マタニティブルーに妊娠中なったらどうすればいい?対処方法を紹介!

妊娠が分かった時はあんなに喜んだはずなのに、時間が経過するにつれて気分が落ち込んだ経験はありませんか?このような気分の落ち込みが長い間続いている場合は、マタニティブルーの可能性があります。

マタニティブルーの症状は2人に1人が体験するといわれるほど頻度の高いものです。性格がポジティブの方でもなるので、自分は大丈夫と放置していると危険です。ここでは、マタニティブルーとは何か、また改善策についても詳しくご紹介します。

 妊娠中のマタニティブルーについて

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妊娠中の体の変化について、知っておくべきことはたくさんあります。その1つがマタニティブルーです。マタニティブルーは妊娠の頻度に関わらず経験すると言われている為「今回は2人目だから大丈夫」と思っていてもなる可能性はあります。

マタニティーブルーとは一体何か、また症状について詳しくご紹介します。

マタニティブルーとは?

マタニティブルーとは、妊娠中または出産後に現れる感情の変化のことで、気分が落ち込む状態が続くことを指します。うつ病の一歩手前で、うつ病よりも軽い症状が見られます。妊娠すると、女性の体は赤ちゃんを育てたり出産するための準備に入り、様々な変化が体の中で起こり始めます。

この体の変化についていけずに、気持ちが不安定になりやすくなるのです。生理が近づくと少しの事でもイライラしたり、感情のコントロールをすることが難しいのを感じた事がある女性は多いと思います。これは女性ホルモンの影響によって起こるものです。

妊娠すると女性ホルモンが活性化するので、この作用が強くなります。その為、妊娠中は生理前のような情緒不安定な状態が続いてしまうのです。また、このような状態の中でストレスを感じると、いつもは平気なことでも落ち込みやすくなったり、うまく受け止められなくなります。例えば、旦那が遅くに帰ってくるという事や、出産後の不安などストレスの要因を挙げたらキリがありません。

また、妊娠はおめでたい事であるので、周りからもポジティブな言葉ばかりをかけられたりしますが、これが逆にプレッシャーに感じることもあります。つわりや便秘などの体調不良も重なり、イライラしやすい事も多く出てきます。このような事が重なり幸せな気分でいるよりも辛い気持ちの方が強くなると、マタニティブルーの状態になります。

症状とは?

マタニティブルーになると、理由もないのに涙が出たり、夫や家族の何気ない一言に落ち込んだりと情緒不安定な状態になります。妊娠中には女性ホルモンの分泌が盛んで、感情のコントロールに影響を与えていましたが、出産すると女性ホルモンが元に戻る為、このような症状が改善されていきます

しかし、出産後すぐには急激にホルモンバランスが変わり自律神経に影響を与える為、出産後2日~3日はマタニティブルーになりやすくなります。マタニティブルーは産後1~2週間で改善されるものですが、これ以上続く場合は産後うつになっている可能性があります。

この場合は、産婦人科や最寄りの病院に相談しましょう。産後うつは早期発見がとても重要になります。ホルモンバランスの影響でマタニティブルーが続いているだけと軽く考えるのは危険です。

主な症状

マタニティブルーの主な症状はイライラや落ちこみ、不安、悲しみ、怒りなどの情緒不安定な精神状態です。マイナスな気持ちが強く現れたり、感情の浮き沈みが激しくなります。他にも、不眠や食欲不振などの軽いうつ状態になります。

特に妊娠後期になると、お腹が大きくなることで外出できないなど、制限される事も多くなってくる為、よりストレスを感じやすい状況になるので注意する必要が在ります。症状には個人差がありますが、下記のような軽いうつ症状が現れだします。下記のような症状を感じたら、改善するように心がけましょう。

主な症状

  • 理由もなく涙が出る
  • 気分が落ち込む
  • 不安になる
  • 食欲がない(または過食になる場合もある)
  • イライラしやすい
  • 好きだったものにも興味がなくなる
  • 外出したくなくなる
  • 妊娠しなければ良かったと考える
  • 不眠もしくは過睡
  • 集中力がなくなる
  • 死について考える

マタニティブルーになりやすい人

マタニティブルーは2人に1人がなると言われているので、ほとんどの人が体験します。中でも責任感の強い人や完璧主義の性格の人は、些細な事が気になりやすくなる為、マタニティブルーになりやすいと言われています。

また、このようなタイプの人はマタニティブルーをきっかけに、産後うつや育児のノイローゼに発展する場合もあります。しかし、多くの人の場合は、妊娠にした事による女性ホルモンの影響による一過性の症状です。

何をするにも嫌になったり、死を考えたり、日常生活が困難になるなど、うつ病を発症してしまう妊婦さんも10%ほどいると言われています。軽いマタニティブルーの状態であれば、そこまで心配する必要はありませんが、いずれにしてもストレス解消するように心がけることが重要です。

勘違いしやすい病気

妊娠中にマタニティブルーと勘違いを起こしやすいのが、鉄欠乏性貧血です。これは鉄分が不足することで貧血状態になっている事です。この状態になるとやる気が出ない、ボーッとする、急に動くとめまいがするなどの症状が現れます。

