お腹の赤ちゃんがすくすくと育っているとママも安心します。でも、どれぐらい育ってくれればいいのか、少しでも小さいといわれたらショックだし不安になってしまうかもしれません。
でも、ご安心ください。おなかの赤ちゃんのサイズについてこちらをしっかり読んでいただければ不安も解消されると思います。今回は赤ちゃんのサイズについてお話したいと思います。
お腹の中の赤ちゃんの大きさについて
お腹の赤ちゃんが初めてお医者さんに認められるのが、早くて4週目です。エコー診断という超音波によるお腹の確認で『胎嚢』と呼ばれる袋が確認されて、赤ちゃんの心拍が確認されると初めて『赤ちゃん』とお医者さんに認められます。
と、その前に、この妊娠周期の数え方はご存知でしょうか?実は、日本では一般的に最終月経の第1日目を妊娠0日目として、40週0日が出産予定日として決めております。つまり一般的な出産までの37週から40週とは生理の終わりの日を起点に数えているのです。
だから、排卵日が少し前倒しになったり、後のほうにずれこんだりすると胎嚢の発見や成長の時間がずれます。特に、4週間のうちでの1日2日は結構な割合となります。ちょっと小さかったとしても、心拍が確認され心臓が元気よく動いていれば大丈夫です。
平均値としては、
・5週目で10~25mm
・6週目で15~30mm
・7週目で20~37mm
・8週目で22~47mm
・9週目で30~55mm
・10週目で35~70mm
・11週目で40~80mm
と言われております。大体1日に1mmずつ育つようです。ただ、これはあくまでも『参考』として下さい。
人間は実験動物と違って一人一人の遺伝子がばらばらで個人差が非常に大きいものです。この範囲から外れているからと言って、どうか不安にならないでください。本当にあくまでも目安です。お医者さんがしっかりと判断されますのであまり深く考えないでくださいね。胎嚢の頃に小さくとも生まれる間際や生まれてから元気に育つものです。
また、エコー診断の器具やお医者さんによっては中々正確に測りきることは難しくもあります。大体誤差は±10%ぐらいあるそうです。直接測るわけではありませんので、なかなか難しいというのが本当のところです。
人によっては40%近くも違ってしまったという報告もあります。もともとパパかママが小さければ赤ちゃんが小さくても大丈夫です。だから、心拍がしっかりと取れていればちゃんと元気に生まれてきます。
どうしてもどうしても心配だ、というママさんはお医者さんに思い切って聞いてみてください。お医者さんは今まで何人ものママさんを見てこられておりますから、あなたを安心させてくれる情報を教えてくださいます。ただし、赤ちゃんの発育不全が起きて本当に危険な場合もあります。
お腹の中の赤ちゃんが小さい原因は?
では、お腹の中の赤ちゃんが小さい原因はどういったものが挙げられるのかを紹介します。
妊娠高血圧症候群や妊娠糖尿病などにかかっている
今まで高血圧ではなかったのに、妊娠20週~分娩後12週の間に最高血圧が140mmHg以上あるいは最低血圧が90mmHg以上となった場合、またはその両方になってしまった場合や、その高血圧に加えて尿たんぱくが出る(1日量が30mg/dll以上)場合に妊娠高血圧症候群といいます。妊婦さんの20人に1人がかかるといわれます。
また、妊娠するまで糖尿病ではなかったのに、妊娠してから糖代謝異常が起きてしまいインスリンが効きにくくなってしまう糖尿病を妊娠糖尿病といいます。妊婦さんの7〜9%がかかるといわれております。どちらの場合ももともと持病として抱えていた場合は除外されます。その場合は医師の診断のもとに妊娠の状況を確認してください。
これらにかかるとおなかの赤ちゃんの成長に悪影響が出ることがあります。お医者さんの注意に従って、生活習慣を改善してください。逆に言えば、妊婦健診が必要な理由がここにありまして、決して少なくないもともと健康だったはずの妊婦さんが原因不明で妊娠高血圧症候群や妊娠糖尿病にかかるかもしれないのです。
生活習慣が悪い
ママが飲酒や喫煙などの悪い生活習慣をしていると、赤ちゃんの成長が妨げられてしまい大きく成長することはできなくなってしまいます。早めに生活習慣を改善し、お腹の赤ちゃんの生育を進めましょう。
双子以上の多胎児である
双子以上の多胎児だと、1人分の栄養をみんなで分けているので赤ちゃんがなかなか生育できない事があります。よっぽどのことが無い限り心配ありません。
ママや胎児に何らかの病気がある場合、いち早く発見してしっかりとした処置が大事になります。妊娠しているかもしれないと思った時には必ず妊婦健診を受けましょう。妊娠週別の身長と体重一覧を示します。
妊娠週別の身長と体重平均一覧は?
