一昔前の漫画に出てくる悪者などはこの三白眼（さんぱくがん）が多かったように思います。女子の間では黒目がちな瞳が人気だったのでは・・と思いきや、世間の一部ではなんと、この三白眼が流行っているというのです。黒目の大きな瞳VS三白眼、いざ勝負！ではありませんが、それぞれの魅力とそれに合うメイクなどもお伝えしてゆきますね。
コスプレする人もしない人も、三白眼がコンプレックスになってる人も憧れている人も、必見です。また、病気の可能性もありますから、それも含めてお伝えしてゆきます。
そもそも三白眼とはどんな状態か
実は、わたしたちの眼球の大きさは成人になると、さほど変わりません。眼球における黒目（角膜）の比率も、個人差はあまりないものです。人の目の大きさは、他人から見えている範囲で判断されているのが通常です。つまりは目を覆っている瞼をはじめとする筋肉が関係しているのです。
本来は一般よりも黒目の光彩の部分が小さいために、白目が多く見える先天的なものを指してそう呼びます。黒目より白目が多い（白目勝ち（しろめがち）と言います）場合で、中でも黒目の左右だけでなく、黒目の上または下にも白目が見えている瞳、つまり三方が白目の状態を、三白眼と呼ぶのです。
三白眼の原因
三白眼は正しくは病気ではありません。ですが、一重まぶたの人が二重に憧れ、クルリとした愛らしい瞳の人がクールな一重まぶたに憧れるように、コンプレックスや憧れの原因にはなっているようです。
前述したように、人間の眼球の大きさや、瞳の大きさはさほど違いはないのに、どうして、三白眼のように白目の部分が多い人がいるのでしょうか。
先天的なもの
生まれながらに、黒目の虹彩（こうさい）の部分がやや小さく、普通の瞼の開き具合だとしても、白目の部分が多く見える人がいます。本来はこういう人の目を三白眼といいます。
骨格などによるもの
骨格や筋肉によって、眼の周りの筋肉やその力、また形などから、目そのものが大きく見えて、三白眼でなくとも白目がちな目の人がいます。
日本人の８割は目がしらに蒙古ひだがあるため、西洋人にくらべ目が小さく見えるのです。目が大きいと、白目も多く見えるので、欧米人には三白眼の人が多いのです。
病気が疑われるもの
加齢によって、目の周りの筋肉の力が衰えて、下まぶたが垂れてきてしまうことがあります。こういった場合には、眼瞼下垂という病気の可能性もありますので、一度は眼科に診てもらったほうがよいでしょう。
特に、肩こりなども酷い場合には、疑ってみたほうがいいかも知れません。自己判断で瞼が垂れ下がったから手術であげたいと美容整形外科をたずねる前に、眼科をたずねてみても良いかも知れません。。
世界的な美しい目の比率は
美容学的には、顔に対する目の位置や目全体の比率、そして目の中の角膜の大きさの美しい比率というものがあるようです。けれども、美の基準は世界共通ではありません。
日本人には８割の人の目がしらに蒙古ひだがあり、どうしても目の見える範囲は狭くなります。欧米人には蒙古ひだはありませんから、彼らには三白眼のほうが多く、三白眼に匹敵する言葉がありませんでした。日本語がそのまま「sanpaku」として使われるようになりましたが、欧米ではそのほうが多いので、むしろ黒目がちな瞳や一重の眼がアジアンアイズと言われ憧れられたりもするわけです。
三白眼の印象って？
けれども確かに、目の印象はその人の第一印象に大きく関わってくるようです。上まぶたが垂れているだけで眠そうにみられ「やる気がない」「消極的」と思われたり、生まれつき三白眼のために、「冷たい人」「怖そう」と見られることもあるようです。
では、どんな目が、どんなふうにみられるのでしょうか。
どんなふうに見られるの？黒眼ＶＳ三白眼
日本では、黒目が大きいと「かわいらしい」と見られるようです。今でも、黒目を大きく見せるカラコンの人気は衰えていません。
また、三白眼だと第一印象は「冷たい人」と思われることも多いようです。実際のところはどうなのでしょう。気になりますよね。
白目がちでいいことはある？
白目が多い人や三白眼の人の多くは、目そのものが大きいことが多いので、化粧映えするケースが多いようです。一重まぶたの人でも、お化粧ひとつでアンニュイな表情をつくることもできます。くりくりとした目の黒目がちな人にはクールでアンニュイな表情をつくるのはやや難易度が高くなりますから、この点では得だと言えるかも知れません。
