皆さん牡蠣はお好きですか?牡蠣を食べ過ぎたことはありますか?私は牡蠣フライが大好きでした。ある時点までは、しかし嫌な思い出があって、それから1度も牡蠣を食べていません。
とても美味しかった牡蠣でしたが、ある時牡蠣をフライにして夕食に出したのです。少し火の通りが少なかったのか、大変なことが起こり、それから一度も牡蠣を食べていません。
大好物だった牡蠣を、食べれないのは残念ですが、牡蠣を食べようと思うとその時のことが、昨日のように思い出されるので、牡蠣を見ないようにしています。もったいない話だと思います。
その時牡蠣を食べ過ぎたわけでもありません。どちらかというといつもよりは少なかったと思います。でも気を付けてください。よく火を通さないと、とんでもないことになる時がありますので、牡蠣を食べ過ぎないよう、またよく火を通して食べてくださいね。
牡蠣について少し詳しく調べてみましたので、ご一緒に見てみたいと思います。
牡蠣について
さて牡蠣について少し見てみましょう!
牡蠣は海のミルクとも呼ばれ、古く日本では縄文時代から、人々の口を魅了させていまいた。ヨーロッパでは紀元前、4世紀ごろから養殖が始まりました。日本での養殖は、室町時代天文年間(1532~1555年頃)に安芸、今の広島県で養殖が始められました。
牡蠣は海水に含まれる、プランクトンから栄養をもらっていて、プランクトンの良い悪いで、食中毒を起こすこともあるのです。
牡蠣は大きく分けて、真牡蠣、岩牡蠣、地牡蠣の3つに分けられますが、日本では25種類の牡蠣が獲れているそうです。市場に出ている牡蠣の52%が広島県の牡蠣です。
牡蠣の漢字の牡は(ボ)と読まれオスの事です。また蠣は(レイ)とも読まれ貝の中の種類で、石にブドウの房のように沢山付いて動くことがない、雄雌の区別がないところから牡蠣という名前が付いたそうです。
牡蠣の栄養について
牡蠣のだいたいのルーツが分かったところで、牡蠣の栄養について見てみたいと思います。
牡蠣の代表的な栄養素といえば、亜鉛、グリコーゲン、タウリンだと思います。それらの栄養素と牡蠣に含まれる栄養素について見てみます。
ミネラル
私たちの体は、炭素、水素、酸素、窒素の四つの元素からなりたち、96%を占めています。こ以外のたった4%がミネラルなのですが、これがとても重要な役割をしています。
ミネラルには亜鉛、鉄、カルシウム、マグネシウム、セレン、クロム、リン、カリウム、マンガン、バナジウム、ゲルマニウムなどがあります。
ミネラルは体液(血液・細胞液・リンパ液)の量の調節や神経の調節をしたり、骨や歯を作るのに欠かせない栄養素です。血液の酸性・アルカリ性のバランスを調節しています。骨や歯や酵素を作るもとになります。
亜鉛
亜鉛はミネラルの一種です。亜鉛は身体の中で作ることができませんので、毎日少しずつ摂ることが大切になってきます.亜鉛はビタミンCと一緒にとると、吸収されやすいのです。
100g中13.2mg牡蠣には含まれています。
1日の亜鉛の摂取量は
- 男性12mg
- 女性9mg
となっています。
亜鉛の働きはどの様なものがありますか?
亜鉛は人間が生きていくために必要な、新陳代謝の過程で働く酵素の組み立てる材料として、とても必要なミネラルなのです。
細胞の新陳代謝の200種類以上の酵素を構成する、大切な成分で身体の中の亜鉛の95%以上は細胞の内に存在し、新陳代謝を手助けしています。また亜鉛はたんぱく質やDNAの合成に必要なミネラルです。
亜鉛の効果効能は?
亜鉛の効果効能については沢山あります。まず味覚を正常に保つ効果や、生活習慣病を予防・改善する効果があります。また人間にとって欠かせない、成長を促進する効果もあります。
その他に生殖機能を維持する効果や、ホルモンバランスが整う効果、ホルモン分泌や唐・脂質代謝の正常保持、二日酔いを防ぐ効果、抜け毛を予防する効果などの効果効能があります。
詳しくは、亜鉛の効果について!不足する原因や多く含む食べ物を紹介!を読んでおきましょう。
亜鉛が不足するとどうなりますか?
