拡張型心筋症ってどんな病気なの?症状や原因、治療法を知ろう!日常での注意点は?

難病は数多くありますが、心臓病で難病指定されているのは、この拡張型心筋症だけということです。また、子供から大人まで、特に年齢層も関係なく発症しています。

ただ男女比から見ると、男性が女性よりも3倍くらいの比率で高くなっているという統計がでているようです。さて今回は、その拡張型心筋症について、お伝えいたします。

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拡張型心筋症とは?

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この病気は日本で指定されている130ほどの難病のうちの一つに指定されています。難病というのは、原因が解っておらず、その治療法が確立されない病気で、その治療や療養が長期に渡って行われるものとされています。

この拡張型心筋症というのは、心臓は4つの部屋に分かれており、それぞれが収縮して血液を身体中へ送り込み、その血液を戻すというポンプの役割をしているのですが、その部屋の一つである筋肉の収縮力が低下することによります。

主に左心室がその状態になることが多く、血液を身体の隅々まで送ることが困難になることで様々な症状を引き起こします。

拡張型心筋症は、その原因がおそらく他の病気からの影響と思われるものと、原因がはっきりせず、突然に発症する突発性拡張型心筋症の二種類あり、さらに症状により3つの型があります。この3つの型は症状や治療法がそれぞれ違うため、名前も分かれているということです。

肥大型

肥大型は先の述べた左心室の筋肉の壁が厚くなって、その部屋が狭く小さくなってしまうことです。筋肉の壁が厚くなることにより、動きが悪くなることで血液を全身に送りにくくなることが、この型の特徴です。

拡張型

この型は、心臓自体が膨れ上がり肥大していくもので、その影響により心臓の壁が薄くなってしまうことです。その影響で、血液を全身に送り出す力が弱くなり、血液をうまく送り出せなくなることです。

拘束型

拘束型は、心臓自体の大きさに変化はないのですが、心臓の部屋の筋肉が硬くなり、本来の働きができなくなってしまう状態になることです。こちらも同様に血液をうまく送り出せなくなります。

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拡張型心筋症の症状

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拡張型心筋症の症状について紹介します。

自覚症状

拡張型心筋症は初期の頃では自覚症状がありません。その症状が進行すると、呼吸が苦しくなる、動悸、息切れなどが起き、何かおかしいという風に思うようになります。ですが、それほど深刻になる状態ではないので、見逃しがちです。

このような症状は、それ相応の年になるとかなりの人がちょっとした運動で呼吸が粗くなったり、動悸も感じるものなので、気づきにくいものだからです。ですが、それが本当に苦しいという尋常な状態でない時は、本人もそうですが、回りの人もちょっとおかしいと感じるようになります。

そうして初めて医師の診断を受けるケースとなります。ですから、自覚症状はないというよりも、非常に気づきにくいという表現の方が正しいかもしれません。

夜間発作性呼吸困難

これは、夜の寝ている時になると起きやすい症状です。だいたいが眠りについた数時間後に起こることが多いのですが、突然に呼吸をするのが困難になります。

血液は心臓から全身へ送り込む時に、肺を通して酸素をたくさん送ります。酸素が行き渡ると、逆に心臓に帰ってくる時に、代わりに二酸化酸素と老廃物が含まれて戻ってきます。

これが横になることにより、戻ってきた汚れた血液がきれいな状態にならないことによります。なおかつ下半身に溜まり易いような血液が、上半身に余るような状態で移動してしまいます。

横になっていることにより、肺の部分にも血液が多めに流れ、肺がうまく酸素を取り入れにくい状態になってしまうのです。血液が力強く全身に行き渡るような心臓の動きならいいのですが、この拡張型心筋症では、力が弱まっているため動きも弱く、その影響で血液の流れが弱い状態で滞ってしまうためです。

むくみ

むくみが出る状態はかなり進行して重症にほぼ近いと思われます。進行したのか、もともと重い状態なのかの判断はしにくいものでもあります。この血流が悪くなることにより、老廃物が排出されず、なおかる留まるためにむくみが生じる訳です。

また、このむくみは、血液中の毒素と呼ばれものがきれいに浄化されずに全身を巡ってしまいます。そうしますと、血液中の毒素や二酸化酸素が取り除かれなくなり、新たに酸素も取り入れにくくなります。

血液が部分的に汚れたままなので、顔色もそうですが、全身の身体の色もそうですし、体調も良くない状態が起こってしまう訳です。これは進行すると、血液を浄化するために腎臓なども活発に動き出すことにより、腎臓や他の内臓への負担が大きくなり、さらにむくみが進行するという悪循環が起きますので、十分な注意が必要になります。

肝臓の異常

やはり血液の循環がうまくいかないために、肝臓に負担がかかります。肝臓はご存じの通り、沈黙の臓器といわれ、神経がありません。ですから、酷使するよう状況でも全く痛みや異常の反応を示しません。それだけ深刻であり、状況が進んだしまった場合は怖いのです。

