人を褒めるという場面は、日常生活の中であまりないかも知れません。
しかし、職場でも友達関係でも、人を褒めることが上手な人というのはいますよね。なぜか、その人に褒められると素直に嬉しいと思えたり、ありがとうと言えたりします。その一方、下手な褒め方をされると、白々しく、褒められているのに全く喜べませんよね。
この違いは一体何なのでしょうか?褒め方1つで、人を幸せにもできますし、不快な気持ちになさせてしまうこともあります。せっかくならば、褒め上手になって、周りの人とよい関係を築きたいものですよね。では、褒め上手になる方法と、失敗しがちな褒め方についてご紹介しましょう。
褒められることの大切さ
褒めるという行為は、日常生活であまりしていない、という人は多いかも知れません。しかし褒められることが嫌いな人はなかなかいないでしょう。子どもの頃に親や先生などに褒められ、嬉しかった記憶が残っている人も多いのではないでしょうか?
では、褒められることでどのようなよいことがあるのでしょうか。
物事がスムーズに進む
人は、褒められるととても気分がよいですし、相手に認めてもらえたという思いもあり、信頼関係を築いて行く上でプラスの働きがあります。また、褒められると脳から快楽ホルモンと呼ばれるドーパミンが分泌されるため、幸福感を得ることができるのです。
つまり、褒めるという行為は、相手を幸せな気持ちにさせ、良好な人間関係を築く助けになる、ということでもあるのです。家族や友人など、プライベートな関係はもちろん、会社や取引先など、ビジネスの場面でも、褒めるということは非常に大きな役割を果たすのですね。
観察力が身につく
人を褒めるということは、その人のことをよく知らなくてはなりません。例えば、職場の上司が部下を褒めるためには、その人の性格や仕事ぶり、能力や成果などを観察し、よいところを探す必要があるのです。
また、日々よく観察していることで、服装の変化や顔色、具合のよしあしなども気づきやすくなります。こうした観察力は、ビジネスリーダーには必要不可欠ですし、恋愛においても、モテるために必要なものでもあります。観察力は、身につけておいて損はないでしょう。
このように、褒めると言うことは、仕事面ではもちろん、プライベートな場面でも非常に有効です。人間関係というのは切っても切れないものですから、褒めるという能力を身につけることで、より良好な関係を築いておくことは意味があると言えます。普段はなかなか気恥ずかしくて褒められない!という人も、これをきっかけに褒める癖をつけていきましょう。
褒め上手な人の特徴
褒めると簡単に言っても、褒め慣れていないと上手く褒めることができません。歯の浮くような台詞を言われても、素直に喜べませんよね?では、褒め上手な人には、どのような特徴があるのでしょうか?
褒めるコツを身につけて、仕事でもプライベートでも、良好な人間関係に役立てたいものですね。
褒めるポイントを分かっている
単純に褒めるといっても、何でもかんでも言えばよいわけではありません。相手を気持ちよく褒めるためには、褒めるポイントを掴んでおくことが重要なのです。
例えば、努力したにもかかわらず結果につながらなかった部下に対しては、ダメだった点を指摘してあげた上で、次は頑張れと伝えてあげることで、的確に褒めることができます。部下としても、なんとなく褒められるより、ダメだった点とよかった点を言ってもらえることで、ちゃんと見てくれていると感じることができるでしょう。
また、服装や洋服などを褒める時にも、適当に褒めるのではなく、新しい服を着ている時に褒めることで、普段から見てくれていると感じ、褒められた方も嬉しくなります。いつもと同じ服を着ているのに「今日の服は素敵だね」と褒められても、かえって全く見てくれていないことが浮き彫りになるだけですよね。
このように、褒めるためには的確なポイントを抑えることが重要なのです。
褒める時はさりげなく
せっかく褒められていても、褒めたことに対して見返りを求めるのはもってのほかです。褒められた方がプレッシャーを感じてしまっては、褒める意味がありません。
反対に、会話の中でさりげなく褒めると、相手は照れることなく、自然に嬉しいと感じることができます。あからさまに褒めたり、大げさに褒めたりせず、さりげなく褒めることが褒め上手のポイントなのです。
褒め方のパターンをいくつも持っている
人を褒めようとすると、「すごい」「キレイ」「可愛い」など、通り一遍の言い方になってしまいがちです。たまに褒めるならそれでもよいですが、やはり褒め上手になるためには、バラエティに富んだ言い方をできることがポイントです。
「モデルさんみたい」「キレイな○○ですね」のように、具体性な箇所を褒めたり、「○○さんがいると場が明るくなるね」のような褒め方など、単純にキレイや美しいだけではない表現方法を身につけておくとよいでしょう。相手を飽きさせないことで、いつでも気持ちよく褒めることができるのです。
褒める時は心から
褒める時には、本心から思っていることを言うのが鉄則です。例えば、「笑顔が素敵ですね」と言っても、本心で全く思っていなければ、感情がこもりませんし、どこか嘘っぽくなってしまいます。
そもそも、本心から思っていないことなら、褒められた本人をはじめ、周りの人も思っていない可能性がありますから、人のことを全く見ていない人、というレッテルを貼られてしまうことさえあるでしょう。
嘘で褒めても、それはお世辞であり、褒め上手にはなれません。相手を褒める時は、心から素敵だと思うところを褒めるようにしましょう。
タイミングが大切
褒め上手になるためには、タイミングも重要です。褒めよう褒めようと思っていたら、かえってタイミングを外してしまい、褒め損なってしまった、という経験をした人もいるかも知れませんが、タイミングを外してしまっては意味がありません。
褒める時は思ったその場ですぐに褒めることがポイントです。
照れない
日本では、褒めるという文化があまりないため、つい人を褒めようとすると照れてしまいがちです。しかし、褒めるという行為は決して恥ずかしいものではありませんよね?
