いつもイライラしたり、何をやっても思い通りに事が進まないという方、もしかしたら感謝の気持ちが欠けている事が原因かもしれません。
自分は何でも1人で出来ると心のどこかで思っていたり、自分がこの仕事を成功させたと1人で浮かれていると周りの人たちは、あなたから離れていってしまいます。こちらの記事では、感謝の気持ちを持つことの大切さや持ち方について、詳しくお伝えします。
感謝の気持ちについて
最近、あなたは誰かに感謝の気持ちを伝えましたか?疲れていたり、慌てていたりと自分に余裕がないとついつい忘れてしまうことがあります。
また、人にやってもらう事が当たり前だと感じていると感謝の気持ちは芽生えません。ここでは、感謝の気持ちとは何か、またその影響についてご紹介します。
感謝の気持ちとは
感謝の気持ちの意味は、ありがたいと思う気持ちを表現することやその気持ちの事です。恋人からプレゼントを貰うのは当たり前、仕事でサポートしてもらうのは当たり前など、いつもお世話になっている人の行動に対して「これは当然だ」という気持ちでいると、感謝の気持ちは育まれることはありません。
このように、自分の周りにいる人に対して感謝の気持ちを忘れてしまっている人は、当たり前だと思っていたことがなくなってしまった時に、感謝の気持ちを取り戻すことがあります。しかし、失ってからは後悔しか残りません。
不自由なく食べることができたり、仕事をすることが出来たり、十分な暮らしが出来ていると、それが当たり前になり感謝の気持ちが薄れていきます。今の状況に満足している時も、またすでに良くないなと感じている人も、感謝の気持ちを持つことで自分に与える影響が大きくなります。
感謝の気持ちを持つことによる影響
感謝の気持ちが大切なのには理由があります。まず、感謝の気持ちを持っている人には、自然と人が集まり好かれる存在になります。一方で、感謝の気持ちを持っていない人は、周りから人がいなくなり嫌われてしまいます。人間は1人で生きている人間はいなく、必ず誰かに支えられながら生きています。
特に家族や身近な人には「わざわざ言わなくても、自分の気持ちは伝わっているだろう」と言葉に出すのを照れくさく感じる時もあるかもしれません。しかし、身近な人にこそ感謝の気持ちを伝えることが重要です。
心理学では感謝の言葉には癒しの力があり、感謝をすることで怒りの感情を沈めることができると言われています。人へ感謝する気持ちを持つことは穏やかで優しい人になり、自分を成長させ、皆から好かれる存在になることが出来ます。
また、逆に「ありがとう」と言われると心が満たされる効果もあります。自分から感謝の言葉を口に出していくことで周りからも感謝の言葉を言われる機会が増えたり、周りの人の心を満たすことで人間関係を良好に築くことができます。
感謝の気持ちを表す挨拶の仕方
感謝の気持ちを説明文に含む言葉をページ検索かけると、「心づけ」「謝恩」「謝礼」「チップ」「手を合わせる」「謝意」などの言葉が表示されます。これらの言葉から、日本では昔から感謝の気持ちを表す際には「言葉」もしくは、「物を相手に送る」ことで気持ちを表していることが分かります。
誰にどんな風に伝えればいいのか悩む人もいますが、身近な人にまずお礼を言うことから始めましょう。毎日子育てで一生懸命な奥さん、働いている旦那さん、大変な時にいつも駆けつけてくれるご両親など。また、誰かに何かしてもらっていたり、今幸せだなと感じていたり、逆に不幸せに感じている時にも、周りへの感謝をする時です。
ビジネスの場でもお客様や取引先をはじめ、経営者や上司、先輩、後輩にも常に感謝の気持ちを持つように意識しましょう。特に上手くいっていない時や成績が悪い時にこそ感謝の気持ちを持つことが重要です。
電話、メール、直接会って伝えても、どのような方法でも構いません。また、手話や外国語を身につけて置くと、幅広い人に感謝を伝えることが出来るようになります。親戚や家族の人に夏にはお歳暮と送り状を送ったり、イベント、誕生日、記念日などにお菓子や何か相手が好きな商品をギフトとして贈ったり、手紙をつけて感謝の言葉を伝えてみましょう。