妊婦の30%~40%は貧血になるといわれるほど、妊婦は貧血になりやすい状況にいます。妊娠中は、出産に備えて大量の血液を必要とします。妊娠中期から妊娠後期にかけては特に貧血になりやすいと言われています。

血液が不足すると、母体だけでなく赤ちゃんにも影響を及ぼすので、ふらつきなどの症状が起きた場合は食生活を改善したり、病院に相談しましょう。

マタニティブルーの原因について

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ストレスやプレッシャーが身心にかかることで、マタニティブルーになりやすくなります。

ここでは、妊娠中にどんな事でストレスを感じるのか、マタニティブルーになりやすい原因についてご紹介します。

制限によるストレス

妊娠中は、お酒を飲んだり、タバコを吸うと赤ちゃんに影響を与える為禁止されています。また、コーヒーなどのカフェインの量も気にしたり、栄養やカロリーバランスについても気にする必要があります。

妊娠中は糖尿病にもかかりやすくなり、妊婦の8人に1人が妊婦糖尿病になると言われています。その為、甘いものが好きな人は我慢しないといけなくなります。このように好きなものを我慢する事が多くなってくると、自分が想像している以上にストレスになります。

妊娠中期は安定期と呼ばれ比較的に気持ちも安定していますが、妊娠中期~後期になると、お腹が出てくるため、動きにも制限がかかってきます。外出したいのに、気軽に出来ない事がストレスになることもあります。また、かがむ動作がしずらい為、何か物が落ちたときに拾いづらかったりと制限がかかればかかるほどストレスを感じやすくなります。

今後の不安

子育てや人間関係、育児環境などが原因となって、マタニティブルーになる場合もあります。旦那さんが仕事で忙しくて家に帰らない日が多いと、家事も育児も今後も旦那に頼れない事が多いと考え出し、1人で出来るかと不安な気持ちになります。

今後に不安を感じているような場合は、その気持ちを旦那や家族に打ち明けてみましょう。マタニティブルーの症状や周囲の協力の必要性についても話しておくと、協力を得やすくなるかもしれません。

高齢出産

最近では40歳すぎて妊娠することも珍しくはありませんが、厚生労働省は35歳以上の妊娠を高齢出産と位置づけています。高齢出産になるとリスクを伴うと言われている為、不安させられる事も多くなります。

年齢を重ねるほど、精神的にも落ち着きが出てくると言われていますが、40歳で精神が安定している人でもマタニティブルーになります。若い人より高齢出産の方がマタニティブルーになる要因も多いので、なりやすい状況にあるとも言えます。

例えば、女性ホルモンは年齢とともに低下していきますが、妊娠することで活発になるため、より急激な変化が情緒不安定を引き起こしやすくします。高齢出産の場合は比較的に経済的な不安という原因は少ない為、体調不良が原因に大きく関係してくると言えます。

妊娠へのプレッシャー

妊娠すると、家族や両親、友達など周囲から祝福されます。妊娠した事を祝ってくれる気持ちは嬉しいものの、時にはその気持ちが逆にプレッシャーに感じることもあります。周囲の喜びがプレッシャーに感じてくると「陣痛の痛みに耐えられるのか」とか「丈夫な子供を産むことができるのか」「母親としてやっていけるのか」など、これからの生活に不安を感じ始めます。

また、以前に流産や死産を経験した事がある人は、同じような事が起こるのではないかと不安に駆られます。中にはまだ妊娠を望んでいなかったのに、妊娠してしまった為に、母親になる準備ができておらずに素直に喜べない人もいます。

家族のサポート

妊娠してから「パパの言動にイライラするようになった」と答える妊婦の方も多いです。妊娠前は気にしていなかった事も、ホルモンバランスが崩れることで些細な事にもイライラし始めます。

特に男性は女性よりも気が利かない部分もある為、妊娠前と変わらない生活リズムを送る旦那さんも多くいます。妊娠中に旦那がよく飲みに行くことにイライラしたり、単身赴任でパパが不在で寂しいなどと感じる事がマタニティブルーの原因になる場合もあります。

ホルモンバランスの乱れ

女性ホルモンには、エストロゲン(卵胞ホルモン)とプロゲステロン(黄体ホルモン)と呼ばれる2つあります。妊娠するとこの2つの女性ホルモンが活発に分泌するようになります。中でもプロゲステロンという女性ホルモンは、流産を防ぐなどの役割もありますが、分泌量が多いと、情緒不安定になったり肌荒れや便秘を引き起こします。

また、出産後もホルモンバランスは急激に変化します。このようにホルモンバランスが乱れる時に、感情のコントロールが難しくなってきます。性格や年齢などは関係ない為、いつもポジティブで明るい人でもホルモンバランスの影響でマタニティブルーになる事もあるのです。

体調不良

出産経験者がマタニティブルーになった原因として多く挙げるのは、体調不良です。つわりや切迫流産、切迫早産などが気分の落ち込みを引き起こします。まず、妊娠時の体調不良ですぐに思いつくのが「つわり」だと思います。

