お酒による下痢の原因を紹介!いったいどういう仕組み?

「二日酔いは、お酒という快楽の代償」と考える人がいます。でも、当然ですが「楽しかったから苦痛がある」のではなく、「アルコールが体の調子を狂わせるから、頭痛や吐き気を催す」のです。

ここでは、二日酔いの3つ目の苦痛である「下痢」についてみてみます。

スポンサーリンク

 下痢とは

homes-366980_640

「下痢ってなんですか?」と聞かれたら、なんと答えますか? 「水のような便」「腹痛をともなう」「パンツを汚してしまう」「急に来る」「電車に乗っているときに襲われると地獄」…そんな回答が寄せられると思います。

体を守る

それはそれで「下痢」の定義ですが、肝心なことを忘れています。下痢は、「あなたの体を守る」行為なのです。下痢は毒物の拒絶です。ちなみに嘔吐も同じです。

毒物が口の中に入り、喉を経由して胃の中に落ち、その段階で体が「これは毒だ!」と認知すれば、「嘔吐」となって体外に出されます。

でも胃は、すべての毒を「これは毒だ!」と判断できるわけではありません。なぜなら、胃には「胃酸」という強力な「消毒液」のような液体があるので、この胃酸で毒をやっつけることができるからです。

下痢になると便意が増すのは?

なので胃は、胃酸をかけた毒を、そのまま腸に送ってしまいます。しかし毒の中には、胃酸で死滅しないものがあります。それが腸に送られると大変なことになります。なぜなら、腸は、食べ物から「吸収」する器官だからです。

何を吸収するかというと、食べ物の中の「栄養分」です。栄養分と一緒に、毒が体内に吸収されたら、体は毒にやられてしまいます。

そこで腸は「これは毒だ!」と判断したら、吸収を一時中断して、外に排出します。吸収する作業をしないのですから、毒を含む食べ物は速く進みます。速く進むので、食べ物が便を形成する時間はありません。だから、あっという間に肛門に到着してしまいます。

さらに脳は「電車の中では排便できない」と考えている一方で、同時に、腸から「この毒を早く外に出せ!」と指示されています。だから、通常の便に比べて、かなり強い便意が発生して、その人を苦しめるのです。

スポンサーリンク

アルコールについて

alcohol-428392_640

ここでちょっと疑問が浮かびますよね。腸が毒を体外に出そうとするのが下痢なら、「アルコールは毒なのか?」と。さらに、「毒なら、少量のアルコールでも下痢が発生するのではないか?」と、思うかもしれません。

「アルコール」と並んで「飲みすぎはNG」とされているのが、「タバコ」です。しかし、タバコは1本でも吸うと、その途端、体を害するのに対し、アルコールは少量であれば、体に良い効果をもたらすことが知られています。

アルコールは、「少量はセーフ」「大量はアウト」と覚えておいてください。

アセトアルデヒドが「毒」

poison-159083_640

アルコールは体内で分解されると、アセトアルデヒドという物質に変わります。これが「毒」なのです。アセトアルデヒドは食道がんの原因にすらなる、「猛毒」と考えていいでしょう。

でもまた疑問が浮かびますよね。「私の身近に長年、大量のお酒を飲んでいる人がいるが、ぴんぴんしているぞ」

アセトアルデヒドは、実は、体内で「無害化」できるのです。でもその無害化する能力は、人によってさまざまなのです。また、同じ人でも、体調によって、無害化がすんなりいくときがあったり、なかなか無害化できないときがあるのです。

顔が赤くなる理由

アルコールをひと口飲んだだけで顔が真っ赤になったり、蕁麻疹ができたりしてしまう人は、アセトアルデヒドを無害化する能力が低い人といえるでしょう。

大事なことなので、繰り返します。アセトアルデヒドが、二日酔いの原因、そして、下痢の原因なのです。

スポンサーリンク

お酒を飲むと下痢になりやすい理由

cat-mia-703410_640

口から入った食べ物は、喉を通り胃に入ります。胃は胃酸を使って食べ物をドロドロにして、腸に送り、腸は「ドロドロ」から栄養と水分を吸収します。というより、腸が栄養を吸収しやすいように、胃が食べ物をドロドロにするのです。

