うなぎって毒があるの?その症状や注意点、対処方法を知ろう!

土用の丑の日といえばうなぎのかば焼きを食べるのが定番ですよね。そんなうなぎですが、実は毒が含まれているのはご存知でしたか?うなぎのかば焼きであれば問題ないのですが、自宅で調理したり、ほかの調理方法でたべたりするときは注意が必要です。

この記事では、そんなうなぎの毒についてご紹介します。

うなぎに含まれている毒の種類はなんというの?

原因2

うなぎの毒素に名前はついていない。

うなぎにはある毒素が含まれています。しかし、厚生労働省によるとその毒素自体に固有名詞はついておらず、魚類血清毒といった大幅な名称で呼ばれているといわれています。

英語だともう少し詳しく、ichthyohemotoxinやfish serum toxinなどと呼んでいるそうなんですが、それも明確な名称ではないため、今のところは名前がないといえます。

うなぎの毒素はどこに含まれているの?

まず、うなぎの毒素は体中をくまなく通っている血液中に含まれています。その為十分に血抜きをしなければ毒素が残ったままになってしまいますし、調理の際にも気を付けなければいけません。

そのような理由から現在はほとんどうなぎの刺身は出回っていません。これは、あまり知識のないまま刺身を提供した場合毒素がのこり、中毒を起こす危険性があるからです。また、刺身としての提供は不可能ではありませんが手間と時間がとてもかかるためかば焼きなどの提供のほうが現実的であるためです。

うなぎにある毒素は血液中だけに含まれているわけではありません。体液の一種として分泌しているうなぎのヌメヌメのなかにも毒素は含まれているといわれています。ウナギのつかみ取りなどでなかなかつかめないと触ってしまった方もいると思いますが、毒素は触ってからすぐに中毒になるものではなく、手のキズや目などの粘膜から感染するので過去そのような経験があって中毒症がすぐにでていないのなら安心してくださいね。

ただ、今後はうなぎのつかみ取りの時には手袋をしたり、手に傷がないか確認、また、触った後の手はよく洗うことが大切です。

うなぎの毒性って強いの?

うなぎの毒性はどのくらい強いのかも気になりますよね。ここに、うなぎの毒性について研究した研究結果があります。

体重20gのマウスに対してうなぎの血液の上澄みである、血清を1mlあげた場合、4~10匹程度が死に至るといわれています。なかなか実感できない数値なので人間に換算すると、体重60㎏の人がうなぎの血清を1リットル飲むと死に至るという結果になります。普通に食事をしていて一度にうなぎの血を1リットル飲む機会はほぼないため、死に至るような可能性は少ないといえます。

しかし、死に至らなくても中毒症状は出る場合があるので生のうなぎに触るときなどは注意をしたほうがいいといえます。

うなぎの毒を食べたらどのような症状が起こるの?

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うなぎの毒の症状について紹介します。

うなぎの毒はどこから摂取するの?

まずいえるのは毒素が含まれているうなぎの血液を大量に飲むことで中毒をおこすことです。しかし、先述した通り致死量は1リットルなので、そうとう大量に飲まない限り中毒もそこまでひどいものにはなりえません。

しかし、他にもうなぎの血やヌメヌメした体液がキズから体内に入ったり、目や唇といった粘膜に触れることでも感染する恐れがあります。そのため、生きているうなぎに触れてしまった場合はすぐにその場所を洗い流しひどくなりそうな場合は医者に行って処方してもらうのが一番です。

うなぎのどくによって起こる症状とは?

主な症状は下痢やおう吐といった胃腸の調子が悪くなることです。

これはうなぎの血液中の毒素を消化する際に消化器官が中毒をおこすため、結果的に中毒症状として発症するからです。しかし、ほかにもチアノーゼといって血液中の酸素濃度が低下して皮膚や粘膜が青紫色になったり、不整脈や麻痺、皮膚の発疹など血液中に毒素が回った場合は比較的重い症状を発症する場合があります。

ほかにも衰弱や無気力賞、感覚異常、呼吸困難など中毒症状が高くなると命にきけんを感じるような症状を発症する危険性もあるため、うなぎの毒を甘く見ることなく、注意することが重要です。

うなぎの毒が口以外の場所から入った場合の症状とは?

粘膜や傷からうなぎの毒がはいると、患部が毒に反応して炎症が起こります。目に入った場合は灼熱感を感じてあつい痛みが続く場合があります。

また、炎症がひどくなると結膜炎を発症したり、涙がとまらないなどの症状が起こります。粘膜中だけでなく、まぶたまで毒が広がるとまぶたが腫れ上がったり、異物感が残る場合もあります。傷口に入った場合もどうように炎症を起こします。

元々傷がついていた部分が炎症を起こすことで化膿したり、むくんだりし患部が悪化します。

素人が自力でうなぎをさばくのは注意が必要?

