利己的ってどういう意味?性格や特徴、自己中との違いを知ろう!

あなたの周りには利己的な人はいますか。

そもそも利己的な人とはどういった人の事を指すのでしょうか。人間は程度の差こそあれ自分の利益を追求するものです。それは生物として生存していくための根源的な欲求といえるでしょう。しかしそれがあまりに行き過ぎた場合、かえって自らの立場を危うくすることもあるのです。

一般的に、利己的とは、他人の利益を顧みず、自分の利益だけを追求しようとすることを意味します。誰もが持っている人間的な部分でもありますが、あまりにも追求が強すぎると周りに迷惑をかける場合もあります。

今回はそんな利己的な人の特徴と接し方、改善方法を説明します。

利己的と自己中の違い

口論

一見、利己中=自己中として考えられがちですが、実は微妙に意味が違います。

自己中(自己中心的)とは、自分を中心に物事を考えることで、視野が狭く相手の気持ちや考えを無視するような人のことをいいます。比較的思考が単純であるので当人の行動を読みやすいのが特徴です。

利己中は他人を蹴落としてまで自分の利益を追求しようとします。一見味方のフリをして実は裏で自らの利益のために手を回していたりと、自己中心的な人よりも思考や行動が読みにくい傾向にあります。

利己的な人の特徴・心理

ビジネスマナー

利己的な人とは具体的にどのような特徴を持った人なのでしょうか。己の利益を求めるというのは人間ならば誰しもが持っている部分ではあります。

しかしそれが行き過ぎた場合、もしかしたらあなたは知らないうちに、周りから利己的な人だと周りから思われているかもしれません。

自分を知るためにも、利己的な人の特徴をチェックしてみてください。

友達が少ない

利己的な人は他人の意見や要望に応えようとしません。ですから自然と周りに人が寄って来なくなり、結果として友達が少なくなってしまいます。

いくら豊かな才能をもっていたところで、周囲から孤立していては誰からも理解されません。本人からも近寄りがたい雰囲気が漂っている場合もあるので、ますます孤立してしまうのです。

ルールやマナーなど決まり事はなし

目的の為ならどんな手段も選ばない利己的な人にはルールやマナーは無縁な存在です。利己的な人は自分の個人的な理屈を押し通しますので、一般的なルールやマナーを守る必要はないと考えがちです。

そんな決まり事よりも自分の考えや欲求が最優先なので、なんの躊躇もなく行動にでてしまいます。例えば交通量の少ない道路で信号を守るのはバカバカしいなどと考え、周りの迷惑はあまり考慮に入れないのです。

また、それを注意しようとしてくる人を煙たく思います。どんなに正論であっても聞く耳をもたず、遠ざけてしまうのです。

人の目を気にしない

利己的な人は他人にそれほど興味がないので、人の目を気にするということがあまりありません。

集中力が高く、効率的に仕事がこなせればメリットにもなりますが、逆に周囲に迷惑が及ぶほど自分勝手な行動をしてしまってはデメリットにしかなりません。

たとえ家族であっても自分以外は他人

たとえ家族であったとしても利己的な人は自分以外は全員他人だと思っている部分があります。血の繋がった兄弟などでも同様です。ですから父の日や母の日、誕生日など家族の為に何か特別なことをしてあげようという概念すらないのが利己的な人の特徴です。

男性で彼女や奥さんの誕生日を忘れてしまったり、記念日など馬鹿らしいと思っているのがこのタイプです。

自分が得をすることには敏感

利己的な人は自分に利益があることには、もの凄く敏感に反応します。得をすると思えば瞬時に判断して素早く動くことができます。ビジネスの場においては非常に行動力があり評価につながる場合があります。

しかし、利益を得ようと自己アピールしすぎて周囲に迷惑をかけたり、顰蹙を買うようでは逆にマイナス評価になります。

モラルに欠ける・低い

一般的にルールを破ったり、人を傷つける行動をとってしまった場合は罪悪感を抱くものですが、利己的な人にはその感情がありません。自分の利益になるためであれば、悪いことをしたり、誰かを押しのけるようなモラルに欠ける行動をとっても、何も感じないのです。

こういう人は具体的に法で裁かれない限りは、なかなか強制的に直すことが難しいでしょう。

当たり前に嘘をつく

嘘をつくことで自分の利益になること、または本当の事を言う事で自分に不利益があるような場合、利己的な人は平気で嘘をつきます。さらに常に自分の考えが正しいと思っているので、嘘をついていることにそれほど罪悪感はありません。むしろ当然のことのように嘘を重ねていきます。

しかし本人はうまく嘘をついていると思っていても重ねられた嘘はいつかぼろが出るものです。このような積み重ねから周囲からの信頼がなくなり、孤立してしまうこともしばしばあります。