また、カラーコンタクトで黒目の大きさを大きく見せることも出来ますから、変身できる幅が広いともいえます。ただ、目が大きくて白目が多いだけだと、いつも驚いているような表情と見られてしまい、それを悩んでいる人もいるようです。
黒目がちでいいことはある？
赤ちゃんや、かわいいペットを見てください。白目は、とても少ないのです。黒目がちだと、「守ってあげたい」可愛らしさが印象づけられるようです。
一重でも、二重でも、好感をもたれやすい黒目がちな瞳。皆が憧れる瞳でもありますが、いつも可愛く見られてしまうことをコンプレックスに思う人もいるようです。
人相としての三白眼
人相学的には、三白眼の人は「強い意志を持っている」「冷たい」「犯罪者に多い」などと言われるようですが、人相は目だけで決まるわけではありませんから、心配ありません。
また、犯罪者に三白眼の斜視の人が多いという説がありましたが、まったく何ら統計的に関係ないとされ、現代では笑い話になっています。
まぶたが重いと意味がなくなる？
三白眼でクールな目つきでも、くりっとした可愛い目でも、上まぶたが重いと眠そうに見えて、眼力は望めそうにないと思いますか？いえいえ、そんなことはありません。
メイクでいくらでも変えることができるんです！本当はあまりお教えしたくないのですが、このサイトを見てくださった方だけに、こっそり後でお教えしますね。
骨格も重要
先程、美の基準というお話をしましたが、骨格も印象には重要です。また、表情が一番重要なのです。目だけで、全ての印象が決まってしまうわけではないのです。
大事なのはバランス
目の中の白目：黒目：白目の比率は、美容学的には１：２：１がバランスがよいと言われているようです。しかし、顔の中の目の位置、瞼の形、額の大きさ、目と目の距離、その他鼻、口のパーツとのバランスによって、顔の印象は大きく変わります。
さらに、表情は自分でつくることのできるものです。どんなに目が大きくて可愛らしくても、どんなに鋭い三白眼でにらみをきかせても、表情がともなわなければ、まったく意味をなさないと言ってもいいでしょう。
どんな目の人もできる、美しい瞳の表情
あのアメリカのトップモデルのタイラ・バンクスは三白眼ではありません。さらに、若いころはオデコが広すぎて馬鹿にされていたそうです。
彼女は常に、個性のある顔は得だと言っています。そして、表情は自分でつくり、目力も表情で作るものだと言っています。「スマイズ」という言葉を聞いたことがありますか？クールな、エッジの効いたハイファッションモデルの表情でも、目は下まぶたを上げるように「目で微笑む」これがスマイズです。
日本人の三白眼の人の多くは、下まぶたが下がっていることが多いですから、スマイズしたら、誰よりも魅惑的な瞳になれるかも知れません。
三白眼カラコンは危ない？
アニメのキャラクターなどに三白眼が多いことからか、最近は三白眼のカラコンが発売されています。はたして、安全なのでしょうか？
結論から言いますと、安全かどうかは、誰にもわかりません。きちんと目医者の診断をうけ、コンタクトレンズの使用法を守ることは必須ですが、コンタクトレンズは三白眼のものでなくとも、非含水性コンタクトレンズでさえ、眼の水分を奪います。コンタクトレンズの間違った使用法や、眼科の診断をうけずに違法に購入し使用したりしていると、失明の危険さえあるのです。
わたし自身はドライアイなのでコンタクトレンズは出来ません。普段、私たちの目は、涙で潤っています。この涙の分泌量が少ない状態をドライアイといい、立派な病気です。ドライアイの酷い症状の場合には、朝、目薬を差さないと目をあけることができないほど目の水分が無くなってしまうこともあるのです。
コンタクトレンズは、目を潤している水分を吸うことで吸着しています。進化はしましたが、目に異物が入っている状態ですから、使用時間は必ず守り、乾燥してきたらはずすなど、正しい使用法を知らないと、自分の目を危険にさらしてしまいかねません。この、コンタクトレンズが目の水分を吸う性質を含水性（がんすいせい）と言います。
非含水性のコンタクトレンズなら安全か
