脇見恐怖症の原因は自分にある?症状や対策方法を知ろう!職場ではより注意しよう!

ついつい他人のことを脇見してしまったり、気づいたらチラ見してしまったりしていることはありませんか?あまりじっと見ていると、見られている方も気分が悪いですし、見ている方も、相手に変に思われるのではないかと不安になりますよね。しかし、他人を見ることを止められない人もいるようです。

過剰に他人を見てしまうことを止められないと、本人も辛いですよね。では、どうしてそのような行為を止められないのでしょうか?その原因についてこれからご紹介します。

脇見恐怖症とは

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他人のことをチラ見する、凝視してしまうと聞くと、本人が好きでやっているように思われるかも知れません。しかし、実は本人は辛いもののようです。脇見恐怖症と聞くと、なんだか脇見ばかりしているような印象を受けますが、名前で聞くよりも症状は深刻です。脇見というだけあって、脇見恐怖症の人は、視界に入るものや人に対し、意識が過剰になってしまい、目を向けずにいられないと言います。

普通の人でも、視界に入ったものに対して多少は反応しますし、それが珍しいものやおかしなものなら、ついつい見てしまうこともありますよね。しかし、脇見恐怖症の人は、その程度が過剰なのです。また、自分がたびたび目線を向けてしまうことにより、相手に不快感を与えていないだろうかと不安になり、罪悪感を抱いてしまうとも言います。

自分の「見る」という行為が、相手に不快感を与え、変な人として見られてしまうのではないかという恐怖がありながら、その恐怖ゆえに、余計にその対象を見てしまうという悪循環が起こってしまいます。本人は決して見たがっているわけではないので、この悪循環はストレスでしかありません。他人が思っているよりも、脇見恐怖症の人が抱えるストレスは大きなものなのです。

脇見恐怖症の症状は?

では、脇見恐怖症の人は、実際どのような症状に悩まされているのでしょうか?脇見恐怖症の症状には個人差がありますが、主に5つの症状があります。

  • 視界に入ったものや人が気になる
  • 人やものをチラ見してしまう
  • 人やものを凝視してしまう
  • 人目が気になる
  • 自分の視線のせいで嫌われているという思い込み

誰しも、多少は気になるものですが、チラチラ見ることを止められなかったり、時には凝視してまったりと、日常生活を送るのにも苦労を強いられることになりますから、脇見恐怖症はとても辛いのです。

脇見恐怖症の原因は?

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このように、日常生活にも支障を来してしまう脇見恐怖症ですが、もちろんならない人もいます。では、どのような人がなりやすいのでしょうか?脇見恐怖症の原因について、詳しくご紹介します。

性格によるもの

脇見恐怖症は、何でも完璧にこなさないと気が済まない、完璧主義者や、人目を気にして、常に顔色をうかがってしまう人によく見られます。要するに、「他人によく思われたい」という意識が根底にある人に起こりやすいと言えます。

ですから、周りの意見や人目をあまり気にしない性格の人はなりにくいと言えるでしょう。そもそも、「他人によく思われたい」という思いがないからです。

過去のトラウマ

生まれ持った性格の他に、過去のトラウマも脇見恐怖症の発症に関係しています。人は、幼少期に人格が形成されますから、この時期に親から褒めてもらったり、認めてもらったりすることが非常に大切です。

つまり、大切な人格形成期間である幼少期に自分を認めてもらえなかった人は、自分に自信を持てず、他人の目を気にしてしまう癖がついてしまうのです。また、幼い頃にクラスでいじめに遭った体験などもトラウマになり、その後の人格に影響を及ぼすことがあります。

人格は、1度形成されてしまうと修正することは難しく、本人も一生付き合っていかなくてはなりません。もちろん、ある程度は考え方や人との関わりによって改善することができるかも知れませんが、トラウマ体験が原因で脇見恐怖症に苦しんでいる人がいるということを理解しましょう。

脇見恐怖症を克服するには?

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脇見恐怖症は、見ている本人が人から嫌われる、迷惑をかけているという不安な思いに駆られるだけでなく、実際見ていることに気づかれてしまった場合には、様々な人間関係のトラブルに見舞われるデメリットがあります。

見知らぬ人にチラチラ見られたり、よく知っている人でも凝視されたりしたら、不可解ですし、意味の分からない視線は人を不快にさせます。それによって脇見恐怖症の人が責められたり、問い質されたりすることになれば、さらに症状を悪化させてしまうことにもつながりますよね。

では、脇見恐怖症を改善するためには、一体どのようにしたらよいのでしょうか?原因が性格や過去のトラウマにある以上、やはり気持ちの持ち方を変える他ありません。

脇見恐怖症は思い込みであるということを自覚する

脇見恐怖症は、実際のところ本人の思い込みにすぎません。誰も、本人が気にしているほど、他人のことを気に留めていませんし、チラ見したくらいなら、気づいてすらいないことだってあります。ですから、「自分の視線のせいで相手を不愉快にさせている」「他人に嫌われてしまっている」という考えは、単なる思い込みだということを自覚することが大切です。

