生まれたばかりの自分の子供に対する愛情や可愛さから、親であれば目を離せないものです。夜赤ちゃんが寝ている時も、お母さんのそばにいさせてあげるのが添い寝です。
確かに添い寝にはたくさんのメリットがありますが、逆にある条件下の元で危険性が生じてくる場合もあります。そこで、添い寝に関する良い面と危険性を十分に理解して、より良いママライフを過ごして下さい。
添い寝のメリットとは?
添い寝には様々なメリットがあります。
- 赤ちゃんがお母さんの心音を聞くことで安心できる
- お母さんと赤ちゃんとの親子のコミュニケーション
- お母さんのそばにいることで赤ちゃんに何かあってもすぐに対処できる
- 母親としての自覚が備わり強い絆が生まれる
- 赤ちゃんの可愛い寝顔をいつでも見ることができる
- 授乳が円滑に行える
特に、赤ちゃんの寝顔を見られることに関してもとても大切なことで、近年、テレビのニュースで取り上げられることの多い「自分の子供の命を奪ってしまう親の事件」などの防止につながる可能性が考えられる重要な事柄だと考えましょう。
なぜなら、可愛いと思えるからこそより強い愛情が生まれます。赤ちゃんを心から可愛いと思えること、それこそが一番の添い寝のメリットなのかもしれませんね。
添い寝や抱っこは赤ちゃんとの大切な会話
添い寝や抱っこは、お母さんと赤ちゃんとの大きな会話の手段だと考えましょう。特に言葉は発しなくても、ぬくもりや視線は赤ちゃんには確実に伝わっています。赤ちゃんとのコミュニケーションを十分に育み、大切に育ててゆきましょう。
赤ちゃんは五感をフル活用して情報収集をしている
赤ちゃんは、起きている時には身体に備わっている五感をフル活用して毎日様々な情報収集を行っています。目で見ているもの、耳に聞こえてくる音、肌に触れる感触、周囲の匂い、味、それらの感じたことを、寝ている時に閉じているまぶたの下で目を動かしながら脳内で整理していると言われています。
赤ちゃんが感じる外界の情報
- 添い寝しているお母さんやお父さんの表情
- 家の壁や天井の様子や周囲の様子
- 様々な日常生活の中の音や声
- 肌に触れる感触や温度
- 心地よさと痛覚
- 毎日違う周囲の匂い
- 母乳やミルク、離乳食などの味
この他にも細かく分類すれば、まだまだたくさんの情報が赤ちゃんの脳内に記憶されてゆきます。しかし、大人と違いまだ脳内の発育が未発達ですので、一度に大量の情報を記憶しても、その繋がりを判断できません。
その為、寝ている時にその情報をひとつずつ繋げて行き、目を動かしながら、まるで目で追うようにして記憶を整理していると言われています。記憶の整理が終わると、それが経験として赤ちゃんに養われていくのでしょう。
添い寝をすることのデメリット
では、添い寝は良いことづくめなのかと言うと、添い寝をしてあげるという行為自体はとても良いことです。ただし、そこにはある条件下の元に考えた時、思いもよらない危険性が潜んでいる場合があるのです。
このように聞いてしまうと「なんだか怖いんだけど・・・。」と思ってしまうかもしれませんが、その危険性を十分に理解することでその危険性を極力無くして行くことは可能ですので、ぜひ参考にしてみて下さい。
自立心が生まれない可能性が指摘されていた
実は欧米では、赤ちゃんの自立心を成長させる為に、両親と別々な部屋で寝ていた時代があります。添い寝をすることで赤ちゃんが成長してゆく過程において自立心が養われないのではないかと考えられていました。
確かにその可能性はあるかもしれませんが、近年では赤ちゃんをひとりで寝せていることで、なんらかの不慮の事故やアクシデントに見舞われる恐れもある為、現在ではほとんどの家庭で添い寝をしているようです。
乳幼児突然死症候群 〜SIDS〜
海外の医療機関などでの調査によると、この乳幼児突然死症候群は添い寝をすることでその危険性が約5倍に跳ね上がるという研究結果が発表されました。
この乳幼児突然死症候群は英語では「Sudden Infant Death Syndrome」と表記され、和訳では「ゆりかごの死」と訳されます。ゆりかごの死=原因不明の突然死という意味合いです。多くの原因が言われていますが、いまだ原因が解明されていない分野ですので、全てが推測にすぎません。主な原因として考えられているのは次の通りです。
- 何らかの外的要因による窒息死(親の身体の一部や布団、まくらなどによるもの)
- うつ伏せ寝による窒息死
- 周囲の喫煙による副流煙
- 母乳を与えずに保育をした為
- 洋服の着せすぎや部屋の温度管理(暖めすぎ)
- 添い寝をしている時に親の吐き出す二酸化炭素を多く吸い込んでしまった為
- 親の体温で赤ちゃんの身体が暖められすぎた為
- 囲いのないベビーベッドから落下してしまったことによるもの
しかしこれは先にも話したように、あくまで推測でしかありませんし、窒息死の場合は外的要因によるもので、突然死と表現するのは適切ではないのではないかとも言われています。例えば窒息死以外の突然死に関しては以前原因不明であるのが事実ではあります。
安全に添い寝をしてあげるには?