最近のコンタクトレンズは、非含水性のものもあります。しかし、それはまったく含水しないという意味ではありません。従来のものにくらべて、水を吸いにくい、という意味なのです。
一時期、どうしてもカラコンをつけたくて、何軒も眼科をまわりました。でも、結果はNOでした。非含水性のものでもだめなのかと聞きましたが、それはたいして意味がないことだと言われたのです。ところが、街にあるコンタクトレンズを売ることが目的のお店に付属している眼科で調べたら、「大丈夫」とのことでした。視力検査をし、医師を信じて念願のカラコンにチャレンジしましたが、４時間で目が痛くなってしまい、それ以来、怖くてしていません。
カラーコンタクトを購入するときは、販売店付属の眼科も良いですが、かかりつけの病院などあれば、そこで検査をしてもらうのもおすすめです。また、カラコンに限らず、コンタクトレンズを常時使用している人は、定期的な検診を強くお勧めします。目が見えなくなってからでは、遅いからです。
三白眼をかくすカラコン
角膜や虹彩部分が大きく見えるカラーコンタクトは、三白眼で悩んでいる人にはお助けグッズになるようです。でも、上記と同じく、使用方法はきちんと守り、定期健診を受けてくださいね。
望まずに三白眼になってしまった例（整形手術のリスク）
三白眼に憧れていなくても、三白眼になってしまう場合があるようです。目を大きくしたくて、整形手術をした場合です。目がしら切開などをすることで、目そのものを大きく見せることが出来ると言うものですが、蒙古ひだをひらくので、目の見える範囲が大きくなりますが、鋭い印象の目になるのは否めません。
また、この手術で目と目の感覚が近づきますから、大人っぽい顔つきになります。手術前より年上に見られる人もいるようです。かわいい顔つきとはさよならしなければならないこともあるのです。これには、早く手術したい気持ちをおさえて、しっかりとカウンセリングしてくれる医師と、納得がゆくまで話し合わなければならないでしょう。
そして、目が大きくなると、白目の見える部分も大きくなります。もともと、黒目がちではない人が、目の印象を良くしたくて、目を大きく見せる目がしら切開手術をした結果、三白眼になったという例はいくつもあります。
三白眼に似合うメイク
三白眼だから可愛く見えない、怖いといわれた、そんな悩みがあるあなたも、大事なときはカラコンでごまかすけど、いつもいつもはしてられない。そんなあなたにも、おすすめします。メイクで三白眼美人になるほうが、ずっと魅力的だと思いませんか。いままで秘密にしていたメイクアップ法をご紹介します。
三白眼だけど、可愛く見せたい！
三白眼を見た目少なく見えるようにする、足し算メイクなのですが、目の印象をやさしくするメイクです。
上まつ毛の生え際を、ブラックではなく、やや優しい色のブラウンで埋めてゆきます。赤味のあるブラウンやピンクがかったブラウンが優しく見えます。目の中に入れてしまわないよう、際の部分を丁寧にまつ毛とまつ毛の間を埋めるつもりで、ゆっくり書きましょう。目の粘膜に近いので、やわらかく書きやすいペンシル型がお勧めです。滲みにくい物を選んでください。この時、太いラインになりすぎないようにするのもポイントです。
下まつ毛のほうは、目じりから目がしらに向けて目の横幅の1/3ほど、下まつ毛のやはり生え際を、埋めてゆきます。この時、黒目の位置から目じり側だけにします。あまり目がしら側にまでラインを埋めてしまうと、目のサイズを強調し、きつい目つきを増長してしまいます。
次に、黒目のサイズにあわせて、上下瞼にラインを入れます。黒目の上の部分、下の部分の、まつ毛の内側、粘膜の際に目の色と同じ濃さのブラックのラインを入れます。こうすることで、黒目が大きいと錯覚させる効果があり、白目が目立たなくなってきます。
アイシャドウはクールでない温かみのある色のブラウンを使います。まず、ピンクがかったハイライトをまぶた全体に全部、思い切っていれます。目で見てわからないくらいで充分です。さっと幅広のハケで塗ります。次に、メインカラーのブラウンを、やわらかいハケでアイホール全体に重ねます。次に、目じりから黒目の上あたりまで、幅広く、ふんわりまるくぼかします。
ポイントは、強いアイラインを入れず、全体にふんわりした印象に仕上げること、最初に目の錯覚を起こすトリックのラインをいれておくことです。
