妊娠中期は、つわりも落ち着いてくることが多く、胎盤も安定してきて、安定期にはいります。ママもほっと一安心できる時期ですよね。
そのため、安心し過ぎて家事、レジャー、仕事など、つい、頑張り過ぎてしまう事もあるのではないでしょうか。そんな、少し無理をした時に「お腹の張り」を感じることが多くなります。
お腹が張ってきたときに慌てずに対処できるような情報をご紹介したいと思います。
お腹の張りの原因は?
人によって、張ったときの感じ方に違いはありますが、一般的に、「お腹の張り」といわれるものは、子宮の収縮によるものであることが多いです。子宮は、筋肉でできているので、動いたり、何らかの刺激があると筋肉が緊張した状態になって硬くなり、これが、子宮収縮となり、「お腹の張り」と感じる原因になるといわれています。
お腹の張りが全て子宮収縮によるものというわけではなく、腸の蠕動運動や皮膚のツッパリ感が原因の場合もあります。また、妊娠中の子宮は、収縮と弛緩を繰り返しているので「張り」というだけで、不安に感じることはありませんが、自己判断は禁物です、身体を休めて、おさまってっくるまで安静にしましょう。
安静にしていて、治まってくるようなら、心配はないでしょう。しかし、治まってこない、繰り返し張ってくる、張りだけでなく、おりものに血が混じったり、熱が出たりするなど、不安材料が消えないときは、すぐに病院に連絡をして受診しましょう。
お腹が張ったときの対処法
妊娠中期になると、妊娠初期のつわりでできなかった事や、家事も、外出する機会も増えて、今までよりも、少し動く機会も多くなることもあると思います。そのため、お腹の張りを感じることも多くなってくるでしょう。お腹が張ってきたときの対処法をシーン別に紹介したいと思います。
家で家事などをしているとき
動くのをやめて、ソファーやベッドに横になりましょう。この時に、足を伸ばしてお腹を圧迫しない姿勢をとり、しばらく安静にしていましょう。安静にして張りが治まるようなら、一安心ですが、まだ続く時は、病院に連絡をしましょう。
買い物途中や外出先で歩いているとき
横になれない場所なので、どこか、椅子やベンチなど座れる場所をみつけて座りましょう。しばらく、その場でじっと座って安静にしていて、治まってくれば心配ないでしょう。しかし、治まらないときは、病院に連絡をして今の自分の状態を話して、指示をうけるようにしましょう。
電車や車に乗っているとき
電車や車の振動は、お腹の張りを強めるといわれています。出来るだけ、一人で乗るのは避けた方がいいのですが、仕方がない場合もあります。
車の場合は、定期的に休憩をするようにして、車を停めてシートを倒して横になる時間を作るようにしましょう。走りだしてから、張ってくるのを避けるために、今は張っていなくても、時間を決めて休憩を取るようにした方がいいでしょう。電車に乗っているときに張りを感じ始めたときは、次の停車駅で一度おりて、ベンチや椅子に座って安静にしましょう。安静にしても治まらないときは、病院に連絡をとって指示を受けましょう。
どの場合でも共通するのは、外でお腹が張ってくると、不安や緊張から余計にお腹の張りを強めてしまうことがあります。まずは、安静にして様子をみてリラックスすることが大事です。深呼吸をして、リラックスを心がけるだけで、張りが軽くなってくる場合もあります。
それでも異変をかんじるときは、迷わず、病院に連絡をとるようにしましょう。慌てなくてすむように、連絡先などはしっかりと準備してから外出するようにしましょう。
妊娠中期、安定期でも気をつけること!
安定期とはいえ、やはり、妊娠前の身体とは違います。外出先に休憩場所があるか、そこまでにかかる時間なども考慮したうえで、無理のない行動を心がけましょう。何をするにしても、「長時間」になることは、避けるようにしましょう。
赤ちゃんの成長とともに、母体にかかる負担も大きくなってきます。疲れがたまることもお腹の張りを強める原因になることもあります。体調が思わしくない日は、横になる時間を増やすなど、無理をしないような生活をするようにしましょう。
疲労度も、お腹の張りの感じ方も、個人差が大きく、基準は難しいものです。感じた「張り」が心配なものなのかどうかを判断するのは難しいことです。普段の体調と比べて「いつもと違う」と感じたときは、不安材料を減らすためにも、念のため病院に連絡をとるようにしましょう。
お腹が張らないような生活を心がける
一般的な生理現象の一つとして捉えられる範囲の「張り」なら、心配はないのですが、トラブルの前兆として起こる張りもあります。その区別はなかなか自分ではわかりにくいものです。
常にお腹の張りに不安を持ち続けて生活をすることもストレスになるでしょう。自分のためにも、お腹の赤ちゃんのためにも、不安やストレスが多いのは良いことではないでしょう。普段の生活のなかで、お腹の張りに悩まされないような生活をおくるために、自分で出来る範囲のことは心がけたいですよね。
身体に負担をかけない
長時間歩いたり、立っていたり、重いものを持ったり、動きすぎたりするのは避けましょう。「大丈夫」だと思っても、妊娠中は、普段よりも無理をせずに、休息時間を増やすようにしましょう。
冷え対策をしっかりとする
冷えも筋肉が緊張して、お腹の張りに繋がります、腹帯やマタニティーガードルなど、下半身を温める服装をこころがけましょう。大きくなってくるお腹を安定するためにも、マタニティーガードルや腹帯タイプの下着など保温に適した下着もたくさんあります。
食生活に気を付ける
腸の蠕動運動や便秘が原因となってお腹の張りが起きることもあります。食生活や生活習慣を改善しましょう。妊娠中は、ホルモンの影響や大きくなった子宮が腸を圧迫して便秘になりやすくなります。食生活や生活習慣の改善でも便秘で苦しいようなら、病院に相談しましょう。病院で、妊婦が飲める便秘改善の漢方薬など処方してもらえることもあります。無理にいきんだりすることも、市販の下剤などを使うのも絶対にやめましょう。
まとめ
妊娠中期は、つわりも落ち着き、胎盤も安定して、心身ともに、安定してくる時期です。つわりが酷かったり、初期の不安定な時期にはできなかった事をしたいと思う時期でもあると思います。ママがストレスを発散してリフレッシュすることは、赤ちゃんにもとても良いことです。
しかし、あくまでも、妊娠中であり、無理が続けば、トラブルを引き起こす可能性も否定できません。意識し過ぎて、不安ばかりでビクビクしながら毎日を過ごすのも、母子ともに良くありません。ママの感じることも、声も赤ちゃんには伝わります。自分にとっても、お腹の赤ちゃんにとっても無理のない範囲を意識しながら、その範囲内で、散歩や外出など、リフレッシュできることをしましょう。
ご紹介したようなことを心がけて頂きながら、ママと赤ちゃんだけの癒しの時間、たくさんの楽しい時間をつくって頂きたいと心から思います。赤ちゃんの成長とともに、ママの身体も心もどんどん変化していきます。今のこの時期にしか感じられないこと、出来ないこと、ママの身体を通して、赤ちゃんにもたくさんの事を感じてほしいですね。
そして、お腹の赤ちゃんにたくさん話しかけたり、コミュニケーションをとりながら、今しかない赤ちゃんとの大切な時間と思いを共有して毎日を過ごしていただきたいと思います。