エビアレルギーという言葉を聞いたことがあるでしょうか?
甲殻類アレルギーと一緒にされる場合も多くありますが、その中でも多いアレルギーとなります。今回は、エビアレルギーの原因や症状についてまとめています。
自分がエビアレルギーかも?と思う方はぜひ読んでおきましょう。
アレルギーについて
アレルギーというと、何か特殊なものを食べたり、それに触れたりすると、身体に異常が発生することです。他にも、ホコリ、花粉であったりとか、様々なものが身体への影響を及ぼします。それらが身体の中に入り込むと、ジンマシンだったり、鼻水だったり、腫れであったりという、反応が起きます。
実際に、身体に反応が起きても、痛くないとか、痒くない場合は見逃されがちなものもあります。何か喉が普段と違って飲み込みにくいとか、何か呼吸がしづらい…という時は、アレルギーを疑った方がいいと思います。
アレルギーは、主に3大アレルギーとして、鶏卵、牛乳、小麦があります。これらのものは、子どもの頃にアレルギーを起こしやすくします。ただ、それは大人になるにつれ、緩和されていくものもあります。小麦アレルギーについては、小麦アレルギーの症状とは?注意すべき食品も紹介!の記事を読んでおきましょう。
この反応させるものを抗体といい、外部から入る細菌やウィルスから身体を守る仕組みになっていますが、何らかの原因で、この抗体が過敏に反応し、悪いものでないのにそれを排出するのをアレルギー反応というのです。
エビアレルギーの原因
エビアレルギーはほとんどがそのエビ単体で反応するケースはだけでなく、カニにも反応したりしますが、これらをまとめて甲殻類アレルギーと呼びます。この身体に殻を持った生物を食すると、その抗体により身体に反応が起きます。
通常のアレルギーは、小さいころに発症しても、大人になると改善するケースがあります。ですが、この甲殻類アレルギーは、成人になっても治らないケースがほとんどです。もともとは、本人の免疫システムからによるものですが、母体からの影響もあると考えられています。これらは、食する以外にも、触ったりしても反応が出るケースもあります。
30年ほど前はこのようなものはほとんど見られなかったのですが、以後現在に至るまで、アレルギーによる反応を起こす人の数は年々増えています。おそらく、1970年代より作られて食されているインスタント食品であったり、食の欧米化により加工された油などを多く取ることが原因の一部と考えられます。
エビアレルギーの症状
身体に出る症状として、ジンマシン、かゆみ、皮膚の腫れ、むくみ、嘔吐、下痢などがあります。また、これらの反応は、対象物を摂取して30分から1時間ぐらいのタイミングで症状が出ます。
その他に、喉に違和感を感じてふさがっているような症状も起きます。
また、実際に食した後、数時間してから発症するものもあります。これは遅発型アレルギーといって、発症するまでに、かなりの時差があります。この場合、原因の究明が何かわかりづらい傾向にあります。
アナフィラキシーショックとは?
小麦やそば粉などで、起こることが多いのですが、身体に入ったとたんに、呼吸困難、血圧低下、呼吸困難などの症状を引き起こし、最悪は意識不明の状態になる可能性も高い症状をアナフィラキシーショックといいます。
当然、エビでもそのような症状になる可能性があります。この場合は、すぐにこの状態を回避させる処置をしないと、本当に危険です。
この傾向にある人は普段からアナフィラキシーショック用に、エピペンと呼ばれる注射器を持っています。これは、その症状が発症したときに、太ももなどにその注射をして、症状を緩和させるというものです。
エビアレルギーの治療法
摂取したものは、しばらくしてから治まりますが、なかなかその反応が引かない場合は医師の診断が必要となります。医師の治療はステロイドによるものがほとんどです。また、水分を多めに摂り早く尿から排出させたり、汗をかくことにより排出する方法もあります。
ですが、一番の治療法はそのものを絶対に避ける、ということに尽きます。
そのもの自体を摂取しなければ、当然その反応は起きないということです。しかし、その反応が弱かったりして、気付かないということがずっと続いていれば、別段気にすることもないと思われます。
また、これらのアレルギーは少しづつ身体に摂取して入れて、慣れさせるという方法もありますが、かなりの忍耐を要してしまいます。つまり、長い年月をかけねばならないことであり、これは難しいのではないかと思います。
治療法のほとんどは、薬でその症状を緩和させたり、抑えたりする方法がほとんどで、根本的な治療法はいまのところはまだない、というのが現状です。
注意すべきこと
ここでは、アレルギーについて注意すべきことを紹介します。
自分のアレルギーは?