では、妊娠週別に身長と体重の平均を見てみましょう。
妊娠初期 妊娠4ヶ月
ようやく人間っぽい形に成長します。
妊娠12週 大きさは60~70mm、体重は15~20g
妊娠13週 大きさは70~80mm、体重は15~20g
妊娠14週 大きさは80~110mm、体重は25~100g
妊娠15週 大きさは100~130mm、体重は40~100g
妊娠中期 妊娠5ヶ月
赤ちゃんは羊水の中で活発に動き回り始めます。胎動を始まる赤ちゃんもいます。
妊娠16週 大きさは110~140mm、体重は60~120g
妊娠17週 大きさ120~170mm、体重100~150g 性別がわかり始める
妊娠18週 大きさは130~180mm、体重150~200g
妊娠19週 大きさは160~200mm、体重200~280g
妊娠中期 妊娠6ヶ月目
骨格や筋肉がどんどん発達して動きはますます活発になります。
妊娠20週 大きさは170~230mm、体重は220~350g
妊娠21週 大きさは190~250mm、体重は300~450g
妊娠22週 大きさは230~280mm、体重400~500g ここから妊娠27週目にかけて2倍の大きさに成長していきます。
妊娠23週 大きさは250~300mm、体重は450~700g 毎週200gずつ体重が増加するようになります。
妊娠中期 妊娠7ヶ月目
赤ちゃんが急成長する時期で、体格には個人差が大きくなり始めます。
妊娠24週 大きさは300~350mm、体重は550~1,000g
妊娠25週 大きさは310~360mm、体重は600~1,150g
妊娠26週 大きさは350~380mm、体重は750~1,200g
妊娠27週 大きさは380~400mm、体重は800~1,250g
妊娠後期 妊娠8ヶ月
容姿も内臓の器官も生まれたての新生児とほとんど変わらないくらいに成長します。
妊娠28週 大きさは390~410mm、体重は1,000~1,300g
妊娠29週 大きさは400~420mm、体重は1,100~1,500g
妊娠30週 大きさは400~430mm、体重は1,200~1,750g
妊娠31週 大きさは420~440mm、体重は1,300~1,900g
妊娠後期 妊娠9ヶ月
いよいよ体が4頭身になります。1週間で体長はだいたい10mmずつ大きくなっていきます。35週までくればいよいよ出産です。
妊娠32週 大きさは420~450mm、体重は1,400~2,200g
妊娠33週 大きさは420~450mm、体重は1,600~2,300g
妊娠34週 大きさは430~460mm、体重は1,800~2,500g
妊娠35週 大きさは430~460mm、体重は1,950~2,700g
以上はあくまでも目安です。大体この範囲に入ればいいのかな、という程度です。妊娠時は医師の診察をしっかり受け指導を受けることが大事です。
対処方法は?
胎児に原因がある場合は、絶対に治る治療法がないのが現状です。ただ、ママに原因がある場合には、ママをしっかり治すことで胎児の成長を促すことが可能になります。
たとえば、妊娠高血圧症候群や妊娠糖尿病などの病気があれば、その治療を優先しすることになります。ママは横向きに寝て安静に過ごし、しっかりと赤ちゃんが成長できるようにするように処置をすることになるでしょう。入院することもあるかもしれません。
なにしろ、前にも述べたとおりいち早く発見してしっかりとした処置が大事になります。妊娠してそうだと思った時には必ず妊婦健診を受け医師の監督を受けましょう。
まとめ
赤ちゃんが小さかったとしても、人間は実験動物と違って一人一人の遺伝子がばらばらで個人差が非常に大きいものなのです。平均の範囲から外れているからと言って、どうか不安にならないでください。これは本当にあくまでも目安なのです。
それよりも医師の検診を定期的に受け妊娠高血圧症候群や妊娠糖尿病にかからないように、もしなってしまっても速やかに治す方に気を使って下さい。