亜鉛が不足するとまず、味覚障害が起こり食欲が低下します。そして肌のかさつき、皮膚炎、爪の斑点などが現れてきます。そして脱毛や胃腸障害、下痢、貧血、精神障害、傷の直りがおそくなり、免疫機能低下が起こってきます。
男性の場合亜鉛が不足することで、精子数の減少や性機能低下が起こります。また女性の場合妊娠中に亜鉛が不足すると、胎児の成長不良や奇形を引き起こす危険が出てきます。
亜鉛を過剰摂取するとどうなりますか?
亜鉛を過剰摂取したら、めまいや吐き気、下痢などが起こります。そして胃腸障害や腎機能障害、神経障害が起こり、善玉(HDL)コレステロールが低下します。また活性酸素をけすと共に、抗酸化作用のSOD酵素の活性が低くなります。
詳しくは、亜鉛の過剰摂取は危ない?副作用や摂り過ぎの原因を紹介!を参考にしてください!
鉄分
ミネラルの一種の鉄分は貧血の予防になります。牡蠣には鉄分が含まれていて、牡蠣の鉄分は人間の身体に吸収されやすい、ヘム鉄が含まれています。
鉄分にはヘム鉄(動物の中に多く吸収されている)と非ヘム鉄(植物の中に吸収されている)があり、人間の中に吸収されやすいのはヘム鉄なのです。
この牡蠣に含まれる鉄分は100g中1.9mg含まれています。ヘム鉄は15~25%の吸収率があります。
カルシウム
もう一つミネラルの一種の、カルシウムについてお話します。カルシウムは私たちの骨を、作るうえでとても大切な役割をしています。
牡蠣には海のミルクともいわれ、牛乳のようにカルシウムが多く含まれています。カルシウムは骨粗鬆症の予防だけでなく、ストレスやイライラを解消します。
カルシウムは99%が骨に存在し、1%が血液や体液、筋肉にあっていろいろ身体の機能を調節しています。
カルシウムと相性の良い野菜はケールで、ホウレン草はシュウ酸を含んでいるので、カルシウムの吸収を悪くします。カルシウムとビタミンD、およびビタミンKを一緒にとると、吸収率がアップします。
グリコーゲン
グリコーゲンは牡蠣に含まれる多糖類です。肝臓や骨に蓄えられ、血糖の維持や疲労回復効果や、脳の活性化などの働きがあります。
また血糖値の調節や肝臓の働きをよくします。骨格筋で筋肉の収縮のエネルギー源となり、血糖値を一定に保つ働きをしています。
そのため疲労を回復する効果や、集中力を高める効果、血糖値を調節する効果などいろいろな効果が期待されます。
脳の唯一のエネルギー源はこのグリコーゲンです。ですから牡蠣をとることで、脳を活性化させ集中力や記憶力をたかめます。
含硫アミノ酸
含硫アミノ酸とはアミノ酸の中に、硫黄を含んでいます。必須アミノ酸のメチオニン、非必須アミノ酸のシステイン、シスチンの3種類があります。タウリンはメチオニン、システインから合成されます。
含硫アミノ酸には解毒作用があり、肝臓の機能を高め、老化の原因となる活性酸素を除去してくれる働きがあります。
牡蠣には必須アミノ酸8種類と、18種類のアミノ酸が含まれています。
タウリン
タウリンは含硫(がんりゅう)アミノ酸の一種で、心筋、筋肉、目の網膜を守る、脾臓、脳、肺、骨髄の人間の身体に存在し、50~80%は筋肉に存在しています。
タウリンの働きはどの様なものがありますか?
タウリンの働きには、胆汁酸の分泌促進や脂肪の消化・吸収をスムーズにしたり、神経系統の不調を、改善したりする働きがあります。また血中のコレステロールの上昇を抑えたり、乳酸が増えるのを抑えたり、脳下垂体ホルモンの分泌を、活発にする働きがあります。また滋養強壮や疲労を回復する人間にとって、大切な健康の働きをしています。また肝臓の働きをよくします。
タウリンの効果効能は?