自分にはどんなアレルギーがあるか、知ることはとても重要です。大まかに血液検査で調べ、最終的にはその食品を食べて、反応するかどうかを判断します。つまり、血液検査だけでアレルギーは解らないと言うことです。
実際、血液検査で引っかかっても食しても何の反応もないケースもあります。ですから、全ての食品を試すというわけにはいきませんが、だいたいはこの少量を食して反応を見るということしか今のところは解らないということです。
さらに、プリックテストというものがあります。これは当人の皮膚にその原因となる物質を付着させ、反応を見る検査です。これらの検査はそれほど費用もかからないので、一度検査をしておくといいかと思われます。
普段の食事
普段の食事は特に注意しなければいけません。というは、食品も加工されてしまうとアレルギーの元となる原型をとどめていないため、判断しにくいからです。
例えば、かまぼこやちくわです。これなどは、原型をとどめておりません。そうなると、成分表示でその原料を確かめる必要があります。そして、さらに厄介なのが、その原料となる生物が食したものがどういうものなのかということも、確認しないといけません。
つまり、その生物がえさとして海老とか蟹を食べていると、当然アレルギーとして反応してしまうのです。その生物そのもの自体がパッケージに書かれていても、その生物が食したものは、書かれていないので、解らないのが現状です。
これは普段からパッケージをよく見る習慣をつけておく必要があります。最近では、パッケージの裏に「エビ、大豆製品と一緒に加工されています」などと、書かれているので、だいぶわかるようにはなっています。これらは目安したほうがいいと思います。
また、シラスやちりめん雑魚などには、小さな海老や蟹がまぎれているケースもあります。気をつけて食べないと、これらを一緒に食べてしまい、アレルギーの症状を起こすことも考えられます。
乳児の場合
子供が乳児の場合は、反応も過剰になるケースがあります。子どもや乳児はジンマシンや腫れは身体の表面積が少ないため、症状が表面積に比例して大きくなってしまうからです。そして、痛みやかゆみなどうまく表現できないということからも、何が原因で泣いているのか解らないからです。
ですから、そのアレルギーを引き起こす原因となる食品に近いものは、極力避けた方がいいでしょう。これは大丈夫かな、と食べさせるのではなく、可能性があるものは完全に避けましょう。エビ風味やカニ風味にもそのエキスが入っている場合もありますので、注意が必要です。
まとめ
いかがでしたか。食することだけでなく、海老に触るだけでもその症状が出てしまうことにも驚いてしまったことと思います。
先にも書きましたが、年々とエビアレルギーに限らず、患者は増え続けています。もちろん、対処療法による一過性のアレルギーの抑えも重要です。でも、昔はこれほどの罹患者はいなかった、ということを考えれば、何かが原因となっていることは事実です。
根本のところの原因も考えた方がいいのかもしれません。例えが悪いかもしれませんが、野生の猿に花粉症にかかっているものはいませんが、動物園にいる猿は花粉症の猿が増えているそうです。これなどは、ほぼ人間と同じものを食べていることが原因かと間違いないでしょう。ということは、これらのアレルギーも、食べ物が原因と考えられるという推測が立ちます。
日本は元来、日本食といわれるほど世界から注目をあびている伝統的な食事があります。その食生活があるからこそ、世界一の長寿が保たれているわけです。それが、食の欧米化が進み現代の食事はかなりめちゃくちゃといっていいでしょう。
これらのことに気をつけるだけで、おそらくはアレルギーも緩和されると思います。これは、自分だけの問題でなく、ご自身の子孫にも影響を及ぼすことになります。それぞれが高い意識を持って、対処していければ、と思う限りです。
症状が出たときの対処法を確認しておく
パッケージをこまめにチェックする
病院でアレルギーチェックをする
アレルギーの原因となる、加工食品、添加物は避ける
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