「逆立ち健康法」という言葉を聞いたことがありますでしょうか?
世の中には様々な健康法が取り沙汰されていますが、そもそも日常生活で逆立ちをする習慣がある人というのはなかなかいないと思いますし、健康とどう関係があるのかについてもいまいちピンときませんよね。
しかしどうやら、逆立ちには健康に良い沢山の効果があると言われているようです。
そこで今回は、なぜ逆立ちが健康に良いのか、また効果的な方法、行う際に気を付けたい注意点についてまとめてみました。
逆立ちの効果
逆立ちがもたらす健康効果について、具体的に幾つかご紹介していきましょう。
脳の活性化
逆立ちのポーズをすると、頭が心臓よりも下に位置することになります。
この姿勢により、普段よりも脳に血液を十分に巡らせることが出来、血液と一緒に栄養と新鮮な酸素も届けられます。
そうすると脳が活性化され、それまでモヤモヤと張り巡らされていた思考がクリアになり、頭の回転が早くなります。
考え事が煮詰まってしまった時や一日の始まり等に逆立ちをすることで、頭がリセットされ、気持ちよく再スタートさせることができるでしょう。
また、脳の血流が良くなることで、脳梗塞・脳溢血・脳貧血の予防効果もあるそうです。
頭痛、肩こり、腰痛の改善
多くの方が抱えていると思われる頭痛、肩こり、腰痛などの症状。
普段の姿勢(頭が上、足が下)ですと、どうしても重い頭を支えている首や肩、そして上半身を支える腰に大きな負担をかけ続けてしまい、これらの症状が起こる原因となってしまいます。
逆立ちをすることで全身の血流が良くなり、負担となっている箇所の筋肉がほぐれる為、痛みが改善されていきます。
同じ姿勢をとり続けている時等は、休憩の時に逆立ちをすると良いですね。
便秘改善
便秘に悩まされている女性は多いかと思いますが、これも逆立ちによって改善できてしまいます!
年と共に内臓は下に落ちてきてしまい、腸が圧迫されることで便秘が起こっている場合があります。
逆立ちをすることで腸が上に動き本来の場所に引き戻され、そしてその動きが刺激となって腸の働きが活性化し、ガスや便が出やすくなるのです。
薬に頼る前に、一度逆立ちを試してみると良いかも知れませんね。
育毛効果
薄毛の原因の一つとして、頭皮の血行不良が考えられています。
逆立ちをすることで頭、つまり頭皮への血行も良くなることから、育毛あるいは薄毛予防の効果もあるのです。
頭髪が気になる男性の方、ぜひ今日から逆立ちをお試し下さい!
美容効果
私たちは二足歩行の生活をしていますから、その中で段々と重力にも負けていき、血液や内臓、脂肪が下に下がっていきます。
しかし逆立ちをすると、下に下がった内臓を正しい位置に戻すことが出来、これにより内臓の血流やリンパの流れが良くなり、結果”代謝”がアップします。
代謝がアップするというのは、何もしていない時でも使われるエネルギー量が上がるということなので、痩せやすい体質になるということです。
また、逆立ちは腕を使って全身を支えるポーズですよね。そしてそのポーズを支える為に、バランスを保とうと全身の筋肉、特にインナーマッスルが鍛えられるため、体を引き締める効果もあるのです。
その他にも、くすみやシワの原因となる血行不良が改善されることで、美肌効果も期待できます。
リラックス効果
逆立ちで脳が活性化することで、自律神経の働きも良くなります。
ストレス等で交感神経が優位となっている状態から、副交感神経とのバランスがとれるようになってくるのです。
また、全身の血流が良くなって筋肉の張りがとれることもあり、リラックス効果が期待できます。
自律神経が整いリラックスできる状態になると、うつ病や不眠症といった精神的な要因から来る病気や症状の予防、改善も繋がります。
全身の疲労回復にも効果がありますので、心や体が疲れているなと感じた時は逆立ちをしてみましょう。
様々な逆立ちの方法
それでは逆立ちの方法を幾つかご紹介していきます。「逆立ちなんて出来ない!」という方にも出来る方法がありますので是非試してみて下さいね。
通常の逆立ち
逆立ちが出来る人は、非常に簡単な方法です。
壁に向かって逆立ちをするだけ。
ルールは、
・1回1分
・逆立ち中は腹式呼吸
これだけです!これを1日1~3回行いましょう。
慣れてきたら出来るだけ真っすぐな姿勢を保つようにし、お尻を締めるようにして行うとより効果的です。
三転倒立
手のひらで体を支える通常の逆立ちとは違い、三転倒立は頭、両肘で支えるのでバランスが取りやすくなります。
やり方は、
- 頭を地面につけ、手は頭を抱えるようにします。※頭と、手から肘までの側面をしっかり地面につけた状態
- 頭、両肘に体重をかけて足を地面から離し、ぐっとお尻を持ち上げます。
- 膝をまっすぐ伸ばし、腹筋に力を入れて足を綺麗に持ち上げます。
こちらも1回1分。1日1~3回行います。
肩立ち
三転倒立よりも更にバランスのとりやすい方法です。初心者の方にお勧めです。
やり方は、
- 仰向けに寝た状態で、手のひらは下に向けて両腕を体に沿わせます。
- 両足を綺麗に伸ばしたまま、息を吸いながらゆっくり持ち上げます。
- 今度は息を吐きながらお尻と腰を床から離し、手のひらで腰を支えます。
- 足の先を天井へ伸ばすような形で、深呼吸しながら1分静止します。
こちらも1日1~3回行って下さい。
逆立ちの注意点
健康効果が非常に高い逆立ちですが、以下のことに注意して下さい。
高血圧、動脈硬化のある人
高血圧や動脈硬化を患っている場合、逆立ちによって脳卒中を引き起こす危険がありますので、十分注意して下さい。
逆立ちをする時間を短くするか、医師に相談の上行うようにして下さい。
妊娠中の人
バランスを崩して転倒する危険もありますので、妊娠中の方も十分注意が必要となります。
通常の逆立ちは避けてバランスの取りやすい姿勢で行ったり、短時間にする、お腹の張りがある時は控える等、様子を見て行うようにして下さい。
状態によっては逆立ちがダメなケースもあるようですので、行う前に必ず医師に相談して下さい。
長時間行わない
長時間行うと、頭に血がのぼりすぎてしまい危険です。1回最長1分を目安に行うようにして下さい。1分で十分効果が出ます。
逆に1分行うことが難しい場合、無理せず数十秒から始めましょう。慣れてきたら徐々に1分を目標に時間を延ばしていくようにします。
慣れるまでは補助をお願いする
初心者の方は転倒防止の為、できるだけ他の人に足を支えてもらう等の補助をお願いしましょう。
慣れてきたり、体を支える筋肉が鍛えられてきたら壁を支えに行ってみて下さい。
タオルやヨガマットを敷く
逆立ち健康法で最も気を付けなければいけないのがケガです。
もし転倒した場合は危険ですので、行う際は必ずタオルやヨガマット、布団等を下に敷いて下さい。
また、周囲に物が置いてあると転倒した際にぶつかってケガをする可能性がありますので、周りに物が無い状態で行うようにしましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
逆立ちによって得られる健康効果は、ここでは挙げきれない程他にも様々な効果があります。
良いことばかりの逆立ちですが、行う際にはくれぐれも転倒やケガには十分に注意し、慣れるまでは無理な逆立ちはせず、少しずつ挑戦していきましょう。
毎日の習慣にしても良いですし、疲れを感じた時やリフレッシュしたい時に行うだけでも効果が期待できます。
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