タウリンの効果については、肝機能を高める効果や、コレステロール値を下げる効果があります。生活習慣病の動脈硬化や、糖尿病を予防する効果や、高血圧を予防する効果もあります。
その他には視機能を改善する効果や、むくみを予防改善する効果、便秘を改善する効果などもあります。タウリンには生活習慣病を改善する、大きな効果が秘められています。
タウリンが不足するとどうなりますか?
タウリンが不足すると目の網膜の、機能障害が起こります。また肝臓の機能低下が起こり、脂質の消化・吸収が上手にできなくなります。また高血圧や動脈硬化などの、生活習慣病リスクを抱えることになります。
タウリンを過剰摂取したらどうなりますか?
タウリンを過剰摂取しても、非常に早く代謝するので、過剰摂取の弊害はありません。
ビタミン
牡蠣にはビタミン類も豊富に含まれています
。ビタミンA・B1・B2・B6・B12・C・ビオチン・コリン・イノシトール・葉酸 などの身体にとって重要な働きをする栄養素が入っています。特にビタミン12が多く含まれています。
3大栄養素
牡蠣1個20グラムに含まれるたんぱく質の量は1.32gで5.28calです。脂質は0.28gで2.52calです。炭水化物は0.94gで3.76calです。
DHA・EPA
牡蠣にはDHA 養殖71~110mg EPA120~190mg が含まれています。
DHAはドコモヘキサゴンと言って脳や神経組織の機能を高める働きをします。DHAは唯一脳内に入ることができる栄養素で、体内ではEPA(エイコサペンタエン酸)が作られる成分です。
DHAの働きは神経細胞を活性化させて、記憶力や学習能力を向上させる働きがあります。その他に判断力の向上効果や、アルツハイマー型認知症に対する効果などがあります。
また精神を安定させる効果や、アレルギーを予防する効果、視力を改善する効果、血流を改善する効果などがあります。
牡蠣の食べ方について
さて牡蠣のルーツと栄養について見てきましたが、食べ方にはどのような点に注意したらよいのでしょうか?
牡蠣は肝臓の働きを良くしますので、ビールやお酒には相性が良いといえる食材です。牡蠣を料理するときは水道水を出しっぱなしにして、ざるに乗せて振り洗いをして、水気をよく切ります。水気をよく切ったら、お酒を少し加えると美味しさが増します。
牡蠣の選び方は新鮮なものは、黒いヒダの部分がしっかりと縮んで、牡蠣の身が乳白色をしていて、ふっくらと光沢があるものを選ぶと、新鮮な牡蠣を選んだことになります。
牡蠣の火の通る時間
また牡蠣は私が経験したように、十分過熱しないととんでもないことが起こりますので、十分に火を通して、食べるほうが良いと思います。生で食べるときは、生用の牡蠣を選んだほうがよいです。でも私は生用のをあえて火を通しましたが、それでも運悪い時は色々な事が起こります。
牡蠣の火の通し方は、沸騰したお湯に1~2分、フライなら180度の油で4分以上の時間が必要です。
牡蠣と相性の良いのは牡蠣とレモンです。ビタミンCが鉄分の吸収を助けます。またレモンには殺菌作用があります。牡蠣にはレモンが必ずと言ってよいくらい付きますが、あれは先人の知恵ですね。
牡蠣の旬
牡蠣の旬は一体何時ごろでしょうか?牡蠣には真牡蠣と、岩牡蠣があります。
真牡蠣は11月ごろから4月ごろですが、一番おいしい時期はうまみ成分の、グリコーゲンが多くなる1~2月ごろです。
岩牡蠣は7月から9月ごろがおいしく食べられます。
牡蠣の食べすぎについて
さて牡蠣のルーツ、栄養、食べ方について見てきましたが、このおいしい牡蠣を食べすぎたら一体どのようになるのでしょうか?
