偉そうな態度をする人というと、思春期の子供が母親に示す態度を思い浮かべます。思春期になると、口数が少なく、不機嫌になったり、偉そうな態度を母親にとります。
そのような思春期ではない、大人や職場の上司などからのパワハラに似た偉そうな態度をとる人などの心理は一体どのような心理なのでしょうか?
偉そうな態度をとる人の心理的特徴や、気持ちが解れば対処もできますので、嫌な思いを少しでも回避することができます。
それでは、偉そうにしている人の心理や特徴、対処法などについて記事にしてみましたので一緒に見ていきましょう。
偉そうな人の心理状態について
一流のリーダーほど自分の存在価値を知って、驕ることなく謙虚な姿勢で自分の存在の理由を理解して受け入れています。自信と過信の違いを心得ています。
偉そうな人は、肩書の力を借りて自分自信をどうにか保つことができている可能性があります。「弱い犬程よく吠える」の諺のように、社会的欲求と自信のなさは背中合わせです。
心理学では社会的欲求の強いタイプの人の特徴として
- 他者に服従してしまう
- 説得されやすい
- 共鳴する
- 自己防衛が起きやすい
このようなことが考えられます。このため、社会的欲求の強い男性心理は自信のない現れの可能性があります。
自分自身に自信がない
偉そうな態度をとる人は一見自信のある人に見えますが、しかし、深層心理は全くの逆で、自分自身に自信がない現れとみて取れます。
上から目線でものを言っている人は、自分の能力だけでなくありのままの自分を受け入れることができないので、偉そうな態度で自分を大きく見せているのです。
自分自身を受け入れるということは、長所も短所もひっくるめて自分自身を受け入れるということです。このことができないのは幼少期に問題があります。
幼少期に両親に自分自身を受け入れて貰えなかった育成に問題があり、家族環境に大きく左右されています。そのため、自分を必要以上に大きく見せようとしているのです。
偉そうにする人は友達や家族に愛されていない劣等感を持っています。自分自身の存在そのものに対する自信がなく、ありのままの自分を受け入れることができないのです。
他人を受け入れる度量がない
幼少期の頃に欠点を両親に受け入れて貰えない経験と、良い子でないと愛されなかった体験が元になり自分を受け入れることができません。
それにより、他人も受け入れることができない心理状態になっていて、他人を受け入れる度量が足りません。
また、他人を受け入れる度量がないのは、過保護で育てられたケースもあり、本人は全く気が付かないままに無意識で他人を見下している人もいます。
主従関係を基本とした人間関係を求めている
これも、幼少期に両親から人間関係の支配・従属の関係が強いられていた過去の記憶から心理的に主従関係が人間関係だと勘違いしています。
子供の頃自由な自己表現を許されず、強い大人(両親)の言うことに従わざるをえなかったトラウマが偉そうな人の心理状態になっているのです。
ということは、偉そうな人は人間関係を従うものと支配するものというとらえ方をしていて、自由な自己表現が許されない公平なものではないという心理が働いています。
ですから、社会的地位のあるものには従属し、部下や弱い人に対しては偉そうな態度をとるのです。
自分の思い通りにならないから偉そうにする
偉そうな態度をしてくる人は、上から目線で何もかも自分の思い通りにならないとイライラした態度をしてきます。
人は思考が違うのですから、何もかも自分の思い通りの行動や態度をとる人はいないのが普通です。自分に従ってくるだろうという心理が働くため、上から目線で偉そうな態度で話かけてくるのです。
ですから、自分の言いなりになりやすい人を選んで、横柄な態度で頼みごとをしてきます。謙虚さがなく自分の言うことは従ってくれるだろうという心理が働き、やってくれるのは当たり前と思って偉そうな態度で接してきます。
優越感を感じたいという心理
偉そうな人は他人を指揮することで優越感を感じたいという心理が働くため態度が偉そうになってくるのです。
そして、そうすることで、快感を得ている人もいます。人を馬鹿にすることでストレス解消をしているので、聞き手が嫌になるような人を見下すことができるのです。
偉そうな人の特徴について
偉そうな人の特徴として、自分の自慢話をしたがる人がいます。他人から褒められたりおだてられるのが好きな人で、聞いてもいないのに自分から自慢話をする人がいます。
周囲の人が自慢話の会話に嫌気がさしていても、その原因が自分にあるとは思っていなくて、自分がいかににすごい人間か延々と話してくる傾向があります。
自己中の人が多い
職場でほとんど偉そうにしている人の特徴は、自己顕示欲が強く自己中心的で自分勝手で相手のことを考えないで行動がとれる人です。
上から目線でもたついている人がいたら指示を出して、人を動かしている優越感に浸っていたり、周囲に偉そうな態度をとることで優越感に浸りストレス解消をしています。
自己顕示欲の強い人は自分はもっと認めてほしいとか、現状に不満がある人ほど、自己アピールするのに偉そうな態度を取ります。
自分に自信がある