つまり、気づいた時は、手遅れとなっている例が多く報告されています。これは何もこの心筋症だけではありません。俗に言う、お酒の飲みすぎや甘いものの食べすぎも、同様に負担がかかるために、肝臓は悲鳴を上げます。

最も他の内臓にもそのような沈黙の臓器はたくさんあります。ただ他の臓器は肝臓のように酷使する環境にはありませんので、他の臓器はそれほど心配はないかと思います。

痛み

痛みがない上に初期の頃は自覚症状もないため、発見が遅れて治療が手遅れになることはかなりあります。これは症状がないので、軽いものに関してもなかなか病院に行くという発想にはつながらないために、やむを得ないことのようです。

進行すると痛みが発症します。この拡張型心筋症の痛みはいわゆる打撲とか怪我したときの痛みとは違い、重い、鈍痛とでもいうような痛みになります。血液の流れの滞りで、流れの悪い近辺が重い感じのする痛みです。主に胸中心に起こる痛みで、なかなか経験することのない痛さです。その痛みが強まったり、弱まったり、治まったりの繰り返しが多くなります。

不整脈

心臓の働きがきちんとできないと、不整脈といって、脈をきちんと打てなくなります。心臓は弱い電気の反応で収縮します。この電気が何かの異常できちんと作用しないため、心臓も規則正しく収縮できないことを不整脈といいます。

原因で最も多いのは心筋梗塞や、狭心症などです。不整脈の症状としては、息苦しいくなる動悸やめまいの他、最悪失神という状態になります。また、常用する薬でも副作用としての影響が出ることがありますので、これは医師との相談で判断をしたほうがよいかと思います。

不整脈については、不整脈の原因とは?症状や治療方法も合わせて紹介!を参考にしてください!

心不全

症状としては、呼吸困難の他、むくみも起こり、全身の倦怠感などあまり芳しくない体調となります。この心不全自体はそのものの病状ではなく、心臓が弱まるために血液を送りこめない状態をいいます。

最終的には、心筋症や虚血性心疾患、弁膜症などにつながっていくものです。これも不整脈と同様に、動悸、めまい、失神などを引き起こします。その他には、夜間ひん尿といいトイレへ行く回数が増えたり、手足の他、頬、耳たぶも冷える傾向にあります。

発症したら、当然ですが安静を求められ、動くことは禁じられます。心不全については、心不全の原因って?引き金となる病気を知っておこう!を読んでおきましょう。

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拡張型心筋症の原因について

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拡張型心筋症の原因を紹介します。

遺伝子異常

難病は、そのほとんどが遺伝子レベルでの異常が原因です。この拡張型心筋症もご多分にもれず、遺伝子異常が認められています。この遺伝子異常は遺伝子の修復は今の段階では、いかんともしがたいのが事実で、治るということはありません。ですから、この拡張型心筋症の症状事態を緩和させるしかない訳です。

親からの遺伝

親が心筋症の場合は、その遺伝子はかなりの確率で引き継ぐようです。それは確認する意味でも検査は早めに行っておいた方がいいと思います。また、その際の対処法も考慮しておく方がいいでしょう。

ただ、親がその遺伝子を持っていても、引き継がない場合もあります。そしてまた、親に症状が出ていなくて、子に遺伝して症状が出る場合もあります。

いずれにせよ、遺伝での原因はかなりの確率で発症します。ある程度の心づもりは必要かと思います。

自己免疫の影響

本来は自分の身体を守るために働く免疫が、突然に抗体を自ら作り出し、自分の身体を攻撃してしまうことがあります。これが原因での拡張型心筋症となるということも研究の結果として出ています。

この自己を攻撃する免疫は拡張型心筋症だと、かなりの高い率で抗体が発見されたそうですが、まだまだその信憑性は研究段階といわざるを得ないと言えます。

ウィルス感染

これは先に記した、自己免疫の異常で発症する原因が、ある特定されたウィルスの影響と考えられるという報告が元となっています。コクサッキー、アデノ、C型肝炎などのウィルスが作用していると考えられます。

これらのウィルスが入り込むことにより、遺伝子が異常を来して発症するという研究結果が出ているそうです。ただこのウィルスが原因と考えられているものでも、国によってその研究結果が違っていて、主にアメリカでの報告のようで、まだその確実性は認められていません。

突発性の特別な原因

遺伝性の原因と考えられているものの他に、突発性拡張型心筋症には、別の原因もあると考えられています。それが、免疫障害、アルコールの過剰摂取、代謝の異常、毒性物質、妊娠、糖尿病、甲状腺の疾患などです。

免疫障害や、代謝の異常は先に述べたとおりです。アルコールが原因というのは通常の量ではほぼ問題はありませんが、量が多い場合はその可能性が高まるということです。それとアルコールの摂取に伴い、栄養が不足することも影響があると考えれているいます。俗にいう栄養障害であり、ある意味信憑性はかなり高いとみられています。

