肺気腫の生存率はどのくらい?原因や治療方法を紹介!

肺気腫の生存率は発症から5年で40〜60%といわれています。肺気腫の大きな原因は喫煙です。タバコを吸っている人で、発症する人、しない人がいることは確かです。年齢や喫煙歴によっても違います。

しかし、肺気腫を発症してしまったならば、これ以上症状を悪化させて生存率を下げないようにすることが重要です。その唯一ともいえる方法は禁煙です。1日でも長く生きるために、今日からできることがあります!

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肺気腫とは

肺2

肺は肺胞という小さな部屋でたくさん仕切られていて、それらをフィルターにして酸素を取り込み、炭酸ガスを吐き出しています。

主に喫煙によって細胞が炎症を起こすと、肺胞の仕切りが壊れ、フィルターの効率が下がってきます。肺胞同士がくっついて大きな部屋になり、弾力を失い、いわゆる「スカスカの肺」の状態を肺気腫(びまん性肺気腫)といいます。ガスを上手に排出できないので、息苦しさ、息切れを感じるようになる病気です。

慢性気管支炎は肺と同じことが気管支で起こる症状をさします。気管支が炎症、腫れることで気道が狭くなり、慢性的に咳や痰が出ます。

肺気腫を発症している人の多くは、既に慢性気管支炎を伴っていて、この両方を慢性閉塞性肺疾患(COPD)といいます。

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肺気腫の症状

肺1

肺気腫の進展は非常にゆっくりで、初期はほぼ無症状です。症状があらわれる頃には病気はすでに進行しています。通常は喫煙を始めてから10〜20年後に症状があらわれます。

肺の症状

ガスの交換は、具体的には肺胞にたくさん巡っている血液をフィルターにして行われます。血液に乗って運ばれてきた酸素と肺の中の炭酸ガスを交換します。

しかし、肺の細胞や肺胞が破壊されると、血液が不足し始め、肺の弾力が失われます。私たちが吸ったり吐いたり呼吸ができるのは、肺に弾力があるからです。

肺が空気を押し出せないと、息を吸うことができないので、息切れがします。肺にはガスがたまったままになり、膨張していくので、心臓など他の臓器を圧迫するようになります。

体の症状

気管支も炎症によって狭くなっているので、咳や痰がよく出ます。体温、体力や免疫力が下がってくるので風邪、肺炎、気管支炎を起こしやすくなります。ちょっとした階段の昇り降りでも動悸、息切れがします。

肺や気管支の炎症によってエネルギーを消費するので、体重や体力が落ちてきます。息苦しいので運動を控えるようになり、更に筋力や体力が減る悪循環になります。症状が悪化すると、安静にしていても意識障害や呼吸困難を生じます。

心臓を圧迫することで、心臓への血流を阻害し、虚血性の心疾患を引き起こします。

・見た目

・胸鎖乳突筋(首を支える筋肉)が肥大する

・首が太くなったように見える

・ビア樽状胸郭といって、炭酸ガスがたまって、上半身が樽のように膨張することもある

・心臓や横隔膜を圧迫するようになる

ばち指(爪の生え際が盛り上がってくる)が見られたら、肺がんも疑う必要があります。呼吸困難や酸素不足からチアノーゼを起こし、肌が青黒く見えます。肺がんについては、肺がんの初期症状をチェック!咳や背中の痛みに要注意!の記事を参考にして下さい!

・急性増悪

風邪などをきっかけに、咳や痰などの症状が急激に悪化することがあります。痰の色が濃くなったり、痛みや発熱、激しい息切れがして入院するケースもあり、回復に時間がかかります。

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肺気腫の原因

肺3

肺気腫、COPDになる患者さんの80〜90%は喫煙歴があります。しかし、喫煙者全体のうちCOPDになるのは15%程度です。逆に言うと、喫煙者の85%はCOPDにはならないといわれています。ただし、喫煙者のうち高齢者に限ると50%近くがCOPDになっています。

主な原因が喫煙であることは明らかですが、喫煙者のどのような人が肺気腫になって、どのような人がならないのかはまだ分かっていません。加齢、体質や遺伝、大気汚染やアスベストなどの化学物質によるものなどが考えられている最中です。

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肺気腫の生存率

肺4

肺気腫の生存率は、発症してから5年後で40~50%といわれています。他の肺の病気と同様、予後はあまりよくありません。肺の細胞は、一度壊れてしまうと治らないからです。手術をしても薬を飲んでも、弾力を取り戻したり肺胞壁が復活することはありません。

症状のステージや喫煙歴、タバコの本数、年齢(高齢者)など個人差が大きく関係します。細胞の破壊や、症状の進行を遅らせるには禁煙することが一番です。

喫煙を一生続けて70歳で死亡すると仮定した場合、40歳で禁煙すると死亡リスクは減り、息切れ程度まで症状を抑えることができます。65歳で息切れを感じている人が禁煙した場合は75歳程度まで延命できるといった予測があります。