初めのうちは、なかなか思い込みを取り去ることは難しいでしょうが、何度も練習をして、徐々に思い込みだと自覚できるようにすることが何より大切です。

「自分の視線が相手を不愉快な気持ちにさせている、迷惑をかけている」という考えそのものが間違っていることを認識し、自分に言い聞かせましょう。

自己教示法による克服

自己教示法とは、自分に言い聞かせる方法です。具体的には、人やものを見たくなってしまった時に、「見なくても大丈夫だ」と、心の中で唱えます。自分の言葉で自分に言い聞かせることによち、自分の行動を制限し、それを行わなくてもよいようにする方法です。

行う時には、心の中で唱えるだけでも構いませんし、実際に声に出してみてもよいでしょう。効果の高い方で実行してみてください。また、言い聞かせる時に、脇見恐怖症から解放された自分、チラ見や凝視をしなくても大丈夫な自分をイメージして行うと、より効果的です。

なりたい自分をイメージしながら言い聞かせることで、行動を抑制したり、緊張をほぐしたりする効果もあるのです。

ありのままの自分を受け入れる

脇見恐怖症の人は、常に人の顔色をうかがい、自分に自信を持てない状態で日々を過ごしています。そうした自分への自信のなさが、脇見恐怖症を助長することにもつながってしまいますから、まずはありのままの自分を受け入れましょう。

また、ありのままの自分を受け入れるということは、脇見恐怖症である自分を受け入れることでもあります。脇見恐怖症である自分でも大丈夫、今の自分でも素晴らしいと思うようにしましょう。自分を受け入れることができれば、克服への道は開けます。

脇見恐怖症であることで、悪いところにばかり気持ちが向いてしまいがちですが、自分には、他人にないよいところもあるのだと、長所に目を向けるようにしましょう。たとえば、常に人目を気にしている分、他人の感情に敏感になれるかも知れません。ついつい相手を見てしまうことで、他人が見逃してしまうような小さな異変に気づくことができるかも知れません。

このように、自分だからできる素晴らしい一面を発掘していきましょう。どんなに他人があなたを認めていても、あなた自信が自分を認めることができなければ、事態は改善しませんからね。

脇見恐怖症の人と会ってみる

これは、非常に効果的な方法のようです。別の疾患である強迫性障害を治す方法にもこれに似た方法がありますが、自分が恐れている事態を実際に体験してみることです。自分の頭の中で、「~のように思われているのではないか」「~のようになってしまうのではないか」と思っている事態と向き合うことで、実は何ら問題が起こらないことを確認します。

具体的には、自分以外に脇見恐怖症で悩んでいる人と会い、お互いに視線を飛ばしたり、相手に不快感を抱かせるような雰囲気を出しているかどうかを確認する、というものです。

脇見恐怖症の人と会うメリット

実際に脇見恐怖症と会ってみることによるメリットは、以下の3点です。

  • 相手も同じ症状に悩んでいるため、理解を求める手間がない
  • 自分が相手に視線を送っているかどうか確認できる
  • 相手が視線を送っているのを自分が感じるかどうか確認できる

自分が常々不安に感じている、「相手に不快感を与えているのではないか?」という疑問を、相手に直接答えてもらうことで、客観的に事態を把握することができます。反対に、「見られている人が不快感を抱かないか?」という疑問には、自分で答えることができます。また、実際に目が動いて相手または自分を見ているかどうかを確認できるため、「実際には目が動くことはなく、見てもいなかった」という事実を客観的に知ることができるのもメリットです。

脇見恐怖症は思い込みだと理解する

もちろん1回会っただけでは解決しませんが、何度も会ってこれを繰り返す内に、「相手に不快感を与えている」「相手に嫌われている」というのは、自分の思い込みであることが分かります。人から言われても理解できませんが、実体験を伴っているため、すんなり受け止めることができますし、受け止めざるを得ないのです。

脇見恐怖症が思い込みである、自分の妄想であるということが分かれば、もう相手を見てしまうことに恐怖を感じることもなくなり、「見てはいけない」という強迫観念のようなものが働かなくなれば、徐々に見なくても済むようになっていくというわけですね。

職場での対処方法は?

