風疹の症状を紹介!予防は日頃からしておくべき?

風疹の症状はウイルス感染が原因となり引き起こされる感染症です。三日ばしかともいいます。予防接種で防げる疾患ですが、予防接種を受けない人が増えたために、感染者数の増加に加え、大人になってから感染するケースが問題になっています。

また妊娠初期に感染すると赤ちゃんへの影響も考えられます。風疹の症状や原因、風疹にかかってしまったときの対処法などをまとめました。

風疹とは

風疹1

風疹(ふうしん)は、冬から初夏にかけて流行が見られる感染症のひとつです。

潜伏期間は約2~3週間ほどで、風邪のような症状が現れます。通常は比較的軽い症状で、風邪と同じように安静にして熱が下がるのを待ちます。しかし、大人でかかる場合や妊娠初期の妊婦さんは重症化するケースや胎児への影響に気をつけなければいけません。

風疹の原因

風疹3

風疹は、風疹ウイルスが原因の感染症です。血液検査によって確定されます。

ウイルス性の症状なので、他人へうつることがあります。感染力はインフルエンザよりも高いといわれ、日頃からの感染予防や事前に予防接種を受けておくことが大切です。

症状がよく似た麻疹(はしか・ましん)は麻疹ウイルスが原因のウイルス感染症で、風邪のような症状が現れ、発熱や発疹などがみられます。

風疹の症状

風疹2

風疹の特徴的な症状は、赤い発疹と首のリンパ節の腫れ、発熱などです。

初期症状は鼻水や微熱、頭痛、咳、くしゃみなどの風邪のような症状が現れます。次第に口の内側にポツポツとした小さな斑点が現れます。

耳の後ろや首のリンパ節、後頭部などが腫れてきます。顔や耳から全身に渡って小さな発疹がでてきます。赤くなってしまったところが色素沈着して、しばらく残ってしまう場合もあります。涙目になったり充血などもあります。

子供の場合は、症状が全くなかったり、咽頭炎程度で済むこともあります。

数日から1週間程度で症状は回復します。しかし、かゆみが残ったり、高熱が下がらない、急性の脳炎を発症することがあります。その場合はすぐに病院に行き、治療が必要になります。

大人が風疹になったら

大人に現れる症状は、子供の場合と比べて重症化しやすいといわれています。高熱が5日程度続き、リンパ節の腫れもみられます。また発疹も比較的強く、10日~数週間みられる傾向にあります。

妊娠初期で風疹になったら

妊娠中の女性が風疹にかかると、関節炎や急性脳炎などを引き起こす可能性があり、注意しなくてはいけません。

胎児への影響は、先天性風疹症候群といわれ、難聴、白内障、心奇形といった症状がみられます。妊娠初期(10週まで)の場合、約9割の確率で胎児に影響があります。11~16週になると1~2割程度まで減り、20週以降ではまれなケースとされています。

風疹ウイルスの感染経路

風疹4

感染経路は、インフルエンザなど他のウイルス性の疾患と同じです。

・直接感染

ウイルスにかかった人の咳やくしゃみ、鼻水などが直接口についたり、飛んでくることでうつります。

・飛沫感染

くしゃみなどの飛沫を吸ってしまったり、顔や手などについたウイルスが身体に入ってくることで感染します。

風疹の対処法

風疹5

風疹の症状に対する特別な薬はなく、出ている症状を和らげる対症療法がとられます。

熱が出たら

熱が上がって汗をかいているときは、汗をよく拭きます。暑がっていたら、冷たいタオルや氷枕などで冷やします。汗をかいた下着やパジャマは着たままにしないで、こまめに着替えるようにしましょう。体や気分がさっぱりします。