また毒性物質は、主に欧米などの諸外国に多いケースですが、コカインや覚せい剤などによるものです。これらを服用することにより、心臓にはかなりの負担がかかるため、その影響と考えらえます。

そして意外にも妊娠など、通常の状態でない状況になる場合もその原因となる場合があります。妊娠もある意味、心臓には負担がかかりることが、その影響と考えられます。

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拡張型心筋症の治療法

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拡張型心筋症の治療方法を紹介します。

投薬

根本的な治療法はありませんので、それぞれの症状に対しては、対処法での対応しかありません。それぞれの症状に対しその投薬を行うことになりますが、心臓の負担を軽減するものもその対象となります。

また、身体のむくみなどは、利尿作用のある薬を投与しますが、それ以外にも水分を控えるということも行ってもらうことになります。

つまり対処法とは、その症状に対する最も適した緩和法ではありますが、その症状にならないようにすることも対処法になるのです。

心臓移植

重度の拡張型心筋症での治療法というと、この心臓移植しかないと考えられます。この手術は成功すると、生存率は10年で7割から8割とかなり高くなります。ただ、なかなかドナーが見つからないというのが難点です。

そして当人にマッチする移植用の心臓が見つからないこともあり、タイムリミットを迎えしまうなど、その手術にたどり着くまでが困難となっています。

ドナーの対象になる心臓は、提供者が脳死状態であり、生前に本人の同意と家族の理解が必要であるということが必須であり、日本でそこまでの理解を得ているのは少ないということです。そのような状況から平均すると、3年近く待つと言われています。

また、実際にドナーが見つかり手術が成功しても、やはりそれは他人の臓器なのでどうしても免疫機能が働き、その心臓を異物と認識して攻撃をします。ですから、ほとんどの場合、手術が成功しても、ほぼ一生に渡り、免疫抑制剤を飲み続けることになります。

手術

手術は心臓移植の他に、心臓の壁が厚くなっている場合は、その部分を手術で切り取ったり、肥大している場合は、その余分になっている心筋を切除して縫いなおすことにより心臓を通常の動きをさせるようにします。これらは、以前は胸を切開して手術するそれこそ大がかりな手術になりましたが、最近ではカテーテル手術となり、かなり簡易な手術で行われることが可能になりました。

また心臓をきちんと動かすための埋め込み式の人工心臓を入れたり、ペースメーカーを埋め込むなど、それこそ多種にわたる方法が選択できるようになり、逆に対処法としては快方に向かうための幅が広がりました。そして、患者もその選択肢が多くなることにより、安心して手術へと踏み切ることができるようになりました。

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予防法や日常での注意点

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予防法

遺伝的な要素であれば、残念なことなのですが、予防はほぼ不可能となります。これは他の難病全般もそのような状況です。

逆に突発性はどうかというと、やはり生活習慣や食生活が影響していることが多いので、その改善をすることが最大の予防となります。

塩分と水分制限

拡張型心筋症は、血液の流れが悪かったり、その老廃物を多く含んでいます。ですから、塩分や水分は厳密に制限されます。軽度の心筋症では食塩摂取量を1日7グラム、重度の心筋症では1日3グラムというように決められるようです。

一般の人の塩分が1日10グラム目安と考えれば、適度な量と考えられると思います。この制限を守ることにより、血液量が増えないので、心臓への負担が減るようになる訳です。

カロリー制限

塩分と同様に制限されるのが、カロリー制限です。これは肥満傾向にある人のみが対象になりますが、体重が増えることにより、血液を全身に送りこむ力が、この病気にかかっている人にはかなりの労力になるからです。

カロリーの制限は何もこの拡張型心筋症にかかった人ばかりではなく、病気にかかっていない人でもやはり気をつけることは必要と思います。

さらにアルコールの摂取も控えることは重要です。アルコールは、少量であれば問題はありませんが、大量に飲酒することは厳禁です。

負担の軽減

心臓に負担がかかるような作業や運動は控えるようにします。これは、無理をしないという意味でも、たとえ少しでも負担だなと思うことは避けて、休みなど十分にとることが賢明かと思います。

また、肉体的な負担の他に、先にアルコールの摂取は控えることを書きましたが、これはタバコも同様です。当然といえば当然なのですが、結構、他人事で平然とタバコはいいですか?と聞いてくる人もいます。

医師はその症状改善するために一生懸命になっているのに、患者がそれではいけません。本当に命にかかわるのですから、やはり患者も真剣になるべきです。

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まとめ

いかがでしたか。遺伝子の異常による難病の病気は、130種類もあるようですが、治癒することができないというのが実情です。そういえば、つい最近、ある人間の細胞を別の場所で培養し、そこから臓器などを作りだすというような夢のような細胞を見つけたということがありました。

実際にはこの発表は幻に終わりましたが、これはもう少し経てば、発見され実現されることになるのではないでしょうか?

このような遺伝的な要素で病に伏せっている人には、早くそのように実現がされてほしいと思います。これらの医学を再生医療というそうですが、進歩し続けている医学ならば、時間の問題で解決することになると思います。

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