全体の印象も大事なので、リップやチークも、ピンクベージュなど優しい色を選んでみましょう。どうしても赤い口紅がいい、という方は、肌の色にもよりますが、薄いレッドをひいた上から、チェリー系のグロスを重ねてぷるんとした感じを出して、第一印象の目の行き場を唇にもってゆくのもありです。
まつ毛はゆるくカーブさせ、クリアか、濃いブラウンのマスカラでキープしましょう。繊維が多すぎるものでボリュームをつけすぎたり、伸ばし過ぎたりすると、目を強調してしまいます。
折角の三白眼だから、クールビューティーになりたい！
一重の方も、二重の方も、ベースは一緒です。どこにも掲載されていない、秘密の方法をお教えします。
上まぶたのまつ毛ぎりぎりのラインに、グレーや黒のライナーでまつ毛の間を埋めてゆきます。やわらかく、滲みにくいものがいいです。黒目の上の部分は、気持ち太めに入れます。
下まぶたは、粘膜ぎりぎりのラインより少し外側、ちょうどまつ毛の生えているあたりに、まつ毛の生え際をぼかすような気持ちで目じりと目がしらの部分をさけて、黒目の下の位置から左右に引きます。黒目の幅に対して、ちょうどより少し左右にはみ出る程度にし、気持ち、目じり側が多くはみ出るようにひきます。太めのライナーか、細いシャドウペンでもＯＫです。
アイホール全体に、少しラメのはいった明るいブラウンをぼかします。同じ色を、下まぶたのさっきのラインに重ねるように入れます。目がしら側はひかず、目じりに向けてすっと細くなるようにぼかし入れます。
濃いシャドウを細いチップにつけ、それで上まぶたのまつ毛の生え際を細く書きます。その上から、黒のリキッドライナーで目がしらから目じりまで、ラインをひきます。この時に、目がしらには細く、黒目の上あたりでやや太く、そこから目じりに向けて同じ太さで、目じりから２ｍｍ～４ｍｍほど、そのまま細くなるように流します。この角度は、上まぶたの真ん中から下がってきたラインそのままより、やや上にあがるようにします。もちろん、好みで下げてもよいのですが、その場合は太めにすると、アンニュイ感が増します。
目じりの細くなったシャドウのラインが見える位置の上に、濃いグレーブラウンのシャドウを細いハケで、瞼の二重のところからややはみ出るように目がしらにむけて、ぼかします。一重の人は、二重があるつもりで、きっちり入れてみてください。
まつ毛は、上にあげすぎないようにカールし、繊維の多いマスカラを、たっぷりと真ん中から外側にボリュームが出るように重ねづけします。
下まつ毛も、一本一本しっかり、見えるようにマスカラをつけます。
最後に、ハイライト（ラメのペンシルでもＯＫ）を、下まぶたの目じりから目がしらに向かって1/3～半分まで、キュッと入れます。これで、ニュアンスメイクのできあがりです。
まとめ
誰でも、コンプレックスはあるものです。憧れる瞳、顔立ち、なんでもっとこうじゃなかったんだろう、、、と悩むのは女性なら当然のことです。けれども、個性があるということは、素晴らしいことなのです。むしろ、個性がなく、あってもそれを出せない人は、アメリカではトップモデルになれません。
アメリカのモデルのアリソン・ハーバードは顔の半分が目なのではないかというほど目が大きく、また４白眼といわれるほど白目も大きく、やや垂れ目なのです。彼女はそれがとてもコンプレックスだったそうです。どうしてもお人形さんのように見られてしまい、大人の雰囲気が出しづらく、苦労もしたようです。けれども、その瞳を生かして、不思議な雰囲気で人々を魅了しました。コンプレックスでもあった目を、最強の武器に変えてしまいました。
目だけでなく、表情や顔のライン、自分がどう見えるか、どういう表情筋の使い方をしたら、美しく見えるか、鏡とにらめっこしてみてもいいかもしれませんね。
個性をどう生かすかは、自分次第ですよね。現代は整形手術もお金さえあれば簡単にできる時代になりましたし、カラコンの購入も簡単になりました。自分で納得してそれらをするのも手段のひとつです。その場合には、どうか、整形手術を受ける際には医師選びをしっかりし、徹底的に希望を伝えること、カラコンやコンタクトは使用方法を守ることは忘れないでくださいね。
眼のまわりの筋力の保持や表情の筋肉の運動もお教えしたかったのですが、それはまたの機会がありましたらご紹介いたします。