他人の意見を無視したり、自己中心的な言動が出てくるのは「自分が正しい」「自分は仕事ができる」と自分に過剰な自信があり、周りのみんなよりも自分が上だと考えています。
このような人は自分の自己評価がとても高く、勘違いタイプの人が当てはまりやすいです。常に自分は一番だと思い込んでいる節があります。
偉そうな人たちは周囲の人たちを見下していて、見下しているからこそ偉そうな態度が取れるのであって、自分より社会的地位のある人にはそのような態度は取りません。
プライドが高い
職場で偉そうにしている人たちは、プライドが高く自分の間違いを決して認めようとしません。自信過剰なために人の意見を聞くことはありません。自分が周りより上だということを示すため、常に偉そうな態度をとっています。プライドとは自分を尊ぶ心で、自尊心、誇りなどと言われます。
本当にプライドが高いという人は、誇れるような何かをもち、自分を律しながら生きている人のことです。その誇りを高いレベルで維持することのできる人は、ものすごく立派な方でそのようなプライドの高い人はほんの一握りしかいません。
しかし、いつの間にかプライドが悪い意味で使われるようになり、プライドと自己愛が混同して使われるようになっています。
自己愛は自分への愛情で自己愛の強い人は自分を甘やかしているのです。それを、プライドと混同して使われています。
自分の弱さを隠している
自分に自信がない人も偉そうな態度をとって、自分の能力の無さや価値の無さを人に悟られたくないため威圧的な態度をとる人がいます。自分より下の人間を見つけることで、偉そうに振る舞って自分は周囲の人より偉いんだと思い込もうとしています。
男性は常に強さを求め続ける生き物ですが、心理的特徴として、現実の自分と理想の自分にギャップが大きすぎて、ギャップを埋めるために偉そうな態度を取ります。
相手を威嚇するような心理が働き、偉そうな態度をとることで自分の弱さを悟られまいとしています。現代は男性だけでなく女性の上司などにもこのような性格の人が出てきています。
自分を必要以上に見せたがる
小心者で周りからの評価を気にして、怖がりで偉そうな態度を取ることで、自分を必要以上に見せたがって偉そうな態度を取っています。
頼みごとをするのでも感謝の気持ちや、謙虚さがなく命令口調で特に自分より下のものに何かをしてもらうのでも粗を探して文句を言ったり、それが当たり前だと思っています。
上下関係が必要以上に厳しい
偉そうにしている人たちは常に「誰が上・誰が下」というのをはっきりしていて、自分が下になるのを必要以上に怖がります。
自分より下の立場の人には偉そうにして、自分より上の人には遜った態度で接します。媚ることで上司には特別扱いしてもらい、自分は上司からも気にいられていて、周囲よりは上だと考えるのです。
自分より社会的立場が下の人には偉そうに振る舞い、社会的地位の高い人には遜った態度で接します。
世間知らず
世間知らずの人や怖いもの知らずの人が、偉そうな態度を多くの人に取っていることがありますが、これは、調子に乗っている心理状態です。
丁度思春期の子供が周りの意識や評価を気にするようになって、勘違いを起こしやすい年齢でヤンチャ=かっこいいという心理状態になっています。
もし、これが大人なら一度痛い目に合わないと治らないので、相手を思うのであれば上手に告げることもその人のためになります。
感謝の気持ちがない
よく家庭などは母親が食事、洗濯、掃除をするのは当たり前ととらえて、それが普通になり感謝の気持ちがなくなって偉そうにする旦那や子供たちがいます。
女性が嫌う偉そうな人について
結婚したくない人に必ずランクインするのが、この偉そうな人です。偉そうな人に嫌気がさしたという理由で、離婚にもなることがあります。
女性が嫌う下のものを見下す偉そうな人
偉そうな人に2つのタイプがあります。
- 誰に対しても目上も目下も偉そうにするタイプ
- 目上にはへつらい下のものには偉そうにするタイプ
誰に対しても偉そうにするタイプは一匹狼タイプで態度が一貫していて、集団に馴染もうとしない分いずれ集団から離れていきます。こちらは、余り周りに害を及ぼすことは少ないです。
しかし、下のものを見下して偉そうにするタイプは基本的に権威主義者で「誰が上で誰が下か」という意識が非常にあり自信満々に見えても、自分の地位が少しでも下になると不安感が強くなります。
常に順位を意識して強い保身の気持ちがあるので心を許して付き合える人が周りにいません。自分の評判をすごく気にするタイプです。
女性が偉そうな人を嫌う理由
女性が社会的地位の下の人を偉そうにするのを嫌う理由は、恋愛や結婚をしたらこのような人は女性を目下のものとして扱われる可能性があるからです。
女性が嫌う女性の偉そうな人
女性が一番嫌いな偉そうにする人の中に女性議員がいました。男性議員が同じことをしても話題にはならないのかも知れません。
この議員さんは自民党の議員で2回生の方です。経歴は素晴らしいものを持っています。東大法学部卒・厚生省入省・バーバード大学院修了後も輝かしい経歴です。
しかし、秘書に対して感謝もなく暴言、暴力を振るって「顔面打撲傷」の診断書まで取られています。女性も強くなったものですが、でも、女性として恥ずかしくなのでしょうか?