他にも普段から、何かしてもらったら「ありがとうね。いつも助かるよ」と伝えたり、料理を作ってもらったら「美味しい。また作って欲しいな」という言葉を伝えましょう。
ビジネスの場合
ビジネスの場合に使えるお礼のフレーズには、下記のようなものがあります。こちらを参考にして、お礼をしてみましょう。
- おかげさまで10周年を迎えます。
- これも上司のお力のおかげと感謝してやみません。
- ご親切にはお礼の申し上げようもありません。
- ここまで支えてくださったスタッフの皆さんをはじめ、たくさんの方にただただ感謝の気持ちでいっぱいです。
- 取引先の皆様からいただいたフィードバックの全てが、成長する糧となりました。ありがとうございました。
- いつもなにかとお気遣いいただき、ありがとうございます。
- 大変お世話になりまして、ありがとうございました。
- 心よりお礼を申し上げます。
カジュアルな場合
カジュアルな場合に使えるフレーズには、下記のようなものがあります。こちらを参考に身近な人にお礼をしてみましょう。
- 先日は本当にありがとう。
- 手紙を贈ってくださってありがとう。
- パーティへのご招待、ありがとうございました。
- 手伝ってくれて、どうもありがとう。
感謝の気持ちがない人の特徴について
感謝の気持ちを忘れてしまっているは、甘やかされて育っていたり、人を見下しているなど育ってきた環境や性格に特徴があります。
ここでは、感謝の気持ちを持てない人の特徴についてご紹介します。自分が当てはまっていないか、またはこのようなタイプの人が身近にいないか確認しましょう。
甘やかされて育った
子供の時から両親から怒られたことがなかったり、買いたいものはすぐに手に入ったりと、何でも人にしてもらうのが当たり前なのが癖になっている人は感謝の気持ちを持つことが難しい傾向にあります。
誰かに助けてもらったり、何かしてもらった時には感謝の気持ちを持つのが普通ですが、このような時に感謝の気持ちをもてない人は、育ってきた環境で甘やかされている事が原因となっている可能性があります。
身近な家族に助けてもらっている事が多い場合、他人があなたに同じような行動をとった場合にも、他人でさえも甘えがでてしまい感謝の気持ちを忘れてしまいます。このようなタイプの人は、両親から叱られずに成長をしてきたため、失礼な言動や行動があった場合に周りから叱られることで心を成長させることができます。
「この子は甘やかされて育ってきたんだな」と思うような人が身近にいた場合、しょうがないと諦めるのではなく親の代わりとして叱ってあげることも必要です。
人を見下す
人を見下している人、何でも自分ひとりの手柄にしてしまう人は周りへの感謝の気持ちが薄いです。人を見下している人は、自分が上に立っていると思っているので、相手の行う事は当たり前、または奴隷のように考えている場合もあります。
自分の為に人が動くのは当たり前だと思っているので、助けてもらっているという気持ちを持つことが出来ません。このタイプの人は、命令口調が多かったり、誰かが失敗すると怒鳴りだしたり、協調性にかけて自分勝手に動くことが多く、周りの人からも嫌われています。
このようなタイプの人は、何かを頼まれても上手くスルーするスキルを持って接しましょう。まともに対応すると、自分がまさに奴隷のような気分にさせられてしまいます。
人生経験が浅い
人生経験が浅い人も感謝の気持ちをもてない傾向にあります。家にひきこもりがちで社会性にかける人や、いつも決まった人間関係の中で過ごしている人は人生経験が浅くなります。人生に大きな影響を与えるような出来事は学校、会社、結婚などが挙げられます。
これらの場所で出会うような人と人間関係を上手に作ることで、色々な人の人生観を学ぶこともでき、視野を広げることもできます。また、いつも決まった環境に身を置くのではなく、旅などを通じて知らない環境にチャレンジしてみましょう。
知らない環境に身を置く事で、当たり前のことが当たり前でなかった事に気づかされ、精神的に成長し、感謝の気持ちを持てるようになります。