褒められて嫌な気持ちになる人はいませんし、褒める前から相手の反応を予想して心配しても仕方がありません。素直によいと思ったのなら、照れることなく褒めましょう。
場面別の褒め方
褒め上手は、職場の人間関係でも恋愛関係でも、様々な場面で役立ちます。それでは、場面別の上手な褒め方を見ていきましょう。
職場での褒め方
まず、職場で褒め上手になる方法です。上司や先輩、同僚はもちろん、部下を上手に褒めることで、部署の業績アップにもつながりますから、ぜひ身につけておきたいものですね。
仕事の課程を褒める
仕事は、どうしても結果ばかりを見てしまいがちです。企業として成功を収めるためには、やはり結果は大切ですよね。しかし、褒め上手になるためには、結果だけに目を向けていてはいけません。そこに至るまでの過程にも、きちんと目を向ける必要があるのです。
特に、まだキャリアの浅い社員に対しては、その人のやり方を「それでいい」「正しくできている」と教えてあげることで、自信を持って仕事に向き合うことができます。経験の浅い社員の場合、自分のやり方で合っているのかどうか、まだ自信がありませんから、上司が褒め、認めてあげることが大切なのです。
報告を褒める
また、部下がミスをしたり、こまめに報告してきたりしても、それに対して面倒くさがったり叱ったりするのではなく、「報告ありがとう」「早めに対処できてよかった」などと、報告したという事実について褒めるようにします。
ミスは誰しもしてしまうことですし、必要だと思って報告したことを面倒臭がられたり叱られたりすると、次回から報告することが億劫になってしまいますよね。部下の責任感や義務感を育てるためにも、褒めることは非常に重要なポイントなのです。
結果を褒める
もちろん、結果も大切です。もしも部下が結果を出したのなら、きちんと褒めてあげましょう。ただし、数値や順位など、目に見えるものだけでなく、結果を出すために何をやってきたかなど、やり方自体を褒めることも重要です。
やり方に目を向けず、結果だけを褒めるやり方では、どんなやり方をしても、社員が「結果さえよければよい」とう考え方をしてしまう可能性もあるためです。
努力を褒める
そして、結果を得るための努力を褒めることも欠かせません。もしも結果がいまいちだったとしても、そのために重ねた努力を無視してはいけません。褒められることで、自分を認めてもらえたと感じることができ、社員の成長にもつながるのです。
女性の上手な褒め方
女性というものは、どんなに見た目がキレイで素敵な人でも、自分に自信のないものだと言われています。特に日本人は、外国人女性と比べて自己肯定感が低いというアンケート結果が出ているほどですから、褒めることで自信を与えることは重要なのです。
仕事ぶりを褒める
職場での褒め方でもお伝えしましたが、女性を褒める上でも、仕事面は大きなポイントです。大変な仕事や難しい仕事をしている女性には、「いつも頑張っているね」「○○さんだからこそできる仕事だね」というように、その人の頑張りを褒めてあげることが大切です。
褒められれば、自分の頑張りは無駄ではないと感じることができますし、モチベーションアップにもつながりますよね。
内面を褒める
女性はアクセサリーやバッグ、靴など、小物で着飾っているので、ファッションなどの外見を褒めてしまいがちです。しかし、その人の美しさや魅力というものは、内面からにじみ出してくるものですよね。他人とは違う内面を褒めることで、きちんと内面まで見てくれていると、女性からの評価が上がることでしょう。
また、より一層内面を磨くことに力を入れるため、さらに素敵な女性に変わってゆくことにもなります。誰でも分かる外見だけ褒めるのではなく、女性1人1人の内面を見る力をつけることも、褒め上手になるためのポイントです。
内面を褒めるという意味では、自分だけでなく、第三者の意見を取り入れることも効果大です。「友達が褒めていたよ」「課長が褒めていたよ」というように、自分もそうだけれど、他の人も褒めていたということを伝えることで、褒められた本人の喜びは増します。
また、キレイな女性は外見で褒められることが多いので、内面を褒めたり、他の女性よりも素敵なポイントを褒めることで、素直に喜んでもらえるでしょう。