関連記事を見てみますと、早稲田大学の増門会がこの議員が発した言葉を「ヘイト」として抗議声明を出し議員辞職を迫っています。
国会議員という権力を利用して秘書をあのように怒鳴りつけるのはやはり問題ですね。国会議員を「先生・先生」といっておだてるので調子に乗っている人たちがこの議員だけでなく他にもいるのかも知れません。
職場の偉そうな人の対処法
職場で偉そうな人がいると本当にストレスが溜まりますね。
少しでもストレスを少なくするために偉そうな人の対処方法はどのようなものがあるか見てみました。
感情的にならずに意識して冷静になる
偉そうにしている人に対しては感情的にならず冷静に落ち着いて対処することが大切です。心の中では自信がなくそれを悟られないようにしているのです。
偉そうにしている人は自分が感情的な分、他人の感情もすぐに読み取って反論してくる人にはますます攻撃的な度合いが強くなります。
パワハラになった場合
パワハラになった場合は我慢しないで誰かに相談するか、転職を考えてもよいでしょう。態度が偉そうな場合行き過ぎるとパワハラになることがあります。
また、パワハラ上司は一人を対象にして、その人だけに態度を変える人が多いです。このような人は気が弱かったり、仲間外れにされていたりしている人がターゲットです。
そして、パワハラ上司はストレスのはけ口として偉そうな態度を一人の部下にしているのです。
話は上手に受け流す
職場で偉そうな態度で接してくる人には、話をとりあえず受け流す必要があります。特に上司の場合は彼らのプライドを傷つけてしまうと何をするか分かりません。
話を上手く受け流しておけば彼らは満足するので、彼らの気に障るようなことをあえてやらないほうが得策です。
適度に相手のよいところを褒めて、相手より大きな度量で対処するとよいでしょう。余り相手の言いなりになっていると、都合のよい人と思われ利用されますので、話は軽く受け流すことが肝心です。
反抗はしない
偉そうな人は自分が直す気がありませんから、偉そうな人に変化を求めることは無理です。ですから、上から目線で言われても極力平常心を保つことが大切です。
彼らの態度を指摘しても効果は期待できませんし、トラブルになって職場にいずらくなるのも馬鹿げたことですので、反抗しないことが一番よいでしょう。
成果を上げる
偉そうな人は特に自分より下の人に偉そうにします。ですから、成果をあげてその対象から外されるように頑張りましょう。
特に上司の場合は自分のことは棚に上げて、人の欠点をつついてきますので、仕事においては完璧にこなすようにすることです。
スキを見せるとやり玉に挙げられますので、完璧に行うことが必要です。
距離を置く
職場で偉そうにしている人とは深くかかわらないで、適当な距離を置いて仕事をします。苦手なタイプと深く付き合うと、自分の仕事やプライベートに支障をきたすことになります。
できるだけ距離を置いて接することが大切です。
職場で偉そうな人は大体周りの人にも嫌われています。偉そうな態度で接してこられるとムカッとくることがあるかもしれませんが、「言い返してやろう」と相手と同じ攻撃的な態度になっても余計に面倒になります。
そのような時は心の中で「この人は子供の頃に自由をさせてもらえなかった可哀そうな人ね」と見下してやると少しは気持ちが楽になります。
「自分はあんな人間と争うだけのレベルではない」と心の中で見下すことがイラッを解消する対処法ではないでしょうか?
コミュニケーション能力のチャンスととらえる
偉そうな態度をとる人を敵に回してもよくありません。上手く立ち回って逆に利用するぐらいの気持ちで接することができれば、コミュニケーション能力はかなり上達するでしょう。
彼らも初めからそのような性格ではなかったのでしょう。自分に自信がなく自分を誇示しようとしている人で、心の中は非常に寂しくコミュニケーションが取れないのです。
まとめ
いかがでしたか?偉そうな人の心理を見てきましたが、偉そうな人の心理が解れば対処もできやすのではないでしょうか?
人間生まれた環境が一人ひとり違うため、いろいろな人がいますので、「人の振り見て我が振り直せ」という諺のように偉そうな人がいたら自分はそうでないかチェックすることが必要ですね。
そして、偉そうな人が話しかけて来たらイラッとする前に、「可哀そうに、子供の頃に自由にさせてもらえなかったのね」と思ってあげると、イラッとした気持ちがなくなるかも知れません。
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