女性の体は妊娠すると、お腹のなかの赤ちゃんを育て、出産するため,また、妊娠中・出産後のママ自信の体の変化にうまく対応するため、気づいていないところでいろいろなことが起きています。妊娠初期ではつわり、妊娠中期に入りつわりが落ち着いてきて食欲が出てくる頃には、徐々にお腹も大きくなり、眠気や倦怠感をおぼえる方もたくさんいらっしゃいます。そのどれもが、赤ちゃんを産み、育てるための女性の体のメカニズムです。
目まぐるしい体の変化で、大変なこともあるかもしれませんが、どれも前向きに捉えて原因と対処法を知ると少し楽になりますね。
ここでは、妊娠中期におこる、「眠気」についてのメカニズムと対処法をご紹介します。
妊娠中期の体の様子
安定期に入り、妊娠初期に比べ、体を動かすのもそこまで気を遣わなくても良くなります。また、つわりが徐々に落ち着き、食べ物も美味しくなるころですね。
妊娠中期のママの体の様子
妊娠中期とは妊娠5ヶ月(16週)~7ヶ月(28週)までの期間で妊娠期間を通して心身ともに最も安定している時期です。
ママのお腹は徐々に大きくなり、外見的に見ても、周りの方に「妊婦さんかな?」と感じられるようになります。
早い方では18週頃になると胎動を感じ始めます。ほとんどの方が6ヶ月に入る頃には胎動を感じこれまで以上に赤ちゃんを身近に感じることができます。
赤ちゃんはママから栄養をもらいどんどん成長するので、鉄分を補い、貧血予防に務めましょう。食事が美味しくなりカロリーや塩分を摂り過ぎないように注意し、適度に体を動かしましょう。
この頃の赤ちゃんの様子
腹部エコーでもわかるように、小さいながらもきちんとした人間の体つきになり、指しゃぶりをしたり、しゃっくりをしたりどんどん愛おしくなる時期です。
早い方では、赤ちゃんの性別も分かる頃ですね。
妊娠中期の眠気はなぜ起こるの?
妊娠中期になるとつわりもおさまり、安定期に入るので、家事やお仕事、また上のお子さんとのお散歩や遊びの時間を楽しみたいところです。
しかし、個人差はありますが、眠くてたまらない・・・というママもいます。これは、黄体から分泌させる「プロゲステロン」という女性ホルモンの関係があります。
妊娠中期に眠気を感じる原因
- 妊娠するとプロゲステロンの分泌が増加し、体を安静にしようと働きかけるため、眠気を感じやすくなります。
- お腹が大きくなり疲れがたまりやすくなるため倦怠感から眠気を感じます。
- つわりが治まり、食欲が出てくるため、妊娠初期に比べ満腹感を感じることがあります。満腹になると体の血流は消化のために胃腸に集中します。このため、脳の血流量が減少し、眠気を感じます。
上記のような原因がありますが、この時期の眠気に最も関係があると考えられるのがプロゲステロンの分泌の増加です。
プロゲステロンが引き起こす作用
プロゲステロンはだるさ、頭痛、吐き気、ほてり、むくみ、便秘、肌荒れ、ニキビ、乳房痛、イライラ、眠気、憂鬱、無気力など月経前症候群(PMS)を引き起こす作用や、体を安静にしようとする作用があります。
規則正しい生活を送り、夜間の睡眠時間をこれまで通りとっていても、ホルモンの関係で眠気を感じるのです。
決して、怠けているのではなく、赤ちゃんをおなかの中で育てている証です。
妊娠中期の眠気対策方法!
怠けているわけではないのに、眠くて眠くてたまらない・・・。のんびりできるときは、寝てしまうことが一番です。しかし、お仕事や家事、上の子のお世話など、ママはなにかと忙しくなかなかゆっくり過ごすことができません。
ここではそんな時の対処法をご紹介します!
妊娠中のため、身体に負担のかからない方法ですので、効果の感じられ方は人それぞれです。ご自分に合った対処法を見つけましょう。
爽快感を得られるガムや飴を食べてみましょう
ミントやメントールなどの爽快感のある食べ物を口にし、リフレッシュをはかってみましょう。お仕事などで口になにか入っていることを悟られたくないときは、小さなラムネ状のものでもいいですね。
いろいろな種類のものが手軽に購入できるので数種類、携帯していてもいいですね。
カフェイン効果を利用してみましょう
カフェインを得られる飲み物として、コーヒー、緑茶、ココア、烏龍茶などがあります。中でも代表的なのがコーヒーですね。しかし、妊娠中のカフェインは摂取量に注意をしなければなりません。コーヒーであれば一日1杯程度は問題ないので、お仕事中の眠気を感じやすい時間帯を確認し、上手に取り入れてもいいですね。
カフェインは体内に取り込んでから、作用を感じるまでに30分かかると言われています。
わさびなど鼻につんとくる食材を取り入れてみましょう
ランチタイムにわさびを使う食事をしたり、わさび味のおかきやせんべいを食べるのもいいですね。
アロマオイルを活用してみましょう
妊娠中は直接、身体に触れるはお勧めできません。普段より若干薄めの濃度で芳香浴を楽しみましょう。
妊娠中には使用禁止のアロマオイルもあります。子宮収縮や月経を促す作用を引き起こす効果のあるオイルは使わないようにしましょう。
頭脳明晰にし、リフレッシュ効果の高いペパーミントは眠気覚ましには最も優れていますが、妊娠中には使用できません。
妊娠中に勧めのオイルは爽やかで爽快感のあるグレープフルーツやオレンジ、鼻に抜ける爽快感のあるティートゥリーです。アロマランプやディヒューザーなどで芳香浴をしたり、ハンカチに数滴落としておいて、眠気を感じたときに香りを楽しむのもいいですね。
ハーブティーを飲んでみましょう
ハーブティーもアロマやカフェイン同様、摂取の仕方を少し気にかけたほうがいいものがあります。
妊娠中に避けたいハーブは、セージ・セントジョーズワート・チェストツリー・ボリジ・レディスマントルなどです。
ノンカフェインのものであれば、摂取量に問題はありませんが一日2~3倍にとどめ、眠気覚ましに上手に取り入れましょう。
みかんを食べてみましょう
みかん等の柑橘類食べ物の皮には眠気を誘うα波を取り除く作用があります。
冷たい水で顔を洗ってみましょう
お仕事中、メイクをしているときは難しいかもしれませんが、冷たいお水で顔を洗うのも有効的です。
寒さを感じているときに、冷たい水を急に触るとお腹が張ったりすることもあるので寒い時にはおすすめしません。
眠れるときには思いきって寝てしまいましょう
赤ちゃんが生まれると、夜中の授乳やおむつ交換もあり、なかなかまとまった睡眠時間がとれません。心身ともに安定した妊娠中期時期の眠れるときに、寝ておくことも悪くありません。
眠気を感じて、眠れる状況であれば、ゆっくり休みましょう。決して怠けではないので、パパにも理解してもらい、ときには、家事や上の子のお世話をお願いしてもいいですね。
お休みするときは、体を冷やさないようしっかり掛物をしてゆっくり休みましょう。
まとめ
妊娠すると、女性の体はどんどん変化し、お腹の中で赤ちゃんを育て、出産の準備に入ります。産後はすぐから赤ちゃんのお世話が始まり、なかなかゆっくり休む時間が取れません。
心身ともに安定しているこの時期に上手に休みながら、リラックスして過ごせるといいですね。お仕事や家事や子育てなどで、妊娠していてもなかなかゆっくり休む暇がないママですが、無理せず過ごしながら、プレママ生活を楽しみましょう。
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