周囲の感情は無視

利己的な人は自分が常に正しいと思っているので、周囲が何と言おうと関係ありません。ある意味ではプレッシャーには強いかもしれません。

気配りや気遣いも出来ず、人の感情に非常に鈍感です。どうせ他の誰かが対応するから自分には関係ない、といった姿勢です。自分の管轄の仕事以外は周りでいくら困っている人がいようと全く意に介さないでしょう。

良い人そうに振る舞う

利己的な人というのは、承認欲求や自己実現欲求も高いです。常に組織の中心で堂々と輝いていたいと思っていますし、その欲求も人一倍強い傾向になります。特に男性は背の大きい人、女性は美人によく見られます。

一見、そのルックスから良い人そうに思われますが、自分の利益しか考えてないのですぐにバレてしまいます。

自分の利益になる人としか付き合わない

常に自分に利益がありことにだけアンテナをはっている利己的な人は、人付き合いも基本的に
損得勘定でしか決めません。たとえ自分と性格や趣味が多少合わないと思っても、利益がありそうな人なら猫をかぶってでも関係を築こうとします。

関係の無い第三者からすると、見え見えの嘘くさい関係性だとスグに見破れますが、批判されたところで動じません。また逆に馴染みの深い関係であったとしても、今後の自分の利益にならないと思えば簡単に切り捨ててしまいます。これが友人が少ないという特徴にもつながります。

考えや行動に矛盾が生じる

常に目の前にある利益しか考えてないので、大きな夢やポリシー、ビジョンが明確にありません。そのため、やっている行動に矛盾が生じてきてしまいます。行き当たりばったりの行動ばかりしていると当たり前ですが周囲からの信頼を無くします。

その結果、職場だけでなく恋人にも嫌われてしまう可能性があります。最初は魅力的に見えたとしても、長い付き合いをしていくなかで、この人とはやっていけないと思われることが多いのです。これではなかなか結婚もできないでしょう。

他人の利益を侵害しようとする

利己的な人は他人が自分よりも大きな利益を得たり、高い評価を与えられることを極端に嫌います。どうにか邪魔をしてでも利益を自分の物にしようとすらしてきます。

また、その行動が悪いことだと思っていません。ですのでさらに周囲から反感を買い、嫌われて距離を置かれてしまいます。

自分を客観視できない

利己的な人は、基本的に自分が常に正しいと思っていますし、自分しか信じていない傾向にあります。そのため、思ったらすぐに行動に移したり、あまり深く考えずに発言をしてしまいます。

客観的に一度冷静になって行動や発言を考え直すことがないので、相手を深く傷つけたりしてしまうのです。

利己的な人との接し方

コミュニケーション

ここまで利己的な人の特徴を説明してきましたが、程度の差こそあれ、このような人と上手に付き合うにはかなりの忍耐力が必要です。

曖昧な対応で被害を被ってしまっては、残念です。どのように接すればよいのか考えてみましょう。

子供と接していると思う

子供は素直で率直です。思った事を何でも口にするので、時には腹を立ててしまうこともあります。ですが、「まだ自分を客観視できない子どものしていることだから仕方ない。」そんな風に利己的な人と接するときは、子供を相手にしていると考えてみるのです。

利己的な人から受ける苦痛やストレスが、優しく見守る親心のようの和らぐかもしれません。

深く干渉しない

利己的な人が同じ職場の場合、いきなり関係性を無視することは厳しいことですが、少し関りを軽くしてみるのも効果的です。今まで相手の意見や考えの相談にのったりアドバイスしてきたかもしれませんが、あえて何もせずにそのままにしてみてください。

向こうから行動に移してくるかもしれません。そこで本当に望んでることは何なのか、対処法のヒントが見えてくるでしょう。

たまには罰を与える

あまりにも目に余るような行動をとった場合、時には罰を与えてみましょう。毎回注意するのはこちらもストレスですし、ただのお節介者と思われて聞く耳を持ってもらえないかもしれません。

基本的に利己的な人は自分が人前で不利になるような姿を見せることを嫌います。ですので、たまには罰を与え周囲の目にさらしてみてください。

関わらない

どうにもならない場合、関わらないというのも手段の一つです。一歩距離を置くことでお互いに見えてくるものもあるかもしれません。また、相手が違った行動を示すかもしれません。

利己的な人に向いている仕事

お金

利己的な人には一体どのような仕事が向いているのでしょうか。性格や特徴、思想から向いている仕事をいくつか紹介します。

営業・サラリーマン

利己的な人は人一倍出世欲が強い傾向にあります。自分が出世するためであれば、たとえ同僚であっても踏台にして上りつめます。まして後輩は、出世するための道具として扱ってしまうこともあるでしょう。