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肺気腫・COPDの診断

肺5

肺気腫の診断には肺機能検査を行います。

肺の機能を測定し、どれだけ息を吐くことができるか、または吐ききれずにどれだけ残っているかで重症度などがわかります。

CTでは肺胞壁の破壊などを早期に発見できます。胸部X線(レントゲン)は、ビア樽状胸郭やそれによるその他の臓器への圧迫などを確認できます。

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肺気腫・COPDの治療

肺6

肺気腫・COPDの治療方法を紹介します。

禁煙

既に破壊されてしまった細胞は回復しません。症状が進行しないようにすることが大切です。

せっかく治療を受けても喫煙していては意味がないので、禁煙は必須です。最近は禁煙外来が増えているので、専門医と相談することもできます。

職業や住んでいる地域が原因の場合は、転職や引越しも考えましょう。

対症療法

症状に応じて痰を切る薬、喉の炎症を抑える吸引、咳止めなどが出されます。

酸素ボンベ

症状が進行し、自力の呼吸で酸素が不足する場合は、在宅酸素療法ができます。ポータブルの酸素ボンベで在宅中や外出中などにも酸素を補うことができます。

食事やサプリメント

喉の炎症により飲み込むことが不自由になった場合は、流動食、点滴、サプリメントなどあらゆる手段で栄養や水分を補給します。

胃に直接送り込む胃瘻(いろう)などの延命治療が必要となることもあります。

リハビリ

軽い運動や家の中を移動しただけで息が上がったり苦しくなると、どうしても運動量が減り、体力や筋力が落ちてしまいます。

特に肺など内臓の機能の低下をさけるためにも、運動をして体重や体力を維持することが大切です。

最新治療

肺7

最新の治療法として肺容積減少術(LVRS)という手術が注目されています。

肺気腫になってしまった肺の一部を切除し、横隔膜などが動けるようにスペースを確保するというもので、かなり重症な患者さんにも効果があったと岡山大学が発表しました。

在宅酸素療法をしていた人が、ゴルフや海外旅行に行けるようになったとのことで、岡山大学の名医に患者さんが集まっているそうです。

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今日からできる肺気腫対策

肺8

肺気腫やCOPDの症状は進行すると「死ぬよりつらい」といわれることがあります。好きなものが食べれず、点滴や流動食で栄養を摂るだけだったり、24時間酸素ボンベをつけていたり、外出は通院だけ、など生活はかなり制限されてしまいます。

手遅れになる前に、できる限りのことをしておきましょう。

禁煙

先ほども書きましたが、喫煙がもっとも大きな原因で、避けることができるのですから、必ず禁煙しましょう。

喫煙歴が長く、喉のイガイガや痰が気になっているなら病院で検査を受けておきましょう。

運動

動悸や息切れ、息苦しさを感じると、運動や外出を避けることが多くなります。そうすると筋肉が落ち、肺や心臓も衰え、よけいに息切れがしやすくなるといった悪循環が待っています。

そうならないために日頃から適度な運動をして、体力をつけておくべきです。

腹式呼吸で深呼吸

息切れを感じているということは酸素が不足しがちなので、意識して深く呼吸をするようにしましょう。肺の機能を維持するためにもとても大切です。

また酸素が不足することは脳にも影響があるので、気が付いたら深呼吸をする習慣をつけるようにしましょう。

リラックス

息苦しさを感じたら落ち着いてリラックスしましょう。呼吸が浅くなっているはずなので、ここでもゆっくりと深呼吸することが大切です。禁煙中にイライラすることもあるかもしれないので、自分に合ったストレス解消法を見つけておきましょう。

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まとめ

肺気腫の生存率について参考になることはありましたか?

肺気腫の生存率は一般的に発症から5年で40〜50%。ただし年齢や喫煙歴など個人差が大きい。
肺気腫は肺の細胞が破壊されて、肺の機能が低下している状態。
一度破壊された肺の細胞、機能は回復しない。
肺気腫と慢性気管支炎は併発することが多く、合わせてCOPD(慢性閉塞性肺疾患)という。
肺気腫の原因は喫煙で、COPDになる人の80〜90%に喫煙歴がある。
高齢者であるほど発症する確率が高い。

気になる症状があれば、必ず病院で検査をしておきましょう。自分の症状や状況をよく知らなければ判断できないことがたくさんあります。特に肺や心臓は命に関わることなので、自己判断しないほうが賢明です。風邪やインフルエンザなどにかかると体力を非常に消耗するので、うがい手洗いを徹底し、予防を心がけておきましょう。

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