では、安全に添い寝をしてあげるにはどのようなことに気を配って行えば良いのでしょう?安全な添い寝の環境を考えて、大切な赤ちゃんと良好なコミュニケーションを育みましょう。
寝具と部屋の環境
赤ちゃんを寝せる為の寝具選びについてですが、厳密に言うと突然死ではないのですが、床から高さのあるベッドから落下する事故なども実際に発生していることから、お部屋にベッドを設置する際には下記に注意しましょう。
- ベビーベッドは最低3方向に落下防止の為の柵がついている
- 柵のない部分を部屋の壁に密着できているか
また、お母さんやお父さんが寝ているベッドとベビーベッドを密着させる場合には下記も合わせて確認してみて下さい。
- お母さんのベッドとくっつけている場合、赤ちゃんのベッドとの間に隙間がないか
- お母さんのベッドと赤ちゃんのベッドの高さが同じかどうか
注)柔らかすぎるマットレスを敷いているベビーベッドでの呼吸困難や窒息などの報告もありますので、その辺の見直しも必要となります。
床に置くタイプの高さの低い寝具がおすすめ
赤ちゃんを寝せる寝具には、ベッドタイプとは異なり高さが低くく、床にそのまま置いて使うタイプのものもたくさん販売されています。あまり高さのない低めの寝具を使用することで、下記のような利点も生まれます。
- ベッドと違い柵がないので授乳がより楽に速やかに行える
- 赤ちゃんの寝具からの落下の心配がなくなる
- ベッドよりもより弾力性の高いマットレス仕様のものが多い
- お母さんよりも低い位置にいる為、常にお母さんから見やすいので異常にすぐに気づける
注)お母さんがベッドに寝ている場合に関しては、低い位置の寝具は死角になりうる場合もありますのでお母さんの寝具もあまり高さのないものに変えてもらう必要もあります。
お母さんと赤ちゃんとの絶妙な添い寝の距離間
添い寝のデメリットでもお話ししましたが、突然死の原因として考えられているものの中には、お母さんの吐き出す二酸化炭素を多量に吸い込んでしまうことや、親の体温による体温上昇が考えられることから、赤ちゃんとお母さんとの距離を適度に保つ必要があります。
この場合、目安としてはお母さんが赤ちゃんの寝ている方向へ腕を伸ばして指がある程度余裕を持って触れられることのできる「約50cm前後」を基準に考えるのがよいと思います。なぜ50cm前後なのか?
- 腕を伸ばして指が触れられることで赤ちゃんの頬を撫でてあげられる
- 異常があってもすぐに対処できる距離
- 夜泣きの際にも授乳が速やかに行える
- お母さんが吐き出す二酸化炭素を多く吸い込まなくてよい
- 体温の過上昇を防ぐことができる
といった利点があるので、50cm前後が良いのです。
まとめ
添い寝はとても大切なお母さんの仕事のひとつですが、ある条件下の元に危険性もあります。ですが、その危険性をきちんと理解することで十分防いでゆけることばかりです。
危険性を回避して、母子共に安心できる添い寝をして赤ちゃんとの愛情をどんどん育んでいって下さい。関連記事として、
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