特に自分の実績が評価につながりやすい営業職は、言葉巧みに相手をうまく誘導して利益を自分の物にするなど、利己的な人には向いているでしょう。

クリエイター

高い感性と独創性が必要とされるクリエイターは、他人の目を気にせず独自の道を貫く利己的な人に向いている職種でもあります。他人の目を気にしないからこそ浮かぶクリエイターとしての才能を秘めているかもしれません。

才能が開花され多くの人に認められれば、それだけ自分の名も知れ渡るわけですから、大きな利益を手にすることができます。

フリーランス(個人事業主)

基本的に他人に深く関心が無い利己的な人にとって、集団という大きな組織の中で働くことはあまり向いてません。協調性が無いため、孤立したり周りから反感を買ってしまうことが多いでしょう。

フリーランスなら自分の利益の事だけを考え、比較的自由に活動できるので、組織に属して働くよりは向いているといえます。ライター系、IT系、販売系、エンタメ系などがオススメです。

デイトレーダー(個人投資家)

高い集中力と勝負強さが必要とされるデイトレーダーはまさに利己的な人にはピッタリな職業ではないでしょうか。失敗すれば大きなリスクを背負うことになりますが、成功をした時の利益は莫大なものになります。突き進むチャレンジ精神と、自分を一番に信じる利己的な人には向いているといえます。

また、デイトレーダーは基本的に一人でパソコンに向かって行うので、人に干渉されることもほとんどなく、人間関係のストレスも無いでしょう。

研究者・開発者

利己的な人は、自分の殻に閉じこもりやすい一方、仕事においては高い集中力を発揮します。偉大な科学者の伝記などを読むと、このタイプの科学者が多いことが分かります。ニュートンやエジソンなど世界史に残るような偉大な人物も利己的な性格だったといわれています。

研究者や開発者は高い集中力と地道な探求心が必要ですが、他の人には得られないような大きな名誉や称号を手にすることができます。

利己的であることは悪いことなのか

バランス

これまで利己的な人の特徴や付き合い方について説明してきましたが、そもそも利己的な部分は人間の誰しもが持っている本質な部分でもあります。しかし、利己的てあることは周囲からあまり良く思われないのも事実です。

本当に利己的は悪いことなのか、本当に嫌われているのか考えてみましょう。

賢い利己的な人は実は功利主義でもある

利己的な人は利益の為ならどんな方法を使ってでも自分の物にするとされてますが、社会のルールや法律を無視してはいけないことくらいは、どんなに利己的であっても理解しています。
法を犯して罰せられるようなことになってしまったら、結局は自分にとって不利益にしかなりません。

また、賢い利己的な人は、自分勝手に振る舞い他人に迷惑をかければ、それは回り回って自分の不利益になることは予想できます。だから他人の利益もちゃんと考えて行動します。

それは結果として、自分を含めたみんなの利益を求めて行動するという「功利主義」に行き着いた行動でもあるのです。

利他的すぎても嫌われる

利己的の対義語として利他的があります。利他的とは自らの利益を犠牲にしてまで他人の利益を優先することをいいます。

一見人間的には利己的な人よりも優れているように思われますが、利他的すぎても周りから嫌われてしまう傾向にあるのです。

人を優先して思いやるのは良い事ですが、行き過ぎた場合「いい人ぶってる」「自分に酔ってる」と思われてしまうこともあります。利他的な人は周りに感謝されることに喜びを感じます。喜びを追求するあまり「他人の為に自分を犠牲にするのは良い事だ」と強く思い込みすぎて必要以上に行動に出てしまい、結果として利己的になってしまう場合もあるのです。

利己的と利他的のバランス

自分だけを優先して幸せになる利己的でも、他人だけの幸せを優先する利他的、どちらか一方だけでは人間としても、社会のバランスも上手くいきません。

勝利を求めて進んでいくことも、人を思いやる姿勢もどちらも非常に大切でなことで、欠かすことはできません。二つのバランスが整うことが重要です。

まとめ

以上が利己的な人についてのまとめでした。いかがでしたでしょうか。もしかしたら自分の行動や考え方に該当する内容があったかもしれません。

一般的には利己的主義な人は、あまり良いイメージを持たれてませんし、距離を置かれてしまうタイプの人かもしれません。しかし、利己的な人がいなくなってしまっては、社会が成り立たなくなってしまうのも事実です。

自分の幸せを求めるのは当たり前な発想であり、人が社会が大きく成長していくうえでは必要不可欠な発想と行動力です。私達から利己的な要素が無くなってしまったら、人間はダメになるのではないでしょうか。

もちろん、利己的すぎてもダメなのは事実です。しかし、頭から否定するのではなく、利己的主義の才能や発想力を認めつつ、他人の幸せを追求できるバランスのとれた関係が最適ではないでしょうか。

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