牡蠣を食べ過ぎた場合の、リスクについて見ていみたいと思います。まず牡蠣を生で食べたいときは、生食用を必ず選んでください。生食用と加熱用の違いは、鮮度の差ではありません。
保健所が指定した海域(良質なプランクトンがいるであろう場所)でとれた牡蠣は、減菌洗浄を2~3日しますのでその時に断食を強いられます。ですから生食用はすこし身が痩せてしまうのです。
味と栄養は加熱用のほうがあるようですが、きれいな海域でないプランクトンには色々な毒性を持ったものが多いので、絶対に加熱用を生で食べないようにしてくださいね。
牡蠣には亜鉛が多く含まれていますので、食べ過ぎると急性亜鉛中毒になり、下痢やおう吐などの色々な症状をともないます。
亜鉛中毒になるには100g中に13.2mg含まれているので、100g食べると中毒を起こすことになるのでしょうか?1個20gとすると5個ぐらいですか?なんだか5個ぐらいならよく食べていた様にも思われますが、何でもないときは少々沢山食べすぎても、何も起こりませんが運が悪い時というのは、色々な条件が重なってしまうので、あまり食べすぎは良くないですね。
ちなみに亜鉛中毒になるのは、50mgぐらいを摂るとなる様ですので、牡蠣の5個ぐらい食べたからと言って中毒症状は起こらないはずですね。
貝毒
牡蠣を食べ過ぎると貝毒になる可能性があるようです。貝毒とは一体何でしょうか?貝毒は牡蠣が食べているプランクトンが原因で、一つ一つ含まれる量は少ないですが、牡蠣の中に蓄積され、一度に沢山食べることで、貝毒にあたってひどい下痢に襲われるようです。貝毒は過熱しても毒はなくなりません。
貝毒には下痢性貝毒、麻酔性貝毒、神経貝毒があります。貝毒は海の中で育った有毒プランクトンを食べた牡蠣が、毒化することで体内に蓄積され、その牡蠣を食べた人が症状を起こすのが貝毒です。しかし一度毒化された牡蠣でも、きれいなプランクトンのいる海域に行くと、毒化が抜けていくそうです。
急性亜鉛中毒
牡蠣を多く食べ過ぎて急性亜鉛中毒になると、嘔吐、下痢、腹痛、倦怠感、発熱、めまい、頭痛、胃痛、腎臓障害、神経障害などの症状を起こします。
またノロウイルスなどのウイルスの侵入を許すことになるので、できるだけ牡蠣のたべすぎは控えたほうが良いと思います。食べすぎは牡蠣だけでは、ありませんが良くないですね。
プリン体
牡蠣にはプリンタイが184mg含まれています。食べ過ぎると痛風になる可能性を、秘めることになりますのでやはり、牡蠣の食べすぎは良くないですね。
ノロウイルス
牡蠣にはあの有名なノロウイルスになる可能性もあります。ノロウイルスは腸内の、胃腸風邪を引き起こします。これは過熱不十分の時にみられて、下痢やおう吐が繰り返されます。
ノロウイルスは牡蠣の中では増殖せずに、蓄積されながら濃縮され、人間の身体に入ると人間の細胞で増殖します。ノロウイルスは人間の細胞でしか増殖できないのです。そしておう吐や下痢などをおこし、ノロウイルスの感染症の独特の症状の腹痛を起こします。
アレルギー
牡蠣には食中毒以外にアレルギーになる可能性があります。蕁麻疹や胃痛や腹痛が起こる場合、アレルギーが出ていることがあります。牡蠣を食べすぎる事で、おう吐や、下痢、腹痛などもアレルギーの症状になりますので、もしこのような症状が出る場合は、一度アレルギー検査をしたほうが良いように思います。
まとめ
皆さま牡蠣を食べすぎるとどうなるか、お分かり頂けましたでしょうか?やはり牡蠣だけではありませんが、食べ物は腹八分目これが一番健康に良いように思います。
できるだけ今夜は僕の私の好物だからと言って、食べすぎるのは良くありませんので、注意して牡蠣のたべすぎは、控えたほうが良いように思います。これからおいしくなる時期ですが、腹八分目、これがもっと牡蠣をおいしくするようにも思われます。