脱水症状を避けるために、水分補給をしっかりと行ってください。

家庭内での感染を防ぐ

家族同士で感染し合わないように、タオルを使いまわさず、鼻をかんだティッシュなどはすぐにゴミ箱へ捨てましょう。

トイレもこまめに掃除して、清潔な状態を保つようにします。料理をする前、食事をする前はよく手を洗いましょう。

病院に行く

風疹かどうかは検査で確定できます。なんのウイルスに感染したのか原因を把握するために、内科や小児科で診察を受けましょう。症状だけでは区別できないこともあります。

重症化してしまった場合に、すぐに対応できるようにするためにも、病院を受診しておきましょう。

仕事や学校を休む

風疹は感染力があるので、発疹などの症状が治まるまでは会社や学校を休まなくてはいけません。また、症状が治まってからも数日は感染力があるといわれています。医師の指示や学校のルールなどに従って行動してください。

風疹の予防方法

風疹6

風疹にかからないようにするためには、次のようなことを心がけてください。

風疹のワクチンを摂取する

通常は、幼児期に2回の予防接種を受けることになっています。

一度風疹にかかったり予防接種を受けていれば、風疹の抗体ができて、次にかかることはありません。ただし、ワクチンを接種したことのある園児が感染した例が報告されています。

うがい手洗い

ウイルスの感染経路となる手には、ウイルスだけなくさまざまな汚れやばい菌などがついています。その手で食事をしたり、目や鼻など顔を触ったときに、ウイルスが口や身体の中に入ってしまい、感染するケースが一番多いといわれています。

そうしないためにも、うがいや手洗いを徹底して、不必要に顔を触らないようにしましょう。鼻をいじったり、口を触る、指をしゃぶる癖がある子供には、衛生面や風邪を予防するためにもやめるように教えてあげましょう。

風邪予防

日頃からの風邪予防が風疹の予防にもつながります。風疹は風邪やインフルエンザと同じ感染症のひとつです。ウイルスの種類によって病気や症状が変わるといったイメージです。

それならば、風邪対策として心がけていることが風疹だけでなく、その他のウイルス性の病気の予防にもなるのです。毎日のことで簡単なことではありません。ウイルスは目に見えないので、どれだけ注意していても子供同士で遊んでいると移し合ってしまったり、症状が出てきて初めて感染に気づくのは仕方のないことです。

だからこそ予防できることはしっかりと行いましょう。夏や冬など病気が流行しやすい時期は特に、うがいや手洗い、栄養と休息を十分にとるようにしましょう。

日常生活

まずは健康的な食事を心がけて、きちんと栄養をとりましょう。風邪に対抗するためには、体力も必要です。身体を動かしたり運動をすれば、身体も温まります。体力をつけて体温を上げることは、風邪や病気に対する抵抗力・免疫力などを発揮させるためにも必要なことです。

ウイルスに感染しても自己治癒力が高ければ、症状が現れなかったり、軽い症状で済むことが期待できます。寝不足なども体力を消耗するので、規則正しく十分な睡眠を確保しましょう。

まとめ

風疹の症状や予防法について最後にまとめておきます。

風疹は、風疹ウイルスに感染することによって引きおこされる感染症です。
風疹の主な症状は、赤い発疹、首のリンパ節の腫れ、発熱です。
風疹は一度かかるか、予防接種をすることで抗体ができます。
風疹は大人になってから発症すると重症化することが多いので、幼児期のうちに予防接種を受けます。
妊娠初期に風疹にかかると、胎児への影響があらわれる確率は90%といわれます。

日本では、制度の変更やワクチンによる健康被害が多発したことで、予防接種をしない人が増えた時期もありました。また、日本やアジア圏では季節的な流行が度々起こっています。平成25年の報告では、患者数が14,357人、過去6年間で最多となりました。男性が7割以上を占めていて、その内20~40代が約8割でした。

風疹の抗体を持っているかどうかを調べる検査があります。自治体によっては、妊娠を希望する女性は無料で行うことができるので、利用してみるのもいいのではないでしょうか。検査の結果によって、医師と相談のうえ、ワクチンを接種することを検討してみてください。

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