人から裏切られたことがある
信じてた人から裏切られた経験がある人は、それ以降人を信じることが難しくなり、何をされても疑いの気持ちをもってしまい、感謝をすることが出来ません。このようなタイプの人は「このように優しく接してくれるのは、裏があるからだ」「お金ほしさに近づいてくるのではないか」などと、心を許すことが出来ません。
このような場合は、感謝の気持ちを無理に持とうとするのではなく、人を信頼することから始めることが重要です。「また裏切られるかもしれない」と身構えるのではなく、「裏切らない人も中にはいるはずだ」と周りの人を信頼できるように気持ちを切り替えていきましょう。
感謝の気持ちの持ち方
上記で紹介した特徴に当てはまっている人や、最近人に感謝していないなと感じている人は、まずは感謝の気持ちの持ち方を覚えましょう。
感謝の気持ちを持つにはポイントがあります。こちらで紹介するポイントを意識して習慣付けましょう。
一日の行動を振り返る
まずは、一日の自分の行動を振り返ってみましょう。「今日は疲れたな」だけで終わってしまう前に、お風呂に入っている時や食事をしている時、夜寝る前に一日何があったかを思い出してみてください。今日一日何をして過ごしたのか、関わった人は誰か、またその人に頼みごとをしたりしませんでしたか?
仕事場の内容が一番記憶に残っているかもしれませんが、電車の中で席をゆずってくれた人、落し物を拾ってくれた人、コンビニや昼食で立ち寄ったお店で笑顔を向けてくれた人など思い出してみてください。
まずは、これらの関わった人たちの好意があったからこそ、1日が無事に過ごせた事を知り、このような事に感謝することから始めましょう。「今日は○○さんが、すぐに対応してくれたから、自分の仕事がすぐに片付いたんだな。ありがたいな」と相手がしてくれた好意に対して感謝の気持ちを持つようにします。
食事に対して感謝をする
食事をすることは、生きていく為に重要なことです。基本的には毎日3食当たり前のように食べて、中でも美味しい料理を食べれたときに幸せを感じる人もいると思います。しかし、毎日食べていると食事に対しての感謝の気持ちは薄れてきます。
素材を作っている人や命を頂く事への感謝
例えば、昼食にお弁当を食べたとします。日本のお弁当は彩りも豊かで栄養バランスが考えられてお肉や野菜、炭水化物などが一緒に取れるように計算されています。お弁当の中にあるお肉は、月日をかけて飼育をされて、屠殺され加工されてます。
これらの過程を想像できない人は、動物の命をありがたく頂いているという気持ちは薄れていると思います。他にも、お弁当に入っている野菜はどのように生産されているのか、このような野菜を作っている人はどんな生活をしているのかと想像してみましょう。
彼らはあなたに野菜を食べてもらおうと夏の暑い日も、冬の寒い日も畑にでて農作業をしています。自分のお婆ちゃんくらいの歳の人でも畑にでて種を植えています。年配の人であれば、足腰も痛いし体も昔のようには動かなくなってはきたけれど、我慢しながら一生懸命野菜を作っています。
関わっている人への感謝
上記の素材を使って朝の4時や5時に起きて早朝からお弁当を作っている人もいます。作っている人たちは工場のラインに一日中立ちっぱなしで仕事をしたり、朝眠い中でも眠い目をこすりながら作業している人もいます。
より多くの人の手にお弁当が渡るように、美味しくみえるように工夫をしながら食材を並べています。このようにお弁当1つに対しても、完成するまでの過程を想像したり知ることで感謝して食べる事ができます。
また、このような感謝の気持ちを持っていると「残さずに食べよう」という気持ちが自然と芽生えてきます。「お金を払っているから、別にいいじゃないか」という気持ちを持っているようであれば心の成長は望めません。
作っている人たちや命を落として、自分の命をつないでくれている動物たちには会う事はできませんが、日々感謝することはできます。また、お弁当だけでなく日々自分にご飯を作ってくれているお母さんや奥さん、旦那さんなど、自分の時間を割いてあなたにご飯をつくっていることに感謝をしましょう。このように毎日の食事を感謝することで、心を成長させることができます。