栄養を吸収し終えた「ドロドロ」の残りかすは直腸に送られ、人の体の出口である肛門から排出されます。つまり、「食べ物」は、喉や胃や腸などの「リレー」で、最終的にウンチになるわけです。どうしてこんな見事な連係プレーができるのでしょうか。その答えは2つあります。

ひとつは重力です。口が上にあって、肛門が下にあるのは、偶然ではないのです。その方が食べ物の消化と吸収に便利なので、生き物はそのように進化してきたと考えられているのです。

でも人間は横になっても消化と吸収と、そして排便もしますよね。ですから重力に頼らなくても「リレーという連係プレー」はできるのです。

それは、胃や腸が動いているからです。あなたが意識的に動かしているのではなく、胃や腸は、あなたの意識と関係なく動くのです。その動きを「ぜんどう」といいます。「蠕動」と書きます。

ぐりぐり動く

胃と腸がどのように動くのか、これはちょっと説明が難しいですね。「ぐりぐり」といいますか「ぐにょぐにょ」といいますか。YouTubeで「胃」「蠕動」と検索すると、動いている様子を見ることができますよ。とにかく、胃も腸も「ここのあるモノを肛門の方向に押し出そう」として動きます。

注目したいのは「人の意識と関係なく動く」ということです。胃と腸は「モノを感知すれば肛門の方向に押し出す」よう、プログラムされているようなものなのです。眠っているときも、胃と腸は動いています。

だから、大量にお酒を飲んでも寝つけるし、途中で目覚めることもありません。でも、普通に目覚めるとすぐに下痢の症状が出るのです。

傷つけながら進む

これまで見てきたのは、

①アルコールは大量に飲むと毒になる
②胃や腸は、口から入ったモノを、運ぶ役割がある

ということです。つまり、胃や腸は人の体のどの臓器や器官よりも、アルコールの毒にさらされているのです。

しかもアルコールは、胃や腸を刺激して「ぜんどう」運動を活発化させます。つまり「ぐりぐり」が、より激しくなるのです。それと同時に、アルコールは胃と腸を傷つけています。

これが「大量のお酒を飲むと、下痢になる」メカニズムなのです。

下痢は、胃と腸の悲鳴であり警告です。それでも無視して、お酒を飲み続ければ、胃がんや大腸がんに進みかねません。下痢の症状は見過ごさないようにしてください。

アルコールと肝臓

liver-148108_640

大量のアルコール摂取によって壊されるのは、胃や腸だけではありません。お酒が肝臓を傷つけることは、よく知られています。

肝臓では、胆汁という液体を作っています。胆汁は、肝臓から腸に運ばれ、腸が食べ物の中の栄養を取り込むことを手伝います。

このような働きを、「消化」という単語を使って表現すると、こうなります。

「胆汁が、腸の消化を助け、その結果、食べ物の栄養が細胞に運ばれる」

肝臓は大量の血液が通過する臓器です。その血液の中に、アルコールが大量に含まれていたら、肝臓は簡単に傷つきます。

傷つけられた肝臓は、「胆汁なんて作らない!」と言い出すのです。胆汁ができないと、当然、腸に胆汁が届きません。胆汁がないと腸は食べ物を「消化」できません。それで「食べ物は消化されないまま肛門に向かう」のです。

そうです、肝臓がやられても、下痢になるのです。

スポンサーリンク

まとめ

いかがでしょうか、大量のアルコールと下痢の関係が分かると、「お酒の量を控えよう」という気持ちがわきませんか? それとも、まだ「それでも酒の量は減らせない」でしょうか。それでは最後に、無理せずお酒の量を減らすコツをお教えします。

まずは「ゆっくり飲むこと」です。アルコールは、飲み始めの方が多く飲めます。後半は酔いが回っているので「惰性」で飲んでいますが、飲み始めは「おいしさ」があるので、飲みすぎてしまうのです。前半さえ抑えることができれば、その日の酒量がいつもより少なくても、満足できるかもしれません。

「食べる量を減らす」ことも、大切です。アルコールが食欲を増進することはよく知られていますが、逆に、おいしいものを食べると、お酒が欲しくなるのです。理想は、お酒と食べ物と、両方とも適量にすることです。

関連記事として、

水下痢が止まらないのはなぜ?ストレスや病気ついて

食後の胃痛の原因とは?吐き気や下痢は病気の可能性も!

腸閉塞の症状を紹介!悪化すると死亡することも?

これらの記事も合わせてお読みください!

スポンサーリンク

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする