妊娠初期の基礎体温は下がる?正しく計る方法も紹介!

人間の身体には「基礎◯◯」という機能がいくつか備わっています。

例えば「基礎代謝」という機能や、妊娠に関係する「基礎体温」などが挙げられますが、この「基礎◯◯」という身体に備わっている機能をわかりやすく説明すると「人間が生きてゆく上で必要となる生命維持機能」ということになります。

基礎代謝機能は、食事などを規則的に摂取できないような状況においても、身体の中にある様々なものを栄養分に変えることでカロリー消費を促し、生きてゆく為に身体を働かせようとする機能です。では、基礎体温とはどういうことなのか?妊娠との関連性はどのようなことなのかを説明してゆきましょう。

基礎体温は健康を知る為のバロメーター

お医者さま

基礎体温と妊娠との関連性は大きく、基礎体温の正しい計測を日々続けることである程度妊娠初期の状態を知ることができます。世の中では「基礎体温=妊娠」という関連性がとても強いイメージとして根付いていますが、実はこの基礎体温、なにも妊娠を知る為だけに備わっている身体の機能ではありません。

この基礎体温の状態によって様々な健康状態を知ることができるバロメーターであると言えます。ただしこの基礎体温、きちんとした計測方法をまず知るということが非常に大切で、元々人間の体温自体が5度も10度も変化するものではない為に、とても細かな変化をとらえなければなりません。

まずは基本となる計測方法と変化の割合などを踏まえて考えてゆきましょう。

体温計測は毎日規則正しく行うことが基本

人間の体温は周囲の環境によって微妙に変化をしながら身体の生命を守ってくれています。

例えば人間の身体は、外気温の高くなる夏場には交感神経の働きによって血流をゆるかにして、毛穴の内部にある汗腺から体表に汗を出し、その汗が蒸発する際の気化熱を利用して体温上昇を防いでいます。

夏場の朝方早くに自宅の周囲に行う「打ち水」と同様の作用であると言えます。逆に冬場は血流を促進して体温を上昇させようとしています。このように周囲の環境に応じて人間の身体では細かな変化で身体を維持させていますので、体温の微妙な変化をとらえて行くということを正確に行う為には下記のようなことに気をつけて行わなければなりません。

ここでは基礎体温の計測方法に関して記載します。

  • 「朝起きてすぐに測ること→交感神経の働く前に測る」
  • 「毎日同じ姿勢で計測→目覚めたら寝ている状態で毎日計測」
  • 「計測部位も毎日同じ部位で行う→舌の裏に体温計を当てて計測」
  • 「朝起きる時間もなるべく同じ時間にすること(起床時間がズレても計測する)」
  • 「計測結果を毎日メモをとっておく」
  • 「基礎体温のメモと同様に日々の体調もメモするように心がける」

毎日の体調をメモすることはとても大切なことで、特に妊娠初期や妊娠中、生理や女性ホルモンの変化が起こった際に現れやすい兆候である「お腹や胸が張るような気がする、頭痛、骨盤部のだるさや重さ、腰痛」などには特に気を配って観察してゆくと良いかもしれません。

基礎体温は高温層と低温層から構成されている

基礎体温の計測方法を理解して頂けたのであれば次のステップは「基礎体温をグラフ化」してゆくということが大切になります。

数値だけの羅列では中々イメージがつきにくく、はっきりとした変化を見逃さない為にも数値とグラフとして残しておくことが重要です。グラフ化することでビジュアルとして見てイメージすることができるようになり、体温のメモリ幅をやや大きめに設定することでほんの少しの体温上昇もわかるようになります。

  • 「ノートやタブレット、スマートフォンを使用して体温表を作成する」
  • 「体温表を作成したら体温1度の幅を5mmから1cmほどにすると見やすい」
  • 「最近ではタブレットやスマートフォンのアプリを利用しても良い」
  • 「低温層と高温層がはっきりと認識できるような表を作成する」

排卵は低温層と高温層との切り替わりの時に起こりやすく、低温層が続いている時期に、低温層の体温よりもさらに若干下がることがあります。グラフ化してゆけばわかりやすくなりますが、その低温層よりもさらに下がった後に高温層に切り替わることが多く、その切り替わる時期に排卵が行われます。

基礎体温の変化は妊娠以外にも日々起こっている

訓練

基礎体温の変化は妊娠の目安となりますが、実は妊娠以外にも基礎体温の変化は身体の様々な状況によって変化しています。

人間の身体は様々な状況に応じて絶えず変化しながら身体を守ったり健康に保とうとして働いていますが、この身体の状況が変化することで基礎体温も変化してしまいます。これは様々な外的要因が絡んでいる場合や、体調不良、内的疾患などによっても起こってしまいます。

では主に、基礎体温を変化させてしまう原因として、妊娠の他にはどのようなものがあるのでしょうか。

  • 「不規則な生活を送ることが多くホルモンバランスが崩れている」
  • 「体力低下や疲労が蓄積された状態」
  • 「栄養バランスが偏っている」
  • 「カフェインの過剰摂取」
  • 「過度の飲酒や喫煙」
  • 「排卵機能の不具合(黄体機能不全)」
  • 「無排卵性月経の可能性がある(低温層からの月経の場合は注意)」

この中で黄体機能不全と無排卵性月経は、放っておくことで不妊症の原因ともなりかねない場合もあるので、低温層があまりにも続いてしまう場合や、低温層から始まる月経の場合には様子を見ながら医師に相談することも考えましょう。

産後の基礎体温も健康を知る上でとても大切

最初にもお話ししましたが、基礎体温はなにも妊娠の為だけのものではなく、身体の健康状態を示すバロメーターとなるものですので、産後も引き続き計測してゆくことをおすすめします。特に女性は産後、生理の再開と周期、2人目不妊を防ぐ為にも身体の状態をきちんと知ることが大切で、ご自分の今現在の健康状態を把握する為に続けてみましょう。

  • 「産後の生理再開の時期と周期の規則性の確認」
  • 「自分の身体の体調管理」
  • 「2人目不妊に陥らないように、排卵の確認」
  • 「代謝機能が正常に働いているかの目安」

このように、自分の基礎体温を知るということは自分の身体を、自分の健康状態を知るという意味でとても大切で、産後の生活とその後の生活を健やかなものとしてゆく為の手助けとして、出産後も基礎体温表を引き続き記入してゆくことをおすすめします。

まとめ

基礎体温は、人間が健康に生きてゆく上でとても大切な機能のひとつで、基礎体温を把握することで身体が健康状態にあるのかをある程度探る為の目安となります。

また、反応の薄い妊娠初期を知る上でも大きな判断基準となります。この基礎体温は、身体の様々な代謝や働きに連動しており、体調不良や不規則な生活などによって体内の代謝機能のバランスが崩れてしまうと基礎体温にもばらつきが出始めてしまいます。基礎体温が全てということではなく、日頃から体調管理をきちんとしておくことがとても大切なことだと言えるのではないでしょうか。

最初にもお話しさせて頂きましたが、基礎体温は健康があってのもので、その時の健康状態を表すバロメーターであるということを忘れないようにして下さい。

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