女性ならばムダ毛処理に余念がない人も多いことでしょう。これから薄着の季節を迎え、肌の露出も増えますから、手抜かりのないようにきちんと処理しておきたいところですよね。
しかし、そんな女性にとって悩みの種となるのが顔の産毛です。人によっては顔の産毛まできちんと処理している人もいるかも知れませんが、デリケートな場所だけに、処理の方法も気になりますよね。
また、産毛にはそれなりの意味があります。産毛をなくしてしまうことで得られるメリットとデメリットとは一体なんなのか、これからご紹介します。
毛周期と脱毛
ムダ毛処理は、今や誰しも行っている、身だしなみの1つとも言えます。きちんと処理をしていないと、思わぬ場面で他人の視線を感じてしまい、恥ずかしい思いをすることもありますよね。
しかし、きちんと処理するためには、毛周期を把握しておくことが大切です。ムダ毛が生えてくる毛周期は体の部位ごとに違いますから、部分部分の毛周期をきちんと理解して、最適なタイミングで処理を行うようにしましょう。
毛の成長サイクル
毛の成長サイクルには5つあり、最初の段階である成長初期には、毛母細胞が分裂を始め、皮膚の下の方で毛が徐々に伸び始めます。
やがて成長期に入ると、毛細血管から栄養を取り込み、太く長く伸びていき、成長後期になると、皮膚の表面に現れ、目で確認できるようになります。
その後、毛母細胞の分裂が止まる退行期に入ると毛と毛乳頭との結合が弱くなり、毛が上に押し上げられます。さらに休止期に入ると、完全に毛と毛乳頭が離れて、自然に毛が抜け落ちるのです。
毛周期
毛が生え替わる毛周期は、頭髪が最も長く、2~6年、VIOが1~2年、脇が1~2年6カ月と続きます。腕や肘、太ももやひざ下、そして顔は、6カ月~1年6カ月と言われていますから、部位によって生え替わるタイミングが全く異なることが分かります。
そして、成長期に脱毛をしても、すぐに生えてきてしまいますよね。成長期にある毛と言うのは、全体のおよそ20%ほどと言われていますから、脱毛サロンなどで1回の施術で処理できる毛も同様です。
つまり、100%の毛を処理するためには、単純計算で5回の施術を受ける必要があり、これが一般的に推奨されている2ヶ月に1回というサロンの通院サイクルなのです。脱毛サロンで処理をすると複数回通わなくてはならず、煩わしい思いもしますが、このような事情があったのですね。
詳しくは、毛周期で脱毛が起きるタイミングは?ヒゲや陰毛など部位ごとのヘアサイクルも紹介!効果的なムダ毛処理を行おうを参考にして下さい。
毛流れ
毛流れは、毛の生えている向きです。
毛流れに沿って抜いた方がキレイに抜けますが、毛流れに逆らって脱毛してしまうと、上手く抜けなかったり毛穴が開いて炎症などのトラブルにつながったりしますから、抜く場合には毛流れに沿って抜きましょう。
顔の産毛を剃るメリットとデメリット
顔の産毛もムダ毛として剃る人がいますが、顔は非常にデリケートです。剃ることでどのようなメリット、そしてデメリットがあるのか、詳しく見ていきましょう。
メリット
産毛を剃ると、ファンデーションが産毛に絡みにくくなるため、化粧ノリがよくなります。
また、産毛が生えていることで、少なからず顔がくすんで見えるので、処理することで顔色が明るく見える効果もあります。さらに、産毛を剃るとスキンケア用品が肌に浸透しやすくなりますし、産毛を処理する時に古い角質も落としてくれるので一石二鳥です。
せっかく化粧をしても何かくすんで見える人は、産毛処理をすることで化粧映えするようになるかも知れません。
デメリット
このように、産毛をそるとよいことがたくさんあるように思えますが、産毛を剃ってしまうとどのようなデメリットがあるのでしょうか?