うなぎをつって自分でさばくのはかなり慣れた人でないと危険だといわれています。その為、生のうなぎを調理する際には十分な注意が必要です。

もし調理中に手についている傷に血がついてしまった場合はかなり痛くなるらしいので、心配な方は魚屋さんなどでさばいてもらうのが一番ですよ。

うなぎの毒を触ってしまったらどうすればいいの?

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うなぎのつかみ取りなど、生のうなぎを触る機会があった場合にはかならず手をきれいに洗うように心がけてください。特に生のうなぎを触る場合には必ずうなぎの体液であるヌメヌメに触れてしまうので、からだのほかの場所に触れないうちに洗ってしまうのが一番です。これを流す前に目を擦ってしまったり、唇などに触れてしまうことで中毒症状が発症する場合があるので、必ず生のうなぎを触った場合には手を石けんでよく綺麗に洗ってください。

唇などに触れてしまった場合でも炎症は起こりえて、腫れあがるだけでなくよだれがとまらないなどが起こる場合があります。お子さんの場合普段の様子とちがうようだったり、腫れあがっている箇所があればすぐに病院を受診したほうがいいです。

炎症やひどい痛みを放置しておくと悪化する可能性があるので、症状が出た場合は早めに治療をはじめることで軽く症状を抑えられるように心がけることが重要です。

うなぎの毒を防ぐためにはどうすればいいの?

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まず一番の防止策というと面白半分や好奇心などでうなぎの血を直接飲んではいけないことです。致死量は1リットルですが、これは体重60Kgの人の場合です。小学校高学年や中学生の場合はその半分でも十分致死量になるといえます。また、致死量とはあくまで死に至る分量であり、それ以下の量であっても十分危険な症状を発症するので注意をしてください。

なまのうなぎは血が残っていたり、ヌメヌメとした体液が残っていることで中毒症を発症する場合があります。しかし、実は火を通したうなぎが中毒になることはありません。うなぎの食べ方で一番有名なのがうなぎのかば焼きですが、実はこのかば焼きは火を通して食べるため非常に中毒症防止にやくだつ合理的な調理法なんです。また、かば焼きだけでなく、刺身も楽しむことはできます。中毒の原因である血などを適切に処理し毒素をなくすことで刺身を楽しむことができます。

しかし、このうなぎの毒素の処理は非常に困難です。というのは、うなぎの毒素が含まれているのは基本的に血液や体液といったうなぎの体中にまわっているものです。その為、ヌメヌメとした体液はうなぎの皮などを処理することである程度処置できますが、うなぎの血液を処理するのはかなり大変で手間がかかるものになっています。人間のようにこまかく張り巡らされた血液をすべてくまなくなくすことを考えると、刺身にするのはなかなか難しいことが想像できますよね。

このように処理をするのはかなり大変なのに加え、素人や慣れていない人が行った場合処理しきれていない場合があります。そうなると中毒の危険性が出てくるのに加え、その調理中にさらに中毒症状を発症する危険があります。その為、むやみやたらに手を出すのはやめ、プロにお願いしたほうが安全です。

うなぎを毒抜きする方法とは?

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うなぎの蒲焼きは、いまやスーパーなどでも気軽に手に入れられるおかずの1つですよね。特に、土用の丑の日になるとスーパーにはところせましと並んでいる光景がもはやおなじみになっているのではないでしょうか。実は、うなぎのかば焼きはいくら食べても中毒になることはなく、安全なんです。

うなぎに含まれている毒素はある程度の熱を加えると無害になります。目安としては60度以上の熱で5分加熱すればよいといわれているので、かば焼きの調理中に十分その条件は達成されています。そのため、かば焼きには含まれていた毒素はすべて無害にへんかしています。

生のまま食べようとすると血の処理がかなり大変ですが、加熱することで毒素は消えていきます。それを考えるとうなぎの刺身ではなくかばやきが一般的になったのも理解できますね。加えて加熱することでうまみ成分が増えるためさしみよりもさらにおいしくなるといわれています。

どうしても刺身が食べたい方へ血抜きの方法とは?

焼酎と塩を混ぜた氷水にうなぎを一時間ほどしっかりとつけます。焼酎は血を固まりにくくし、塩は血を流れやすくする効果があるため、漬け込むことによりよりうなぎの血を処理しやすくするという効果があるからです。

しかし、漬け込むだけで毒素がすべてなくなるわけではないため何度も何度も洗い流していく必要があります。素人の場合にはこの毒素が全部流れたかどうかの判断が難しく、通常の刺身に比べて5倍の手間がかかるといわれています。

自宅でやるのは難しいですが、場所によっては販売しているお店もあるようなのでどうしても食べてみたい方はプロの味を味わってみてはいかがでしょうか?蒲焼きとまたちがった味が楽しめ、おいしいといわれています。

まとめ

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うなぎといえば身近な食材ですが、毒素が含まれているのは思いもよらなかった方も多いと思います。といっても生のうなぎに十分注意し、かば焼きを楽しめばなにも問題はないのでこれからもうなぎを楽しんでくださいね。

  
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