このつわりとは、妊娠初期に現れる不快な症状の事です。吐き気が嘔吐が現れる場合もあれば、においに敏感になる人もいます。他にも食欲がなくなったり、好きなものの好みが変わる人もいます。

つわりの原因はハッキリとは分かっていませんが、ホルモンが影響しているのではないかと考えられています。人によって症状の強さは異なりますが、1ヶ月~2ヶ月ほどはつわりと付き合っていかなければいけません。

このような体調不良を抱えた状態だと、気分も落ち込みやすくなりマタニティブルーを引き起こします。また、他にも切迫流産になりそうになって、家で大人しくすることを余儀なくされたり、出産予定日を過ぎても生まれてこなったりと予期せぬことが起こると不安に駆られやすくなります。

マタニティブルーの解消法について

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マタニティブルーは多くの人の場合は一時的な事である為、特別な治療は必要としていません。出産して1~2週間後にはホルモンバランスが妊娠前と同じ状態に戻ってくるようになり、症状が改善されます。

しかし、中には身心的な苦労やストレスが掛かりすぎてうつ病になってしまったり、悪化して産後うつを発症する場合もあるので軽視するのは危険です。マタニティブルーが現れた場合に、どんな点に注意するべきかここでは対処法についてご紹介します。

休む

感情の変化が激しくなっていたり、体や心が疲れていると感じる場合は、休むようにしましょう。特に睡眠が足りていないと疲れて余計にイライラしやすくなります。睡眠を取ることでイライラしていた事がスッキリする場合もあります。

体や心が疲れているのに、我慢し続けるとマタニティブルーがうつ病に変わってしまう場合もあります。現在では共働きの家庭も少なくありません。妊娠した事を会社に報告はしたけれど、周囲に迷惑はかけられないと頑張ってしまう人もいます。我慢せずに、辛いと感じている時にはしっかり休みましょう。

生活リズムを整える

妊婦になると睡眠不足になったり、過剰に睡眠を取ったりと生活リズムも乱れてきます。眠気が出てきて、昼間に寝てしまって夜になると眠れなくなってしまうという人も中にはいます。

お腹にいる胎児は、お母さんの脳から分泌されるホルモンの量によって昼と夜を判断することが出来ると言われています。ママが感じている事は赤ちゃんにも大きな影響を与えるため、規則正しい生活を心がけることが大切だと言われています。

生活リズムが崩れてくると、不安要素も増えるので、生活リズムを意識しながら楽しくマタニティライフを送りましょう。

一人で悩まない

家族や友達など信頼のおける人たちのサポートを受けやすい状況を作っておく事も大切です。辛いと思った事を打ち明けたら、周りから「弱い人間」「甘えている」「責任感にかける」と思われてしまうかもしれないと考える人もいます。

しかし、このマタニティブルーという状況は、あなたの性格などではなくホルモンの影響によるものなので、あなたが弱いや責任感がないという事では決してないのです。その為、辛いと思った時には、我慢せずに周りに打ち明けましょう。

例えば、先輩ママたちと喫茶店に行ってお喋りをしているだけでも気分が晴れるときがあります。外出するきっかけにもなり、外に出たり軽い運動をすることでストレス発散にもなります。

里帰りをする

自分の両親は一番頼みやすい存在でもあるので、時には里帰りをして身の回りのことを手伝ってもらうのもオススメです。中には里帰り出産をする方もいます。里帰り出産の場合は、自分の両親の実家にいて、育児を親にもサポートしてもらえるため、安心できます。

出産後にマタニティブルーになった方は、里帰りをする事で比較的早くに改善される場合があります。里帰りしない方の場合は、旦那さんのサポートが重要になるので、仕事を早く帰れるように調整したりと環境を整えておきましょう。

リラックス方法を見つける

自分にあったリラックス方法を見つけましょう。例えば、適度な運動をしたり、好きなものを食べることでリラックスできるのであれば、取り入れましょう。

好きなものを毎日食べると食生活のバランスが気になりますが、たまにの自分のご褒美としてであればストレス発散にもなります。他にもハーブティーを飲んだり、アロマバスに入るなどリラックスできる香りのあるものを取り入れるのも効果的です。

ヨガなどを行って呼吸法を学んでリラックスする方もいます。リラックス方法は人によって異なる為、自分にあったリラックス方法をみつけてマタニティブルーを解消しましょう。

病院で相談する

辛いと感じている時には、病院に相談しましょう。病院からいいアドバイスが貰える場合もあれば、別の事が原因で症状を引き起こしている可能性もあります。

特に産後に何週間も軽いうつ状態が続く場合は、軽視せずに病院に相談することをオススメします。

おわりに

マタニティブルーは普段からポジティブな考え方をしている人でもなりやすいと言われています。妊婦生活はストレスやプレッシャーを感じやすい環境状況にいます。

1人で悩まずに周囲に気軽に相談できる環境を作り、妊婦生活を楽しみましょう。

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