実は、産毛は様々な機能を備えており、産毛があることによって肌によいこともたくさんあります。
紫外線から守る
顔は他の部位と違い、常に外からの刺激にさらされています。特に、紫外線の影響はとても受けやすい状況にありますが、そんな紫外線から顔を守る役割を担っているのが産毛なのです。
もちろん日焼け止めやSPF効果のあるファンデーションを使うのも有効ですが、それだけでは防ぎきれない紫外線を和らげているのが産毛というわけですね。決してムダ毛ではないのです。
肌にダメージを与えない
産毛処理と言えば、もっとも多い方法がカミソリを使ったものではないでしょうか。簡単にできるのでありがたいですが、顔の皮膚は他の部位に比べて非常にデリケートです。カミソリを当ててしまうと、カミソリ負けを起こし、普段のメイクやスキンケアでも肌に刺激を与えてしまうことになります。
毛穴がキレイになる
年齢や乾燥などによって起こる毛穴の開きも肌悩みの1つですが、開いた毛穴にはホコリや皮脂などが詰まり、角栓などの肌トラブルにつながります。もちろんん、そうならないために日頃からこまめにケアしている人も多いでしょうが、ケアのしすぎも肌トラブルにつながりますから、難しいですよね。
しかし、毛穴は生まれ持ったもの。言わば自然の力で、毛穴をキレイに保ってくれる働きをしているのです。産毛が生え変わる周期は2~3ヶ月に1度ですが、産毛が生え替わる時に、毛穴の汚れも一緒に落としてくれます。産毛の自然なサイクルによって、無理な力を加えず、優しく毛穴ケアをしてくれているわけですね。
保湿効果
肌トラブルの原因には、乾燥がつきものです。乾燥肌で悩む人も多い中、産毛は美肌の大敵である乾燥をも防いでくれています。
目には見えないほどのうっすらとした産毛でも、生えていることで肌から水分が急激に蒸発するのを抑えてくれるため、乾燥が防げる、というわけです。産毛は、見えないところできっちり仕事をしているのですね。
外からの刺激から肌をガード
紫外線の項目でも紹介しましたが、産毛には外の刺激から肌を守る役割があります。外の世界には、ホコリやゴミ、花粉やチリなど、目に見えないものも含め、様々な刺激で溢れています。肌にはこれらから守るバリア機能が備わっていますが、肌トラブルなどでバリア機能が低下すると、外部からの刺激をもろに受けてしまい、ダメージになってしまいますよね。
産毛を剃ることは、肌を無防備にし、ダメージを受けやすい状態を作り出していることに他なりません。最近では、美肌を保つ方法として「肌断食」なるものがありますが、これは、あえてスキンケアを行わないことで、肌本来の美しくなろうという力を高めることを目的としています。
肌にはもともと、きれいに保つための力が備わっているのですから、余計なスキンケアはせず、産毛も大切に残しておくことで、自然な美しさを保てるのです。過度なケアはかえって肌を弱くしますから、そうした意味でも、産毛を剃ることは多くのデメリットを生むと言えるでしょう。
自分でできる肌に優しい産毛処理の仕方
とは言え、これまで当たり前に産毛処理をしてきた人にとって、いきなり処理をやめてしまうのには勇気が必要ですよね。
そこで、肌を傷めずに処理できる、おすすめの方法をご紹介します。自分に合ったムダ毛処理方法を見つけてくださいね。
はさみでカットする
カミソリを使った方法はカミソリ負けを起こし、肌トラブルにもつながるので避けましょう。オススメははさみを使った方法です。剃るのではなくカットするので、肌への刺激も少しで済みますね。ポイントは、眉毛カットのはさみを使い、産毛の流れに沿ってカットすることです。皮膚に当ててしまうと傷つけてしまうため、よく注意しましょう。
最初は慣れないので難しく感じるかもしれませんが、だんだんときれいに処理できるようになってくるはずです。剃らずにカットするだけの方法には抵抗があるかも知れませんが、慣れればきれいに処理できるようになります。肌に優しい方法なので、ぜひ試してみてくださいね。
フェイス用カミソリを使う
T字やI字のフェイス用カミソリを使った処理方法です。カミソリを使って処理する場合には、以下の手順で行うと肌への負担が少しで済みますよ。
メイクや汚れをきちんと落とす
産毛処理をする前には、きちんとメイクや汚れを洗顔で落としてからにしましょう。除毛する箇所を清潔にしておかないと、雑菌が肌の中に入り込むリスクが高くなります。肌トラブルの原因になりますから注意しましょう。