今の辛い出来事を思い出す
今一番辛いことは何か思い出してみて下さい。「仕事が遅くまで終わらない」「勉強しているのに、なかなか身についていない」など仕事でも勉強のことでも辛いことは何かしらあると思います。しかし、そんな思いを持ちながらも、毎日なんだかんだで乗り越えているはずです。
仕事が遅くまで終わらなくても、周りには一緒になって残っている仲間がいたり、勉強が分からないときには熱心に教えてくれる先生がいたり、ノートを写させてくれる友人がいたりと困った事があっても、周りの力を借りて乗り越えてきていると思います。
もし、これらの人の助けがなかった場合、優しさがなかった場合を想像してみてください。もっと今よりも苦しい状況にいるはずです。この人たちのおかげで自分は今の苦しさ程度で済んでいるんだとポジティブに考えることで、彼らに対しての感謝できるようになります。このような事に感謝できると、自分がされてよかったと思う事が自然と周りの人にもできるようになります。
人生で一番辛かったことを思い出す
今まで生きてきた中で、一番辛いことは何だったでしょうか。生きている事が嫌になるほど辛いことは誰にでも経験がありますが、どうにかして乗り越えて今日を迎えているはずです。その時のことを思い出してみてください。自分ひとりの力ではなく、その時必ず誰かに助けてもらったり優しくしてもらったことで、乗り越えたはずです。
例えば、一番行きたかった学校に受験で失敗してしまった時、滑り止めで受けた私立の学校に行かなくてはいけなり、受験に失敗した悔しさだけでなく、学費が高くなることへの両親への心配もあり落ち込んでいた人もいると思います。しかし、そんな時には両親や友達から温かい言葉をかけてもらえませんでしたか?
他にも、大好きな恋人と別れた時には、あなたは1人でしたか?辛い時間を過ごさせないようにと、朝まで一緒に居てくれた友達や、話を聞いてくれた両親。自分を必要としてくれている人がいるということを知り、辛さから立ち直れたと思います。
周りに誰かがいてくれたおかげで頑張ろうと思った経験があるはずです。しかし、このような辛い出来事も時間が経過してくほどに記憶が薄れていき、忘れてしまいます。忘れてしまうと周りでサポートしてくれた人たちの事への感謝の気持ちも薄れてしまいます。サポートしてくれた人たちへの感謝の気持ちを忘れないためにも、一番辛いことを思い出してみましょう。
ストレスを解消する
日々、自分に余裕がないと感謝の気持ちを持つことができなくなります。例えば、初めての海外旅行で英和辞典を手に持ちながら、書かれている英語の例文どおりに道を尋ねた経験は誰にでもあると思います。
この時、英語で質問することや知らない道や土地にいることで不安が高まっている為に、人に助けてもらったにも関わらずに、ついつい感謝の気持ちを忘れてしまいがちです。このように、急いでいる時や自分に余裕がないときには相手の事に目を向けることができずに、自分だけの事にいっぱいいっぱいになってしまいます。
感謝の心を持つには自分の心をクリアにし、余裕をもつことが重要です。ヨガや深呼吸をして心を落ち着かせたり、スポーツや趣味に時間を使ってストレスを解消するなどして、自分の心に余裕を持てるようにしましょう。
おわりに
感謝の気持ちを持つことは、他人の心を豊かにするだけでなく、自分の心も同時に豊かにしてくれます。
自分の心が穏やかになり、心に余裕ができると、人として成長することができます。また、このような性格になることで人間関係を良好に育むことができ、周りから好かれ、プライベートだけでなくビジネスを成功させる事にも繋がります。
今の状況に満足している方も、上手くいかないことが多い人も、まずは人に感謝する気持ちを持つことを始めてみてはいかがでしょうか。
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