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このように、脇見恐怖症は思い込みであることが分かりましたね。また、克服する方法もあります。しかし、現実問題として、脇見恐怖症に悩みつつも仕事をしている人は数多くいらっしゃると思います。職場には多くの人がいて、性格も様々ですし、誰しも脇見恐怖症について理解を示してくれるとは限りません。そもそも、脇見恐怖症は、そうでない人にとってはなかなか理解の難しい症状だからです。

もちろん、脇見恐怖症であることを打ち明けて、それに理解を示してもらうことができれば、それが1番ですよね。しかし、打ち明けるのにはそれなりに勇気が必要ですし、打ち明けることで必ずしもうまくいくとは限りません。

そこで、自分でできる脇見恐怖症の軽減方法についてご紹介しましょう。すぐにでもできることばかりなので、ぜひ、職場で実践してみてくださいね。

相手に視線を向けないようにする

脇見恐怖症は、視界に入るものに対して敏感になり、チラ見してしまったり、時には凝視してしまったりします。ですから、そもそも視界にものや人が入りにくくしてしまえばよいのです。

視界をぼやけさせる

視力が低く、普段からコンタクトレンズやメガネをしている人にオススメの方法です。ただし、肝心の仕事に支障が出てはいけないので、あくまで人や物が目に入らない程度の視力にとどめておきましょう。書類の文字が見えなかったり、PC作業に支障を来してしまったりすると問題ですから、いつもよりも度の弱いコンタクトレンズやメガネに変える、という方法も有効です。

物理的に視界を遮る

これは非常にシンプルな方法です。要するに、視界にものや人が入らないよう、もので塞いでしまえばよいのです。仮に、目隠しの役割を果たしている「もの」に目が行ったとしても、誰からも見えませんから不審にも思われませんしね。他人と自分との間に仕切りを作ることは、チラ見防止と、「誰かから不快に思われるかも知れない」という不安防止にもなるので、精神を安定させるのにも役立ちそうです。

座席の位置を工夫する

いすの高さや、可能であれば席を変えるなどして、視界を遮るように工夫しましょう。多くのものが目に入ってしまう席では、注意力も散漫になりますし、症状が進んでしまうことにもつながりかねません。可能な範囲で、視界を狭めてみてくださいね。

脇見をしそうになった時に見る場所を決めておく

目印になるシールをどこかに貼っておくなり、メモに書いて貼っておくなりして、脇見をしそうになったら決まった場所を見るという方法です。自分で決めた場所ですから、他人から見て変に思われることはないでしょうし、いざという時はここを見る、と決めておくことで、精神面での不安も軽減されるのではないでしょうか。「見てはいけない」ではなく、「見てもよいところ」を決めておくという方法ですね。

これらの方法は、自分の視線をコントロールすることにつながりますから、うっかり他人を見てしまって不快に思われる恐怖や不安などを払拭するのには効果的です。

脇見恐怖症は何科?

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自分1人で克服するのが難しい、やはり病院で専門的な意見を聞きたい、という場合には、何科を受診すればよいのでしょうか?

やはり脇見恐怖症は心の病ですから、精神科や心療内科を受診されることをオススメします。そこで専門的な意見を聞き、自分が悩んでいること、不安に思っていることをさらけ出しましょう。きちんと聞いてくれる人に出会えれば、それだけでも気持ちが少し軽くなるはずです。

治療にかかる時間は人それぞれ

脇見恐怖症は、精神的な疾患であるため、薬物療法や手術療法では治りません。同じ脇見恐怖症に苦しむ人と何度も会ったり、自分の行動が何ら人に迷惑をかけてはいないのだと理解する、自分を受け止めるなど、様々な方法を使って、徐々によくしていく他ありません。

そのため、どれくらいの期間で症状がよくなるかは、個人差があり、明言することはできません。日常生活を送る中で、日々、数え切れないほどの人と接したり、すれ違ったりして、わたしたちは生きています。そんな中で、他人を見てしまうことへの恐怖や不安と戦い続けることは、とても大変なことだと思います。

誰にも理解されず、誰にも打ち明けることができず、打ち明けても本気にされず、1人で悩んでしまう人も数多くいらっしゃることでしょう。しかし、心の病は気長に付き合っていくしかありません。心を広く持って、焦らずゆっくりと自分と向き合うことが、解決への鍵ですよ。

まとめ

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いかがだったでしょうか?脇見恐怖症と聞くと、ついつい自分の問題のように感じてしまいがちですよね。しかし、本人はとても辛く、真剣に悩んでいるのだと言うことを理解してあげましょう。もしも身近な人で脇見恐怖症の人がいたら、軽くあしらわず、きちんと話を聞いてあげることが大切です。心の病は、人に理解されにくく、どうしても孤立してしまいがちです。

しかし、孤立してしまっては、精神的に追い詰められ、さらに苦しい状況に立たされてしまいます。症状の改善や回復を目指すためには、周りの理解が必要不可欠です。もしも今、脇見恐怖症で悩んでいる人は、勇気を出して身近な人や、医療機関に相談しましょう。また、同じような病気に苦しむ人と会ってみることも、解決の糸口になります。自分を責めるのではなく、どうか勇気を出して、1歩踏み出してみてくださいね。

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これらを読んでおきましょう。

  
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