また、メイクをしていなくても、肌の表面には皮脂などが付着していますから、洗顔をしてから処理を始めます。
蒸しタオルを当てる
洗顔が終わったら、蒸しタオルを顔に乗せ、1~2分おきます。こうすることで、毛穴が開き、肌も柔らかくなるので、カミソリで剃っても肌への負担を抑えられます。
乳液やクリームを塗る
こちらも、肌の滑りをよくするためのものです。滑りが悪い状態でカミソリを使ってしまうと肌へのダメージが大きくなりますから、乳液やクリームで肌を保護するようにしましょう。シェービングクリームなどもよいですね。処理前には、肌を傷つけないための下準備が重要です。
カミソリは丁寧に
いざ、産毛処理を始めますが、カミソリを滑らせる場合には、丁寧にゆっくりと行いましょう。また、毛の流れに沿うように剃ると肌への負担も少ないですし、毛が生えてきた時に目立ちにくくなります。
毛流れに逆らって剃ると、きれいに剃れますが、毛の生え際が太く見えますし、肌への負担も大きくなってしまいます。特に、カミソリ負けしやすい人は行わない方がよいでしょう。
洗顔後は保湿をしっかりと
無事に処理を終えたら、最後にしっかりと洗顔をします。この時、保湿も忘れずに行うようにしましょう。洗顔は、水かぬるま湯で行うのがおすすめです。また、カミソリ負けしやすい人は、冷たいタオルで肌を冷やしましょう。肌をクールダウンさせ、赤みやヒリヒリとした傷みを抑えてくれます。
このような手順で行えば、肌へのダメージを抑えつつ産毛処理をすることができます。また、処理の頻度としては、2週間に1度程度がよいでしょう。顔の皮膚はデリケートなので、あまり頻繁に行わないようにしてください。産毛が目立ちやすく気になる、という人は、1週間に1度程度行うとよいですよ。
また、使うカミソリは清潔に保ち、切れ味が悪いものは使わないようにします。汚れているものや切れ味の悪いものは肌への負担も大きく、トラブルの原因になります。こまめにカミソリの状態をチェックし、最適なものを使ってくださいね。
フェイス用電動シェーバー
電動シェーバーは肌に触れることなく処理できるので、肌が弱い人にもおすすめです。また、使い方はカミソリと同じなので、シェーバーを使うのが初めての人でも簡単に使うことができます。
肌に直接触れるカミソリに比べると、産毛が伸びやすいのがデメリットですが、その分こまめにケアしやすいとも言えます。
脱毛器を使った脱毛
いまや、家庭用脱毛器でも、サロンに行くのと遜色のない機能を備えています。空いた時間に手軽に脱毛したい人にはおすすめの方法です。家庭用脱毛器でおすすめなのは光脱毛とも呼ばれるフラッシュ脱毛です。黒い色素に光を当てることで毛の先端にダメージを与え、徐々に毛が薄く、生えにくくする方法です。傷みが少なく、1回の照射で光を当てられる範囲が広いので、広範囲の脱毛も短時間で行えるのがメリットです。
また、脱毛器を選ぶ場合には、顔の脱毛に使えるかどうかや、パワーの調節ができるかどうかをきちんと確認しましょう。せっかく購入しても、パワーが弱い脱毛器では効果を感じにくいこともあります。
大豆イソフラボン入りの化粧品
産毛などのムダ毛が濃くなってしまう原因は、男性ホルモンにあります。男性ホルモンは男性だけでなく、女性にも多少は存在しているため、ホルモンバランスが乱れて男性ホルモンが増えると、ムダ毛が濃くなってしまうのです。
これを解消するのが女性ホルモンに近い働きをする大豆イソフラボンです。大豆イソフラボン入りの化粧水や美容液、クリームを使用することで、顔をの産毛を薄くして目立たなくすることができますよ。
プロの技術で産毛処理
自分でケアするのが不安な人や面倒と言う人には、プロに任せる方法がおすすめです。肌が弱くてカミソリが使えない人、カミソリ負けしてしまう人は、ぜひ試してみてくださいね。
プロに任せれば自分で行うより安心ですし、仕上がりもキレイです。
レディースシェービング
シェービングというと男性のもの、というイメージがありますが、女性向けのシェービングサービスを行っている美容室やサロンもあります。美容室なら気軽に行きやすいので、自分の通っている美容室やその周辺など、まずは身近にある美容室でサービスを行っているところを探してみるとよいでしょう。
また、肌シェービングを行うには資格が必要なため、安心して任せることができますよね。今まで自己処理を行っていて仕上がりに不満がある人や、産毛処理は初めてなのでためらいがある、などと言う人は、まずプロの腕にお任せしてみるとよいのではないでしょうか?