褒め下手の人の特徴
褒め下手の人は、慣れていないのに無理に褒めようとして、帰って相手を不快な気持ちにさせてしまいます。
人を褒める時には、NGポイントをきちんと把握し、相手を嫌な気持ちにさせないようにしましょう。
悪いところにばかり目が向く
褒め上手の人は、些細なところまでよく観察しているので、その人のよいところ、素敵なところをたくさん知っています。だから、自然に褒めることができるわけですね。しかし、褒め下手の人は、相手の長所を探すのが苦手で、悪いところにばかり目が向いてしまう特徴があります。
なかなか長所を見つけられないという人は、その人の短所からよい点を探す練習をしましょう。例えば、仕事の資料作りが遅い人なら、1つ1つしっかりと内容を確認しながら資料作りに当たってくれるということでもありますし、買い物に付き合ってくれない彼氏なら、1人で自由に買い物をさせてくれる、という捉え方もできます。男性は買い物が苦手と言いますから、一緒に買い物をして急かされるより、1人で好きなだけ時間をかけられる方がよいかも知れまません。
このように、短所も見方を変えれば長所になりますから、なかなかよいところを見つけられない人は、短所から長所を見つける練習をしておきましょう。
大げさに言いすぎ
また、人を褒める時、大げさに言いすぎるのも褒め下手の特徴です。例えば、女性に対して「今まで出会った中で1番可愛い」と言われたら、どうでしょうか?何を持って1番可愛いと言っているのか分かりませんし、なんだか言葉が薄っぺらく聞こえますよね。
しかし、「今まで出会った中で1番可愛い。少なくとも今はそう思う」などと、言葉を少し加えるだけで、言葉に誠実さが出てくるのです。どちらも女性慣れしていて軽い印象は拭えませんが、少し控えめな言い方をするだけで、印象はかなり変わりますよ。
誰かと比較して褒める
褒める時に、誰かと比較するのは簡単です。「○○さんよりも可愛い」「女優の○○さんみたい!」素敵」など、誰かと比べることで、どのくらい可愛いのか分かりやすくなりますから、つい比べたくなるかも知れません。
しかし、誰かと比べるということは、一方の誰かをおとしめることにもなりますし、女優の○○さん、などと言う場合には、褒められた人がその女優さんを好きではない可能性もあります。
いくらキレイな人でも、嫌いな人に例えて褒められても全く嬉しくありませんよね。ですから、褒める時は誰かと比べるのではなく、その人そのものを褒めるようにしましょう。
照れ隠ししてしまう
褒め下手の人は、人を褒める時にだらだらと回りくどい言い方をしたり、せっかく褒めても相手が「またまた!冗談でしょ?」などと言った場合、笑ってごまかしてしまったりします。
褒められた方は照れ隠しで否定しただけなのに、一緒になって笑ってしまったら、本当に冗談だったと捉えられてしまうかも知れません。
本心から褒めたのならば、照れ隠しはせず、素直に褒めるようにしましょう。せっかくの真心も伝わらなくては意味がありません。
まとめ
褒めるということが、ビジネスでもプライベートでも活躍していることが分かりましたね。社会に出れば、人間関係は避けて通れない問題です。そんな中で、どうしても気が合わない人や、不満を抱いてしまう人もいるでしょう。
しかし、そんな時はその人の長所に目を向けましょう。明るい気持ちで接することができるようになりますよ。人を褒めるためには、その人を観察しなければなりません。観察していれば、苦手だと思っていた人の中にも長所が見つけられるかも知れませんよ?
どうせ付き合っていくなら、より多くの人と、よりよい人間関係を築きたいものですね。褒め方は、やり方1つで褒め上手にも褒め下手にもなってしまいます。どうせなら、「あの人は褒め上手だね」と言われた方が気分がよいでしょう。
ぜひともこの機会に褒め上手のコツを手に入れて、身近な人で試してみてください。褒め下手から褒め上手になることも十分可能ですよ。自分の言葉の中にNGワードが入っていないか、今一度確認してみるのもよいでしょう。
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