法

背伸び1

以前と比べると生活環境が激変したこの時代にあって、こうした姿勢に及ぼす悪影響を改善することは果して可能なのでしょうか?もしその方法があるとしたら具体的にはどうしたらよいのでしょう?その秘策を探ってみましょう。

専門家と話をしよう!

時間がない!暇がない!という忙しい人であればまずは専門家に聞いてみるのもひとつの方法でしょう。今では姿勢分析等の専門ツールによりよりわかりやすくあなたの姿勢に対する課題を見つけてくれるかもしれません。

姿勢矯正や骨盤矯正等の独自整体サービス等で人気を博している人気の整体院・接骨院等もあります。また姿勢矯正バンドや矯正ベルトを用いて徐々に改善していくといった方法もあり、身体に負荷をかけたくない、痛みのない治療を希望する人にとっては価値のあるサービスといっていいでしょう。

こうした治療院ではその施術内容に自信を持っており、あなたの姿勢の悩みに多くの回答を見出してくれるでしょう。もし姿勢や矯正等について興味をお持ちなら是非、相談してみてはいかがでしょうか。

セルフケアの習慣化

「自宅で簡単に少しの時間で効果を出せないものか」といったあなたにお薦めなのが、健康器具を利用した簡単エクササイズです。例えば流行のストレッチポール®を利用するのもその一つでしょう。

ストレッチポールエクササイズは骨盤や肩甲骨の位置を整えることで、大(小)胸筋・体幹・背中の筋肉を刺激し、姿勢の改善に寄与するエクササイズ方法です。

腕を頭上に挙げることで肩のストレッチや筋トレとしても効果は絶大で、日常生活に取り入れることができればあなたの疲れた体を癒すことも十分可能でしょう。

方法は簡単でポール上に身体(背中)を乗せることが基本です。骨盤を前(後)傾する感じやお腹と背筋(脊柱)を縦に伸ばす、胸が開く感覚を体感することが可能で、深く長い呼吸を心がけることで呼吸エクササイズとしても役立ちます。

筋膜への刺激効果

こうしたポール上での運動は筋肉を包む筋膜にも優れた効果を発揮します。筋膜とは骨・筋肉・臓器を包んでいる繊維状の薄い膜で、蜘蛛の巣のように全身に張り巡らされていて、身体内部の安定・支持機構として動作をサポートしています。

ストレッチポール等のローラー系コンディショニング器具はこの筋膜への刺激効果が高く、減少した筋膜・筋肉間の水分を回復させ、双方の柔軟でしなやかな動きの改善に役立ちます。特に違和感や痛みのある部分をローラーに押し当てながら、グリグリすることが効果を高める秘訣です。

抵抗運動に着目!

抵抗運動とは簡単に言えば筋トレです。筋トレといえば重いバーベルを最大の力で持ち上げるといった場面をイメージしますが、決してそういった“骨の折れる”作業ではありません。

もちろんバーバルやダンベルを使った運動でもOKですし、器具がなければ自重(自分の体重)を利用しても構いません。負荷をかけることで目的とする筋肉に対し抵抗が生まれるため、抵抗(レジスタンス)トレーニングというわけです。

突然ですが、ボディビルダーに猫背の人は見当たりません。また本格的に筋トレを取り入れているアスリートや一般人であっても、猫背の人はいなでしょう。その理由を考えてみると至極当然のことで、骨格を筋肉の働きでしっかりと支えることができるからです。

筋肉の働きとはズバリ伸び縮みする機能のことです。伸ばすのはストレッチや先のポール系エクササイズでも可能です。縮める動作は主に筋トレを主とする抵抗運動で磨かれるというわけです。

従って毎日の生活に如何にこうした抵抗運動やストレッチ法を取り入れるかが、姿勢を改善する鍵となるでしょう。最初は空いている時間に細切れでもいいので、ちょっとした運動を取り入れてみてはいかがでしょう。カラダにはそうした刺激が常に必要なことを理解しましょう。

まとめ

背伸び

猫背はその形態と背骨の曲がる位置により大きく4つに分類されます。最も一般的な猫背は円背(えんぱい)とも呼ばれ、いわゆる首が垂れて背中が丸くなるタイプです。

猫背の最も大きな要因は日本人の持つ骨格形態です。脊柱の彎曲でみると腰椎が比較的フラットで胸椎後彎が強く、さらに胸郭(肋骨)の前下方傾斜が強いため、欧米人と比べると背中の丸みや胸の薄さが強調される姿勢となります。

現代の日常生活では身体を使う活動が減っているため、運動不足に起因する筋肉量や筋の機能低下により、姿勢の維持が困難となります。

猫背を改善するためには専門家のアドバイスや、自分自身で実施するセルフケアが重要となります。特にローラー系の器具を用いたストレッチ方法や、自重負荷を利用した抵抗運動が姿勢改善に役立つとされています。

毎日の生活にちょっとした“動きの工夫”を加えることで、姿勢の悩みは解消できるはずです。猫背による違和感や痛みも改善されることで、美しい背中のラインを強調した「後ろ姿美人」へ近ずくことも可能でしょう。

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