ワックス脱毛
こちらもプロによる脱毛で、ワックスを使ったものです。松ヤニやハチミツなど、粘り気のあるものを利用してムダ毛を取るという方法で、ワックスを塗り、一気に引き剥がすのが特徴です。ただし、ワックス脱毛はムダ毛を抜くだけなので、いずれ生えてきます。ツルツルの肌を保つためには、定期的に通い続ける必要があります。
1回の脱毛で2~3週間はツルツルの状態を保つことができ、カミソリで処理した時のように断面が目立ったり、ざらざら感がないのがメリットです。もちろん、ワックスは通販で購入できるので自己処理も可能ですが、顔の脱毛はデリケートですから、やはりプロに任せた方が安心です。
医療レーザー脱毛
医療機関に任せる脱毛方法もあります。医療レーザー脱毛は、皮膚科や美容クリニックでしか扱うことのできないもので、脱毛効果が高いのが特徴です。
産毛のような細いムダ毛に対してもしっかりと効果を発揮し、2~3回施術を受ければ自己処理が不要になるほどにキレイな仕上がりになります。しかし、効果が高い分肌への負担は大きくなりますから、施術後2~3日は赤みガで足り、ニキビやテカリが現れることもあります。
これは皮脂腺が刺激を受けることに寄って起こるものですが、事前に無料のカウンセリングを受けられる場合も多いので、まずは気になることをしっかりと聞いておくことが大切です。疑問点を残してしまうと「こんなはずじゃなかった・・・」と後悔することにもなりますから、しっかりと話をしておきましょう。
フラッシュ脱毛
フラッシュ脱毛は、エステサロンで主流となっている脱毛方法で、光脱毛と言われることもあります。医療レーザー脱毛に比べると威力は弱いですが、医療レーザー脱毛は資格が必要なため、パワーダウンさせて使っています。
パワーが弱い分効果も医療脱毛に比べれば落ちますが、肌への負担は少なくなるため、テカリやニキビなどのデメリットは起こりにくくなります。傷みに弱い人や、肌が弱く、レーザー脱毛では心配、という人は、まずフラッシュ脱毛から始めてみるとよいでしょう。
フォトフェイシャル
フォトフェイシャルとは、光の熱によって細胞に刺激を与え、ターンオーバーを正常化し、コラーゲン生成を促す方法です。シミやくすみなどを除去し、潤いを与えてシミやたるみの予防効果もあるため、肌悩み解消にもおすすめです。
もちろん、美容法としてだけでなく、脱毛効果もあります。キレイな肌を目指しながら産毛処理もできますから、美容クリニックやエステサロンで話を聞いてみてはいかがでしょうか?ただし、美容効果を兼ね備えた脱毛法のため、料金は高めに設定されています。脱毛だけでなく美容効果も得たい人や、お金に余裕がある人にはおすすめですが、出費を抑えたい人には不向きかも知れません。
まとめ
このように、顔のうぶ毛を処理するにはメリットもデメリットもあります。
それぞれのよい点と悪い点を考え、処理を行うかどうか決めることが大切ですよ。また、顔のうぶ毛処理については、ムダ毛処理まとめのようなサイトがあるので、そうした情報を参考にしてみるのもよいでしょう。
自分に合った方法が見つかりやすいですし、サロンや脱毛器など、実際に使った感想などを知るきっかけにもなります。デリケートな箇所ですから、正しい知識を持って向き合いたいものですね。
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